加藤元浩のレビュー一覧
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久々に購入したQ.E.Dシリーズ。惰性で買っているといっては聞えが悪いけど、安定的に見かけたら必ず買っているシリーズはこれだけなので、自分にとっては「惰性で買ってる」ってスゴイことなんです。
毎度毎度、手に汗握るほど、すっごく面白いかと言われればそうじゃないんですが、私にとってぐっとくるポイントがコンスタントにあるのです。
今回は特に、2話収録中の2話ともに、ぐっとくるポイントがあって、読んで良かった。
最初の話、探偵同好会の江成さんの矜持とか、
2話目の犯人の才能の輝きとか、すごくぐっときました。
Q.E.Dは人情話とミステリの解がスコンと嵌った瞬間が、心のわだかまりが解けてしみこんでいくようでいいよね。
それが読みたくて毎回買ってしまうのかも。 -
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後発なのに、もう22巻。
・『夏期補講授業』
「真実はいつも一つ」は、某有名ミステリマンガのセリフですが、「真実はいつも一つ、とは限らない」ということに気づくと、大人になった証拠だよね、ということらしい。
「正解は常に一つ」と言うのが数学や物理であれば、文系や道徳家は、「正解は人の数だけある」という話をする。
そしてこのエピソードは、「正解が一つしかない勉強をする理由」を、はっきりと教えてくれる。
大人の補講授業として、是非。
時に、水泳部の女子が、このマンガにあるまじき、カワイイ女子です。けしからん。いいぞ。けしからん。
・『ガラスの楽園』
ガラパゴスと言えば、今や日本では「取り残された」、だの、「時代遅れの」、だの、「世界で通用しない」、だのと言った、マイナスイメージでしか語られることがなくなってしまって、スマフォに対してガラケーなどと、意味すらよく分からないままにイメージ先行で言葉を軽く扱う人々が横行しているわけですが。
人間がどれだけ間の抜けた狭い世界観で物事の善し悪しを論じようが、ガラパゴスの動物たちには、まったく関係ない話です。
時に、フィッツロイ船長が、このマンガにあるまじき、いい男です。けっこうカッコイイ。
・『螺旋の骨董品店』
ほぼ直球ミステリ。
螺旋というのは、もうそれだけで、魅力的です。
時に、最近、森羅の博物館があまり出てきていない感じがするけど、そもそも、アンモナイトの化石、持ってなかったっけ?いや別に、2個目3個目があっても問題ないとは思うけど。 -
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いつの間にやら44巻。
・『チューバと嘘』
探偵同好会の話、好きなんです。
基本的にこのマンガそのものが本格ミステリなので、モルダーの宇宙人話は一笑に付される会話のアクセントにしかならないけど、たまにはモルダーが中心で、燈馬にも解けない、そういう「ミステリアス・ミステリ」も読んでみたかったり。
部長さんの、「あなたとてもいいことをいいました」のセリフは、今までも積み重ねがあり、だからこその今回の、そのセリフに続く言葉のこのキレの良さよ。
今回の話で、一番辛辣なセリフ。
「自分たちの給料は確保したいが何もできない……だから盗る
盗みが平気でできるようになったような連中さ」
このセリフで何も感じない人間にはなりたくないです。
・『Question』
お見事としか言いようがない。
「フェルマーの大定理」を元にして、パズルミステリを構築してある。読めば、とりあえずなんとなく、フェルマーの大定理について知っているような気になれるだけでもすごい。
パズルとドラマの融合として、過不足がない。
ロッジの男性の話は、至言。
そして、この話のラスト、どういった解答を導き出したとしても、きっと正しい答えを出してくれるだろうと確信させてくれる、気持ちの言い終わり方。
『Q.E.D.』ならでは。白眉。 -
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ネタバレ安定の21巻。
・『冬木さんの一日』
『C.M.B.』は、『Q.E.D.』と違って、必ずしも刑事犯罪系を扱わないので、あまり人死にもなく、ほのぼのと読めます。
その特徴的な作品の一つでしょう、これは。
ちょっとした不思議を楽しむ心は、人生を豊かにするよね。
・『湖底』
といったそばから犯罪系のお話で、人が死んでますが。
真相の瞬間のページ、一瞬、「楽しそう」と思ってしまった。
・『エルフの扉』
これこれこれこれ、かっこいいなあ、エルフの扉。
こういうファンタジーが、日本にも残ってるところはあるんだろうけど、ちょっとさすがに夢がなくなりかけてるよね、日本。
DSとかPSP、iPhoneやらAndroidの画面の中には、ファンタジーはないよ。
・『バレッタの燭台』
七瀬さんの世界最強っぷりが……ずっと鍛錬していた騎士相手に……。
5カ国の思惑と歴史問題が絡む国際紛争を、いともたやすく解決する森羅。
こういう権限を持つ人、いたらいいだろうなあ、と、昨今の日本を取り巻く状況を見て……いや、いいんだ……。
・次巻予告
「”唯一解”はなぜ存在するのか――?」
これ、めちゃくちゃ面白そう! -
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ネタバレ日本のミステリの中で、一番好きかもしれない。
安定の43巻。
・『検証』
今すぐにでもテレビドラマで作れる。
間違いなく良作。
無駄がなく、スッキリ終わることのできる作品。
2時間ミステリー枠で、2ヶ月に一回くらい、『Q.E.D.』やればいいのに。
自分がプロデューサなら、きっとそうする。
ついでに、燈馬くんと可奈ちゃんは、固定にしない。
半年~一年で、交代制にする。
→話題になりやすいように、また、マンネリ防止。
・『ジンジャーのセールス』
わはははは!
これは見事!
騙された上に、心がほっこりするとか、ミステリの鑑です!
(以下、若干のネタバレご容赦)
「どんな相手でも弱点を利用する」のならば、きっと、ジンジャーさんは、「燈馬くんの弱点は可奈ちゃん」と見抜いたと言うことか。このお話のキーポイントは、そこなんだろう。「不確定要素が多くて、こんな物は計画としては美しくない!」というミステリマニアの声が聞こえてきそうだけど、今回は、だからこそ、ジンジャーさんは、数学者とかじゃなくて、「セールスマン」なのだろうと思う。計算ではなく、ポイントは人間心理ですね。
ところで、燈馬くんと可奈ちゃんは、高校には行かなくていいのかなそれとも卒業したのかいな。
はて。 -
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ネタバレ番外編も出ている非常に興味深いマンガ。
一冊に2つの話。謎解き。もぉ、止まりません。
一気に読むのは止めましょう…
未だに続き物です。
1904年に出された『ポアンカレ予想』は2006年に証明された。
これも驚きの事実だけど、そんな予想を出してたポレアンカ氏は一体どんな人だったんだ?
30巻目の『犬の茶碗』はお見事。古典的にもきちんとしていて好きなお話です。
燈馬くんの『数学は真実に近づく強力な武器だ』の一言はスゴイです。
ある意味、今の私の中ではかなり強力なコメントですから。
32巻の『マジック・マジック』で加奈ちゃん大活躍でこちらもニヤリ。
『レッドファイル』ではブラック・ショールズ方程式について。この作品の中で燈馬くんのMIT時代友人としてフライヤ登場。
誰でも持っている思惑は、感情ともリンクするので読めないのかなぁ。 金融って怖いわ…
33巻で出てくる『パラドックス』は誰でも持っていると思っているので、これはこれでアリでしょう。
34巻でアランがついに結婚。結婚するにあたって、慈善事業立ち上げちゃうのはすごいけど…。
35巻の『クリスマス・プレゼント』、燈馬君には分かったのかな?
36巻の『殺人事件』と『後継者選び』なんだけど、どっちの作品も切ないです。
個人的に烏丸キャラが好きです~♪
37巻、プロファイリングの話はTVイメージ先行なんだろうな((((((^_^;)
燈馬君、相変らず冴えてます。
後編のアニマ。日本のアニメの現状をもっと知って貰わないと…
CGが闊歩する中、アニメや漫画って媒体はもっと貴重なんだって事を。
38巻で話算が出て来ます。これ、非常に興味深いです。
39巻に懐かしき『ボイジャー計画』が。マジ新聞スクラップしてた(^^;)
今の子には当たり前の事が、当時は発見の連続だった。
イオ教授の『失敗した計画は断じて実行してはいけない・・・』は真理。
40巻は案外サラッといけたかな?トリックも案外易しかったし。
41巻で森羅と国際司法裁判所にて対決となるが、ココでは燈馬君の勝ち。
二本目が描き下しでとんぼ返りの年末の東アメリカへ。
この話、かなり『間違いを認めない』という最近の日本の一部を見たような気がした。
認めなければ、前に進む事なんて、何も出来ないのに。
自分が誰だか判っていても、現在がいつなのか認識出来てない。
こうならない様に、私も気をつけよう・・・ -
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今回は2本とも当たりでした。
その中でもやはりコラボ!以前もコラボありましたがそのときはお互いの登場も少なかったしちょっとした協力程度だったけど今回は国を背負っての敵対関係として活躍!
燈馬くんサイドでは全容を知ることができないので残念…と思ったのですが。
もう一本はいつもと少し毛色が違ったかなと思いました。内容も面白かったけど燈馬くんと可奈ちゃんのやりとりが好きだったな。
昔も何が食べたいか聞いた話があったけど今回は具体的に答えてたり、より人間らしくというのも変だけど年相応の子に近いように変わってきているように見えたのが細かいことだけどいいなあと思ったものです。 -
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東ヨーロッパの小国バルキア共和国の独裁者・スワミがベルギーは逮捕した。「国際人道法」に違反した罪で、スワミは罰せられなければならない。
しかし、バルキア共和国は自国の安定の為にも独裁者は自身の手で裁かなければならないと、身柄の引き渡しを要求してきた。
舞台は国際司法裁判所、バルキア共和国側の代理人は……従兄弟の燈馬想だった。
著者のもう一つの作品「Q.E.D」との2回目のコラボレーション作品。
国際司法裁判所を舞台にした国と国のエゴのぶつかりをスマートに描き出しています。
特に国際司法裁判所で燈馬、森羅がそれぞれの立場で、自国の正当性を主張するシーンはゾクゾクします。
「Q.E.D」はミステリコミックですが、「C.M.B」は謎もある活劇のような元気の良い作品なので、その差が良く出ていると思います。
こちらでは裁判の後始末が見事に描かれています。
後の2編は、昭和30年代に銀座にあった「夢幻亭」の美しい男性主人・涼が残した謎を描いた「銀座夢幻亭の主人」、プロのダンサーを目指す高校生が見た強盗の姿を誰もが否定する「夜にダンス」。
相変わらず楽しい作品です。 -
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良質のミステリを提供し続けるQ.E.Dの第41巻。
東ヨーロッパの小国バルキア共和国の独裁者・スワミがベルギーで逮捕された。「国際人道法」に違反した罪で、ベルギーは裁判を開くという。
しかし、バルキア共和国は自国の安定の為にも独裁者は自身の手で裁かなければならない。
舞台は国際司法裁判所、ベルギー側の代理人は……従兄弟の榊森羅だった。
著者のもう一つの作品「C.M.B」との2回目のコラボレーション作品。
国際司法裁判所を舞台にした国と国のエゴのぶつかりをスマートに描き出しています。
特に国際司法裁判所で燈馬、森羅がそれぞれの立場で、自国の正当性を主張するシーンはゾクゾクします。
もう一編はアメリカ連邦刑務所に収監されている一人の受刑者に対峙する燈馬を描いた作品。
受刑者は自身の無実を訴えるが、彼の見ていた風景を燈馬は「間違っている」と指摘する。
どちらも漫画の形態をとったミステリ作品として秀逸だと思います。 -
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3編収録。
うち一編は、兄弟マンガ『Q.E.D.』とのコラボ企画。
『銀座夢幻亭の主人』。
バーとかキャバクラとかいうところには、ほとんど行ったことがないです。
文壇バーとか、憧れですが、ちょっと個人でいくには敷居が高いです。
キャバクラなんて、おねえちゃんと話すことがないです。
でも、銀座夢幻亭。
ちょっと昭和レトロが、よさげです。
特筆すべきは、この話の中で、いわゆる都条例について取り上げていることでしょうか。
はてさて、未来はどこに向かうのやら。
『夜にダンス』。
いいですね、タイトル。
「夜歩く」みたいで。
モノの考え方、というのは詭弁を弄することでいかようにもできるのだけど、その結果、世界観が変わるなんてことは、実はあまりそうない。
コペルニクス的転回など、まあ、そうそうあるものじゃない。
でも、トンボの話は、いい。
これは、是非読む価値がある。
僕がここで紹介するものじゃない。
是非、読んでほしいと思う。
これは、きっと忘れない。
なぜなら。
運命だから。
『大統領逮捕事件(前編)・(後編)』。
コラボ企画の森羅サイド。
『Q.E.D.』の方のレビューには書かなかったけど、森羅と想が会話をするきっかけになる、可奈のセリフはぐっときました。
是非、『Q.E.D.』の方を見て、確認してください。
それはそれとして、物語。
裁判の流れや結末は、もちろんコラボ作品だから、わかっているわけですが、それをさらに踏まえた上での謎とその結末、しっかり楽しませてもらいました。
うまいなあ、構成。
ちなみに、読む順番としては、『Q.E.D.』→『C.M.B.』という順番の方が良いようです。
その方が、いろいろとスッキリします。
いいコラボ企画でした。