永井玲衣のレビュー一覧

  • さみしくてごめん

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    【若き哲学者が考えるさみしさの正体とは】長年、わたしにはわからないものがある。それは、さみしさだ。さみしさとはなんだろう。友達とごはんに行った帰り、大きなプレゼンをやっと終えた瞬間、あてもなく街を歩いている時。わたしはきまって"さみしく"なる。しかしその正体が何者なのか、ずっとわからなかった。なんか最近寂しくない?と友達に話したことも記憶上ではない。だから余計にわからない。そしてわからないと、ひとは自分を誤魔化しはじめる。

    コロナ禍では、世界がさみしさに覆われていた。やることがないから散歩する、本屋に行くのはok?、リモート飲みしようよ、毎日お酒を飲んじゃうんだよね。ひと

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    2025年10月15日
  • さみしくてごめん

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    好きなYouTuberさんが紹介していて初めて手にとった永井玲衣さんの本。エッセイと哲学書の間にあるような、やわらかく、それでいて頭のちょっと鈍っている部分をほぐしてもくれる作品だった。他者がどんなふうに世界を見ているのかを知るのはやっぱり面白い。同じ世界を生きていても、わたしにとっての当たり前はあなたの当たり前ではない。永井さんの目の付け所が新鮮で面白く、ほっと肩の力が抜ける。つい素通りしてしまいがちな自分のちょっとした気付きや感情をもうちょっと大事に日々を過ごしてゆけたらなと思った。

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    2025年10月04日
  • 水中の哲学者たち

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    難しそうな哲学者たちが専門用語でぐるぐる考えているのがトップダウンの哲学なのだとすればこれはボトムアップの哲学だ。市井の人々との対話を通じてあーでもない、こーでもないと問い続ける姿勢こそが哲学の原風景なのかもしれない。

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    2025年09月23日
  • さみしくてごめん

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    哲学モメント」という概念が、これまで言葉にできなかった不思議な感覚を見事に言い当てていて、全身に染み渡るようでした。
    第1章では、思わずクスッと笑ってしまう日常の風景が描かれています。
    日記が苦手な方でも、第2章から読み始めれば十分楽しめると思います。
    そして第3章は、過去2作のファンなら間違いなく胸を打たれる内容でした

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    2025年09月21日
  • さみしくてごめん

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    最後の文章が心に残った。
    ただ考えていることを、押し込めないでいいんだ、話がききたいと言ってくれて、嬉しかった。

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    2025年09月14日
  • さみしくてごめん

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    『これが海です。』と子供たちに水たまりを指さす先生。こんな先生になりたい、という気持ちがめちゃくちゃわかる。

    日記つけたくなる。そんな本でした。
    わかる!と何度も朝の通勤電車で笑顔になれた。また読みたい。

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    2025年09月11日
  • 水中の哲学者たち

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    好きな人が読んでいたから、こっそり真似て買った

    じわじわとニヤニヤと共感

    プチプチを巻く間に流れる時間
    電車のアナウンスに耳を傾ける集団の空間
    の話が好みだった


    好きな人は「飛ぶ」が好きと教えてくれた

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    2025年09月10日
  • 水中の哲学者たち

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    装丁の美しさから本屋で手に取って、哲学は挫折するからな〜〜と渋って棚に戻してたけど、パートナーが購入したのを機に少しずつ読んだ。

    感想としては、哲学の普遍的なところをつつく大変な本でもライフハックの勉強的な本でもなく、いいテンションで哲学のことを考えられたいい本だと思った。

    章の区切りも私の中では読みやすく感じたのと、笑える文章が混ざっていたのも好きだったな〜。
    悲観的でなく淡々とおもしろい。ただ、内容が思ったより濃くて一冊を1日で読むのは難しかった。電車とかで読むのがいいかも

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    2025年09月09日
  • さみしくてごめん

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    前半は「ただ生きているだけ日記」。これが面白い。思わず声を出して笑ってしまうことも。普段ならそのまま素通りしてしまうような(気にも留めなかった)何気ない出来事や不条理への感情を、こんなにも鮮やかに切り取ることができる感性と、巧みに文章化できる筆力に感心しました。まあしっかり哲学してる故の感性ということなのかもしれません。

    後半はエッセイ。常に探求し続ける(考え続ける)とても謙虚な哲学者という印象でした。
    「やさしさ」は「親切」とは違うという話はストンと腑に落ちました。サッカーの話はどこが真実でどこがふざけて書いているのか微妙だけれど、「サッカーは文脈のある全体性」と評するあたりは、さすがだな

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    2025年09月09日
  • 水中の哲学者たち

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    すごく素直でまっさらな文章だった。
    バラバラでいいから一緒に分からなさの海へ飛び込もう。そんでもって、空から突き刺す光のようにいつか真理が見つかりますように。

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    2025年09月08日
  • 世界の適切な保存

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    地面から数センチの場所に漂う香水の香りのように、普段なんとなく不意に浮かぶけど簡単に忘れてしまうような、いつでもそこにあるけど強く意識しないと忘れてしまうような、そういうものについて書かれている
    そういう考えや疑問の答えがほしいと思って読む人にはおすすめしない
    そういう考えや疑問、記憶の「適切な保存」について書かれているから。
    行間に自分の記憶が不意に立ち現れて脳がトリップしたり、はっきりと答えが示されないまま考えを巡らせる文章にふわりと眠気が襲ったりして読むのに少し根気がいった それも心地いい疲労やった
    終盤は実際の経験についての「保存」が試みられていて、事実に目を向けることで一気に読めた

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    2025年09月08日
  • さみしくてごめん

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    永井さんが実際に哲学対話でお話されているところを聞くと、いつも「こんなにはっきりと自分の考えを表現できてすごいな。強いな」と思ってしまう。

    初めて永井さんのエッセイを読んだ。彼女から生まれる言葉は哲学対話を聞く時のような印象はむしろ感じさせなかった。彼女が生きて、哲学に考えさせられている日々をより近くでより触れることができるような、そんな言葉たちが並んでいた。
    私はこれからこの本を度々読み返すと思う。その度に彼女の言葉にクスッと笑い、さみしいのも悪くないな、と思う。

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    2025年09月07日
  • さみしくてごめん

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    私の中でさみしさへの見方が変わった。
    さみしさは私だけのもの。
    日々の問いを考える、これもまた哲学なのか。
    とても奥行きがある本でした。

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    2025年08月24日
  • 水中の哲学者たち

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    本書にもあるように、「哲学」と聞くとやはり難しいものという印象はありますが、日常生活を送る上でふと心に浮かぶちょっとした疑問や問いかけなどを「手のひらサイズの哲学」として身近な存在として楽しむ事ができました。

    おそらく特定の世代や対象に向けて書かれたものではありませんが、「考えることは楽しい」という根っこの部分や、それをワークショップなどで多くの人(特に社会に出る前の10代の若者)と共有したいという想いは、山田ズーニーさんの本や活動と通じるものがあるように感じました。

    内容ももちろんですが、水中の透明感や涼しさを表現したような装丁が素晴らしい。電子書籍ではなくモノとして持っていたい一冊です

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    2025年08月16日
  • 水中の哲学者たち

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    クスッと笑えて、でもどうしようもなく胸に残って、時折ふっと思い出す。私にとっての哲学が、きっとそうなんだろうなぁと思う。

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    2025年08月16日
  • 世界の適切な保存

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    哲学者である著者が書いたエッセイ本。文体がやわらかくて読みやすいのに哲学的な視点が散りばめられていて、題材も幅広く、読みながらたくさんのことを考えた。もっと考えたいと思った。問いを持つこと、対話すること、見て聴いて嗅いで体験すること、そしてその体験を保存しようと試みること、それを諦めずに続けてくれている人がいるということが安心感を与えてくれたし、私もそうしていきたい。

    【読んだ目的・理由】哲学エッセイというジャンルが気になったから
    【入手経路】買った
    【詳細評価】☆4.5
    【一番好きな表現】言葉と生きることを手放さないように決めたひとは、書かねばならない。(本文から引用)

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    2025年07月21日
  • さみしくてごめん

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    永井さんの言葉は断片的で、ふわふわと不安定な世界に漂いながらも、いつも光を伴って帰ってくる。

    不安やストレスに立ち向かう方法や、考え方を変えましょうって内容の本は数多くあるけれど、
    この本は一緒に向き合おうよ、みんなで奥底まで潜って考えようよって言ってくれている感覚で、
    自分の思考や感情を否定せず両手で掬い上げて向き合える感じがした。

    私も普段、駅で足を踏まれてイラっとしたこと、アイスの美味しさに感動したことなど日々ちょっとした事で感情が動くけれど、
    そんな一つ一つの感情の機微を何だろう?何で自分はこんな風に思ったんだろう?って心の奥底を覗きにいくような感覚、すごく好きだった。心の奥行を広

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    2025年07月20日
  • 水中の哲学者たち

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    初読みの永井玲衣さん。
    読みながら心にグサグサ刺さる表現がたくさんあって、私は読みながら泣いてしまいたくなった。考えること、問うこと、その問いによって誰かを傷つけてしまったり、助けられたり。他人と繋がることって難しいけれど、私は私、あなたはあなたでいいんだよと永井さんに言ってもらえているような気持ちで最後まで読みました。

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    2025年07月07日
  • 水中の哲学者たち

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    永井玲さんの本を初めて読んだ。

    一節のエッセイの中だけで、冒険しているみたい。
    迷子になりそうになりながらも、あぁここに辿り着くのか、みたいな文章を書く。
    ユーモアも素晴らしい。

    そうだよ、考えるとは海の中に潜ってるみたいなんだ。苦しい時間の方がたぶん長くて、でも光が差したり、みたことのないものに出会える時があるから、次もまた潜るんだ。
    その海が繋がってるって考えは、とっても素敵で、ロマンだ。

    哲学って、どこかむつかしくて、遠い存在だと思っていた。自分で遠ざけてた。カントとか知ってるけど知らんしって。何言ってんだって。
    でも、こんなに身近だったし、自分は哲学をしていた。ずっと隣にいたんだ

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    2025年06月22日
  • 水中の哲学者たち

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    Audibleで聞いた。
    哲学対話に関する話を聞きながら、私自身も色々な事を考えたり思い出したりしていて、一言一句漏らさずに理解するというより、永井さんの声をBGMに水中に深く潜っていくような不思議な体験だった。

    思い返せば子どもの頃から、なんで?が多い子どもだったと思う。
    それは答えを知りたいという好奇心というより、答えのない問いを大人と一緒に、なんでだろうね、不思議だね、とわからなさを共有する時間が好きだったのだと思う。
    そんな事を思い出させてもらえて嬉しかった。

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    2025年05月27日