フランクハーバートのレビュー一覧
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ネタバレDUNEシリーズの続編。
ポール・アトレイデスが、惑星アラキスの覇権を取り戻してから12年。
しかし、未だ帝国の座につくポールを受け入れられないベネ・ゲセリットや航宙ギルド、ベネ・トレイラクスの面々は協力してポール・アトレイデスを皇帝の座から引きずり下ろすために陰謀を張り巡らせていた、という物語。
映画版でジェイソン・モモアが演じていたダンカン・アイダホはその死に様からもいずれ再登場するんだろうな、と思っていた。何なら実は死んでないって展開もあるか? くらいに思っていたが、まさかこういう形でダンカン・アイダホが再登場するとは思わなかった。
動的なアクションを交えた展開というよりも知力や幻視 -
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ネタバレ読み終わった直後の感想としては、ポールの最後は美しかった。
どうしたって予知で見た未来に抗えなく、その中でもより痛みの少ない選択をするように苦悩する姿からここまで多大な権力をもつ者でもこういう葛藤をすることに人間味を感じる。徳治主義から法治主義への移行についても一回読むだけだとあまりその意味はよく分からなかったけどキーワードとして引っかかった。
(あとがきにある専制政治への警鐘という指摘、腑に落ちた。)
上巻から匂わされていたチェイニーの死、その場面自体があっさり描かれてだったところも良かった。それによってポールの心情や子どもを守るためのポール陣営のそれぞれの動き、ポールの最後のシーンがよ -
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盛り上がってまいりましたな中巻。実は読む前に映画のPart2を観に行って、逆予習をして読み始めたわけだけど、進行具合も内容(設定と言うか)もけっこう原作と違っていて、映画は映画でPart1より見せ場が多くて楽しめた。一方原作は相変わらず心の声による独白がほぼほぼで、悪く言うとのそのそと進行するわけだけど(特にお母さんのジェシカ)、それでも飽きさせない世界観があり、且つ事前に映画で映像観てるから、内容多少違えど、ビジュアルとして連想できる補完効果で、しっかり楽しめた。下巻は映画のPart3待ってるわけにはいかないので、事前に読むことになるけど、さて、どうなるのか。
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圧倒的な世界観!これぞSFの金字塔!
あまりに緻密に練られた設定だったので、単に本を読むのではなく、まるでポールと一緒に旅をしており、史実を追体験しているかのような錯覚に陥りました。
そして何より個人的に刺さったのが欲望渦巻く権謀術数の世界!
様々な作品で描こうとされるものの、一歩設定を誤ると浅い印象を与えかねない諸刃の剣という認識があったので、変に冷めてしまわないかドキドキしながら読んでいたのですが・・・これだけ熱狂的な人気を博している理由を垣間見た気がします。
ただ、この物語は設定が深すぎるが故に、初めて読む人には少々難解に感じられるかも。。。実際、自分は設定を理解するまで、「???」 -
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ハルコンネンの襲撃を受けて、アトレイデス家は壊滅的な打撃を受ける。
ポールとジェシカは戦いを生き延びて砂漠に逃れる。
フレメンと出会い、試練を経て、ふたりは砂漠の民に受け入れられる。
一方、ハルコンネン家には皇帝から調査が入ることになる。
ストーリーの大部分が砂漠や洞窟といった、フレメンの活動エリアで展開される。上巻のような大規模な動きはなく、ポールの精神的な成長がメインに描かれる。エンターテイメントを期待すると、退屈かもしれない。
ここでは、「デューン」という小説がSF小説というジャンルでありながら、人間を掘り下げる作業に重点をおいているところを評価したい。
SFというジャンルはどちらか -
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映画を観て、マイ生涯Bestの一冊「指輪物語」に似ていると思い、2年前の12月に(上)を読み終えた。私の2つの合格基準の1つである「物語の最初から既に物語世界は完璧に出来上がっている」という事は確認した。そして、世界が作者によって作り込まれているからこそ、本来ならば答え切ることが難しい種類の「問いかけ」がなされても、作者はこのファンタジー世界の中でなら、明確にその答えを出すことができるのである。その事がもう一つの合格基準なのであるが、(中)を読んだ限りでは、その「問いかけ」とは「世界の平和」ということになるのだろうか?未だわからない。
西暦102世紀の宇宙の彼方、既にAIは捨て去られ、その作 -
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ポールの成長と覚醒が凄まじい。
そしてこの上中下でストーリーは終わらない(知らなかった)。
しかし、原作が書かれた当時、この想像力は圧巻。
附録が凄い。
ストーリーの中での世の中のバックグラウンドが
ワード解説とともに語られている。
解説と翻訳者によるあとがきもおもしろい。
ハリウッドのストの煽りを受け、
DUNE: PART TWOの公開が来年になりそう…で、
読むモチベとスピードがダダ下がり。
ミッションインポシブルを観に行った時映画館で、
フル IMAXのDUNE2の予告編を観て読む気を取り戻す。
映画はどう・どこまで描かれるのか、楽しみすぎる。
続編『砂漠の救世主 上下』は恵比 -
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この中巻の半分ちょっとくらいまでが、
2021年の映画で描かれていた分だった。
SF不慣れの為、読むのに若干時間がかかるが、
面白いから読み進んじゃう。
映画を観たおかげで、登場人物と演者が見た目で直結、
頭の中で整理+映像化しやすいのも一因。
疑いを持ったままの親子や家臣との人間関係、
フェイド=ラウサとハルコンネン男爵の今後、
アトレイデス家とフレメンとの関係性、
フレメンの内部の今後、
ポールとチェイニーの関係、ポール自身の今後、
プリンセス・イルーラン(まだ出てきてない)との絡み、
ジハードとは…続きが気になりすぎる。
そして、早く映画観たい!!
↑ストライキが映画公開に影響しない -
Posted by ブクログ
ドゥニ・ヴィルヌーヴとティモシー・シャラメの映画『Dune』が好きすぎて、11月の『Dune: Part Two』公開前に原作を読もうと、思いつきで読み始める。
同じ段落を何度も読んだり、
数ページ遡って読み返したり、
スラスラと読み進めはしないけど(基本SF苦手だし)、
映画で観たお陰で、あの上質な映像が頭の中に甦り、
内容を理解する一助になっている。
読んでいて原作に比較的忠実に映画化されてた事に驚く。
流石に原作は人物の内面/心象の描写が濃い。
特にポール。自分に対して、父に対して、母に対して。
上巻の最後半での母に対する想いの描写は複雑で、
これからどう変わるのか、変わらないのか気 -
Posted by ブクログ
ネタバレ映画(前編)を見た後に読み始めた下巻。
下巻は上中巻に比べて展開がダイナミックで読みスピードも自然と早まった。大きく期待を裏切られるような結末ではないが、細かく描かれた世界観にひたってストーリーを追うことや、生態系や権力闘争や宗教に想いを馳せるのを楽しむような作品だなと思った。
上中巻で登場するもあまり正体が明らかにされていなかった人物たちを知っていくのが面白いし、散り散りになったアトレイデス家に属する人々の今も知れて、特にモヤっとする点が残るようなことはなかった。最後の付録も、ストーリーの中では盛り込めなかったであろう背景や用語を説明していて、読みがいがある。
ようやくポールと皇帝が同じ -
Posted by ブクログ
2022/04/11〜2022/07/07
いつも小説を読むときは文字情報を追いかけるだけだが、映画を観たことで各キャラのビジュアルイメージが鮮明に刻み込まれているだけに非常に画が浮かぶ作品だった。
最も複雑なボードゲームと称された囲碁ですら人間の最上位の碁打ちをAIが打ち負かす現代においては、人間が機械に勝るという思考そのものが失われている。
しかし本作の1作目が発表されたのは1965年。
メンタートや教母など、人間という存在が担うには余りにも大きすぎる情報の処理を担わせているところに時代感を味わうことができる。
同時に、現代に生きる僕にとって本作は「人間讃歌」の風合いを強く感じた。