星野博美のレビュー一覧

  • 謝々! チャイニーズ

    Posted by ブクログ

    旅立つ前に内蔵されている著者の礼儀、語学力や歴史・地理的認識こそが、独自の出会いを生み特別なものにしてゆくのだろう。
    登場した人々に届いた写真を想像するだけで、温かい気持ちになる。
    コンプライアンスにがんじがらめの職場で窒息しそうなとき、読み返したくなる一冊。

    0
    2015年01月23日
  • 銭湯の女神

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    香港から帰ってきた著者が住んだのは風呂なしアパート。居場所がファミレスと銭湯しか心安らぐ場所がないような状況で書かれたエッセイは鋭くもあり、時に自虐的であり面白い。

    0
    2013年06月15日
  • 謝々! チャイニーズ

    Posted by ブクログ

    もう20年も前の中国旅行記。

    あたしが出会ったのは誰もが夢を見ることができなくなった中国。
    そうなんだよなー買えなかったものが誰でも買えるようになったんだ。

    今の中国はもう少しで誰もが外国に行ける国になるだろう。

    でもきっと著者が出会った中国と変わらないとこもある。

    あたしも生きていくリアリティーをこの国を訪れることで初めて感じたのかもしれない。

    海南島にいるときの自分は東京にいる自分とは違う。
    東京にいる自分が今のあたしの生きていくリアルなんだと思っていたけど、もしかしたらそれは違うのかもしれない。

    手紙での交流がなんだか羨ましかった。あたしも手紙を書いてみようか。

    「国とは、

    0
    2013年06月13日
  • 愚か者、中国をゆく

    Posted by ブクログ

    ただの旅行本じゃなく、作者なりの考察が随所にあって面白い。
    中国は他の国と比べて時代を早送りしたような変化や、さらに同時代でも海沿いの発達した地域と内陸の地域の差など、本当に大きな違いと矛盾を抱え込んでいるのが感じられる。
    中国に住んでいる人は毎日精一杯で大変なんだろうけど、部外者としてはぜひ行って体験してみたいなぁ。

    0
    2013年06月12日
  • 愚か者、中国をゆく

    Posted by ブクログ

    中国を列車で旅した記録。
    最近の旅行エッセイとは一味ちがう、骨のある旅行記だと思う。中国を愛しているのが伝わってくるけれど、ただ好き好き!ではなくて、キチンと中国を見つめている視線がとてもいい。

    0
    2012年04月02日
  • 愚か者、中国をゆく

    Posted by ブクログ

    読み終わった時、学生時代にすべきことはこういうことだったんだなって思った。
    同じ現在を生きながらも、属している時代の違いを知ること。
    その新しさや恐ろしさを知ることが必要なんだと思う。
    バックパックでいろいろな人と知り合うことは楽しそうだなっって感じた。

    0
    2012年01月23日
  • 愚か者、中国をゆく

    Posted by ブクログ

    1980年代の中国の雰囲気や、中国に対する外国人の捉え方などを、著者の留学生生活や烏魯木斉までの列車旅を交えて記した一冊。
    香港返還前後の中国を記した本なども出しているようなので、ぜひ著者の別の本も読みたい。
    ※米原万里の「うちのめされるようなすごい本」で紹介されていたので購入。

    0
    2012年01月02日
  • 愚か者、中国をゆく

    Posted by ブクログ

    [ 内容 ]
    交換留学生として香港に渡った著者は、一九八七年、アメリカの友人、マイケルと中国旅行に出る。
    中国社会が大きな転換期を迎えたこの時期に、何を感じ、何を見たのか。
    「大国」の本質を鋭くとらえた貴重な記録。

    [ 目次 ]
    第1章 香港
    第2章 広州
    第3章 西安から蘭州へ
    第4章 嘉峪関まで
    第5章 シルクロード
    第6章 ウイグル
    第7章 旅の終わり
    第8章 それから

    [ POP ]


    [ おすすめ度 ]

    ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
    ☆☆☆☆☆☆☆ 文章
    ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
    ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
    共感

    0
    2011年04月08日
  • 愚か者、中国をゆく

    Posted by ブクログ

    1987年に中国を電車で旅行した筆者の旅行記!
    関口知宏の中国鉄道大紀行がイメージででてくる感じ!

    自分が生まれた前年の中国の話なんですが、
    戦後?と思うぐらい
    混沌としてて整備されてなくてむき出しです!

    この文体もすごく好きだし、なによりも筆者のサバサバしてつかみ所のない性格が好き。エッセイなのでとても読みやすいです。中国を内側から捉える良書です!

    0
    2011年03月05日
  • 謝々! チャイニーズ

    Posted by ブクログ

    米原万里の『打ちのめされるようなすごい本』を通じて邂逅。わたしは普段から紀行文、旅行記のたぐいをよく読む。金と時間のかかる旅(とくに社会人になって以降は、後者がネック)を、確かな観察眼と柔軟な思考力を持つ文筆家に代行してもらえるからだ。本当は自分で旅に出かけたいけど。

    しかし中国の旅行記はこれが初めて。旅先で出会う、好奇心が旺盛で抜け目のなくて、商売上手な(つまり、人格的に脂ぎった)市井の中国人たちがこちらにぐいぐい迫ってきて、ちょっと気疲れする読書だった。でも読後は清々しく、生きる勇気がわいてくる。「生きるために食べる、寝る、商売をする。当たり前だろ?」と中国人たちにまくしたてらているみた

    0
    2010年11月13日
  • 愚か者、中国をゆく

    Posted by ブクログ

    中国の不便さはこんなもんだろうと私が予想している模様がかいてあったけれど、どうやらそれはずいぶんと昔のこと(天安門事件前)でいまのことではないらしい。しかし、10年ぐらい前に中国旅行をした友達からも、切符売り場での割り込みはすさまじいと聞いたので、切符が普通に買えるようになったのはいったいいつからなのだろう。ものすごい勢いで成長する中国。抑圧されていた権力への志向が爆発するのもわからなくはないかもと思った。ちょうど年末の新幹線の切符を入手するために行列に並びながら読んでいたので、並ぶことにいらだつ自分と作者が重ねあわされた。というか、私が並んだのは自分が自動販売機で切符を買い間違えて変更するた

    0
    2011年09月03日
  • 銭湯の女神

    Posted by ブクログ

    中国モノしか読んだことがなかったので、彼女の日常への視点が知れてよかった。共感できるところと、うーん、と思うところがある。社会の軽薄な風潮を批判しても切り捨てないところ、完全に対象を客体化するのではなく、自分もふくめた共通の問題として捉える姿勢が好ましい。

    0
    2011年09月03日
  • 愚か者、中国をゆく

    Posted by ブクログ

    一路平安 −どうぞよい旅を−
    1986〜87年の中国を旅したはなし。
    その旅は、著者星野さんが交換留学生で香港の大学にいたとき、
    同じく留学生のアメリカ人のボーイフレンドと出掛けた時のもの。
    ほんの20年前の話なのに、驚かされる。
    いや、今の中国という国の急激な変化を思えば、20年前とは、
    優に半世紀以上前の感覚なのかもしれない。
    列車の切符を手に入れるために、とれるかどうかもわからないまま
    無為に長蛇の列に並び、やっと辿り着いた窓口の「鉄の女」に切符の有無をきくと、
    「没有(ない)」の一言で終わる。
    脱力。
    2005年での旅では、「電話予約してオフィスに切符を届けてもらった」
    という女子大生

    0
    2012年06月29日
  • 銭湯の女神

    Posted by ブクログ

    良いけど、香港の方が好きかな。江戸の香りが濃くてくらくらします! しかし、エッセイの上手い人は羨ましいわ。

    0
    2009年10月04日
  • 世界は五反田から始まった

    Posted by ブクログ

    戦後前の五反田の姿をしれて面白い。工業地帯一帯で戦後焼かれて今のようなオフィス街となったのかなぁと。五反田は焼け野原だったのかと思うと少し怖い。

    0
    2025年09月01日
  • 世界は五反田から始まった

    Posted by ブクログ

    自分の生まれ育った街、家族を愛してるということがひしひし伝わって好ましかった。「コンニャク漂流記」も読んでみたい。
    戦争を生活の中から見つめることはとっても大切だと思う。自分ごととして考えるようになるもんね。でもコロナの3年間ももう、朧げになってる。流されずに生活していくのは大変。

    0
    2025年05月29日
  • 銭湯の女神

    Posted by ブクログ

    かなり古いエッセイだけれど、人々を観察して世の中を考察する切り口は鋭い。著者が香港に住んでいたことが外側から日本を見る目になっているのだろう。一番好きな所は、引っ越す時に大家さんが茗荷を持ってきてくれた所。今もこんな交流はあるだろうか。段々なくなっていく日本の情景と感じた。

    0
    2025年04月13日
  • 【電子特別版】馬の惑星

    Posted by ブクログ

    読むほどに、馬の本よね~?

    確かに馬の話しもあるし、
    でも
    他の脱線話しのほうが面白くて
    フラメンコがアンダルシアで生まれたのはロマの人達とイスラーム教徒の存在。
    とか、
    ヨーロッパで蒙古斑の赤ちゃんが生まれること。
    カトリック三昧の旅のあれこれ
    スペインとトルコの近くて遠い味のあれこれ

    『3ヶ月で学ぶ世界史』で騎馬民族の偉大さは知ったつもりでいたけど、なかなか、

    印象に残ったのは、カッパドキアでアラブ馬とアナトリア馬をルーツとする在来馬に乗ってギリシャ系住民に思いを馳せる作者。

    地理、歴史、宗教、血統(馬も人間も)自分のなかでもっと消化してこなせたら良いんだけど、

    馬そのものよ

    0
    2024年12月18日
  • 世界は五反田から始まった

    Posted by ブクログ

    家族で過ごした街、時代が自分と重なる部分が多く、タイトルに惹かれて読み出しました。

    一二章は痛快、楽しく読み始めましたが、中間部分で小林多喜二、宮本百合子著作の解説部分が比重を占め、読み始め当初の期待と距離が出来てしまいました。しっかり見つめなくてはならない時代ですね、今でも当時のままと思えるニュースが飛び交います。大事ですが、、気分が暗くなってしまいました。
    とはいえ家族の歴史と地域、日本の現代史を熱く書き進められた著者のエネルギーは素晴らしいと感じました。

    0
    2023年12月03日
  • 世界は五反田から始まった

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    予想を超えて面白い本だった。さすが大佛次郎賞。戦争観が変わるというか,表面的なことしか知れてなかったなと思わされる。
    私の街もこんな風に見るといろんな話が出てくると思うので,誰か書いてくれないかなと思う。
    筆者は男性だと思い込んでた。星野智幸さんとごっちゃにしていたためと思われるが,ジェンダー観が・・・と思う。

    0
    2023年04月05日