青井夏海のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
作家6人による 30代女子お仕事アンソロジー。
あー、よかったぁ。
漫画家や通信講座の講師、プラネタリウム解説員
ツアー・コンダクター、ディスプレイデザイナー にスポーツライターと
馴染みがあるかといわれるとそうでもない職業だけど、
結局、根っこは同じようなことで苦しんだり悩んだりするのだなぁと思う。
お気に入りは小路幸也だなぁ~やっぱり。
6つの作品のにちょこちょこっと共通のお店や関わりがあって
そこが、いろんな職業でも
いろんなところでつながると感じられて嬉しい。
そうなのだ、今日電話したコールセンターの女子も
もしかしたら、チョコ好きかもしれない。
風邪気味だけど、頑張ってるのかもしれない。
星占いが1位だったかもしれない。
星座が同じかも・・・
そんなことだけど、
だけど、人はそれぞれ生きていて、つながるところがある。
そう思うと、明日も元気でいられるかも。
できれはプラス15歳の女子。。。いえ、おばさんで
書いてほしい。
だって、6人の主人公はやっぱり、私から見れば
若いんだもの。
なんでもできるよ!と思うもの。
と、拗ねてみてもダメかしら?? -
Posted by ブクログ
ネタバレどれもよかったけど、小路幸也さんの「イッツ・ア・スモールワールド」と、碧野圭さんの「わずか四分間の輝き」がよかったな。
自信を持てていた過去の自分と比較して落ち込むことってあるけど、今あるものだって別に捨てたもんじゃないし、それより大切なのは『自分が何をしたいか?』だよなって。
青井夏美さんの『金環日食を見よう』もよかったけど、プラネタリウム泊まるの羨ましい反面、確かに市の持ち物かつ大切な資料が沢山あることを考えると、親が同伴であっても小学生が泊まるのは怖いかも…って思っちゃった。逆に資料館じゃないプラネタリウムでお泊り企画あったら参加したいのにな。地元に子どもの頃よく連れて行ってもらったプラネタリウムがあったなあ、など。 -
Posted by ブクログ
助産婦探偵第三弾は再び短編。
四つの物語が楽しめる。
夫と別れたい、居候が多すぎ、借金取り、上の子に厳しすぎる妊婦。
さて助産師たちは無事に赤ちゃんを産ませることができるのか?
そして「家族」という聖域に踏み込んで無事でいられるのか?
家族にまつわる絡まった糸をほどいてこれらの問題を解決できるのか?!
『帰ってください』
弟の友達が家に居座っている。
姉である妊婦は、家事能力の全くない、人に頼りきっている男たちの世話を甲斐甲斐しくやく。
机を拭いて、はいはい。
おにぎり作って、あ、この間とは違う中身で、はいはい。
洗濯よろしく、はいはい。
こいつらの言うことをなぜ姉は聞いているんだ?
弟は何も言わないのか?
いやそもそも、居座る理由が意味わかんねーーーーー!
自己中心的すぎて開いた口がふさがらない。
どうやってこの男どもを叩き出そうか?
大きい赤ちゃんの世話なんてしていられないのだ、自分でできることはやれーーーーーー!
そう、言いたいことは言わなきゃ伝わらないのだ。
何が一番大切か、の優先順位をつけることも。
『守ってください』
お姉ちゃんなんだから。
そうやって上の子に辛く当たるのはなぜ?
ガミガミ言ってしまうのはなぜ?
隣人を羨んでしまうのはなぜ?
最近は「毒親」なんていう言葉が出来て、親の支配に関する本がたくさん出版されているけれど、当事者は(親子ともに)なかなかそのことに気付けなかったり認められなかったりするようだ。
私も「毒親」になってしまうかもしれない。
子供のため、と思ってやっていることが、単なる支配になってしまっているかもしれない。
こうやって対外的には内省的でいい母親のように書いているけれど、実際は悪い母親、かもしれない。
やっていることが間違っているかもしれない。
それがとても怖い。
間違っていると気づけたとしてもどこまで戻ればいい?
いや、戻れるの?
それを考えると、不安になる。
そう思えているうちは大丈夫なはず、と自分に言い聞かせて明日も、頑張るしかない。 -
Posted by ブクログ
これは面白いぞ!
助産婦(2002年3月の法改正により現在の名称は助産師。著者注有り)の推理劇なんて読んだことがない!
しかも、「お母さんをさがせ」「お父さんをさがせ」「赤ちゃんをさがせ」と、物語それぞれのタイトルは端的。
でも実はその単純
さゆえに思いがけない展開に驚かされる作品だ。
人が死ぬミステリ、日常の謎、人が死なないミステリーは当たり前。
でも、人が産まれるミステリーなんて聞いたことがない。
若手助産師(本編で使用される助産婦はここではあえて使わない)の陽奈、先輩の聡子、この二人のコンビが謎をとくのかと思いきや、この二人は謎にぶつかる方。
特に陽奈は猪武者ならぬ猪助産師で、待ち伏せをしたり、さらに謎を深めてしまったり、「任せてください」の言葉が信用ならない愛すべき登場人物だ。
聡子はそれに対するツッコミを入れるが、自分自身が謎の一部になってしまうこれまた探偵とは言い難い人物。
では誰が?
安楽椅子探偵は彼女たちの師匠、推定70歳の明楽先生。
助産師としてのアドバイスもさることながら、その人生経験に基づく「家族」の謎を解き明かしてしまう。
しかし、彼女の解決方法は、あくまでサポート。
真実に気付くのは本人たち、というのだからハイレベル。
私自身は病院出産、しかも管理入院(予定日超過及び胎児発育不全)だったので自宅出産には縁がなかった。
だから自宅出産という方法が目新しく感じたし、何より、本書は単純に病院対助産師(管理対自然)という図式でないことに安心した。
対立を煽るより、子供、そして母体の安全を考えることが重要だというメッセージに共感するからだ。
これについては『コウノドリ』三巻を参照されたい。
しかしだ。
そんな難しいことを考えずとも、純粋にミステリーとして楽しめるので、設定の珍しさも含めて是非一読をお勧めする。