青井夏海のレビュー一覧

  • エール!(1)

    Posted by ブクログ

    働く女性たちを描くアンソロジーの第1弾。
    第3弾から読んでしまったせいか、第3弾ほどのワクワク感はなかった。
    どちらかと言うと、今作に収められた6編は挫折からの立ち直りがメインであり、「そんなに世の中、上手くいかないよ」と言うのが、一番最初に出て来た感想。
    通信教育の添削の仕事は、今まで全く想像もしたこともなかったので、それだけは少し面白く読んだが、ラストがちょっと悲しかった。
    近藤史恵の得意分野である旅を描いたツアー・コンダクターの話を一番楽しみにしてたけど、落ちがイマイチだったのが残念…

    0
    2019年10月21日
  • 赤ちゃんがいっぱい

    Posted by ブクログ

    助産婦(あえての助産婦だ!)探偵シリーズ第二弾。
    今回は長編。
    なんと二作目にして、勤め先を解雇され、怪しげな研究所に就職した陽奈。
    天才赤ちゃんの存在、ゴージャス産院、そして赤ちゃん置き去り事件。
    元天才赤ちゃんの男性は怪しげな行動が多すぎるし、所長の不自然な言動、産院長は口が達者すぎる......。
    一体これらはどうつながってどこに着地する?
    どいつもこいつも怪しすぎる!

    本文の事件と直接の関係はないとはいえ、陽奈のパートナー、聡子の夫の宝田が頭にくる。
    解説でも、聡子さん、男を見る目なさすぎ!と指摘されている。
    私もなんでこんな人を夫にするんだ、と思うのだが、人の好みや価値観は他人には理解できまい。

    本文に戻ろう。
    確かにゴージャス産院は羨ましい。
    それに胎内にいる時から赤ちゃんの能力を引き出すというのも魅力的だ。
    でも、子供は親が望むようには育たないし、だからと言ってその子が落ちこぼれなわけでも、不幸なわけでもない。
    それはわかっちゃいるけれど、の親心につけ込んだ商売はいただけない。

    聡子の息子、優樹の行動にはいじらしさがにじむ。
    絶対意見を曲げない、曲げたくない。
    そこにある気持ちはなんだったんだろう。
    子供の気持ちは難しい。
    だからこそ、育てる楽しみがある。
    それぞれの登場人物の心の動きが魅力的なシリーズだ。

    0
    2016年08月14日
  • スタジアム 虹の事件簿

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

     万年最下位球団のレインボーズの新オーナー多佳子が主人公の野球を観戦しているシーンを舞台とした連作ミステリ。
     野球を知らないが,オーナーになった多佳子が,野球を学んでいくという展開だが,多佳子のセリフなどがいい味を出している。「ひとつだけ,わたくしのような素人にもとてもわかりやすい点の取り方がありました。ホームランです。」や,「わたくしなどルールを覚えるのに手一杯なものですから,そのチームらしい勝ち方だとか,らしくない勝ち方があるとは考えてみたこともなかったのです。」など,とても味がある。
     個々の作品のミステリとしてのデキはそこそこ。ただ,「第五話 ダイヤモンドにかかる虹」の裕香という女性の描き方などは,青井夏海らしく,なかなか癖のあるキャラクター。トータルでは★3かな。

    ○ 幻の虹
     誘拐され,球場で札束をばらまくように脅迫された男の話。真相は,球場で札束をばらまく行為そのものが,アリバイ工作だった。殺人を犯した犯人が,殺人を犯した時間に,球場でばらまかれていたはずの札束を持っているという点がアリバイ工作。誘拐の被害者は,殺人犯の共犯だったというオチ

    ○ 見えない虹
     文通をしていた東海レインボーズファンの男女が,東海レインボーズの試合で,始めて出会う。しかし,その試合で,男は,高校時代の生活指導の教師の殺人事件の容疑者となってしまう。真相は,自分自身も恨んでいる生活指導の教師を殺害した誰かをかばって,男が嘘を言っていたというもの。多佳子は,被害者がヘッドフォンステレオで音楽を聴いていたところから,被害者が野球嫌いであることを知っていたものが犯人だと気付く。

    ○ 破れた虹
     バイトの女の子が,Aから預かった小物をAと一緒に喫茶店に来ていたBに返そうとしたら,人違いだと言われた事件から,多佳子は,バイトの女の子がBから命を狙われていたことを見抜く。

    ○ 騒々しい虹
     水やりのバイトを頼まれた小学生の話。小学生は,バイトを頼んだユキエという女性が命を狙われていると考えたが,真相は,ユキエとアツシの結婚問題。家族に納得させるために一芝居うったという話。

    ○ ダイヤモンドに掛かる虹
     昭次,万希夫という二人の男と裕香という女の話。「よしだふじこ」という女性の殺人事件と,容疑者である飛鳥という男の失踪。そして,万希夫がその容疑者となる。
     真相は,万希夫は,婚約者であるレインボーズのオーナーの娘と破談になったが,最終的によりをもどす。その中で,万希夫が,よしだふじことの関係を疑われたのだ。真相は,飛鳥という男を殺害するために,そのカモフラージュとしてよしだふじこを殺害したというオチ。
     また,昭次という男の裕香への思いも誤解だった。裕香という女性の描き方が,青井夏海らしい作品。

    0
    2016年01月03日
  • 赤ちゃんがいっぱい

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

     聡子が育児休業に入り,アルバイト先の助産院を解雇されてしまい、失業した陽奈が,急場をしのぐために,「ハローベイビー研究所」という「体内育児の研究」をしている機関のカウンセリング要員として就職する。
     その研究所で発生する「価値のないものばかり盗まれる連続窃盗事件」,「赤ん坊置き去り事件」。
     そして,陽奈は,スーパーアドバイザーとして研究所に関わる奥薗時夫とうもと天才少年の計画する「ハローベイビー研究所」の乗っ取り計画に巻き込まれていく。
     「価値のないものばかり盗まれる連続窃盗事件」,「赤ん坊置き去り事件」といったメインストーリーの背景として,奥薗家の天才きょうだい(兄・妹)の話が描かれている。そして,18年前にも同じような赤ん坊置き去り事件が存在していたことが分かる。
     更に,聡子のところに預けていた赤ん坊の連れ去り未遂事件が発生する。これらの込み入った伏線が,伝説の助産婦,明楽先生の推理で見事に終局する話作りの上手さは見事。ただし,ミステリとしては,意外性が少し弱い。
     真相は,奥薗家の二女,時夫の妹「加音」の復讐劇。自分の子どもを利用して,ハローベイビー研究所と奥薗時夫を陥れようとしていた。明楽先生のセリフにあるとおり,「これは加音ちゃんが仕掛けた,十何年ぶりかの,ちょっと大掛かりな兄弟喧嘩」ということかもしれないが,巻き込まれた聡子さん一家はいい迷惑だろう。
     綺麗に伏線も回収されており,ハローベイビー研究所側が隠したかった弱みが,提携している右尾クリニックの院長が無免許医だったという事実というのは想像の範囲内だが意外な真相といえる。漫画家となった兄が医師免許も持っており,弟は医師免許ももっていないという逆説も面白い。
     トータルで,よくできた話と思える作品。だが、よくできた作品どまりかな。★3で。

    0
    2015年12月20日
  • 赤ちゃんをさがせ

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    助産婦が主人公の日常の謎系ミステリ。伝説のカリスマ助産婦の明楽先生が探偵役。自宅出産専門の出張助産婦の聡子と見習い助手の陽奈がさまざまな事件に巻き込まれる。3つの短編からなる作品。
    男の子がほしいので,実子として届出をするために,三人の女性に子どもを産まそうとする男の企みを阻止するために,誰が「サツキさん」という女性なのかを見破る「お母さんをさがせ」,女子高生が,ボーイフレンドである男の子どもを産もうとしているが,「父親は自分かも知れない」,30歳の家庭教師やら,ふとしたことで知り合った中年男性が,自分が父親かもしれないといったことを言い出す「お父さんをさがせ」,聡子のもと旦那があらわれ,もと旦那が聡子の仕事を妨害していると考えた陽奈がいろいろと嗅ぎ回る「赤ちゃんをさがせ」の3つの作品からなる。
    ミステリといっても,謎やトリックがあるわけではなく,叙述トリックで読者を錯覚させる系。話全体がキレイごとではない。「お母さんをさがせ」では,黒幕的な存在の家政婦の和さんが,「何だかんだきれいごとを言ったってね,結局,お金で買うんですよ,何もかも。」といって,この企みをしている点だとか,「お父さんをさがせ」で,女子高生の理帆が,ろくでもない家庭教師の米村という男を懲らしめたり,中年男性の立場を取り戻すためにいろいろ画策する点だとか,「赤ちゃんをさがせ」で,聡子と旦那がヨリを戻すというオチとか,男性作家ではあまり考えない話のように思える。現実的な話というか,キレイごとでない話で,こういう話は結構好み。トータル評価は★3かな。

    0
    2015年12月19日
  • エール!(1)

    Posted by ブクログ

    ぼちぼちですかね。
    読みやすくてあっさりよめたけど、
    まードラマ仕立ての展開で、あまりひねるところもなく。
    あまり作者ごとの個性が感じられなかったですね。

    0
    2015年02月04日
  • エール!(1)

    Posted by ブクログ

    仕事に悩んだ人達に対するエールですね。

    各物語の主人公が全て女性です。言ってしまうと、なんですが、まぁ、女性っぽい話だなと思わないこともありません。

    0
    2015年01月21日
  • エール!(1)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    6篇のお仕事小説アンソロジー。2回に分けて読んだ。どれもうまくいきすぎだろ、とも思うけど。どれも読みやすくて普段本を読まない人にはいいだろう。まぁ、働くのは大変だけど、こういういいこともたまにはあるよなとは思う。早く働かなくてもよくなりたいものだ。目指せ億り人。

    0
    2014年11月04日
  • スタジアム 虹の事件簿

    Posted by ブクログ

    野球ミステリー。
    野球がそんなに好きではなくても、一緒にルールを覚えながら楽しめます。

    無理のある設定もあるし、唐突な展開だなと思って面食らう部分もあるのだけど
    それでも読み終えたときには「面白かった」と思える。

    もう少しオーナーとオーナー夫人のやりとりがでてくるとよかったのにな、とは思うけど。

    0
    2014年08月19日
  • 赤ちゃんがいっぱい

    Posted by ブクログ

    助産婦名探偵、再見!
    前作の『赤ちゃんをさがせ』は短編連作集でした。
    そこで出てきた伝説の助産婦・明楽先生、弟子の聡子先輩、見習いの陽奈が主人公の長編です。
    聡子先輩はマイナーな存在ですけど・・・。
    その陽奈が就職したのが<ハローベイビー研究所>という怪しいところ。
    そこで事件は起きるのです。といっても血生臭さはありませんので、あしからず。
    こういう詐欺商法は許せませんね~。
    こと妊婦や母親にとって『子供の未来』ってキーワードですもんね。
    それにつけ込んでいる悪徳商法は現実にも五万とあるでしょう。
    本書はなんか清々しく、それでいてユーモアもあり、楽しく読むことができます。
    母親としてなんだかなぁ~とやるせない気持ちにもなりますけどね~。
    子供の幸せを望んでいるのか、自分の幸せを望んでいるのか・・・確かにこういう母親もいますからね~(って謎ですね。笑)。
    明楽先生、いいキャラしてます。
    年の功!とでもいいますか。また明楽先生のアームチェアーディティクティブぶりを読みたいものです。

    0
    2014年08月11日
  • エール!(1)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    短編集。
    正直実を言うと特に好きな作家さんがいるというわけでもなくて
    なんとなくで読んだのだけれどとても面白かった。

    どれも仕事やプライベートであるいろんな日常に、
    共感しつつ励まされるような話運びでほっとできる。

    独立した短編でありながら、お話の間に小さな相互関係もあり
    そうしたところもちょっとした仕掛け。

    すんなり読める、非常に読みやすい本。

    0
    2014年06月06日
  • 赤ちゃんがいっぱい

    Posted by ブクログ

    続編だそうですが、最初のは読んでません。
    面白いといえばおもしろいけれど、
    ハローベビーのおっちゃん達はもちろん、
    先輩夫婦の子どもに対する態度とか、
    赤ちゃんや子どもをを可愛い可愛いと言いながら
    大切に扱ってない気がして、ちょっと考え込んでしまう。

    そして、最後に、女王様出産を希望していた妊婦達が
    速効、寝返って「わたし、自宅出産する」という。

    おいおい、娯楽だし、小説だし、いいけど、
    そんな安易に決めんなよ。

    どんだけリスクあると思ってんだ。
    私なら経験あさい助産師なんて、ごめんだな。

    と、緊急帝王切開の私は思う。
    ほんと、病院で産んで良かった。
    自然分娩にこだわるドクターでなくて良かった。
    だから、息子はここにいるのだ。

    と、話の最後の最後に、
    もう読まない、と思ってしまった。

    かたくなでごめんなさい。
    でも、出産した病院の助産師さんは大好きだった。
    温かい人だった。

    0
    2014年04月10日
  • 赤ちゃんをさがせ

    Posted by ブクログ

    ジャンル分けするのなら・・・・「ほのぼのミステリ」。創元さんってこのジャンル、好きですよね。北村薫を筆頭に、加納朋子、大倉崇裕などなど。巷では<日常の謎>派と呼ばれているようですが。青井氏作品初挑戦なのでありますが、こういうほのぼのミステリも全然悪くありません。

    女三人よるとカシマシい、とは言いますが、本書のヒロインたちは助産婦さん。それも自宅出産を専門としている助産婦さんたちで、と~っても真面目な聡子先生とボケ役の見習い助産婦・陽奈。この二人が仕事絡みで謎に接近。

    聡子がつっこみ役で謎を解いていくわけなのですが、最後に登場するカリスマ助産婦で今は引退し自由を謳歌している明楽先生が、アームチェアーディティクティブでありまして、謎を解明し問題を解決していくわけです。
    このヒロインたちの会話がこれまたと~っても楽しいのです。
    本書はこの3人が活躍する短編3編を収録しています。

    本書の魅力は妊娠しているというこの特別な期間じゃないと思いもつかない心理や問題を扱っているところにもあります。そういう意味では青井氏の設定作りは凄いなぁ~と感じさせます。
    楽しいだけじゃなく、現代家族のあり方や管理出産へのアンチテーゼ的ニュアンスも覗うことができます。

    これまた・・・シリーズ化しているとのこと、読みたいっす! あ~~読みたい本がどんどん増える・・・。

    0
    2013年10月07日
  • スタジアム 虹の事件簿

    Posted by 読むコレ

    野球もミステリも好きなんだなーという想いは
    ちゃんと伝わってきます。野球部分の描写が凄くて丁寧で
    野球の面白さを伝えようとしていて、凄く好感が持てます。
    ミステリ部分はその野球と直接結びつけずに、間接的に
    探偵役を設定する事で、全体的にはよい雰囲気のライトミステリに
    なってますねー。

    一個一個の推理や設定には多少の強引さも感じますが...
    元々自費出版作品なんですね。そういう細かい部分を
    感じたうえでも、個人的には楽しめる作品でした。

    0
    2013年02月09日
  • スタジアム 虹の事件簿

    Posted by ブクログ

    3+
    解説にいくつか作品が挙げられているが、探偵役のキャラクター的には「空飛ぶ馬」というよりは「覆面作家シリーズ」に近い雰囲気を感じる。プロ野球に興味がなくなって久しいが、野球そのものに興味がないわけじゃないことを再確認させられた。

    0
    2012年05月24日
  • 赤ちゃんをさがせ

    Posted by ブクログ

    “日常の謎”的なミステリーに一時期はまっていた頃に読んだものの一冊。安楽椅子探偵がカリスマ助産婦(しかもおばあちゃん)ってのがよかった。

    0
    2011年06月05日
  • 星降る楽園でおやすみ

    Posted by ブクログ

    思ったより暗かった…

    みんながみんな疑心暗鬼に駆られる心情は理解出来たし
    人のことは見た目ではわからないと言うことも理解出来るけど、今の世の中こんなに他人は他人なのかな?

    僕も他人は他人だと思う現代っ子だから、いざ誘拐事件なんかが起こったときにはこういう風に思うのだろうか?

    責任を誰に追求するか
    やはり大きな責任な抱えたくない。

    信頼関係とはどうやって成立するのかを考えてしまう作品だった。

    0
    2011年03月17日
  • 赤ちゃんをさがせ

    Posted by ブクログ

     これもライトな連作ミステリー。探偵役は助産婦。
     これもほのぼの文体でコメディ風なので、ぼーっと時間つぶしに読むにはいいでしょう。

    0
    2010年08月23日
  • スタジアム 虹の事件簿

    Posted by ブクログ

    いつも優雅なドレスに身を包み、綺麗な靴を履いて観客席に現れるおっとりした女性・虹森多佳子。超弩級の野球音痴でありながら、なぜかプロ野球球団・東海レインボーズのオーナーを務める彼女は、奇妙な謎を次々と解決に導く才能も持ち合わせていた!安楽椅子探偵の冴え渡る推理と、優勝の夢に向かって疾走する万年最下位球団の奮闘を描いた、値千金の愛すべき本格ミステリ。

    0
    2010年06月17日
  • 赤ちゃんをさがせ

    Posted by ブクログ

    箸休め的に読み始めましたが、面白かったですね。特に会話が非常に自然でまだ2冊目とは思えないほど、文章は巧いと思います。助産婦さんという変わった職業の特徴や内容も楽しく分かります。さすがに厳しいだろうというのは明楽先生の推理。あれだけの情報で真相に辿り着くというのは、ちょっと無理がありすぎる。この作家さんならミステリーじゃなくても充分面白い作品が描けると思います。

    0
    2010年04月27日