永井玲衣のレビュー一覧

  • これがそうなのか

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    永井玲衣さんの本を読んでいると、靴の中にある小石のような、前後ろ逆になった肌着を着ている時のような、日常では見過ごされるちょっとした違和感を掘り下げて観察している気持ちになる。私にはそれがとても新鮮に見えて、もっと言葉を、世界を知りたいと思わせてくれる。永井さんの本を読んで、私の中で生まれた言葉にならない違和感を言葉で表せるようになった。これからも楽しみにしています。

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    2025年11月30日
  • さみしくてごめん

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    自分をありのままに、そしてそれ自体をなんとも思っていない。清さとも自然体とも違うなにかがこの本にはある。永井さんは日常のあらゆるものを怖がりながらどこか面白がっている。彼女のアンテナに引っかかる言葉。それ自体が取るに足らないものでも、平凡なものでも彼女にかかるとたちまち特別な意味を持った言葉になる。不思議だ。その切り口がとても面白い。

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    2025年11月24日
  • これがそうなのか

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    本に育てられてきた、本が先で世界が後だったという永井玲衣さんの「ことば」に問いを投げかけるエッセイ。永井さんが過去に触れてきた本やことば、そしてそれをもとにした視点や問いにたっぷりと触れられる一冊で、やさしくて贅沢で噛み締めるように読みました。どんなことにもことばにも問いはかくれていることにまず気付けたことがよかった。良い本だったよ〜〜

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    2025年11月23日
  • これがそうなのか

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    永井さんのこれまでの単著は全て読んでいますが、「この人にはどれだけの言葉の埋蔵量があるのだろうか?」と毎回圧倒されます。全く底が知れません。

    本作で心に残ったのは、あとがきにあった以下の部分です。作家・建築家の坂口恭平さんが最近読んだインタビューで近い趣旨の発言をされていたので、自分の中で思わぬ共振を起こしました。
    たった一言でも「これは!」という言葉に出会えれば人は生きていける、と。

    『本を読むことも、対話の場をつくることも、言葉に出会うことだ。そこで起こること、起きていること、すべてを「わかる」必要はなかった。たった一言、たった一行、身体をつらぬく言葉に出会えれば、それだけで十分だった

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    2025年11月18日
  • これがそうなのか

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    「ことば」についてのエッセイ、と簡略化してしまうことが激しく憚られるほど、厚みのある、幾重にも「ことば」が積み上げられた、そんな一冊。

    自分はインプット型だから、と半ば折り合いをつけていた私自身に、「自分のことば」を発見し、出会ってしまったそれにおそるおそる触れてみる勇気を授けてくれた。そう、誰かのことばを知るだけでは、不十分だったのだ。私が「私のことば」に出会うこと、出会うために必要不可欠である他者という存在、そこからまた生じる世界の奥行き。

    ことばに支えられ、裏切られ、翻弄される私たちが、私たちのことばを手にして、他者にそれを手渡すとき、私とあなたの隙間にそれをおずおずと注ぐとき。希望

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    2025年11月16日
  • さみしくてごめん

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    よかった、とってもよかった…一気に読んでしまいました。前半、1の日記文を呈したところは、クスッと笑える視点がたくさんあって、いままでの書籍より(若い時ということも含めながら)永井さんの人としての面が見えた気がする。永井さんみたいに、世界の一つ一つを怖いと思ったことはないけれど、あれ?なんで?と思うことはあって、永井さんの視点を得られるとそれがどういうことかを考える道具を手に入れられるような感覚になりました。後半の文章たちも好きです。これからもこの人の文章を読んでいたい。

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    2025年11月01日
  • 世界の適切な保存

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    偶然、電車で居合わせた人の談笑。すれ違った人からふとこぼれ落ちてきた一言。引き留めるほどではないけど、ちょっと気になる一瞬。たいしたことないそんな日常の一部を切り取って「適切に」保存しようと試みた哲学者の本。一言で言うと、感受性の器みたいな本だった。

    「日常を保存する」と聞くと多くの人が「日記」を思い浮かべると思うが、この人はそうではない。スーパーでレジ打ちしていた人や乗り込んだタクシー運転手の名札にふと目をやり、その名前をひたすらノートに記録していく。一見、狂気的な行為だが、それほどまでに日常を「適切に」保存したいと思っていたというのがこの本の始めに書かれている。 

    怠惰に流れゆくS

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    2025年10月22日
  • 世界の適切な保存

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    地面から数センチの場所に漂う香水の香りのように、普段なんとなく不意に浮かぶけど簡単に忘れてしまうような、いつでもそこにあるけど強く意識しないと忘れてしまうような、そういうものについて書かれている
    そういう考えや疑問の答えがほしいと思って読む人にはおすすめしない
    そういう考えや疑問、記憶の「適切な保存」について書かれているから。
    行間に自分の記憶が不意に立ち現れて脳がトリップしたり、はっきりと答えが示されないまま考えを巡らせる文章にふわりと眠気が襲ったりして読むのに少し根気がいった それも心地いい疲労やった
    終盤は実際の経験についての「保存」が試みられていて、事実に目を向けることで一気に読めた

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    2025年09月08日
  • 世界の適切な保存

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    哲学者である著者が書いたエッセイ本。文体がやわらかくて読みやすいのに哲学的な視点が散りばめられていて、題材も幅広く、読みながらたくさんのことを考えた。もっと考えたいと思った。問いを持つこと、対話すること、見て聴いて嗅いで体験すること、そしてその体験を保存しようと試みること、それを諦めずに続けてくれている人がいるということが安心感を与えてくれたし、私もそうしていきたい。

    【読んだ目的・理由】哲学エッセイというジャンルが気になったから
    【入手経路】買った
    【詳細評価】☆4.5
    【一番好きな表現】言葉と生きることを手放さないように決めたひとは、書かねばならない。(本文から引用)

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    2025年07月21日
  • 水中の哲学者たち

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    「世界は一見まともなようで、実はかなりすっとぼけている。」
    始まりから想像を裏切られた。
    しかも最後まで堅苦しくなく読み進められる哲学本って、珍しい。
    「どうか、変わることをおそれないでください。」
    私にも無意識になっているが、変わることへの恐れ、抵抗はある。変わってもいいんだと改めて思わせてもらえた。
    子供の頃、砂場で飽きもせず固まり作ったなあ^⁠_⁠^

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    2026年06月14日
  • 水中の哲学者たち

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    なんだかわけならないんだけど、とてもよくわかる気もする。不思議な感覚。
    なぜか本にしてくれてありがとうございますと思った。

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    2026年06月11日
  • これがそうなのか

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    永井玲衣さんの4冊目の本です。いつの間にか彼女のファンになってしまいました。

    今回の本は「ことば」についてで、第1部は、日々生み出される新語からが内在している「問い」を見つけ出し、考察されています。第2部は、彼女が幼少の頃から今に至るまでに読んできた本に書かれている「ことば」から、考察されています。

    1冊目の「水注の哲学者」よりも柿慣れた文章になっていて、読みやすくもあります。

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    2026年06月01日
  • さみしくてごめん

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    約1年の積読本。哲学者 永井玲衣さんのコロナ禍やその前後に書き溜められた文章が集められたエッセイ。永井さんの最新刊『これが、そうなのか』の方をなぜか先に読んでしまいましたが、この本の中でも『そうなのか。これが、そうなのか。』というセリフが出てきて、思考の流れを感じさせてくれて少し嬉しくなりました。

    第1章は日記。短い文章の中に、なかなかに個性的なエピゾードが含まれていておもしろい。また、日々読んだ本が明記されていて、それも興味深いです。

    第2章は、哲学者らしい文章が多め。繰り返し『問い』が出てきて…かと思えばその前提に立ち戻り、考えに考えに考える…。ちょっと気を抜くと、ぼーっと読んでしまい

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    2026年05月17日
  • 水中の哲学者たち

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    こんなに沢山本を読んでいるのに読めば読むほど私がどんな人間なのかも分からなくなるなって思っていたけど、それも間違いじゃないなって思わせてくれた。
    重い荷物を一緒に持ってくれたみたいで、温かくて柔らかくて美しい本。

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    2026年05月11日
  • 水中の哲学者たち

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    著者が生きてきた感覚と学んできた哲学をベースに、10年以上続いてる哲学対話の現場でのやり取りを交えて哲学の面白さを教えてくれる。

    ここで言う哲学は、昔からの王道的なものと言うより、「いま、ここ」で全ての前提や概念などの既視感あるものを捨てて、皆でとことん考え抜き対話する感じであって、その行為を激論があるにしても肯定されるプロセスが気持ちいい。

    哲学対話に参加してみたい。

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    2026年05月03日
  • 水中の哲学者たち

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    初めて哲学の本を読みました。
    「こんな世界があったのか」という読み始めの印象でしたが、読み終わっても印象は変わりません。
    しかし、読んだあとには
    ・日常の中に哲学があり、自分もその一部であり、哲学は身近なものなのかもと気づいた。
    ・普段から考えていることを言葉にする、言葉にできなくても考え続けることが世界を感じたり理解したりすることなんじゃないか。
    ・哲学って素敵だけれど、やっぱり面倒くさいな。話がいつまでも終わらなくなってしまう。
    このようなことを思いました。
    また、哲学の本を読むことがあるかはわかりませんが、気づいたら新しいのを探して読んでいる気もします。
    自分としては楽しめたし、何が楽し

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    2026年04月29日
  • これがそうなのか

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    人それぞれ・人間の本能・承認欲求
    後ろ2つをまんまと使っていたことに気づきギクッとした
    永井さんの本を読むと、自分が楽するために見逃していたこと、突き詰めずに折り合いをつけようとしたことを思い出させてくれ、問いに向かって開けるのを感じる。山月記の話など懐かしくて考え直す体験を一緒に行うことができた。
    特に、「子供の人権」について私は子供→大人になっていくはざまにいるため、子どもとの向き合い方を忘れずに考えていきたい。また、「嫉妬」はなぜ生まれてしまうのかというのは誰もにあり、深い感情だと思う、考えがいがある。
    それに、人間の誇張表現についても、「超」「神」ときて、「普通」にいたる。「普通」とい

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    2026年04月23日
  • 水中の哲学者たち

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    すごく読まれてる。
    最初なかなか入り込めなかったが、ヘアカタログ誌の連載の2章から馴染めた。
    ヘアカタログに哲学エッセイを、と企画した人すごいと思う。
    高校時代の思い出の心理テスト、自分でやってふむふむとなった。家族にまでやらせてみた。そこが一番印象に残ったなんて人には言えない。言ってるが。

    「手のひらサイズの哲学」ありがとうって感じだ。高尚な研究も大切だろうが、一般人の中に入り込んで、哲学を身近に、考えることを身近に、実践される試みはとても魅力的だ。
    哲学対話参加してみたい。でも何も話せないかも。どんな感じなんだろう。

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    2026年04月19日
  • 水中の哲学者たち

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    ごぼぼぼぼぼと海で溺れている人生は自分にすらわからなくて

    自説を開陳して去っていかれた描写にうっとなったり、変わったり変わらなかったり、神さまがいるとかいないとか考えて人生を過ごしたいねえ

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    2026年04月01日
  • 水中の哲学者たち

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    この本は今までの哲学の概念をいい意味で壊してくれた。読んでいると、なんでもない日常に隠れている哲学を読み解くことでぐちゃぐちゃになっていた考えが整理されていく。日常のなんでもないことを深く考えなくてもいい。でも少し触れることで心のモヤモヤを消せるのだと実感する。

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    2026年03月31日