石川裕人のレビュー一覧

  • アイアンマン:ホーンテッド

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    S.H.I.E.L.D.の指揮官に就任した後のアイアンマン個人誌の初邦訳。あらすじもタイトルも「HAUNTED(呪われた)」という点を前面に押し出しているものの、本作の本質はそういう部分ではない気がする。事実、あらすじで「謎」と語られているその要素は中盤簡単に説明されてしまう。

    本作の魅力は、「シビル・ウォー」以来、体制側の責任を負い冷酷なまでに自分の信じる正義を推し進めてきた「アイアンマン=トニー・スターク」の「一人のヒーロー」としての姿を描きなおす、という点だろう。
     
     作中のトニーは『エクストリミス』で得た特有の能力を一時的に失ってしまう。『エクストリミス』において、「アーマーがあれ

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    2015年12月31日
  • WATCHMEN ウォッチメン

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     これは、1986年から1987年にかけて出版されたアメリカのグラフィック・ノベルを翻訳したものだ。
    原作は、2009年にザック・スナイダー監督によって映画化されている。映画化については、テリー・ギリアムがチャレンジして頓挫していたものをザック・スナイダーによって実現されたのだと言う。今回、映画を観てから原作を読む順番となったが、原作と映画版を比べると感心する。ぶ厚く、入り組んで、暗い苦味に充ちた物語をよくも料理して映画にしたものだと思った。結末が変更されているけれど、ザック・スナイダー版は本作を理解するための一助になるかもしれない。とは言っても、本作が難解なわけではなく、その圧倒的で、重層的

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    2015年12月09日
  • ニューアベンジャーズ:レボリューション

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    ニュー・アベンジャーズのタイトルを引き継ぐのはシビル・ウォー後、潜伏を余儀なくされた反体制側の面々。ウルヴァリン・スパイダーマンと人気キャラが多い上に、ドクター・ストレンジなどが加わり、またルーク・ケイジが主役級に目立つようになって魅力あふれるチームに仕上がっている。

    シビル・ウォー後の世界を描いているものの、ニュー・アベンジャーズとしての仕切り直しの感が強く、一度置いておいたハウス・オブ・M後の重要人物の動向をはじめとするそれ以前の展開の伏線などを集約していくのが非常に楽しい。さらにそれを紡ぎながらの日本での戦闘を経て、衝撃の事実が明らかになるのもまたこの先の展開に期待が増す。

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    2015年11月02日
  • X-MEN/アベンジャーズ ハウス・オブ・M

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    「ニューアベンジャーズ」と「アストニッシングX-MEN」という新しいシリーズ化した二大作品をクロスオーバーさせる大規模な展開を描き出した本作。しかも旧アベンジャーズ解散のきっかけとなった事件と大きく関わる展開とあって、これまでの設定全てを上手く使っている。

    ヒーローが本当に願う理想の世界を見せられ、本来生きていた現実に戻さなければならない、という展開はよくあるものだが、世界全体が変質してしまうという大きな規模で展開することで、「改変世界」という大きな変化をした世界の中でキャラクター一人ひとりが変化した様子を見ることができるのが非常に面白い。当然、そこからパーソナルな悩みも一人ひとり描き出すこ

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    2015年08月09日
  • アイアンマン:エクストリミス

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    映画「アイアンマン3」のアイデア元、「エクストリミス」絡みの事件が描かれたアイアンマン単体の作品。他のヒーローは名前のみで、徹底的にアイアンマン1人しか出てこず、作風の統一感があるのが何より魅力的だ。その統一された作風というのが、「優れた技術者であり、社長であり、ヒーローであり、それらのことで悩める一個人トニー・スターク」という軸で徹底している。

    映画版から入った身としては映画版の飄々とした雰囲気は微塵もなくなかなか悩みから出てこないトニーは意外だが、この悩みがどうにも面白い。
    エクストリミスを巡る話としてその要素がしっかり中心に来ており、それをめぐる他キャラとの絡みの中で、悩みは解決されな

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    2015年08月01日
  • DARK KNIGHT バットマン:ダークナイト

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    バットマンのアメコミはこれが初めてだが、この一冊だけでも十分楽しめる。後半のエピソードはちょっと合わなかったが、前半の老いたバットマンはかっこよかった。

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    2014年12月01日
  • マーベルゾンビーズ 2

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    非道い無茶展開と思っていたのですが、まさかのヒーロー復活。
    スパイディ、ゾンビになっても、かっこいいぞ。

    恋するゾンビあり、家族思いのゾンビありと楽しいです。

    ルールとしては、食べ続けていると飢えが引かないということみたいです。
    しかし、食べないゾンビは、どういうエネルギーで動いているんだろう。

    そして、続く。
    続くんかい!!

    すばらしき、マーベルユニバース。

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    2014年07月28日
  • WATCHMEN ウォッチメン

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    ジャンルとしてはアメコミだが、いわゆる漫画とは内容の密度が違った。膨大な情報量をこれでもかと詰め込んだ小説に緻密なイラストが加えられた、まさにグラフィックノベル。

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    2014年05月31日
  • マイティ・アベンジャーズ:ウルトロン・イニシアティブ

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    社長女体化!(正確に言えば違うけど) あと息子のために建設現場で働くパパこと軍神アレスが可愛い。物語上唯一の正規のアベンジャーズでありニューと比べるとアベンジャーズ感が増し増しな編成にもかかわらずニューよりもぎくしゃくしてる関係と空中分解しそうでなんとか堪えているような雰囲気が素晴らしい。

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    2013年08月14日
  • ニューアベンジャーズ:シビル・ウォー

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    色んなトップアーティストの絵が楽しめる素晴らしい本。話は一方のサイドから見た「シビル・ウォー」の物語であり、一部のキャラのファンにはちょっと辛いかも。

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    2013年08月14日
  • WATCHMEN ウォッチメン

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    俺などがいうまでもなくアメコミの最高峰だが、全知全能に近い力を持ちながら、好きな女に冷たくされたから月に引き蘢るドクターマンハッタンは、萌えの最高峰でもある

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    2013年04月04日
  • マイティ・アベンジャーズ:ウルトロン・イニシアティブ

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    しかしトニーとキャロルがアベンジャーズを選ぶ基準がシビルウォー以降のニューアベンジャーズなのがどうなの?って思った(笑)。セントリーが大活躍なのは嬉し恥ずかし。女体化トニーも見所です。

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    2013年02月18日
  • ソー:マイティ・アベンジャー

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    ソーのアメコミって何から手つけたらええんや?って人にまずオススメです。なにせ翻訳、ありがとう。ゲロが出るほど可愛いです。

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    2013年01月20日
  • マーベルゾンビーズ 2

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    『マーベルゾンビーズ2』良かった。ゾンビ状態とはいえ、グラディエーターに光が当てられたことには意義がある。冗談はさておき、ゾンビものの肝とも言える生き残り側の内ゲバとゾンビものではあまり見られないゾンビ側の内ゲバが重なりあって、文字通り腐ってますねマーベルユニバース。面白い上に、1より200円安い企業努力も買い。

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    2012年12月22日
  • ニューアベンジャーズ:シビル・ウォー

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    シビル・ウォー関連は読んでて辛い。あくまで各人が己の正義をつらぬいているのがまた悲しい。しかしスパイダーウーマンのエロさが全てを中和して、ルーク・ケイジの結婚式でハッピーになれるかもしれない。

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    2012年11月18日
  • DARK KNIGHT バットマン:ダークナイト

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    アメコミ界の古典中の古典と言われる『ダークナイト・リターンズ』は、マンネリ化していたバットマンに「ダークナイト」という位置づけを与え、そして再生させた記念碑的作品と言われている。

    で、機会があったので読んでみた。これは確かに傑作中の傑作。衰えたバットマンが無秩序状態のゴッサム・シティに業を煮やして大復活、すると彼の宿敵だったジョーカーも復活。アメリカとソ連は核戦争が勃発し、スーパーマンは暴走的に自警を続けるバットマンとの戦いに駆り出され……と、とにかく圧倒的スケールで物語が進んでいく。

    人間の本性は変わらないよね、という作者のテーマ設定が面白く、トゥーフェイスやジョーカーを「治療した」と嘯

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    2012年11月11日
  • アベンジャーズ:ハルク・ウェーブ!

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    3つの時代のアベンジャーズが楽しめる日本独自編集版。個人的にはカービーの描くドナルド・ブレイクから変身したソーの妙なポージングがツボ。

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    2012年08月26日
  • WATCHMEN ウォッチメン

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    映画から入ってからコミックを読んだが、映画だけだとこの話の完成度は伝わらないと思う。
    なのでコミックを読んでから、映画を観るべきだと思う。(ネットなどで解説もあるので、そっちのほうが手っ取り早いけど)

    またこの話はアメリカのケネディ〜ニクソンの時代背景に密接に絡んでいるので、その当たりについても知っておくと良かったりする。

    アメコミで、かつ1985年に制作された内容なので、アクションシーンの絵などは動きが無く、かつコマ割りも単調なので、漫画というよりは小説を読むような気持ちで読んだほうがいいと思う。

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    2012年06月26日
  • マーベルゾンビーズ

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    みんな大好きめりけん国ヒーローの皆様がほぼ全員ゾンビになってしまい、かつての仲間を食べたりあらぬ所がちぎれ飛んだりしまくりしかも救いが無い系の話、という内容から何処のパロディ系同人誌かと思われる所だが公式。めりけん国は心が広いね。数少ないゾンビ化していないキャラであるマグニート様がなんとかしてくれるに違いない!と思わせておいてあっさり■■■■■■■■たり、同フォージがこの時点で登場という事はお得意の機械でなんとかしてくれるに違いない!と思わせておいて■■■■■■■■たり、まさかの展開だ愉快愉快。あと巻末の「昔の表紙絵をゾンビパロにしてみました」頁が格好良すぎる。

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    2012年05月24日
  • マーベルゾンビーズ

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    作者のロバート・カークマンの言葉を借りれば「こいつは酷い、酷すぎて素晴らしい」作品。何気にゾンビが主役のゾンビ作品って珍しいよね。ヒットしたホラー映画がシリーズを重ねていくにつれてどんどんしょぼくなっていくのを踏襲した2以降の続刊の翻訳も期待したい。あと投げ込みの解説チラシが何気に主要なマーベルキャラの紹介になっているのもポイントが高い。

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    2012年05月03日