青井夏海のレビュー一覧
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助産婦(あえての助産婦だ!)探偵シリーズ第二弾。
今回は長編。
なんと二作目にして、勤め先を解雇され、怪しげな研究所に就職した陽奈。
天才赤ちゃんの存在、ゴージャス産院、そして赤ちゃん置き去り事件。
元天才赤ちゃんの男性は怪しげな行動が多すぎるし、所長の不自然な言動、産院長は口が達者すぎる......。
一体これらはどうつながってどこに着地する?
どいつもこいつも怪しすぎる!
本文の事件と直接の関係はないとはいえ、陽奈のパートナー、聡子の夫の宝田が頭にくる。
解説でも、聡子さん、男を見る目なさすぎ!と指摘されている。
私もなんでこんな人を夫にするんだ、と思うのだが、人の好みや価値観は他人には -
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ネタバレ万年最下位球団のレインボーズの新オーナー多佳子が主人公の野球を観戦しているシーンを舞台とした連作ミステリ。
野球を知らないが,オーナーになった多佳子が,野球を学んでいくという展開だが,多佳子のセリフなどがいい味を出している。「ひとつだけ,わたくしのような素人にもとてもわかりやすい点の取り方がありました。ホームランです。」や,「わたくしなどルールを覚えるのに手一杯なものですから,そのチームらしい勝ち方だとか,らしくない勝ち方があるとは考えてみたこともなかったのです。」など,とても味がある。
個々の作品のミステリとしてのデキはそこそこ。ただ,「第五話 ダイヤモンドにかかる虹」の裕香という女性 -
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ネタバレ聡子が育児休業に入り,アルバイト先の助産院を解雇されてしまい、失業した陽奈が,急場をしのぐために,「ハローベイビー研究所」という「体内育児の研究」をしている機関のカウンセリング要員として就職する。
その研究所で発生する「価値のないものばかり盗まれる連続窃盗事件」,「赤ん坊置き去り事件」。
そして,陽奈は,スーパーアドバイザーとして研究所に関わる奥薗時夫とうもと天才少年の計画する「ハローベイビー研究所」の乗っ取り計画に巻き込まれていく。
「価値のないものばかり盗まれる連続窃盗事件」,「赤ん坊置き去り事件」といったメインストーリーの背景として,奥薗家の天才きょうだい(兄・妹)の話が描かれて -
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ネタバレ助産婦が主人公の日常の謎系ミステリ。伝説のカリスマ助産婦の明楽先生が探偵役。自宅出産専門の出張助産婦の聡子と見習い助手の陽奈がさまざまな事件に巻き込まれる。3つの短編からなる作品。
男の子がほしいので,実子として届出をするために,三人の女性に子どもを産まそうとする男の企みを阻止するために,誰が「サツキさん」という女性なのかを見破る「お母さんをさがせ」,女子高生が,ボーイフレンドである男の子どもを産もうとしているが,「父親は自分かも知れない」,30歳の家庭教師やら,ふとしたことで知り合った中年男性が,自分が父親かもしれないといったことを言い出す「お父さんをさがせ」,聡子のもと旦那があらわれ,もと -
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助産婦名探偵、再見!
前作の『赤ちゃんをさがせ』は短編連作集でした。
そこで出てきた伝説の助産婦・明楽先生、弟子の聡子先輩、見習いの陽奈が主人公の長編です。
聡子先輩はマイナーな存在ですけど・・・。
その陽奈が就職したのが<ハローベイビー研究所>という怪しいところ。
そこで事件は起きるのです。といっても血生臭さはありませんので、あしからず。
こういう詐欺商法は許せませんね~。
こと妊婦や母親にとって『子供の未来』ってキーワードですもんね。
それにつけ込んでいる悪徳商法は現実にも五万とあるでしょう。
本書はなんか清々しく、それでいてユーモアもあり、楽しく読むことができます。
母親としてなんだかな -
Posted by ブクログ
続編だそうですが、最初のは読んでません。
面白いといえばおもしろいけれど、
ハローベビーのおっちゃん達はもちろん、
先輩夫婦の子どもに対する態度とか、
赤ちゃんや子どもをを可愛い可愛いと言いながら
大切に扱ってない気がして、ちょっと考え込んでしまう。
そして、最後に、女王様出産を希望していた妊婦達が
速効、寝返って「わたし、自宅出産する」という。
おいおい、娯楽だし、小説だし、いいけど、
そんな安易に決めんなよ。
どんだけリスクあると思ってんだ。
私なら経験あさい助産師なんて、ごめんだな。
と、緊急帝王切開の私は思う。
ほんと、病院で産んで良かった。
自然分娩にこだわるドクターでなくて -
Posted by ブクログ
ジャンル分けするのなら・・・・「ほのぼのミステリ」。創元さんってこのジャンル、好きですよね。北村薫を筆頭に、加納朋子、大倉崇裕などなど。巷では<日常の謎>派と呼ばれているようですが。青井氏作品初挑戦なのでありますが、こういうほのぼのミステリも全然悪くありません。
女三人よるとカシマシい、とは言いますが、本書のヒロインたちは助産婦さん。それも自宅出産を専門としている助産婦さんたちで、と~っても真面目な聡子先生とボケ役の見習い助産婦・陽奈。この二人が仕事絡みで謎に接近。
聡子がつっこみ役で謎を解いていくわけなのですが、最後に登場するカリスマ助産婦で今は引退し自由を謳歌している明楽先生が、アーム