小梅けいとのレビュー一覧
-
購入済み
とても深いお話
タイトルを見たときにはどうせ味方の上官や敵兵に強姦されてるエピソード満載なんだろうと偏見を抱いていましたが、中身はそんなレベルの話ではなく軍隊における女性の立場の事を描写されています。
女性の気丈さと切なさに思わず感涙を流してしまう、素晴らしい漫画です。 -
購入済み
良書
今まで知らなかった角度から戦争を捉えられることができるマンガ。
これをきっかけに、戦争を主題とした本や映画を見るようになった。
様々な体験者にインタビューをしてまわるという構成で、短編となっている。
つい涙がでるような体験談もあった。 -
購入済み
空を指す手
勇敢な女たちの従軍体験記を漫画で読み易くした本と朝日新聞で見て、読んでみました。読者は絵があるので視覚的に理解でき、スラスラと読めました。しかし、作者の苦労たるや、服装にしろ、戦車や銃器などの背景にしろ、目で理解してしまうので、適当に書くことができず、きちんと考証して書いているとのコラムでしたが、本当にその通りだと思いました。
性差による決めつけは個人的に大嫌いですが、当時も現代の私たちと同じような考えを持って戦場に飛び込んだ女性たちがいたことは驚きでした。
男性と同じようにと言いながら、最後の最後で女であることを武器に窮地を乗り越えたのも、生死の瀬戸際では仕方ないのかもしれません。
戦争が始まったら、男女関係なくいつ死ぬか分からないギリギリの生を生きるしかないのも、平和しか知らない私には、想像するしかありません。
原野で倒れた兵士の腕が空を指して生き絶えていたという場面が目に焼き付いています。 -
Posted by ブクログ
原作ラノベの1巻刊行から12年、コミカライズ自体の1巻刊行から10年かけての大団円。
この巻の読みどころは、得がたく失うことができないもの…伴侶を得たロレンスが、野心や理想や冒険に背を向け、手にしたものを守ろうとする葛藤と、ロレンスを失いたくないホロの、彼を危険から遠ざけようとしつつ結局は厄介ごとに首を突っ込みたがる彼を応援してしまう葛藤―安定した職について家庭を守って欲しいのにリスクを取って起業しようとする夫と、最終的にそれを応援してしまう妻、というなんだかよくありそうな構図です。
象徴的にその構図が描かれるのはホロの演説シーン。わざわざ厄介ごとに首を突っ込んだロレンスの背中を苦笑いして押し、体調不良の彼と途中で交代して決定的な一言を言い放つシーンは原作小説を凌ぐ名場面で、鳥肌ものでした。
ラストには、『狼と香辛料―文倉十画集』に掲載された『狼と虹色の音楽』のコミカライズのおまけつき。ホロとロレンスの結婚式に集合した登場人物全員による混浴ですw。
ところで、このコミカライズ作品は、2009年のアニメ第二期、2011年の原作小説がそれぞれ終了するという節目を乗り越えて2018年まで連載を続けているうちに何と原作小説の再開という奇跡があり、原作小説の20巻の後書きで原作者に祝福を受けてのハッピーエンドとなりました。作者小梅けいと先生の「狼と香辛料」のイラスト集も昨年発売されており、ラノベのコミカライズ作品としては例外的に恵まれたシリーズだったことは間違いありません。
これは、原作の魅力はもちろんのこと、作者の画力向上と背景や小物の繊細な書き込みによる世界観の醸成など努力(もしかしたらデジタルを活用する技術力)によるところも大です。
ちょっと残念だったのは、下世話な話で申し訳ありませんがホロの露出度がどんどん減っていったこと。ご時勢や連載の掲載誌の方針など大人の事情もあるのでしょうが、人の姿はホロにとってかりそめのもので服を脱ぐことに全く躊躇いがないのは大きな萌えポイントであるのですから、もっとどんどんやって欲しかったところです。この巻のラストや、イラスト集のラストで作者も同じ気持ちを解き放っているように思えます。
再開した原作、人気が再燃してコミカライズも再開するなんて展開になるといいなあ…。 -
Posted by ブクログ
原作14巻のエピソード。
原作は最後の山場に向けて小休止みたいな巻なので、原作1冊にコミックス1冊しか使っていない構成ですがあまり不満はありません。ただし、原作ラスト近くに結構重要なシーンがあるのですが、ここは婉曲にではなく、きちんとビジュアルをつけてもらいたかったです。コミックならではの見せ場になったんじゃないかと思うんですけれど。
あ、コミックならではと言えば、湯浴みシーンは充実してサービス満点。さらに、掲載誌の関係からか、パワーダウンしていたホロのディテールについても、久しぶりに「あとがき」でしっかりフォローされていますよ。
さて、コル坊ともお別れをして、原作はラスト2冊+エピローグ。コミックで読めるのも、あと1年…3冊か、4冊か。本編3冊と、エピローグと、全然触れられていない外伝を少しおまけして1冊出して欲しいなあ。