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Posted by ブクログ 2023年12月04日
祖父の手記から、作者の生家のある五反田周辺でおきた歴史の物語を著した、歴史土地ノンフィクション。
さすが、星野さんである。
教科書のように味気なくなりがちな郷土史を、家族の歴史や自分の話とが絡み合いながら、楽しく、悲しく紹介していく。
かつては軍需工場が多くあった五反田付近の、戦争にまつわる話は、...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年10月20日
「焼け野原になったら、何が何でも戻ってきて、杭を打とう。」帯のこの言葉に吸い寄せられるように手に取りました。戸越銀座で町工場を営む星野家。本書は著者のファミリーヒストリーですが、庶民の目線で描く(著者風に言えば)「大五反田」の戦前〜戦後史とも言えます。小林多喜二の小説の舞台となった場所、品川大空襲、...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年09月25日
「んなこたぁない」から始まり、「いや、あるかもしれない」、そして最後は「そうに違いない」、読書中の私に思考をそのまま文字にするとこうなる。
「世界は五反田から始まった」、いやに挑発的なタイトルと言っていい。私は現職のオフィスが五反田であり、JR山手線を通勤で利用しているが、駅の階段に本書の広告が大...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年06月11日
渋谷に育った私(産まれて数年は父の故郷九州に居たので若干ロンダリング)にとって、大五反田は近いけれどほとんど縁がなかった地域。それが高校生の頃、実家が引越して通学や通勤の乗換駅である中延や五反田が生活圏の一部になったから本書に出てくる路線や地名の雰囲気はよくわかる。関東大震災の前年に麹町で(文字通り...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年04月12日
著者の星野さんと同世代なので、昭和の暮しの風景は何となく想像できました。
星野さんのおじいちゃんが小さかった孫に言い残した「戻りて、ただちに杭を打て」は、絶望の中から微かに覗く光のように感じられます。
今の星野さんの実感として語られる「しかしいまは少なくとも、戦争、あるいは戦争に擬似した何かが起こる...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年04月02日
3/10東京下町大空襲の死者行方不明者10万人。その後の5月の東京南部?空襲では3/10よりも多くのB29爆撃機が投入されたにもかかわらず、死者は5百余名。この差の原因は?
「戦争絶対反対」に異論はないがその思考停止にもチクリ。いざ戦争に巻き込まれた時にどうやって生き延びるか、終わらせるか、その先も...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年03月02日
ちょっとだけ珍しそうな本を読むつもりで手にしたが、いやいや面白かった。
たった半径2kmほどの大五反田圏で生きた家の物語がこれほどの本になるとは。空襲を中心とした戦時の話はリアルだが人々の明るさも感じられて温かい気持ちにもなれた。
自分のルーツなど知りようもないしそれでいいが、結構な物語があっただろ...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年12月22日
『一般論ではない。これは私が所属する世界の話である。しかし一方では、こうも思っている。五反田から見える日本の姿がきっとあるはずだ』―『はじめに』
2007年に出版された「迷子の自由」で嵌まって以来ぽつりぽつりと読み継ぐ作家、星野博美。ルポルタージュを主とする文筆家であるにも拘らず、この人の視野は決...続きを読む
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