フランクハーバートのレビュー一覧

  • デューン 砂丘の子供たち〔新訳版〕 上

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    レビューは下巻にてまとめて。
    それにしても、ポールの母にして双子の祖母であるレディ・ジェシカ。ドゥニ・ヴィルヌーヴ版の映画では権謀術数を弄する政治的な女性として描かれていて、鴨が原作で抱いたイメージと全く異なる人物像で驚いたんですが、ジェシカってやっぱりそういう人だったのね、と、原作をここまで読み進めてきてようやく理解いたしました。それでは、下巻レビューをお待ちください。

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    2024年09月28日
  • デューン 砂漠の救世主〔新訳版〕 上

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    ネタバレ

    DUNEシリーズの続編。
    ポール・アトレイデスが、惑星アラキスの覇権を取り戻してから12年。
    しかし、未だ帝国の座につくポールを受け入れられないベネ・ゲセリットや航宙ギルド、ベネ・トレイラクスの面々は協力してポール・アトレイデスを皇帝の座から引きずり下ろすために陰謀を張り巡らせていた、という物語。

    映画版でジェイソン・モモアが演じていたダンカン・アイダホはその死に様からもいずれ再登場するんだろうな、と思っていた。何なら実は死んでないって展開もあるか? くらいに思っていたが、まさかこういう形でダンカン・アイダホが再登場するとは思わなかった。

    動的なアクションを交えた展開というよりも知力や幻視

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    2024年08月02日
  • デューン 砂漠の救世主〔新訳版〕 下

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    ネタバレ

    読み終わった直後の感想としては、ポールの最後は美しかった。

    どうしたって予知で見た未来に抗えなく、その中でもより痛みの少ない選択をするように苦悩する姿からここまで多大な権力をもつ者でもこういう葛藤をすることに人間味を感じる。徳治主義から法治主義への移行についても一回読むだけだとあまりその意味はよく分からなかったけどキーワードとして引っかかった。
    (あとがきにある専制政治への警鐘という指摘、腑に落ちた。)

    上巻から匂わされていたチェイニーの死、その場面自体があっさり描かれてだったところも良かった。それによってポールの心情や子どもを守るためのポール陣営のそれぞれの動き、ポールの最後のシーンがよ

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    2024年07月12日
  • デューン 砂漠の救世主〔新訳版〕 下

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    ネタバレ

    最後の60ページが全てでした
    ポール自身の内省的な一人称視点の語り口と対照的に見られる周りの人々の盲目な信仰、、
    あらゆる専制政治への注意喚起であろう
    あまりにも世界観の異様さに気を取られすぎた、もう一度純粋な気持ちで読みたい

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    2024年04月27日
  • デューン 砂の惑星〔新訳版〕 中

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    盛り上がってまいりましたな中巻。実は読む前に映画のPart2を観に行って、逆予習をして読み始めたわけだけど、進行具合も内容(設定と言うか)もけっこう原作と違っていて、映画は映画でPart1より見せ場が多くて楽しめた。一方原作は相変わらず心の声による独白がほぼほぼで、悪く言うとのそのそと進行するわけだけど(特にお母さんのジェシカ)、それでも飽きさせない世界観があり、且つ事前に映画で映像観てるから、内容多少違えど、ビジュアルとして連想できる補完効果で、しっかり楽しめた。下巻は映画のPart3待ってるわけにはいかないので、事前に読むことになるけど、さて、どうなるのか。

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    2024年04月07日
  • デューン 砂の惑星〔新訳版〕 下

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    圧倒的な世界観!これぞSFの金字塔!
    あまりに緻密に練られた設定だったので、単に本を読むのではなく、まるでポールと一緒に旅をしており、史実を追体験しているかのような錯覚に陥りました。

    そして何より個人的に刺さったのが欲望渦巻く権謀術数の世界!
    様々な作品で描こうとされるものの、一歩設定を誤ると浅い印象を与えかねない諸刃の剣という認識があったので、変に冷めてしまわないかドキドキしながら読んでいたのですが・・・これだけ熱狂的な人気を博している理由を垣間見た気がします。

    ただ、この物語は設定が深すぎるが故に、初めて読む人には少々難解に感じられるかも。。。実際、自分は設定を理解するまで、「???」

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    2024年03月09日
  • デューン 砂の惑星〔新訳版〕 下

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    独特な文化圏を持つアラキスとフレメンたちを知ることが、実在する部族で暮らす人々の文化を知るような体験に感じ他の小説にない貴重な経験だった。SF要素の他、宗教観についても説明が細かいが、博識な作者の知識に追いつけず意味は理解できなかったが雰囲気は楽しめた。全ての設定説明がしつくされた後半は文章はすっと頭に入ってくる。だが後半は唐突に終わった感がある。

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    2024年03月06日
  • デューン 砂の惑星〔新訳版〕 中

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    ハルコンネンの襲撃を受けて、アトレイデス家は壊滅的な打撃を受ける。
    ポールとジェシカは戦いを生き延びて砂漠に逃れる。
    フレメンと出会い、試練を経て、ふたりは砂漠の民に受け入れられる。
    一方、ハルコンネン家には皇帝から調査が入ることになる。

    ストーリーの大部分が砂漠や洞窟といった、フレメンの活動エリアで展開される。上巻のような大規模な動きはなく、ポールの精神的な成長がメインに描かれる。エンターテイメントを期待すると、退屈かもしれない。
    ここでは、「デューン」という小説がSF小説というジャンルでありながら、人間を掘り下げる作業に重点をおいているところを評価したい。

    SFというジャンルはどちらか

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    2024年02月25日
  • デューン 砂の惑星〔新訳版〕 上

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    映画をより楽しむには必読 ドゥニ・ヴィルヌーヴ版の映画を観てから読むと、すらすら読めた!
    さらに映画に入っていなかった、ハルコネン家と母との関係など、驚きの事実もありかなり楽しめた!

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    2025年12月04日
  • デューン 砂の惑星〔新訳版〕 下

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    ずっと読みたかったけど敷居が高かった。
    新訳なので読んでみたら映画のおかげもあって
    びっくりするほど読みやすくて分かりやすかったです。
    でもあれだけみんなが絶対と思っているユエの炎の良心をどうやって
    ハルコンネンが解いたのかとか、
    どんなふうにポールは産砂を殺して水を得たのか、とか
    ポールの息子はどうやって亡くなったのかとか
    ハワトはいかにして自分の間違いに気づいたのかとか
    ベネゲセはクゥイサッツ生み出してそれで何がしたかったのかとか
    描いてないのがもどかしかったです…とりあえず続編読むわ。

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    2023年11月01日
  • デューン 砂の惑星〔新訳版〕 中

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    映画を観て、マイ生涯Bestの一冊「指輪物語」に似ていると思い、2年前の12月に(上)を読み終えた。私の2つの合格基準の1つである「物語の最初から既に物語世界は完璧に出来上がっている」という事は確認した。そして、世界が作者によって作り込まれているからこそ、本来ならば答え切ることが難しい種類の「問いかけ」がなされても、作者はこのファンタジー世界の中でなら、明確にその答えを出すことができるのである。その事がもう一つの合格基準なのであるが、(中)を読んだ限りでは、その「問いかけ」とは「世界の平和」ということになるのだろうか?未だわからない。

    西暦102世紀の宇宙の彼方、既にAIは捨て去られ、その作

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    2023年10月18日
  • デューン 砂の惑星〔新訳版〕 下

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    ポールの成長と覚醒が凄まじい。
    そしてこの上中下でストーリーは終わらない(知らなかった)。

    しかし、原作が書かれた当時、この想像力は圧巻。
    附録が凄い。
    ストーリーの中での世の中のバックグラウンドが
    ワード解説とともに語られている。
    解説と翻訳者によるあとがきもおもしろい。

    ハリウッドのストの煽りを受け、
    DUNE: PART TWOの公開が来年になりそう…で、
    読むモチベとスピードがダダ下がり。
    ミッションインポシブルを観に行った時映画館で、
    フル IMAXのDUNE2の予告編を観て読む気を取り戻す。

    映画はどう・どこまで描かれるのか、楽しみすぎる。
    続編『砂漠の救世主 上下』は恵比

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    2023年08月10日
  • デューン 砂の惑星〔新訳版〕 中

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    この中巻の半分ちょっとくらいまでが、
    2021年の映画で描かれていた分だった。
    SF不慣れの為、読むのに若干時間がかかるが、
    面白いから読み進んじゃう。
    映画を観たおかげで、登場人物と演者が見た目で直結、
    頭の中で整理+映像化しやすいのも一因。

    疑いを持ったままの親子や家臣との人間関係、
    フェイド=ラウサとハルコンネン男爵の今後、
    アトレイデス家とフレメンとの関係性、
    フレメンの内部の今後、
    ポールとチェイニーの関係、ポール自身の今後、
    プリンセス・イルーラン(まだ出てきてない)との絡み、
    ジハードとは…続きが気になりすぎる。

    そして、早く映画観たい!!
    ↑ストライキが映画公開に影響しない

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    2023年07月19日
  • デューン 砂の惑星〔新訳版〕 上

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    ドゥニ・ヴィルヌーヴとティモシー・シャラメの映画『Dune』が好きすぎて、11月の『Dune: Part Two』公開前に原作を読もうと、思いつきで読み始める。

    同じ段落を何度も読んだり、
    数ページ遡って読み返したり、
    スラスラと読み進めはしないけど(基本SF苦手だし)、
    映画で観たお陰で、あの上質な映像が頭の中に甦り、
    内容を理解する一助になっている。

    読んでいて原作に比較的忠実に映画化されてた事に驚く。
    流石に原作は人物の内面/心象の描写が濃い。
    特にポール。自分に対して、父に対して、母に対して。
    上巻の最後半での母に対する想いの描写は複雑で、
    これからどう変わるのか、変わらないのか気

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    2023年07月07日
  • デューン 砂の惑星〔新訳版〕 上

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    映画を見たのでずっと積んでた原作を読んだ。映画がかなり原作に忠実だったようで、読んでてスラスラ入ってくる。

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    2023年03月09日
  • デューン 砂の惑星〔新訳版〕 下

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    ネタバレ

    映画(前編)を見た後に読み始めた下巻。
    下巻は上中巻に比べて展開がダイナミックで読みスピードも自然と早まった。大きく期待を裏切られるような結末ではないが、細かく描かれた世界観にひたってストーリーを追うことや、生態系や権力闘争や宗教に想いを馳せるのを楽しむような作品だなと思った。

    上中巻で登場するもあまり正体が明らかにされていなかった人物たちを知っていくのが面白いし、散り散りになったアトレイデス家に属する人々の今も知れて、特にモヤっとする点が残るようなことはなかった。最後の付録も、ストーリーの中では盛り込めなかったであろう背景や用語を説明していて、読みがいがある。

    ようやくポールと皇帝が同じ

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    2023年01月13日
  • デューン 砂の惑星〔新訳版〕 中

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    "フレメン"の生活や文化にかなりフォーカスされていて、新鮮な場面が多かった。またリエトはじめフレメンの夢について掘り下げられていて、水や太陽と生き物(動物植物)の関係性や日本みたいな人間が過ごしやすい環境ではない世界に想いを馳せることができて面白かった。

    フレメンにこれだけページを割いているからどういうふうに下巻に繋がっていくか、ジハードは本当に起こされるのか、展開が楽しみ。ハルコンネンや皇帝についてはいまだあまり掴めなかった。

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    2023年01月04日
  • デューン 砂の惑星〔新訳版〕 上

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    映画を観たあとで読んだ。
    以前のものよりも翻訳がわかやすくなっている。
    正統派SFといった感じでとてもおもしろい。
    冒険活劇的な一面もあるが、政治的な駆け引きや登場人物の心理についてもじっくり描かれており、重厚感があっていい。

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    2022年11月13日
  • デューン 砂の惑星〔新訳版〕 上

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    映画は視覚的に情報が入ってくるので、分かりやすいし、特にSF作品はダイナミックな演出が醍醐味だったりするので、アクションシーンは引き込まれるような没頭感を味わえる。一方原作の本書は内容はもちろんおおむね同じだが、映像があるわけではないので、1シーン1シーンを解読しなければならない。それもあってか言葉の重みが際立っているように感じた。両方の視点から楽しめるのは素晴らしいことで、どちらも優れていて初めて成り立つことなので、改めて良作であることを認識。

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    2022年10月10日
  • デューン 砂の惑星〔新訳版〕 中

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    2022/04/11〜2022/07/07
    いつも小説を読むときは文字情報を追いかけるだけだが、映画を観たことで各キャラのビジュアルイメージが鮮明に刻み込まれているだけに非常に画が浮かぶ作品だった。

    最も複雑なボードゲームと称された囲碁ですら人間の最上位の碁打ちをAIが打ち負かす現代においては、人間が機械に勝るという思考そのものが失われている。
    しかし本作の1作目が発表されたのは1965年。
    メンタートや教母など、人間という存在が担うには余りにも大きすぎる情報の処理を担わせているところに時代感を味わうことができる。
    同時に、現代に生きる僕にとって本作は「人間讃歌」の風合いを強く感じた。

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    2022年07月07日