トンケ・ドラフトのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
上巻から引き続き。
主人公ティウリと、旅の仲間となった山の少年ピアックの冒険が、豊かな情景描写やテンポの良いリズムで描かれた作品です。
ストーリーの展開としてはファンタジーの王道として、安心して楽しむことができますし、1962年の作品ではあるものの決して「古い」という感じもないと思います。
エンディングがややご都合主義的な部分があるようにも感じましたが、少年文庫の古典作品としての魅力を損なうものではありませんでした。
「騎士」としての使命をどのように果たしてゆくのか、他者から(形式的に)認められるかどうかが問題なのではなく、自分が何を大切に生きるかということが最も重要なのだ、というメッセー -
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Posted by ブクログ
ネタバレティウリの冒険は終わりを迎える。
宿敵スルーポルとの対決は案外あっさりと決着が着いた。ティウリが勇気を示すことで、事態が好転していくのが気持ちいい。仲間となったピアックも魅力的なキャラクターだ。ようやく会えたウナーヴェン王もよいが、その道化ティリロが印象的。ダナホウト国へ戻ってから王に騎士に叙すことはできないと言われた時の衝撃。しかし大切なのは、自分が選んで人を助けたこと、誰かに叙されることがなくてもそれでもう騎士だということ。ダナホウト王の真意が明かされるのと、別れたピアックが戻ってきて、堂々のハッピーエンディング。これは気持ちの良い物語だ。長年人気なのもわかる。 -
Posted by ブクログ
子どもが読んで面白いかな?(特に翻訳ものとして)
とい疑問があるが、大人は読んで面白かった。
先生がとてもよい先生だということがわかるし、渡し舟の船頭さんがお父さんというのもよかった。
しかし、最後の解説のパスポート事件のあらましがわかり、作者の人となりを知ると、この本の面白さがわかる。
ファンタジーと思って手にとる子にとってはがっかりする内容かもしれない。最後までドアの向こうを楽しみにしてきたのに、クラスをまとめる手段(?)だったのか、とがっかりするかもしれない。
オランダの教育事情がわからない子どもからしたら、特別な学校というニュアンスも微妙かもしれない。 -
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