永井玲衣のレビュー一覧

  • 世界の適切な保存

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    『水中の哲学者たち』でも感じたが、刻一刻とすぎていく瞬間を言葉として表現しているのが自分にとってはとてもすごいことでどういう風にやっているんだろうと思う。印象に残る一節も多い。自身ももっと世界をよく見て感じ、言葉を書き連ねたい。

    ## はずでした

    「わたしたちの生は、無数の「そうであるはずだった」に満ちている。(中略)ひとが「はずだった」と言うとき、そのひとの心はとこかへ行ってしまったかのように見える。「はず」の二文字に、そっと感情が乗っているからだろうか。」

    ## 適切な保存

    「こんなふうに目まぐるしく入れ替わっていく東京で、ひとつひとつを丁寧におぼえておくことはできない。どんなに意

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    2025年09月14日
  • 世界の適切な保存

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    『水中の哲学者たち』は気になっていたまま読んでなかったんだなと、エッセイとしても独特な書き口に触れて思い返した。哲学対話などの活動についてラジオ出演で耳にしていたイメージだけだったが、語る人という印象だが文体も個性がいい意味で現れている。
    なにか純なる透明性のようなものを掲げる姿勢が胡散臭くもあるのだが、一見すると掴めない表題の真意といったものはときに後継に退きながらも全編を通して語り尽くされていて、高遠な理想とは隔たった実生活的な感性として「世界の適切な保存」という視点は、古くもあり現代において新しくもある議論設定だと思われた。

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    2025年09月13日
  • 世界の適切な保存

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    前半部分は、著者の永井玲衣さんが、忘れることを嫌がっている事から「世界の適切な保存」だと思って読んでいましたが、後半にヒロシマの原爆や東日本大震災など、忘れてはいけないことを忘れないように、言葉を使って、世界を保存しようとして葛藤している様子を感じることができるようになってきました。僕は、個人的に写真を撮ることが趣味なのですが、「時が流れていかないように」というwebsiteを作って、撮った写真を公開していました。(閉鎖しました)永井さんが考えていたことと、同じようなことを僕も思っていたことが、共感を覚えました。日々消費されるコンテンツを、僕もただ保存したいと思います。

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    2025年09月12日
  • 選挙との対話

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    この本を手に取ったきっかけは、情報番組で「自民党がなぜ強いかをデータで分析している」「選挙とは何かを座談会形式で考えている」と紹介されていた点に惹かれたからである。

    本書によれば、自民党が強い理由としては、①小選挙区制において効率的に議席を獲得できる制度構造、②公明党との選挙協力、③野党が候補者を統一できず票が分散すること、④非都市部で組織団体や保護政策を通じて基盤を固めていること、⑤政治に不満を抱えながらも与党に投票する層が一定数いること、などが挙げられている。

    また、(本書の説明を踏まえつつ私の理解を交えて言えば)投票率の低さも自民党に有利に働いている。特に「選挙に行かない層の中には野

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    2025年09月11日
  • 世界の適切な保存

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    “あまりに物事がしんどくて、何もかもが立ち行かない時に、友人に「降伏だ」とメッセージを打とうとした。機械は、わたしの状況などつゆ知らず「幸福だ」と変換した。わたしは自分で自分のことを幸福と言ったことがなかったから、それを真新しい目で見ることになった。”(p.94)



    “見ることは、変えることだ。自分自身を超え、変えていくことだ。世界は不適切に保存され、手渡される。それを、もっと見ようとする。見ることによって、知っていたと思い込んでいたものが変形する。知っていたと思い込んでいた自分が変わる。ならば、どうするかだ。
    見るだけで終わることはできない。見ることは、わたしを当事者にする。共に生きるひ

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    2025年08月21日
  • 世界の適切な保存

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    とりとめもないことを見てどんどん思考、いや妄想が広がっていくのが好きなんだけれども、それを保存したいなと思った。適切に保存できるかな

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    2025年08月03日
  • 世界の適切な保存

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    「記憶とは不完全なもので、もどかしいもの。また言葉も完全であろうとしても完全になりえることは不可能だ。言葉は他者にむけて手渡されるべきものであるから、言葉ゆめゆめ手放してはならない、たとえ言葉を見失うようなことが目の前に立ち現れたとしても。そしてその感情を適切に保存する。わたしたちが人間であろうとするのなら、その忘却と無邪気な残虐さも、だ。経験することでしかわからないことはあるが、経験してもわからないことはある。見ることは、変えること。自分自身を超え、変えていくことだ。見るだけで終わることはできない。見ることはわたしを当事者にする。共に生きるひとにする。そういうことが問われている」そんなことが

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    2025年07月17日
  • 世界の適切な保存

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    前作の『水中の哲学者たち』が、ぐいぐい引き込まれてとても興味深かったので、こちらも読むことにしました。
    前半は生活の中で起こる微細な事象を掬い上げ、深く掘り下げていくので、読むのに少し時間を要しました。私にはゆっくり考えながら読む必要がありましたし、そうしたいと思う文章でした。
    引用されている詩はどれも感慨深いです。

    後半は戦争の話になり、強く心に刺さりました。
    引用された本や、出てきた事象について書かれた本などを読み、もっと知りたいと思わせてくれるエッセイです。

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    2026年08月22日
  • 選挙との対話

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    ・なぜ自民党の一強体制が続いているのか?
    ・投票行動には何が影響しているのか?

    こうした選挙で気になる問いに対してデータを用いて客観的に考察して納得感ある結論や示唆が明確に示されているので勉強になった。選挙に関するデータや研究が多数紹介されている良い本だと思います

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    2024年11月23日
  • 水中の哲学者たち

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    「わからない」ことに真っ直ぐに向き合うことは勇気のいることだ。
    でも、この著者はそんな「わからないこと」を既存の言葉に還元せず、無理やりわかろうともせず、真摯に向き合っている。好感が持てる。

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    2026年09月17日
  • 世界の適切な保存

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    適切な保存ってどういうことなんだろう?
    日常に起こる何気ないことから人の仕草や発言した事を突き詰めていき、言葉で表すことで記憶に残そうとしている。
    この著書のなかで、そういう仕事を選んだのだから、と言うことも書かれている。
    なぜだろう?、から突き詰めて深く深く思考していくという哲学者なんてとてもじゃないが自分がなれるものではないと感じた。
    いきなり本格的に哲学の本を読む前に入り口として読んでみるといいと思う。

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    2026年08月22日
  • せんそうって

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    永井さんが、戦争についてどういう風に語るのかと思って読む。現在は戦争体験者が亡くなっているので、どのように戦争を語り継ぐのかという問題でもある。
    読んでからずっともやもやする。あとがきに書かれているように、あまりうまくいっていないのではないか。あえて出典を巻末にまとめることで、無名の人の声も著名な書籍からの引用も区別がつかない一個人の声として読ませるのだが、匿名の個人の言い淀みまで丁寧に掬っている場合ではないのではないか。
    この言葉なら自分の体感でも戦争のことがわかるというような個人の実感の話はもう読まなくてもいいかなと思う。事実を読む方がよいように思う。
    たたずまいが美しい本。

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    2026年08月14日
  • 水中の哲学者たち

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    自分自身を問い直すと、それまで自分の中にあった価値観や考え方が壊れて、代わりに新しい考え方が身につくことがある。それは一人で考えているときにも起こるし、誰かと話しているときにも起こる。
    人は経験を積み重ねて成長すると言うけれど、実際には、これまでの考え方が一度壊れて、新しい考え方が自分の中にしっくり収まることなのかもしれない。
    自分の中の何かが壊れることは、少し怖い。でも同時に、新しい自分になれるようなワクワクもある。人生は、そうやって何かが壊れ、また新しいものが身についていくことの繰り返しなのではないかと思った。

    一方で、相手のアイデアを受け取ることは、相手の一部を受け取ることでもある。だ

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    2026年08月03日
  • 水中の哲学者たち

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     2章がしっくりきて、全部読めた。哲学とは「なんで?」と問うことであってシンプルなものであるというのが、哲学を身近に感じることができてよかったし、著者が子どもの自転車にぶつかっちゃうといった事象を世間になじめないと感じるのにも共感できる。自分が誰もいない道や早朝を好むのは世間になじめてないからなのかも、と思いいたることができた。
     一方で、2章以外は自分には合わなくて読み切ることができなかった。著者の考えていること自体には強く共感できるけど、文体が自分には向いていなかった。

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    2026年07月21日
  • さみしくてごめん

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    知らないことに出会い、ふいに絶望すること。希望を持ち、正解を見つけるのではなく、ただ考えること。人はみな孤独で何も共有できないけれど、そうであることを分かち持つ分有はできるのかもしれないこと。このさみしさはわたしだけのものでいいのだ。

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    2026年07月19日
  • さみしくてごめん

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    永井玲衣さんの本はすごく好きだったのにいつも同じではないはずだけれど、いつも同じことを書いてるように思えてだんだん読むのにただ時間がかかって、はまらなくなってきたので次なにか出版されてももう読まないだろうなと思いました。

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    2026年07月05日
  • これがそうなのか

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    相変わらずの回りくどい感じの独特の文章。(嫌いじゃない)
    読み始めると面白くて疾走感すら感じながら読んでいけど途中、ちょうど半分あたりから自分の体調不良なのか、全く文章が入ってこなくなって後半は読むのに苦労した。
    そして読んだ直後だけどあんまり覚えてない。「普通に」とか「にわかファン」とかは面白かった。

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    2026年06月12日
  • さみしくてごめん

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    哲学者の日記とエッセイ。何気ない友人とのやり取りや、ふとした出来事の気付いたことなど、親近感が持てて面白かった。念入りな散歩が好きな永井さん、素敵だなあ。はっとする言葉も多い。"わたしたちは何かを選ぶ。どのように語るのか、どのように見るのか、何を聴き取るのかを選んでいる。それは、かぼそく、不安で、心細い自由である。だが、わたしたちにゆるされた、うつくしく確かな自由そのものなのだ。"

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    2026年05月26日
  • これがそうなのか

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    詩というかエッセイというか。何かメッセージを受け取るというより、感覚を受け取るような文。心に余裕がある時に味わうように読みたい。

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    2026年05月11日
  • 水中の哲学者たち

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    理論で説明しない五感で感じる哲学だと思った。
    無数の問いの前に壁がある感覚も、なのに遠くに行く感覚もこれ知ってる、と思いながら読んだ。
    世界の真理に触れたくなる気持ちはなんで備わってるんだろう。エウレカしたいなあ。

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    2026年05月02日