ちきりんのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
「学校的価値観」(あらゆる問題に正解があると思い込んでしまう価値観)から私たちを解き放ち、これからの社会を自信をもって歩んでいくための視点を与えてくれる一冊である。
世の中の問題には、正解のある問題と正解のない問題が存在する。学校教育では前者を扱う場面が多いが、実社会はむしろ後者で溢れている。だからこそ、目の前の問いがどちらに当てはまるのかを見抜く力が必要となる。問いの性質を見抜くことができれば、調べるべきか、考えるべきかといった次のアクションが自ずと定まる。調べ抜くことでたどり着くのが正解であり、考え抜くことで形づくられるのが意見である。正解には正誤があるが、意見には正誤はなく、「人によって異なる答えが存在する」という性質を理解することが重要だ。ゆえに、正解のない問題に対して「わからない」と答えることは、思考を放棄してしまうことにもつながりかねない。
さらに、意見と反応を区別する視点も欠かせない。一見すると意見のようであっても、立場や根拠が明確でないものは反応に過ぎない。会議や授業が「反応大会」になってしまっては、議論は深まらず、建設的な比較や検討は生まれない。限られた授業時間の中ですべてを調べさせてから考えるのではなく、今ある材料をもとに意見を構成できるようにしたいと考えるのは、そのためである。
意見を表明する際、「間違っているかもしれない」という不安は誰しも抱く。しかし、経験を重ねることでその不安には慣れ、自分で選び取る力が育っていく。過去の選択が正しかったかどうかを完全に判断できるのは神様だけであり、人間にはできない。だからこそ、過去の選択の正誤に過度にこだわる必要はない。
自分の意見を持ち、行動する人は信頼され、支持され、やがてリーダーシップへとつながっていく。一方で、意見を持たず反応しかしない人のもとに、人は集まりにくい。意見を持つ力を育てるためには、普段は自分と直接関係のない問題についても、あえて意見を表明する練習が有効である。ただし、自分ごとになりすぎると感情に引きずられ、冷静な思考が難しくなる点には注意が必要だ。
問いの性質を見抜くこと、意見と反応を区別することで、意見と意見とを持ち合って対話的な活動にしていく視点は、今後の会議運営や授業づくりを考える上で、大きな示唆を与えてくれるものであった。 -
Posted by ブクログ
ある日、森の中で貴方
と私が出会ったら、
お互い瞬時に固まって
警戒モードになる⋯!
あ、ちなみに戦時下で
私は軍服着てグラサン
して銃を背負ってます。
敵か味方かはたして?
五感というセンサーは
研ぎ澄まされ、
相手の一挙手一投足を
見逃さず、
脅威を回避する態勢に
一分の隙もない──
ふだんの生活のなかで
こんなこと起こらない
けど、
森の中で安易な判断が
命取りになるように、
日常においてももっと
気配を読むとか、
状況によっては神経を
研ぎ澄ませないと、
足元をすくわれちゃう
かもなと思いました。
相変わらずお年寄りを
狙った詐欺が横行して
ますが、
多眼思考ならぬ周囲の
多眼で少しでも被害を
防ぎたいものです。
最近はAIで生成した
クローンボイスによる
詐欺なんてのも。
皆さま、十分にお気を
つけください。 -
Posted by ブクログ
「論理思考だけでは不十分。価値が取引される場面を直感的に思い描く“マーケット感覚”を持つことで、変化の時代に対応し、自分や組織を高く売ることができる」
【市場化】
国が担ってきた仕事を、競争のある仕組みに置き換えること。
【市場】
買い手と売り手が集まり、価格やサービスが決まる場。資本主義の大枠の中で機能している。
【論理思考とマーケット感覚】
論理思考はステップを踏んで論理的に考える方法。マーケット感覚は、現場で価値が取引される場面を直感的に想像する力。論理思考で行き詰まっても、マーケット感覚があれば思考を進められる。
【価値とは何か】
価値は「誰に、何を提供するか」で決まる。米とスイカの例のように、独占や価格だけでなく、生活に不可欠かどうかで価値が変わる。
【供給と需要のバランス】
供給が多ければ価格は下がる。ダイソンの掃除機の成功は「良い商品だから」ではなく、他に供給者がいなかったから。市場化が進む社会では「良い商品」より「供給の少ない商品」が高く売れる。
【職業の需給バランス】
過払金返還訴訟に弁護士が群がる一方、医師は供給制限で過酷な労働環境に置かれている。英語スキルも今では供給過多でコモディティ化している。仕事の価値は需給バランスで大きく変わる。
【消費市場と貯蓄市場】
企業は消費者の財布を奪い合う前に、金融機関が「老後の安心」などを煽って貯蓄市場へお金を引っ張っている。消費と貯蓄の競争を理解することが重要。
【営利と非営利の誤解】
営利企業も非営利組織も「社会に役立つ」ことに変わりはない。にもかかわらず「社会のためにNPOへ」というのは、市場構造を理解していない発想。
【自分を売る市場の選択】
努力する前に、自分をどの市場で売るべきかを見極めることが重要。マーケット感覚は、その判断力を養うもの。
【マーケット感覚とマーケティング】
マーケット感覚=社会や人が動く根源的な仕組みを理解する力。マーケティング=その仕組みを目的達成に利用する手法。
【価値の見極め方】
物やサービスの価値は人によって違う。例えば、かつらは「自然に見える安心感」を買う人にとっては高額でも価値がある。価格や相場より「自分にとって価値があるか」が重要。若者にとってウィッグは数千円だが、高齢者にとってかつやは数万円。
【組織における価値】
商品や意見の中身よりも「誰が言ったか」で意思決定が左右される。
【ふるさと納税の意義】
地方公務員が納税者のニーズを掴む実践の場となり、マーケット感覚を鍛える制度。地方に不足しているのは「価値」ではなく「市場を意識する感覚」。
【失敗の意味】
失敗は成功への通過点であり、学びの機会。失敗経験がないことは、挑戦していないことを意味する。
【変化に対応する必要性】
社会の変化を拒むものは淘汰される。親世代の常識は子世代には通用しない。常に市場を想像し直すことが求められる。 -
Posted by ブクログ
「やること多くて、24時間では足りない」
「結局、睡眠時間削って次の日ヘロヘロ」
「やらなくてはならない事が増えていく」
→自分の理想とする仕事や生活ができない
これらを解決するのが「生産性を高める」
よく聞く言葉ではありますが
「時間内に早く動いて、あれこれする?」
「ダラダラせずに動いて結果を出す?」
みたいな曖昧な捉え方でした。
しかし「生産性を高める」を理解することが、これからの社会でいかに必要か。個々の仕事や生活、人生設計をしっかり見据え、目標や夢の実現にどれだけ必要なことか、これまた、目から鱗で腑に落ちた!感じです。
● 希少資源に敏感になる
→ お金 時間 健康などそれらを見える化
する
●欲しいものを明確化する
→希少資源を投入する場を間違えない
● 全てをやる必要はない
→ やめるを選択する
最後まで頑張る場所は厳選する
● 1日の総労働時間を制限する
→ 達成には仕事のやり方を変えていく
当たり前のようですが、具体例をあげてくれていて、とても理解しやすかったです。 -
Posted by ブクログ
意見についての理解と、その重要性について語った本。正解のある問題に意見は相対せず。正解のない問題に対してポジショニングをどう取るかが意見の始まり。その意見の背景にある深い思考が価値となり、今後はそういった意見の発信をインターネット等で発信することで、自分がどういった人間かどういった考え方で価値を出せるのかを判断するような時代が来る。会社においては、会議の例がわかりやすく、議論をする場において意見ではなく、反応している人が非常に多い。ここに関しては、主催者及びコーディネーターが意見を出すような信仰を行うことが大切だと思った。究極的には意見を持つというのは、自己認識の拡大であり、それにより自分の中で優先順位や好きなこと聞いたことが明確になるのだと思う。関係のあることないことに対しても意見を持てるような思考を繰り返していきたい。
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Posted by ブクログ
●1
「とにかく頑張る」思考の危険性
・成果が出ないのは、考えるのをやめて無思考モードで作業に没頭しているから
・がむしゃらに働くのではなく、成果と時間のバランスを考えることが重要
【具体例】毎日残業しても、目的や優先順位を考えなければ成果は増えず、疲弊するだけ
●2
生産性の本質とは
・限られた資源(時間・お金)をどれだけ有効に使えるかの度合い
・新しい技術や仕組みは「生産性が上がるか?」という軸で評価すべき
【具体例】紙の書類管理をデジタルに切り替え、検索や共有にかかる時間を大幅削減
●3
「意味がある」と「価値が高い」は違う
・「無意味ではない」と「生産性が高い」はイコールではない
・「少し役立つ」が「最適」とは限らない
【具体例】手書きのメモは便利だが、クラウド共有メモの方が全体の作業効率は高い
●4
環境が人をトロくする
・周囲が遅いから自分もスピードを落とす。その結果、成長しない
・外に出ると通用しない自分になってしまう
【具体例】ルーチン化された社内業務しか経験していない人が、転職先で対応力不足に悩む
●5
生産性を高める意識がないのは致命的
・「どうすれば同じ成果をより短時間で出せるか」を考えないのは非常に危険
【具体例】10時間かけて資料を作った人が、次回も10時間かけることに疑問を持たない
●6
時間を安く売ることのリスク
・残業代を得るために働くことは、時間を安売りしている状態
・人生の時間を切り売りする考え方から抜け出すべき
【具体例】時給1,500円の残業を繰り返すうちに、「長く働く=稼ぐ」が癖になり、成長機会を失う
●7
時間を買うという発想
・通勤時間の短縮のために家賃を上乗せするのは、「時間をお金で買っている」ことと同じ
【具体例】家賃+1万円で通勤が片道30分短縮できるなら、月20時間を1万円で購入している計算
●8
高収入でも長時間労働なら生産性は低い
・年収が増えても、労働時間も増えたら時間あたりの価値は下がる
【具体例】年収600万円→700万円にアップしても、月60時間残業が増えたら損している
●9
インプットを減らすことで生産性は上がる
・「働く時間」「家事時間」「勉強時間」を減らすことでアウトプットの密度を高める
【具体例】ダラダラ3時間勉強するより、集中して1時間で終える方が成果は高い
●10
時間を区切ることで方法が変わる
・「6時間かかる仕事を3時間で終える」と決めれば、やり方を自動的に見直すようになる
【具体例】資料作成を半分の時間で終わらせるために、装飾や細部の作り込みを省略する
●11
「無理な時間設定」から逆算する
・「この時間では無理」と思う枠にあえて収めることで、効率化の工夫が生まれる
【具体例】通常2時間かかる作業に30分しか割り当てられなければ、最も重要な部分に絞るようになる
●12
現金は生産性の低い仕組み
・使う・管理する・持ち歩くすべてに手間とリスクがある
・決済という目的に対して圧倒的に非効率
【具体例】現金管理のためにレジ締め作業に毎日30分かけている店舗では、キャッシュレス化でその作業がゼロになる