青井夏海のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ6人の人気作家が異なる職業を持つ女性をテーマに書いたアンソロジー。漫画家、通信講座の講師、プラネタリウム解説員、ディスプレイデザイナー、スポーツライター、ツアーコンダクター。
この仕事にはこんな裏側があるのか、と素直に新鮮に感じて面白かったし、何より、働く女性として、「あー、わかる!」という部分がいくつもあった。ツアーコンダクターの小梅ちゃんのように、気持ちに蓋をしながら、ときには仕事しなきゃいけないことだってある。嫉妬することも。
最後に、ちょっとした希望があるのがそれぞれ、とても良かったな。
あとがきが素敵だったので、メモしておく。
「好きで選んだ仕事なのに、やっぱり疲れるときもある。
嫌なことも、思うようにいかなきことなんてしょっちゅう。
他人をひがんだりねたんだりして、でもそんな自分も嫌で、自信なくして。もう休んじゃおうかなって思うこともある。誰だって、あります。
そんなときに読んでほしい本を作りました。
頑張るあなたへ、応援のアンソロジーです。
うん、働くって大変だし、嫌なこともいっぱいあるけど、でもまあ、とりあえず、また明日から元気出していこうかな
読み終わったとき、そう思っていただけたらいいな、と願っています。」 -
Posted by ブクログ
ネタバレ助産婦ミステリ第3弾。第1弾と同様,短篇集になっている。日常の謎系のユーモアミステリーという分類になるが,結構,ブラックな描写があり,その点が心に残る。「帰ってください」で,妊婦が言うセリフ「あたしの気持ちを尊重するふりして大事なことから逃げないでよ!」というセリフとか,「守ってください」の聡子の,自分の母親が嫌いでたまらなかったという告白など,セオリーどおりにいかないというか,一筋縄でいかない話作りのセンスは,とても好み。推理小説としてではなく,一つのエンターテイメントとして楽しみたい。★4で。
○ 別れてください
モテる妻と冴えない夫の夫婦が,妻が妊娠し,妻から夫に対し,子どもはあなたの子どもでないと言ってしまったところ,夫が出て行ってしまった。プライドの高い妻を助けるために,昔からの友達が,夫の振りをして,助産婦である聡子達と対応していたところ,その昔からの友達の婚約者が来たり,妹が来たりしたので,見習い助産婦の陽奈が勘違いをしてしまったという事件。最後は,本当の父親が帰ってきて,ハッピーエンド
○ 帰ってください
出産予定の妊婦がいる家に,弟の友人たちが居候しているという話。妊婦に迷惑を掛けているのを見かねて,陽奈が,居候を追い出そうとする。その中に一人,桜庭という男がいて,覗きなどをしている犯罪者のように思えたが,実は,万華鏡を作っているいい人だったという話。最後は,妊婦さんがはっきりと居候たちを追い出してハッピーエンド
○ 払ってください
妊婦の旦那の借金取りが来ているという話。江崎という男が話していた矛盾から,江崎が本当は,妊婦の旦那だと分かる。妊婦の義母が,後妻で,子どもを生んだことがなかったというのが,この話の隠された真相。
○ 守ってください
貸家で隠れて猫を飼っていたのは誰かという点が謎。真相は,妊婦が,幸せそうな家族を引越しさせるために,子どものせいにしたというもの。妊婦に,強引に世話をやこうとしてくる母親に,きっぱり援助を断るように聡子がアドバイスをする。聡子も,自分の母が嫌いで,自分の幸せのために,母の援助をきっぱり断っていたという。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ職業物のアンソロジー、全6編。収録作品は全て書き下ろし
独身女性が、仕事に悩みながらも前進していく話。
読むまで、順風満帆のまま暮らしているの話を連想していたが、ゆずこしょうの効いた物語で一喜一憂しながら読めた。
(窮状認識+報告連絡相談)×努力×忍耐=成長or成果
・大崎梢「ウェイク・アップ」→元売れっ子漫画家
・平山瑞穂「六畳ひと間のLA」→通信講座の英語講師
・青井夏海「金環日食を見よう」市営プラネタリウム解説員
・小路幸也「イッツ・ア・スモール・ワールド」→ディスプレイデザイナー
・碧野圭「わずか四分間の輝き」→スケート専門のスポーツ記者
・近藤史恵「終わった恋とジェット・ラグ」→団体旅行添乗員
良作揃いで、甲乙つけがたい。
・デザイナーである主人公の知人達は、すまし汁のような労りに満ちていた。
ささやかな仕事でも、細やかな努力を怠らなければ、周りは評価してくれる、という話。
・登場人物の発想が好みだったのは2012年の天体観測。
三人寄れば文殊の知恵、というのを具現化した物語。 -
Posted by ブクログ
加納朋子作品や北村薫作品を彷彿とさせる彼女の作品の原点。ほのぼの風の日常ミステリーだが、そこにプラスアルファとしてプロ野球への愛をこめて書かれている。そのうえ、一見ただの品の良い奥様然としたプロ野球球団オーナー・虹森多佳子の切れ味鋭い推理が魅力。 「虹」という名のつくタイトルの読み切り5作品が収録されているが、ちょうど1年間にわたる東海レインボーズが参戦するパラダイス・リーグのペナントレースとリンクしている。万年最下位ながら、型破りの魅力あふれる野球をする東海レインボーズのゲームぶりが作品のそこここに表れていて、主題のミステリをしのぐ面白さ。 野球とミステリという二つの要素を、ここまでうまく絡めた才能には恐れ入る。
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Posted by ブクログ
とある書評を読んで気になったので購入しました。
パラダイスリーグ(パシフィックリーグではない)の万年最下位球団
東海レインボーズオーナーの多佳子はとてつもない野球音痴。(オーナーなのは亡くなった前オーナーが彼女の夫で、それを彼女が引き継いだのだ。)
いつも場違いなドレスを着ておっとりと野球観戦している彼女はその印象によらず優れた洞察力の持ち主でもあった。
彼女が小さな事件を小気味良く解決していきます。
最初はちょっと微妙と感じましたが最後の二章が中々面白かったです(レインボーズが優勝したかどうかが激しく気になる!!)
ちなみにこの本に出てくる野球選手の名前には法則があります。
レインボーズは選手は色の名前。
コーチは天気の名前。すべて虹に関わりがあります(そして多佳子の苗字は虹森)。
敵の野球選手も山手線の駅の名前だったり、大阪の地名だったりと
しっかりと法則性がつけられていて感心しました。