東崎惟子のレビュー一覧
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鮮烈で脳にこびりつくぐらい印象的なストーリーだった。
主人公の少女の描き方がとにかく上手くて、いくつかのエピソードを通して、人称や視点も使い分けながら少女の多面的な部分を描くと同時に、登場人物の目を通して彼女が持つ心のうちの優しさや魅力にも自然と読み手側が気づけるようになっている。
復讐と愛という相反するふたつの要素がテーマになっていると思うが、これも物語内で主人公視点の部分が少ないことによって、いわゆる心の中の葛藤のような部分に焦点を当てすぎることなく、程よく感情移入し、また程よく傍観しながら、メインストーリーの流れを追えるようになっている。それでいて、最後にはちゃんと感情の波に浸らせてくれ -
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Posted by ブクログ
ページをめくる手が止まらなかった!!
寝る間も惜しんで読み倒した
前半
よく聞くカルト宗教の話
エホバの知識がある程度ある人なら、あー、このことねと読める
思春期の恋のくだりは、よく描けていて、ドキドキした
映画館のシーンは、個人的に「キュン」だった
手の描写一つ一つが甘酸っぱく描かれていて好き
後半から
ガラリと変わる
ススキノ事件を上回るグロテスク描写で、読むのをやめかけた
カルトにより、人間変わってしまうことを描きたかったのか、でも、違う方向性で描けなかったかなと
そして、なんだか設定がファンタジーっぽくなり、ついていけず興冷め
でも!
なるほど、ラストの描き方がなかなか!
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Posted by ブクログ
ネタバレクリムヒルトとブリュンヒルド(著:東崎惟子)は、シリーズの中でもひときわ濃密な陰影を湛えた、静かでありながら苛烈な物語である。読み進めるほどに、王という存在の重みと、その座に就く者が背負わざるを得ない「選択の残酷さ」が胸に迫ってくる。
本作で描かれるのは、単なる善悪では割り切れない人々の決断の連なりだ。それぞれがそれぞれの正義と責務を抱え、最善を尽くそうとするがゆえに、結果として取り返しのつかない断絶が生まれていく。その構図はあまりにも誠実であり、だからこそ痛ましい。しかし、その痛みこそが本作の核であり、読者に深い思索を促す力となっている。
クリムヒルトの在り方は、とりわけ印象的だ。彼女は -
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書店で表紙と帯が目に入り、興味をひかれ読んでみた本。
主人公の女子高校生は幼い頃、母とともにとある新興宗教の勧誘を受け、それにはまっていく。
宗教活動に勤しむ母によってだんだんと引き裂かれる家族仲。家族が幸せになれるという教えを信じ、母のため、神のために無垢な心で祈りを捧げ、活動をしてきた彼女だったが、信仰心、家族愛、責任感、教団の闇によって着実に狂わされていく。そして、惨劇が起きてしまう。
物語前半は、カルト宗教にはまっていく恐ろしさと、人間の愚かさが描かれたヘビーな内容で、思わず目を閉じ、落胆の息を吐いてしまうような箇所もあった。
後半は衝撃的な展開になるのだが、ネタバレになるので割愛 -
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購入済み
淡い独特の絵柄
淡い独特の絵柄が宇宙SFの雰囲気をとても盛り上げている。「漂流記」という題名が淡い絵柄やややとりとめがないようなストーリー展開を象徴的に表していてとても良い。銀河鉄道に対抗して馬車の宇宙船というものもノスタルジックさを狙ったのだろうな。
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ネタバレ東崎惟子さんの『クリムヒルトとブリュンヒルド』
東崎惟子さんによる「ブリュンヒルド」シリーズの第3部です。
王国はかつて神竜によって脅かされましたが、「竜殺しの女王」によってそれが葬られてから百年が経過していました。五代目女王の娘であるブリュンヒルドとクリムヒルト。
姉として、6代目の女王を目指していたブリュンヒルドですが王室の病に蝕まれ、それを果たせません。戴冠の日を迎え、クリムヒルトは女王となりますが、その日王国の闇を知ります。
やがて王国史から名を消された「暗愚の女王」とされるクリムヒルトでありますが、その後なにがあったのしょうか。真実を辿るストーリーです。
忠臣ウォレン、琥珀の竜ベル -
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ネタバレ『竜殺しのブリュンヒルド』の続編的作品。
邪竜の脅威にさらされる小国ノーヴェルラント王国は、神聖な竜(神竜)と契約して守護を受けていた。その神竜と心を通わせる者こそ「竜の巫女」であり、その家系に生まれた少女・ブリュンヒルドは幼い頃から神殿で竜と会話し、月に七人の生贄を捧げる儀式を務めていた 。しかし、ブリュンヒルドは竜が生贄を食べる残忍な姿を目撃することで王国を襲う邪龍は本当に存在するのか疑い始める。
やがて、ブリュンヒルドは、従者ファーヴニル、王国の王子シグルス、王子に使える王国一の騎士スヴェンと共に神龍を倒すことを画策する。
読んでいて話の着地地点がどこになるのかわからなくなる作品。