トンケ・ドラフトのレビュー一覧

  • 王への手紙 下

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    ネタバレ

    ◯本の構成の話
    ティウリがお世話になった人に挨拶しに行く話が丁寧に描かれていた。物語のエンディングにあたる、お世話になった人への挨拶は、ダイジェストのように短くカットされていることは多いから、その部分が詳細に物語られる様子が新鮮に思えた。


    ◯かっこいい大人
    ティウリを導いた大人(ウーベェン王、ナトリウス、ダナホウト王)たちは、若者(ティウリ、ピアック)たちに、耳を傾けるができる。若者に自分で考えることを伝える。その決定に、責任を持つこと持たないことどちらも大切だとを教えるため、若者が決定がひと段落しその後に生じる発見に気づくまで待つ。人の成長を待つことができる人ってかっこいいなぁと思った。

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    2025年06月15日
  • 王への手紙 下

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    王道の少年冒険小説。王道を侮るなかれ。
    旅の目的は、隣国の王へ秘密裏に手紙を届けること。
    道中、手紙を届けさせまいと邪魔をする敵や、旅の目的を話せない主人公を訝しむ人に足止めされつつも、一つ一つクリアして、仲間や道具を手に入れながら目的地を目指す。
    極々シンプルなストーリー展開だけど、道中の危機をどう乗り越えるのか、無事に手紙を届けられるのか、ハラハラドキドキしながら読み進めた。
    一つの難題を超えると、信頼出来る仲間が増えていくのも飽きさせない。騎士や隠者、街の人々に王、魅力的な人が多くいる。特に騎士はかっこいい…
    語り口はいま流行りの児童書に比べれば、単調で堅苦しく感じるかもしれないけど、そ

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    2024年08月14日
  • 白い盾の少年騎士 下

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    なかなかまとめて読む時間がなく、読み終えるのに何日もかかりましたが、登場人物たちの冒険の時間を考えるとこうやって何日もかけて読むのもありかな、と。

    私は慣れない名前や地名はあまり気にせずどんどん読んでいき、読むうちに人間関係など理解していくタイプですが、それに苦手意識を持つ人は、作者自身が描いた地図や人物紹介を見ながら読むといいかもしれません。

    読んでいるうち、ティウリが17歳の「少年」であることを忘れそうになりますが、ピアックの存在は相変わらず心強く、そして、原書はわかりませんが、翻訳の口調で登場人物それぞれの異なる性格が生き生きと伝わってきます。

    映像とはまた違う、自分で想像する楽し

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    2024年01月16日
  • 白い盾の少年騎士 上

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    さずが、の一言。
    他にやらないといけないことがあるときにはお勧めできないほど、のめり込んでしまいます。

    感想は下巻を読み終わってから。

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    2024年01月08日
  • ドアのむこうの国へのパスポート

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    作家のラヴィニアの家には、謎めいたドアがある。ドアの向こうには多くの国があり、パスポートとビザをもつ人だけが開けることができるらしい。トム先生のクラスのラウレンゾーたちは、作家からの課題に取り組みながら、自分と仲間たちを深く知っていく。

    「本を読むのは、ドアを開けるのと似てるの。いま、この本を開いたら、あなたをまっているのはなにかしら?」

    「物語を読むこと・きくこと」の喜びや力強さがすごく伝わってきた。本を開けばどんなところへも行くことができるというメッセージはもちろん、先生の読み聞かせを「手のかかる子どもたち」がとても楽しみにしていたり、ラウレンゾーとパパを今でも繋いでいる思い出が『メネ

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    2023年07月08日
  • ふたごの兄弟の物語 上

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    うりふたつの双子ラウレンゾーとジャコモが、さまざまな困難にぶつかりながらも、助け合い、知恵を絞り合って乗り越え、正しい道を歩んでいく物語。

    兄弟が別々の道を行く分かれ道が印象的だった。人生は「選択」の連続だということを象徴するような分かれ道。この物語には二人の兄弟が自分の進む道を「選択」する場面が多く出てくる。性格が全然違うラウレンゾーとジャコモだが、二人が選択する道はいつも自分の良心に真っ直ぐな道だ。

    「盗み」の力を証明しなければならないが「泥棒」にはなりたくない。客に預かった品を譲るよう脅されるが、どうしても渡せない。愛する人と結ばれるためには嘘をつかなければならないが、偽りたくない。

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    2023年06月01日
  • 王への手紙 下

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    上巻はティウリが一人で頑張っている様子に胸が痛くなりもしましたが、下巻はピアックの存在が緊張感をやややわらげてくれた気がします。

    ティウリが無事使命を果たせたときは心からホッとし、あとは安心して楽しく読めました。

    読み応えはありますが、細かく分かれているので少しずつでも読み進められると思います。

    高学年以上の男女問わず、勧めたいです。

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    2022年02月28日
  • ふたごの兄弟の物語 下

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    上巻に比べて長めの話が4つ。

    国の外での冒険が繰り広げられます。

    相変わらずハラハラドキドキしながらも、兄弟の知恵に痛快な気分になります。

    最後まで面白く、また、終わり方もよかったと思います。

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    2022年02月22日
  • ふたごの兄弟の物語 上

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    岩波少年文庫の中でも面白かった本、子どもに勧めたい本の上位に入る本。

    見た目はそっくりでも性格の全く違うふたごの兄弟ジャコモとラウレンゾー。

    二人の考えることが面白い。

    15歳であっけなく両親が亡くなりどうなるかと思ったら、そこからが本当の冒険の始まり。

    また、あちこちに心に残るフレーズもあり、各章の初めの引用もよかったです。

    高学年以上におすすめです!

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    2022年02月22日
  • 白い盾の少年騎士 下

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    「戦いは続いている。自分の心の平和さえ、常に勝ち取っていかなければならないのだから」というセリフと、あとがきの「悪が持つ悲しみ…善と悪とが決して単純に分けられるものではないことを知る」が印象的。

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    2020年07月19日
  • ふたごの兄弟の物語 下

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    ネタバレ

    面白かったー!どんどん読みすすめてしまった。昔話風にお話が進むのだけど、兄弟間のコンプレックス的なものや恋愛など、心情面も描かれているのが新鮮で面白い。ふたごの兄弟がいろいろな問題に対処するときの誠実さと臨機応変さのバランスもなんだか妙にリアル。うまく行きすぎな感じもあるかもしれないけど物語だからこういう結末が嬉しい。

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    2019年03月07日
  • ふたごの兄弟の物語 下

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    私がこの本で一番心に残ったのは、「青い石の指輪」という話だ。ラウレンゾーは、はじめはちがう人にまちがわれるが、そのおかげでロザリンデというきれいなおひめ様と結こんできる。ジャコモも少し悪いことをしたり、いろんなことに巻きこまれたりするが、マリアナというおひめ様とも結こんできたし、自分にあった職業を見つけることができる。ラウレンゾーもジャコモも幸せになってよかったし、私もうれしくなった。

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    2018年06月12日
  • ふたごの兄弟の物語 上

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    私はこの本で、とても顔が似ているジャコモとラウレンゾーのふたごの兄弟が顔が似ているということを利用して、いろいろなことを解決していくのがおもしろかった。
    特に心に残ったのは、レイモント騎士とのやりとりだ。どんななぞなぞもとけるレイモント騎士に顔が似ているということで、とても難しいなぞなぞをだしたので二人はすごいなと思った。
    この本を読んで、顔がとても似ているということはいいこともあるし、まちがえられるまどして困ることもあるんだなと思った。

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    2018年05月19日
  • 踊る光

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    この作家さんは初めて読んだけど、とても素敵だった。
    中世ファンタジーも現代風なファンタジーもキラキラしてました。

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    2016年05月23日
  • 踊る光

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    名手ドラフトの幻想中編集。寂れた城にたった一人で住むお姫様から始まる物語は、謎めいた吟遊詩人、恋に破れた王子、そして刺した者の記憶を消すという幽霊ナイフの物語へと移り、またお姫様へと戻って行く。ロマンチックで不思議な「幽霊ナイフ」。海を愛する灯台守が出会う不思議な海の人は、灯台守が奥さんとダンスパーティーに行けるようダンスの特訓をしてくれる…「踊る光」。大人にも楽しめる珠玉の幻想物語集です。

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    2015年04月28日
  • 王への手紙 下

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    今まで読まなかったのが惜しい位の児童文学。日本で刊行されたのが割と最近というのが信じられない位の名作です。
    自分が子供の頃に読めたら尚良かったのに。今どきのライトノベルが逆立ちしても太刀打ち出来ない、良質の児童文学です。もっと子供たちに読まれたらいいなあ。

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    2014年07月06日
  • 王への手紙 下

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    ただただ面白く純粋に先を読みたい一心で読み進めました。
    ティウリとピアックのなんとも微笑ましい友情とともに冒険の後半が描かれ、生きていく事の厳しさと正しい心を持つ事の大切さを教えてくれた物語だと思いました。

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    2013年09月07日
  • ふたごの兄弟の物語 上

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    バビナ国の首都バイヌーの貧しい靴屋に、ある朝、子犬が2匹やってきた。奥さんに説得され飼うことに。一週間後、子猫が2匹、ハトが2羽やってきました。どんな幸運がおとずれるのか? その夜、奥さんは丈夫な男の子の双子を産んだのでした。
    ラウレンゾーとジャコモと名付けられた双子。二しずくの水のように、二粒の砂のようにそっくり。大きくなって町を出ると、二つに分かれた道に出た。ここで別の道へ進んで一年後にまたここで会おうと。 美しいものを作るのが好きなラウレンゾーは右の道を進み、金細工師の親方に会い、弟子になることに。  世界を旅したいと言っていたジャコモは左の道を進み、ヤノスという男にであい、弓矢の扱い

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    2012年10月31日
  • ふたごの兄弟の物語 下

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    「あの兄弟二人は、たとえだれが何と言ったって、おたがいをたいせつに思ってる。」ラウレンゾーとジャコモは青年となり、ラウレンゾーは立派な貴金属細工師になりました。ジャコモは未だ冒険好き。兄を誘って海を渡るところからお話は始まります。二人は王様になって賢く国を治めたり、月のような真珠を守り切ったり、好きな人のために困難を乗り越えたり…二人の誠実さと思いやりの深さが随所にみられ、心打たれます。最後にはジャコモも素敵な仕事と伴侶に恵まれ、満足の結末です。上下巻もあっという間、楽しかったー。小学校高学年や中学生にも。

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    2012年07月05日
  • ふたごの兄弟の物語 上

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    双子の男の子、ラウレンゾーとジャコモの物語。二人は幼い頃から見た目がそっくりなことを様々なことに利用しました。学校を交代で出席したり、盗難事件を解決したり、なぞなぞ騎士と対決したり、同じ人を好きになったり、幽霊屋敷を驚かしたり…愉快痛快。見た目はそっくりな二人ですが性格や生き方は違う二人。ラウレンゾーは貴金属細工士、ジャコモは泥棒から旅人へ。様々な昔話や古典をきっかけに書いた物語でもあるとのことで、無駄がなく、とても読みやすいです。主人公たちに乗っかって、わくわくどきどき、一気に読みました。

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    2012年07月05日