高井ゆと里のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
性同一性障害ということばは誤り。「障害」ではない。
ジェンダーアイデンティと性自認と性同一性は同義。
そもそもこのことからしてわかっていない「知識人」が
多数いるのではないか。日本に。
「知識人」としたのは、政治家に対する皮肉だ。
特に自民党の一部。
この新書は、トランスジェンダーにとって、
この日本がいかに生きづらい国であるかを綴っている。
トランスジェンダーは人口の1%もいない、という。
出生時に割り当てられた性と、ジェンダーアイデンティティが異なる人。
従来はこれらの人々は「いないもの」にされていた。
それこそ「障害」「異常」とされていた。
しかし時代は変わり、少数派を尊重するこ -
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LGBTQについて、いかに自分が性的マイノリティ、特にトランスジェンダーについて無知であったか分かった。本書はトランスジェンダーについての分かりやすい入門書であり、彼らが、どのような社会的状況に置かれ、特に日本で彼らを取り巻く状況は世界の中でも最も遅れている状況であるかもわかった。国際的にも人権意識が遅れている我が国であるので、特に驚きはしないが。法的な問題については、明治以来の戸籍の問題がネックになっていること、またフェミニズムや男性学との関係、ノンバイナリーについて、分かりやすく整理されて書かれている。本書を通読して思うのは、世界の人権意識や差別問題は進歩している中、わが国だけが逆流してい
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Posted by ブクログ
生まれた時に性別が「割り当てられる」という感覚への違和感や、LGBとTの違い、ノンバイナリーやAセクシャルの存在など、知らなかったことや理解不足がたくさんあった。性別は生きる上で大きな固定概念であり、縛りになってるんだなぁ。
「女性らしさ/男性らしさ」というこの「らしさ」に苦しめられる人が多いように、性別の問題に拘らず固定概念は厄介。いろんな物事の捉え方があるということを知るために、またさらに自由な生き方を促進し多様性を受け入れるためにも、本書は早い段階で教育現場に導入されてほしい。
誰もが自分を大切に、相手の自由も尊重した生きやすい世界になるといいなぁ。 -
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Posted by ブクログ
ネット言論でのパニックめいたトランスヘイトに左右されないため、まずはトランスジェンダーの人々がどのような状況にあるかを知るべきだろう。英国の事例が中心ではあるが、解説や訳者解題まで読むことで、日本の状況についてもある程度の理解を得られる。右派のトラスフォビアは今に始まったことではないが、驚くべきはマイノリティ側から社会変革を求める左派にもトランス排除の言説に取り込まれる層がいるということだ。そこにあるのは、かつて白人フェミニズムが犯してきたような権利獲得の力学であり、つまるところ更なる弱者を維持しようとするシステムである。ある程度 フェミニズムを理解したと考えている層にこそ、次なる連帯のために
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Posted by ブクログ
自分がいまだに通読したことのない『存在と時間』についての読みをこの一冊で包括的に提供してくれた、(単行本ではあるが)新書的アプローチの本。注釈を中心に国内外の最新のハイデガー研究の成果が書かれており、読者としては信用がおける。
要約の仕方については論争的な部分もあることも含めて著者自身が丁寧に紹介しているが、素人目にはあまりその点はわからない。とはいえ木田元の「未完問題」アプローチがあることは知っており、それゆえ「未完のものをどう論ずるのか」という先入見が自分にも多少残存していたので、その懸念をかなり早い段階で棄却してくれた点は読み進める上でありがたかった。
ハイデガー哲学に必ずしも「(健 -
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Posted by ブクログ
ある日、何かと強い意見がある同僚が、トランスジェンダーへの配慮が行き過ぎているのでは、と言った。オールジェンダートイレとかはやりすぎ。彼らは心の中でだけ思っておけばいい、そこまでは何も批判しない、という。ほとんどマジョリティの要素ばかりの彼のそのえらっそうな言い草に心底腹がたって反論したが、ずっとこれまで遠慮して我慢してきたのに、それはあんまりなのでは、というようなぼんやりしたことしか言えなかった。その時思い浮かんだのは1人トランスの知り合いのことだった。まだトランジションの途中で、ぱっと見て男性だったことがすぐ分かる容姿だった。海外で買い物に付き合ってくれた時、モールのトイレには行けないから
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Posted by ブクログ
入り口として丁寧に説明していただいた印象です。
分かっているつもりで全く分かっていないことばかりでした。
過去別の本で読んだ日本の社会にある「人間教」の考え方を思い出しました。
多数派の過ごしやすさによって、その枠から様々な事情で該当しないとなった人達が生きること自体に難しさを感じなければならないことは悲しい
その一方、自分自身も多くの差別をしてしまっていると思うと実現できるのか、自分ごととしてどこまで考えられているのかは不安になりました。
書籍の構成上仕方ないのかもしれませんが、様々な状況に対して、現在の状況について、強い批判のみで書かれていると感じる部分があり、分かりやすいと思う一