永井玲衣のレビュー一覧

  • これがそうなのか

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    学生時代は数式で生きてきた理系なので言葉が分からなすぎて読書をしてこなかったけど、世界がグレーだと思い始めてから、本を読んでモヤモヤを漂う時間に心を揺さぶられつつ落ち着かせる日々。土を耕してならすような感覚。

    言葉が、他人が、
    理解できないことがあるが、きっとそれは開かれた可能性ということなのだろう。何気ない他者の言葉の中に含まれる絶望や祈りや希望、もしくは虚無。当たり前のように普通に発せられる言葉の中にいかなる問いを見つけるか、そこに物語を続けるケアというのもあるのではないかな

    永井さんの本は前半で問うことをウォーミングアップして、後半でどっぷり深海の中に引き摺り込まれて彷徨って漂う感じ

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    2025年11月09日
  • さみしくてごめん

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    ただ考えたい、って!!おぉ。世間では時間の無駄とか、生産性とか将来とか、そればかり言われるから、どうでもよいことばかり考え気味な私おかしいんかなって心配だったのでなんていうか気が楽になった。有名な哲学者さんがいいっていうなら、きっと許されるでしょ…って。ちょっと気が大きくなってる。
    日記のパートはほんとに親近感湧きまくりで日常をすてきに文章にできるってうらやましいなーって思った。2から難しい言葉が出てきて、やっぱり賢い人が書いてるんやなーと我にかえる。
    昨日、職場で私ともう一人だけディズニーのお土産クッキーがもらえなかった。さみしい。さみしくてごめん!これじゃないか…でも。何をどう思っても、正

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    2025年11月05日
  • さみしくてごめん

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    よかった、とってもよかった…一気に読んでしまいました。前半、1の日記文を呈したところは、クスッと笑える視点がたくさんあって、いままでの書籍より(若い時ということも含めながら)永井さんの人としての面が見えた気がする。永井さんみたいに、世界の一つ一つを怖いと思ったことはないけれど、あれ?なんで?と思うことはあって、永井さんの視点を得られるとそれがどういうことかを考える道具を手に入れられるような感覚になりました。後半の文章たちも好きです。これからもこの人の文章を読んでいたい。

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    2025年11月01日
  • 世界の適切な保存

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    偶然、電車で居合わせた人の談笑。すれ違った人からふとこぼれ落ちてきた一言。引き留めるほどではないけど、ちょっと気になる一瞬。たいしたことないそんな日常の一部を切り取って「適切に」保存しようと試みた哲学者の本。一言で言うと、感受性の器みたいな本だった。

    「日常を保存する」と聞くと多くの人が「日記」を思い浮かべると思うが、この人はそうではない。スーパーでレジ打ちしていた人や乗り込んだタクシー運転手の名札にふと目をやり、その名前をひたすらノートに記録していく。一見、狂気的な行為だが、それほどまでに日常を「適切に」保存したいと思っていたというのがこの本の始めに書かれている。 

    怠惰に流れゆくS

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    2025年10月22日
  • 世界の適切な保存

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    地面から数センチの場所に漂う香水の香りのように、普段なんとなく不意に浮かぶけど簡単に忘れてしまうような、いつでもそこにあるけど強く意識しないと忘れてしまうような、そういうものについて書かれている
    そういう考えや疑問の答えがほしいと思って読む人にはおすすめしない
    そういう考えや疑問、記憶の「適切な保存」について書かれているから。
    行間に自分の記憶が不意に立ち現れて脳がトリップしたり、はっきりと答えが示されないまま考えを巡らせる文章にふわりと眠気が襲ったりして読むのに少し根気がいった それも心地いい疲労やった
    終盤は実際の経験についての「保存」が試みられていて、事実に目を向けることで一気に読めた

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    2025年09月08日
  • 世界の適切な保存

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    哲学者である著者が書いたエッセイ本。文体がやわらかくて読みやすいのに哲学的な視点が散りばめられていて、題材も幅広く、読みながらたくさんのことを考えた。もっと考えたいと思った。問いを持つこと、対話すること、見て聴いて嗅いで体験すること、そしてその体験を保存しようと試みること、それを諦めずに続けてくれている人がいるということが安心感を与えてくれたし、私もそうしていきたい。

    【読んだ目的・理由】哲学エッセイというジャンルが気になったから
    【入手経路】買った
    【詳細評価】☆4.5
    【一番好きな表現】言葉と生きることを手放さないように決めたひとは、書かねばならない。(本文から引用)

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    2025年07月21日
  • さみしくてごめん

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    永井さんの言葉は断片的で、ふわふわと不安定な世界に漂いながらも、いつも光を伴って帰ってくる。

    不安やストレスに立ち向かう方法や、考え方を変えましょうって内容の本は数多くあるけれど、
    この本は一緒に向き合おうよ、みんなで奥底まで潜って考えようよって言ってくれている感覚で、
    自分の思考や感情を否定せず両手で掬い上げて向き合える感じがした。

    私も普段、駅で足を踏まれてイラっとしたこと、アイスの美味しさに感動したことなど日々ちょっとした事で感情が動くけれど、
    そんな一つ一つの感情の機微を何だろう?何で自分はこんな風に思ったんだろう?って心の奥底を覗きにいくような感覚、すごく好きだった。心の奥行を広

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    2025年07月20日
  • 世界の適切な保存

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    ゾクリ、ヒヤリ、とした。
    突き刺さってくるような、久しぶりの体験。
    文体はたゆたうように柔らかいのに抉ってくる内容。

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    2025年04月20日
  • 世界の適切な保存

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    この人の文章は何か独特なものがある。自然でさりげないのだけれど強さもあり、評判が高いのも納得である。

    読んでいるとなんだか心があるべきところに収まっていく感じがある。自分が自分のままでいいのだと思えてくる。

    こうやって自然体で、かつ周りに影響力を持つ人に憧れがある。村上春樹がその極地だろう。

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    2025年04月13日
  • 水中の哲学者たち

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    ごぼぼぼぼぼと海で溺れている人生は自分にすらわからなくて

    自説を開陳して去っていかれた描写にうっとなったり、変わったり変わらなかったり、神さまがいるとかいないとか考えて人生を過ごしたいねえ

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    2026年04月01日
  • 水中の哲学者たち

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    この本は今までの哲学の概念をいい意味で壊してくれた。読んでいると、なんでもない日常に隠れている哲学を読み解くことでぐちゃぐちゃになっていた考えが整理されていく。日常のなんでもないことを深く考えなくてもいい。でも少し触れることで心のモヤモヤを消せるのだと実感する。

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    2026年03月31日
  • 水中の哲学者たち

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    わたしたちは、隣のあなたには声を張り上げなくても聞こえるから、近しいあなたには何を言っても伝わるから、なんて思って勝手に満足している。 p240

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    2026年03月31日
  • これがそうなのか

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    もはや“永井玲衣さんの著作だから”という信頼だけで手に取るので、内容をまったく把握しないまま読んだら、ことばについてのエッセイだった。
    第一部「問いはかくれている」では、近ごろ耳にするようになった「あーね」「めしテロ」「口になった」「ラン活」「普通に」等の新語や、使い古された「よろしくお願いいたします」「圧倒的」「にわかファン」「はいチーズ」といった定型句について、独自の着眼点で考察をおこなっている。
    ことばを考えることの底無しの面白さを再発見できた。

    第二部「これがそうなのか」という章題は、著者がフィクションではない現実の事象をまのあたりにし、開眼していく際に呟かれてきた台詞でもある。

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    2026年03月28日
  • 水中の哲学者たち

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    ネタバレ

    初永井さん!名前だけは聞いたり見たりしていたのでようやく。わかるなあというところがあって、言葉として見ていて気づく気持ちやあの日の記憶。別の本も楽しみ(予約中)

    「もう少しでわかりそう」という感覚は、「もう少しで思い出せそう」という感覚に似ている。たとえば、誰かの名前を思い出すとき。誰かを指し示す情報が、吸い寄せられるようにこちらへやってきては分散する。…思い出せない経験はかなりもどかしい。だが、確かに思い出す対象はこの世に存在する。そのことだけが記憶の中で溺れているわたしを励ましてくれる。
    何かを思い出そうとするとき、人はもどかしさの苦痛に顔をゆがめつつも、その「何か」に、いとおしさを感じ

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    2026年03月28日
  • これがそうなのか

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    永井さんの話や文章が好きなので、こちらも読んだ。
    言葉にすること、問を立てること。
    言葉とは。問とは。

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    2026年03月26日
  • さみしくてごめん

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    このかたの文章を読むと簡単に何かを書くことが躊躇われる。誰に向けたどの立場からの批評なのかを問う文章がもっとも心に残ったから。

    哲学はわかろうとして分けて、語りすぎたのでは?もっと聞くことに力点を置けないのか?という作者の思いが伝わってくる。

    なんにせよ、この文章は書けない。AIが学んだらこんなふうに書けるようになるのだろうか?そしてこの文章はAIが校閲しても面白くあり続けられるんだろうか?そんなことを思った。

    昔共に音楽をしていた仲間を思い出す文章。できたら何の役割も目的もいらない日に出会いたい本。

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    2026年03月26日
  • これがそうなのか

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    第2部「これがそうなのか」に結構ガツンとやられる話が多かった。
    永井さんの話はいつも、普段当たり前だと思っているような事を根底から考え直させられるような体験をさせてもらえる。

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    2026年03月23日
  • さみしくてごめん

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    ネタバレ


    すごく好きだった。読みやすかった。
    日記のパートは、おこがましいけど自分の日記と通じるものを感じてすごく好きだった。人の個人的な日々の記録に触れられることのおもしろさ。

    83
    「思いやりを受け取るために思いやりが必要なように」

    130-131
    「きみしさだけは、誰とも共有できないんです。」
    他の子たちは、黙って聞いている。
    「だからさみしさとは、決して共有できない、わたしだけのもの。」
    わたしはそれを大切にしたい、と彼女は凛とした横顔で言った。
    →この前心療内科で「最近さみしい?」と聞かれ、ああそれだとわかってしまったとき嬉しかったし悲しかった。嬉しかったのはしんどさの原因究明ができたか

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    2026年03月20日
  • 世界の適切な保存

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    水中の哲学たちが私好みすぎて、こちらもずっと読んでみたいと思っていました

    永井さんには、この世界は一体どう見えているのだろう?
    私に哲学を、なんとなく身近にしてくれたのが永井玲衣さん
    考えることが日常になっている私にとって、負担になりすぎずに考え続けることの大切さをこの本でも教えてもらった気がします

    この世界のすべてを、保存しておくことはできない
    保存されていても、それは適切な方法ではないかもしれない
    保存したいほど、大事にしたいものはなんだろう?
    わからないものをわからないままに
    わかることを、目標や目的にしない

    強く、優しく、そして美しさを感じるエッセイ

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    2026年03月19日
  • さみしくてごめん

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    著者は哲学者で、2010年のコロナ禍前後に書かれた日記とエッセイで構成されている本です。著者独自の言葉の使い方などから、哲学者独特な感性を垣間見ることができるので、とても好きな本です。

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    2026年03月07日