トランスジェンダー問題――議論は正義のために

トランスジェンダー問題――議論は正義のために

トランス女性である著者が、トランス嫌悪的な社会で生きるトランスの現実を幅広い分析によって明らかにする。不十分な移民政策、医療体制の課題など、英国の抱える問題は日本と共通するところが多く、本書は日本の「トランスジェンダー問題」を考える上でも大いに参考になる。

議論は知識を踏まえ、事実に基づき、正義のために行われなければならない。
「女が消される」「性犯罪が増える」「多くの人が性別移行を後悔する」
――「トランスジェンダー問題」にまつわる数々の虚偽(デマ)から解放される時が来た。
これは全身全霊で推薦すべき、正義の書だ。
――李琴峰(芥川賞作家)

トランス女性はどちらのトイレを使うべきかというような、反対派によってでっち上げられた「問題」ではなく、当事者の経験する本当の「問題」を論じている。
20年以上コミュニティに関わるわたしから見て、ひろく一般の読者にお勧めできるはじめてのトランスジェンダーについての本。
――小山エミ(シアトル在住活動家、脱植民地化のための日米フェミニストネットワーク共同創設者、性労働者の権利と安全のための連帯代表)

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トランスジェンダー問題――議論は正義のために のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    ネット言論でのパニックめいたトランスヘイトに左右されないため、まずはトランスジェンダーの人々がどのような状況にあるかを知るべきだろう。英国の事例が中心ではあるが、解説や訳者解題まで読むことで、日本の状況についてもある程度の理解を得られる。右派のトラスフォビアは今に始まったことではないが、驚くべきはマ

    0
    2023年03月27日

    Posted by ブクログ

    これは現在まかり通っている不正義についての正義の書であり、当事者たちが直面させられている絶望に対する希望の書だと思う。
    そしてその不正義も絶望も生み出しているのはシスヘテロ優位のジェンダー規範であり、その恩恵に預かる我々(僕含め多くのシス男性)であることを決して忘れてはならない。
    僕は加害者でもある

    0
    2022年11月03日

    Posted by ブクログ

    ある日、何かと強い意見がある同僚が、トランスジェンダーへの配慮が行き過ぎているのでは、と言った。オールジェンダートイレとかはやりすぎ。彼らは心の中でだけ思っておけばいい、そこまでは何も批判しない、という。ほとんどマジョリティの要素ばかりの彼のそのえらっそうな言い草に心底腹がたって反論したが、ずっとこ

    0
    2025年06月08日

    Posted by ブクログ

    謎が解けた。なぜ左の“フェミニスト”が右の宗教保守と手を結ぶのか。「肉屋の豚」現象ですね。

    そして、これが日本だけでも英国だけでもないのは「米国の宗教保守が、明確にLGBとTを分断する戦略をとってるから」。

    私がTwitterで上位ツイッターフの相手してて感じてた「信念」や「使命感」はあながち間

    0
    2023年01月07日

    Posted by ブクログ

    は~時間かかった…
    ・UKはトランスフォビックが激しい。NHSの問題もあいまって治療にすごく時間がかかる
    ・トランスフォビックなフェミニストが政治的に反中絶などの右派的な人と組むことがある
    ・トランスヘイトの世界的な高まり
    ・刑務所廃止主義というのがあるのははじめて知った。性犯罪の厳罰化は賛成だが、

    0
    2024年07月31日

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    LGBTQ+差別の問題を正確に知る為に欲しく、以前購入したが少し読んで「積読」状態となった。
    「ブレンダと呼ばれた少年」はノンフィクションでも小説のスタイルなので、アメリカ文学を味わう事が強いられるので尺が長過ぎて早々にめげた。本書は論文なのでこれよりはとっつき易そうだが、それにしても分量が多い。大

    0
    2025年03月30日

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    トランス男性/女性という言葉自体、ジェンダーのカテゴリーは2つだけしかないという考えに異をとなえる人からすると不適。
    今日におけるトランスジェンダー問題とは、シスがトランスとの共存の中で発生する問題であり、トランスが直面している問題ではない。
    家庭内暴力のシェルターは深刻なまでにジェンダー化されてお

    0
    2023年09月10日

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