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わたしは一体、どこから来たのだろう? 著者自身の先祖は江戸時代、紀州から房総半島へ渡った漁師で、なぜか「コンニャク屋」という屋号で呼ばれていた。祖父が遺した手記を手がかりに、五反田から千葉、和歌山へ、時空を超えたルーツ探しの珍道中が始まる。体内に流れる漁師の血を再確認しつつ、家族や血族の意味を静かに問い直す、感動のノンフィクション作品。各紙誌絶賛、読売文学賞、いける本大賞ダブル受賞の傑作!
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Posted by ブクログ
この本はべらぼうに面白い! 著者の祖父が遺した手記を元に自らの一族のルーツを探っていくノンフィクション。しかし家族の歴史を調べていくなかで、図らずも江戸時代初期から平成に至る400年の日本近現代史の一側面が現れ出でてくる。それは、教科書に載ることはない、「世の常の人」(普通の人々)のバイタリティ溢れ...続きを読むる生き様だ。 著者は大学で歴史を学んだという。さもありなん。本書における著者の視点は歴史家のそれと同じだ。 ちなみに、書名にある”コンニャク屋”とは著者の家の屋号とのこと。もうそれだけで、いったいどのような人たちであったのか、知りたくなるではないか!
千葉に白浜、勝浦の地名があって、紀州から房総へ流れてきた移住民が名付けたがゆえに、同じ地名があることは知ってはいた。しかし、漂流者がたどり着いたのかと思ってたら、そうではなかった。この本で初めて事実を知って、長年の疑問が氷解してありがたかった。。 時は17世紀ごろ、泉州、紀州、あたりは漁法先進地で...続きを読むかつ漁場は飽和状態で、房総へ季節出漁することが常態化していたという。中世末期から近世初めにかけて、農業で魚肥が本格的に使用されるようになり、その原料となる鰯を追って紀州の漁師は西へ東へと出漁していたのだ。当時、一単位が網元が漁師20-40人を引き連れて、それが複数の網が一団となって移動する、という組織的なもの。で、そのうち定住するものも出てきたのだ。 和歌山出身者としては、加太や湯浅、広川町を著者が歩いてルーツ探しをするところが興味深い。そして、著者の先祖が故郷をあとにしたのは「貧しさ」以外の理由を見つけにくいと肌感覚で腑に落ちるあたりがもの哀しい。
ノンフィクション作家の星野博美氏が、亡くなった祖父の手記を頼りに一族のルーツを探るという作品。 星野氏の祖父は東京で町工場を営んでいたが、もともとは千葉県岩和田の漁師の家系で、その屋号が「コンニャク屋」だったそうだ。そして今でも岩和田の親戚の家に伝わる言い伝えでは、およそ江戸時代の頃に紀州から移り...続きを読む住んだという事らしい。 手がかりを求め千葉の親戚を訪ね歩いたり、墓石に刻まれた名前や古い史料をもとに、実際に和歌山を訪れたりと、チョットずつ核心に迫って行く道程は非常に興味深い。しかもコンニャク屋のメンバー一人ひとりが個性的で面白く、まるで自分の親戚であるかのような親近感が沸いてしまった。 この作品はコンニャク屋の祖先が、遠く紀州から鰯を追って漂流してきた歴史物語であるのと同時に、自身のルーツとアイデンティティを探る、著者の漂流の記録でもあるのだなと思った。
評判通り、なかなか面白い本です。文章も読みやすく筆力のある著者なのだなあと思う。著者のルーツを探り、訪ね歩くという、それ自体は目新しいことではないのだが、漁師を中心とする親族とそれを取り巻く社会への興味がうまく結実している。日本の近世、近代まで広く目配りしてあり勉強になる一冊である。ルーツ探しの本な...続きを読むので、少々著者の思い入れが強く出すぎる所もあるのが不満ですね。
この本は何で知ったんだったかなあ。 中江有里さんのエッセイかな? かなり前に買って読んではいたんだけど、他に読みたい本が出てくるとついつい後回しになった一冊です。 最初の辺りはおもしろかったんだけど、途中から自分の気持ちがダレてきました……。 なんでだろ? なぜか、著者のことが好きになれない。 た...続きを読むった一冊読んだだけで判断するのもよくないけど。 自分のルーツが知りたい、という思いはとてもわかります。 私も知りたいから。 母方の曽祖父は淡路島から北海道へ渡ってきたと聞いたことがあります。 北海道では庫富というところに住んだんだけど、それは兵庫と富山から来た人が多かったからだ、ということだそうです。 父方の祖父は、父の話では実家と縁を切ったとか切らないとか…。 喜代三、という名前の通り三男なので、上に兄が二人いるはずなのに、私はその二人を見たことも、名前も知りません。 父も見たことないとか。 これじゃあ、調べようがないな…。
祖父が残した手記を元に一族の祖先、ルーツを探って房総半島、紀州を廻る。 一族の祖先を遡りながら、その時代時代を必死に生きてきた一族の記憶とともに、時代の雰囲気と漁師のおかれた立場なども明らかになっていく。 著者が持つ一族に対する深い親愛の情とバイタリティに引き込まれ、この本を読み進ませてくれる。
コンニャク屋さんの話じゃなかった! という、いきなりのタイトル詐欺をぶち込んでくるわけだが、それはそれとして面白かった。 とりあえず出てくる人みんな、語尾が「だお」なのが可愛かった。おっさんからおばあちゃんまでみんなだお。 自分も最近急にルーツを気にしだしたというのもあるし、半分実家である和歌山...続きを読むも話題に出てくるし、なかなか他人事とは思えない内容だった。 しかし、自分みたいな行きあたりばったりとは違って、ちゃんと調べる人はちゃんと調べるんだな… 江戸時代の文書まで調べないとそりゃ出てこないかぁ… 自分には無理だな、と思ったりも。 でもやっぱりコンニャク屋さんの話を読みたかったんだよ僕は。 あと、最後かんちゃんどうなったんだよ!
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コンニャク屋漂流記
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