永井玲衣のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
主に哲学対話に関するエッセイ集。哲学エッセイは初めて読んだけど面白かった!
先に読み始めていたのが『バラバラな世界で共に生きる』だったわけだけど(読み途中)、この本の中に「もっともっとバラバラになろう。」って言葉が出てきたり、引用された『キレイ』の「人間とは多面体であって」にウルフの『自分ひとりの部屋』に出てくるコールリッジの両性具有の精神を思い出したり、ドラゴンラージャの「私は単数ではない」を思い出したり、めっっっちゃ自分が読むべくして読む本だったと感じた!
でも文章自体もすごく好きだった、わからなさとかについて肯定的に捉えようとすることが好きだから。1番好きだったのは「シャベル両手で持つ」! -
Posted by ブクログ
全体を通してクスリと笑える軽やかな文体がとても心地よく、哲学という言葉の堅苦しさも感じずサラリと読めました。
特に心に残ったのは、身近な人との関係性についての気づきです。
どんなに近い人であっても、他人は他人。背景も考え方も感覚も違います。身近にいるからこそ、つい自分と同じように感じてしまって甘えたり勘違いしたり…実は近くにいる人のことほど見えていないことが往々にしてあるのだと気づかされます。
でも、相手と自分が違っていることは決して悪いことではないし、同じ1人でも人間は多面体だから、綺麗さと汚さのような一見矛盾する面を同時に持っているのが当たり前。縁遠い人に対しても、そして大切な身近な人に対してこそ、違いを恐れずに「知るための対話」を楽しんでいきたいと思えました。
また、永井玲衣さんが取り組まれている哲学対話の良いなと思ったところは、必ずしも即座に答えを出す必要がない点にあります。
問いを立てて対話し続けること。それによって答えに近づくのはもちろん、そのプロセス自体がお互いを深く理解し合う時間になります。これは大人の議論だけでなく、日常の親子の会話などにもぜひ取り入れていきたい大切な姿勢だなと感じました。
毎夜気楽に読みながら、思わず声を出して笑ったり、急に真剣に考え込んだり、楽しい時間が過ごせる一冊でした。 -
Posted by ブクログ
そうか永井さんも、読書家だったのか、クラスにひとりぐらいなのかな、こうやって熱心に読書してる人は。自分は小説が何かとかも分からんかったからなあ、誰か身近に読書家がいれば良かったなあ。いつか再読したい。「あーね」は知らなかったわ。。
気になったのは、
P203『重度障害のお子さんを持つ母親は自身の子育てを振り返り「不幸じゃないけど、大変だった、それをわかって欲しい」と伝えてくれたという。そう、大変と不幸は、似ているようでまったく違うのだ。相模原障害施設殺傷事件を起こした植松聖は、それがわかっていなかったと奥田さんは言った。』のくだり。
これは障害児育児してるわたくし自身の当事者目線で言うと、結構悩ましい。障害児育児は、振り返れば大変だったとなる可能性もあることは否定しないが、育児真っ只中は不幸だと感じる瞬間がないはずはない。障害もグラデーションでかなり幅あるし、「障害」がビッグワードすぎて一括りにしないでほしいと思う。
不幸であることを否定しちゃうと、それはそれで無理あるので、そこは飲み込んだ上で色々成り立ってる。不幸な時期を乗り越えた上で、大変だったと振り返れる日が来る人は幸せだわ。知的障害で身体が大きく成長して介護する必要ある場合は、一生ケアが必要で、これはある程度不幸であることは間違いない。
最悪地獄に落ちないように周りのサポートが必要で、配偶者の助けさえなく、追い込まれて我が子にそ手をかけざるを得ない心境に陥るニュースをたまに耳にするが、状況がわかるだけに泣けてくる。
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Posted by ブクログ
永井玲衣さんが「手のひらサイズ」に切り分けてくれる哲学の話が好きだ。
哲学対話の話を読んでは、「このテーマについて、私だったらどう発言するだろう」と考えた。何かのテーマについて発言することも、その発言について反応をもらうことも、想像するだけでどきどきするけど、きっとおもしろいんだろうな。私とあなたの同じところを喜ぶだけじゃなくて、違いをおもしろがれる人でありたいなあ、と思った。
【読んだ目的・理由】『世界の適切な保存』が好きだったから
【入手経路】買った
【詳細評価】☆4.5
【一番好きな表現】逡巡、困惑、どうやったらこれを伝えられるのか、どうやったら相手を傷つけないかと考えをめぐらすあの間。そしてそれを、決して見逃すまいとするように集中してじっと待つ瞬間。それはわたしたちの人生に起こる放送事故でもあり、つるつる、すべすべ、サクサクとした日々に、挟まれるささやかな休息である。 -
Posted by ブクログ
永井さんの著書が好きなので心待ちにしていました。八木さんと取り組まれている「せんそうって」プロジェクト。当事者じゃない自分をいつもしらけて感じていたけど、知ること聞くこと、その世界の断片に触れることでできることもあるのかもしれないと思わせてくれる。語り継がれることは決して無意味でないし、わたしはわたしなりに知って、気にして、少しだけ何かを変えて、そうやって「せんそうって」の問いにかかわりつづけていることをしたい。平素で、率直で、答えのないことばたちだからこそ伝わることがとても多くあった気がする。語ってくれた人たちのまとまりのなさが、想像を働かせることを思い出させてくれたり。とても良い本です。
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Posted by ブクログ
ネタバレ今年は、戦後81年。
戦争を知らない世代として、
「戦争とは、どんな日々だったのだろう?」
そんな問いから、この1冊を手に取りました。
本作は、実際に戦争を経験した方々との対話を記録したドキュメンタリーとなっている。
教科書や映像では伝わりきらない、1人1人の記憶や想いが綴られていて、その言葉の重みに何度も立ち止まりました。
平和は、決して当たり前ではない。
だからこそ、過去を知り、語り継ぐことの大切さを改めて感じる。
読み終えたあと、きっと誰かと
「戦争って、なんだろう。」
そんな問いを語りたくなる作品です!
この令和の今こそ、多くの人に手に取ってほしい一冊です。