宮地尚子のレビュー一覧

  • 傷を愛せるか 増補新版

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    トラウマ研究の第一人者である著者が綴る日常エッセイ集である。著者の人となりが垣間見えるとても静謐で実直な文体が、読者を追い詰めることなく優しく認めてくれる感覚を味合える。


    トラウマ臨床の研究者で医師という肩書きからは、トラウマに関する事象全てを掌握しているプロフェッショナルという姿が想起される。そこには、一切の失敗や妥協を許されない姿勢が求められるプレッシャーがあるだろう。切羽詰まっている患者からすれば、簡単に改善してくれるだろうと縋るのも当然と想像に難くない。

    しかし、著者は当事者としてプロフェッショナルにも当然あるはずである人間性を吐露する。一発で症状を改善させるようなことはできない

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    2026年08月23日
  • 傷を愛せるか 増補新版

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    ネタバレ

    本当に実力がある人は、競争に勝とうと思ってやっているのではなくて、やりないことを自分のスピードに合わせてやっていたら、いつの間にか勝っているのかもしれない

    ブルーオーシャンを探す方法は、
    ランダムな組み合わせ。二つのテーマやキーワードをランダムに組み合わせる。

    全ての人生のコツは、無駄な力を抜くこと

    人の価値が下がっている

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    2026年08月08日
  • 傷を愛せるか 増補新版

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    やばい、かなり好きかも。
    ものすごく正直な言葉で、だからこそすっと奥まで入ってくる。

    そしてもの静かで温もりがあって安心できるような余韻がある。

    何かに似てると思えば、教会みたいな感じだ。祈りと慈愛と、時間をかけて醸成されるあの独特の空気。
    本を読んでこんな感覚を覚えたのは初めてかも。なんでだろう。恣意がなく、自然で、少し濁ってるような。

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    2026年07月27日
  • 傷を愛せるか 増補新版

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    学生時代に『環状島』モデルで知ったことを思い出しながら購入。ノウハウではなくあくまでエッセイという形で、傷に真摯に向き合う筆者のスタンスが通底している文章だった。

    あまり本筋とは関係がないが、怒りが他者に対する羨望でもあるという記述が興味深かった。

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    2026年07月11日
  • 傷を愛せるか 増補新版

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    傷を愛せるか。
    文庫本の背表紙を読んだ時ちょっと泣いた。
    過去の失敗をいつまでも引きずったり、人と比べて落ち込んで自己嫌悪になったりと感情に振り回されやすい自分を肯定してもらった気分。

    傷ついた心やトラウマの乗り越え方が書いてある訳ではないけれど作者自身の嫌だと思ったことトラウマを深く考えていくことで私自身も解れていく。

    正しさや完璧さ強さに憧れて不安に押しつぶされそうになるときに弱いままで何もできない自分を受け入れ愛してあげたい。
    弱いまま強く生きていきたい。

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    2026年06月21日
  • 傷を愛せるか 増補新版

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    筆者の心の奥底の正直な部分が書かれており、とても深みがある。「記憶の淵から」の章は特に心の奥底に染み渡り、表題の「傷を愛せるか」は深い愛に触れる感じがする。長く手元に置いておきたい一冊

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    2026年06月18日
  • 傷を愛せるか 増補新版

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    優秀だからこそ「よい人」でありたいと思う人も多いが、
    人の痛みへの共感は自分をも傷つけかねない。

    頭を使い、心を込め、気を配り続ける事は、
    脳神経系の「体力」を激しく消耗する。

    肉体の過労はわかりやすいが、
    頭や心の過労は見えにくい。

    肉体は動きを止めれば休養できるが、
    頭や心は職場を出てもすぐにスイッチを切れない。

    『傷を愛せるか』 / 宮地尚子

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    トラウマ研究の第一人者、宮地尚子さんのエッセイ。
    恋人が記念日にプレゼントしてくれた大切な本。

    傷の大きさはそれぞれだけど、みんな心に傷を負って生きてる。
    いつか血が止まり、かさぶたになって、痛みはなくなっても、
    傷あとはずっ

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    2026年05月24日
  • 傷のあわい

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    宮地さんの本は、文章が滞りなく身体に流れてくる。
    「傷を愛せるか」に引き続き、私にとって必要な本でした。

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    2026年01月26日
  • 傷のあわい

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    ネタバレ

    誰もがさまざまな経験や感情を抱えながら、どうにかこうにか日々を生きていることをあらためて突きつけられる。「この人もきっと何かを抱えながら生きているんだろう」と思うだけでも、相手にやさしくなれそうな気がする。


    「移民候補生」
    日本で息苦しさを感じて他国へ移住した人、そういった息苦しさを感じる「不適応者」を排除する社会のあり方、そしてその社会にとどまり続ける「定住民」たちについて、もっと学んでみたいと思った。

    「ステレオタイプ」
    著者自身も差別者であったと気づく、哀れみと固定観念のつながりについて。自分の中にもあるにちがいない無意識のうちの差別的態度について、どう向き合ったらいいのか知りたい

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    2026年01月15日
  • トラウマ

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    2章
    ・加害者性や犯罪性を帯び、「善き市民」から逸脱してしまうと、語っても信用してもらえず、被害な意見を訴えても言い逃れだとみなされて、さらに心証を悪くします。
    ・自傷は、本来誰かに助けを求めたり相談すべきところを、自分一人で苦痛を解決しようとする行為であり、簡便かつ即効性のある手段であり、根底には人間不信があると言います。
    ・環状島は、沈んで分からなくなることもある。その逆も然り。
    →ちょうど、世界99を読んでいたから、いろいろ重なるところがあると感じた。「善き市民」=「クリーンな人」でないと、世界に受け入れられてもらえない。本心を語ることすら世界からの逸脱だと思われる。

    ・正しさの持つ危

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    2026年01月10日
  • トラウマ

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    トラウマを抱えたとしても、そばに寄りそう人がいて、回復を待っていられる時間的余裕のある、ゆっくりと生きていける社会であってほしいと願うと共に、そのような人間であろうと思う。

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    2025年11月20日
  • トラウマ

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    たまには新書をと軽い気持ちで購入したことを恥じる
    トラウマへのあらゆる方向からアプローチ
    読めばきっとそれに関わる事柄で悩んでいる人の入門書として拠り所として知識として忘れがたい好著となる本になるのだろうと想像できる

    僕は超高所恐怖症である
    この本でトラウマから来ているものなのかも今更思う

    初めて買ってもらった自転車
    僕は興奮しハンドルに名前をつけていたような気がする
    当時団地に住んでいたにも関わらず常に触りたいと家の中に自転車を入れ毎日拭いていた
    幼稚園が休みで初めて母親と練習するとなり
    僕は団地の入口前で早く早くと母親を待った
    すると母親が自転車を持って階段を降りてきたのだがペダルに足

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    2025年11月15日
  • 傷つきのこころ学

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    薄く、文字が大きく、読みやすいのは「ハードルを下げて届いてほしい人に届けるため」なんだろうなぁ。内容はざっくりとしているながら、「傷ついている」という心に寄り添い、シンプルかつ普遍的な内容を書いていると思う。すごくいい本で、今の私に本当に必要な本だった。

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    2025年10月30日
  • 傷のあわい

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    『心の傷つきをめぐる文章が多いのはたしかだが、私が精神科医だからあたりまえなのかもしれない』
    文庫版まえがきより

    宮地先生の著書はこれで2冊目。

    心の傷つきがある(可能性のある)方々へのインタビューのため、少しもの悲しさが漂う。
    著者自身の葛藤や偏見なども、比較的赤裸々に書かれている。
    一方、やはり文章力の高さゆえなのか、どこまでいってもどんなにへヴィーな題材を取り扱っていても、とにかく上品で美しい。

    センチメンタルな秋の夜長にぴったりの一冊に思います。

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    2025年10月20日
  • 傷のあわい

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    この著者のべつの本を読んで惹かれたため、こちらも購入。この本を読んでいると、「悩みを抱えていた、あの友人は今どうなっているだろう」と思い出したり、自分はどうなんだろうと思い返したりできる。数ページごとに顔を上げて考え込んでしまうような本。共感と無理解が混在する。

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    2025年09月08日
  • 傷のあわい

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    本当に文章が好きだ…いつの時代も皆んな一生懸命に生きていると文中にあった通りで、事情がありながらも外国で暮らす人たちの姿がありありと浮かび、他人事じゃないな…と思った。
    色んなことを考えさせられたけれど、まずは日々平和に生活できてることに感謝して自分を労おうと思った。
    外からはどんな問題を抱えているのかわからないから、人を見かけで判断しないとか、他人を羨ましく思う前に自分と向きあったり読書するようにしようとか、そんなことを考えた時間だった。
    お守りみたいな本。

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    2025年07月09日
  • 傷のあわい

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    病院に来た人を診るような受動的な医師としての生活ではなく、一人ひとりに絞った社会学や人類学のように直接自分で会いに行く能動性に心を打たれました。宮地さんだからこそ皆んな色んなことを打ち明けてしまうんだと思います。それだけ傷への寄り添い方が優しいからだと、僕もいつか会ってお話してみたいです。

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    2025年06月08日
  • 傷のあわい

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    一つ一つのエピソードが印象的で、渡米というある意味での道から外れた人たちのさまざまな孤独、それにまつわる感情が味わい深い。

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    2025年06月02日
  • 傷のあわい

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    宮地先生のお話は初めて読みます。
    「あわい」の言葉通りどの人の記録もすべて完していません。
    この本のなかにでてくる人達だけでなく私たちにもこの「あわい」の時間が沢山あるんだよなぁと考えさせられた

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    2025年05月27日
  • 傷のあわい

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    静かに降り続く雨のように心にしみこんできました。

    本書に登場する人々が丁寧に描かれていて、まるで出会ったことのある方であるかのように記憶に残りました。

    それぞれの事情、想い、経験、感じていることが、ただただ静かにしみこんできて、印象に残る読書体験でした。

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    2025年05月11日