トンケ・ドラフトのレビュー一覧

  • 白い盾の少年騎士 上

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    この作品に限らず、児童文学フリークです。
    指輪物語にしようか?カニグズバーグにしようか?はたまた、山中恒?もちろん、ハリー・ポッターでもいい。
    とにかく、児童文学の世界の豊かさは、いわゆる「文学」の世界よりもずっと上質だというのが個人的な考えです。
    この作品もその系譜のひとつ。
    いいです。

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    2012年01月19日
  • 王への手紙 下

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    『王への手紙』の下巻。
    上下合わせると800ページ近い作品ですが、読み進めていくうちに、ページをめくる速度が上がってしまうような、力のある作品です。
    続編の『白い盾の少年騎士』がすごく気になる終わり方をしています。

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    2011年10月11日
  • ふたごの兄弟の物語 上

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    ふたごの兄弟を主人公にした、冒険物語。
    上下巻なのですが、12の短編で構成されているので読みやすい。
    また、上巻に8編、下巻に4編、という事実からもわかるように、最初のほうは短めのお話、あとになるほど長いお話になっているのですが、これがとても良いと思いました。
    飽きずに読めます。
    先が気になってどんどんページをめくってしまうおもしろさでした。
    このふたごが、王子などではなく、庶民なのもよかったです。

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    2011年09月03日
  • 王への手紙 下

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    旅が終わった。先を予感させる伏線。度々現れる危機。成長したティウリ。正義と誠実である大切さ。読み終えた満足感、充実感が大きい。中学生向け。

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    2011年08月15日
  • ふたごの兄弟の物語 上

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    すごーく面白い。親以外には見分けのつかないふたごの兄弟が、その外見を利用したり、賢い頭脳をつかったりして、冒険をする。

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    2011年06月26日
  • ドアのむこうの国へのパスポート

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    わたしにはとても面白かったが、子どもウケするかというと、なんとも…。
    子供にはちょっと肩透かしの印象になりそう。

    冒険ではなく、冒険に辿り着くまでを冒険にした物語。
    やや不思議な小学校についてもあんまり説明はない。
    日本でいえば、フリースクールみたいなものか。

    あのトンケ氏がこんな不思議なガイド役の女性になって、物語に登場しているということが、私には大きなことだった。

    主人公とパパのことも、一応は好転してホッとしたけど、日本社会から見ればこれってけっこう酷い状況なのは変わりないし、モヤモヤしないとは言えない。

    それでも、こういう小さなものを積み重ねる物語が私は好きだし、物語は良いものだ

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    2025年03月25日
  • ドアのむこうの国へのパスポート

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    自動車コーナーで、心惹かれるタイトルの本を探すのは、まさに宝探しだなと思う。
    タイトルの言葉、表紙の絵、見ていてワクワクします。

    中に出てくる子どもたちと一緒に、冒険している気分です。といっても、心の冒険。未知のものに出会うワクワクは怖いけれど、向き合えばちゃんと力になる。大人の立場、子どもの立場、それぞれを、自分だったらどうするかなと考えると面白い。

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    2025年03月07日
  • ドアのむこうの国へのパスポート

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    様々な特性を持った子達が、先生と作家の出すちょっと変わった問題を考えながら、自分を見つめ、他の子を理解していくお話。
    最終的にコスモポリタン国に入る事ができる。
    なるほど、コスモポリタンってそういう意味なのね。
    小学校高学年2024課題図書だけど登場人物10人の子達の特性がわりかし、はっきり書かれてるあたり、小学生に読解できるかなぁ…とちょっと思った。
    ボリュームも少なく、会話が多く読みやすいけれど、奥が深い。
    中学生でもよい。
    担任の先生の子どもたちへの会話対応が素敵だった。

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    2024年09月21日
  • 王への手紙 下

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    P.73 下巻
    「ぼくを信じて、助けてください。助けてもらえないと、ほんとにたいへんなんです!」

    えーーー。もっと根性ある方がいいよ!若いんだし、怖いもんなしな感じでいっちゃえよ!
    なんて思いつつも、誰にも明かせない極秘の任務。しかも突如降りかかってきた初任務。そしてツテもない他国への旅路。なにやら命の危機もある。16才。
    ティウリはよくやった!もうちょっと根性を見せてくれなんて思ったわたしは不届者だ。

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    2024年09月10日
  • ドアのむこうの国へのパスポート

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    2024読書感想文課題図書
    やっと課題図書っぽい作品に出会った気がする
    子どもに読ませてたいし大人もしっかり考えさせられる、考えるべき本
    オランダの国事情を差し引いても国境のない共通課題がこの作品にはある。特別支援教育(情緒)に興味がある大人にも勧めたい。
    小学生たちはどんな感想を綴るのかな、審査が楽しみだし全国で選出された作品が有ればぜひ読みたい

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    2024年09月09日
  • 王への手紙 下

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    王への手紙を携えたティウリは、山で暮らす少年ピアックと共にウナーヴェン国王の元へ急ぐ。馬で移動中に敵の気配を感じるシーンは緊張感があり手に汗握る展開だったが、街の入り口で乞食に変装した敵と対峙するシーンは現実味がなくあっけなく感じた。
    下巻の中盤で目的を達成し、残りは帰路を描くというストーリーも斬新。
    しかし児童文学だけあって優しく温かい読後感だった。

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    2024年08月31日
  • ドアのむこうの国へのパスポート

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    ドアの向こうがよく分からなかったが面白かった
    明かされる前はドアの向こうはどう何なんだろう?とワクワクした

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    2024年07月20日
  • ドアのむこうの国へのパスポート

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    2024年読書感想文課題図書 高学年
    このお話は、実話を元に作られています。
    1978年、作家を夢見る19歳のリンデルトは、有名な児童文学作家だったトンケの家を訪ねます。
    トンケは児童養護施設で過ごしたことがあり、また、教育に困難を伴う子どものための学校に通った経験がありました。
    また、1982年にパスポートそっくりの本が社会問題となって、法務省が本の回収に乗り出したとき、二人は実におもしろい対応をしたのです。
    さあ、現実と空想とユーモアが入り混じる本の世界へ行ってみてください。

    普通の異世界へ行くお話とは一線を画す設定がよかった。あとは、このお話のもとになった実話のエピソードがすごく楽しか

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    2024年06月26日
  • ドアのむこうの国へのパスポート

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    "変わった子が通う学校” というのが何なのか、何故なのか、が語られておらず、気になるところです。物語内ではみな、普通の子どもたちなので。
    先生は素晴らしいですね。子どもたちがのびのびと生活できているので。

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    2024年06月19日
  • ふたごの兄弟の物語 下

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    双子の兄弟の物語は大人になっても続きます。
    読み終わってみると、幼少期の経験や文字通り通ってきた道というのは人生を通して影響を与えるものだと感じました。大学受験前や就職前の方にもお勧めできる小説です。

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    2024年02月15日
  • ドアのむこうの国へのパスポート

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    教育に困難をともなう子の学校。作家とのやり取りを通じて、ドアのむこうの国へのパスポート申請書を書いたり、その連邦にありそうな国のビザを自分で考えて書いたりという授業が楽しい。

    でも何よりも子どもたちが楽しみにしているのは、先生にお話を読んでもらうこと。そういえばわたしも6年生のときの先生がお話を読んでくれるのがすごく楽しみだった記憶がある。

    でもってこのパスポート申請書やビザのくだりは実際に起きたエピソードをもとにしていることが巻末のあとがきに記されていて、これもまた楽しかった。

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    2023年11月14日
  • ふたごの兄弟の物語 上

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    誰も見分けることができないほどソックリなふたごの兄弟が繰り広げる、奇想天外な冒険譚。
    ワクワクする話ばかりで、元気がもらえる。

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    2023年08月23日
  • ふたごの兄弟の物語 下

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    そっくりな二人は、でも別人だからいつかは別れていく。
    ラウレンゾーは貴金属職人として大成していくが、ジャコモはいろいろな職業に就くがなかなか続かない。しかし、器用で弓矢も楽器も何でもそこそここなしてしまう。
    二人で何かするのが楽しいふたり。お互いを思いやり、誠実なのだ。ある時は旅に出て、海で嵐に遭い、別々の場所に打ち上げられたりしながら、結局は、二人で問題を解決していく。
    命をかけてお互いを助け合う姿は、周りの人をも変えていく。美しい真珠のようだと。
    最後の話で、ジャコモがようやく自分に合った仕事を見つける事ができる。
    二人を仲違いさせようと嫌な事を告げる人もいるが、そんな事に全く惑わされない

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    2023年08月19日
  • ふたごの兄弟の物語 上

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    楽しい(^^)そっくりなふたごに対する世間の期待ってこれなんですよね。でも、中身は全く違うというのは本当は疑問。
    ラウレンゾーとジャコモは仲良しで、頭がよく、多分正義を愛するふたごの兄弟。
    ラウレンゾーは貴金属職人に、ジャコモはたまたま泥棒の親方に師事する。そして、どちらも素質を認められる。ジャコモは泥棒にはなりたくないが親方には認められたい。ジャコモの卒業試験はとあるお城から美しいジョッキをひとつ盗んでくること。それが出来たら認めてもらえるし、泥棒にはならなくて良い事となる。ジャコモは上手くやったが、ラウレンゾーは困った事になってしまう。
    上下巻とも二人が巻き込まれたり、引き起こしたりした事

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    2023年08月19日
  • ふたごの兄弟の物語 上

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    これぞ、岩波少年文庫と思える作品。 ☆4.5
    バビナ国で生まれた双子の兄弟、ラウレンゾーとジャコモの成長物語が、上巻に8話、下巻に
    4話収められている。
    双子といえば私の高校の同級生にもいた。姉妹だったけれど二人とも音楽が好きで、弟ジャコモのように歌も作っていたことを思い出す。

    「さあ、みなさん!いいですか。・・」
    アンデルセン「雪の女王」からの引用で始まる
    第1話は「ふたごの誕生」
    靴屋のもとに子犬と子猫が2匹ずつ、鳩が2羽やってきた。そして奥さんが双子の元気な男の子を産む。幸運が舞い込んでくる書き出しは、昔話のようで読みやすい。二しずくの水のようにそっくりな兄弟が、仲良く並んでいるさ

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    2023年08月20日