蝉谷めぐ実のレビュー一覧

  • 万両役者の扇

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    まるで歌うような文章力には驚く!舞台役者の舞台に対する執念には感心する。主人公の死に直面した時も舞台役者としてカッコよく取り繕うとはビックリ!

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    2024年06月08日
  • おんなの女房

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    ネタバレ

    歌舞伎を知らない武家の娘が女形の歌舞伎役者のもとへ嫁ぐ。
    身も心も女に漬かる役者に何故彼女は求められたのか?。そこにはとある意図があった。意図を知りつつ暮らすうち、次第にその意図とは離れ、互いが惹かれ合うようになり、最後には、、、というお話。

    歌舞伎の演目とリンクした物語の展開、お互いが一見反目しあいつつも夫婦の絆を感じさせる部分、役者の女房と夫の女房との葛藤、などがよかったですなぁ。

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    2024年05月18日
  • 化け者手本

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    面白かった。その一言に尽きる。1作目が手元になく二作目からとなったたため、最初は話の流れやキャラクターが掴めなかった。また歌舞伎について全く知識がなかったため、最初は途中でやめてしまうだろと思っていたが関係性や世界観が掴めてくると話の面白さに目が離せなかった。

    キャラクターも私の好みを捉えており、主役同士の関係性や掛け合いが大変心地よい。
    作者さんは夢枕獏作 陰陽師 を読んでいるようで、こちらの作品が好きな方には大変ハマるであろう。

    世界観については、江戸時代が、舞台でありさらに歌舞伎の世界で行われるミステリー件人情ものである。江戸の雰囲気も身近に感じられ、人情もののしんみりした感じが好き

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    2024年05月04日
  • 歴屍物語集成 畏怖

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    面白かった!
    怒涛の一気読みでした。

    天野先生の『死霊の山』がお気に入りです。信長が仏閣を焼け打ち、撫で斬りにしているのは有名ですが、この物語のラストシーンが胸に染み入ります。

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    2024年04月25日
  • 化け者手本

    購入済み

    藤九郎と魚之助のコンビが帰ってきました。
    今回の事件は何かの見立てと思しき変死体が舞台に現れるというもので、化け物心中のときよりも親しくなった二人が事件を解決します。
    親しくなるにつれて心情の変化に戸惑う二人の姿と、好きなもののために命をぞんざいに扱う人々が印象的でした。
    魚之助が舞台に戻り藤九郎と離れる未来を想像すると嬉しさ半分、少し寂しくなります。

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    2023年10月22日
  • 化け者手本

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    ネタバレ

    『化け者心中』の続編。
    江戸時代。鳥屋の藤九郎と、元女形花形役者の魚之助が、演目「仮名手本忠臣蔵」を上演中の中村屋で起きた鬼が下手人の殺人を解決するお話。

    好きだわ、この世界観が。
    藤九郎と魚之助の距離が縮まった。
    で、その距離感と関係性に二人が悩むという、素晴らしい展開。
    寝言が男か女か、という件は 非常によかったです。
    元遊女の人虎、という正体はなんとなくわかった。
    殺されちゃった新吾くんとか、男の姿の魚之助の救出劇とか、随所に見所があり、話もテンポよく進んで面白かったー。
    好きなシリーズだ。
    前回の『化け物心中』を読み直したくなった。

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    2023年10月12日
  • 化け者心中

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    よかった...!また好きな作家さんが増えた(^^)キャラ作りがとても上手で魚之助と藤九郎の関係性が好きです。今後2人はどうなっていくのやら...
    犯人はこの人?いやこっち?と変わっていくのが分かりやすくてよかった。有名な曽根崎心中のお話も物語にかなり関わってきて読んでいて楽しかったです。

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    2023年09月09日
  • 化け者手本

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    江戸中期〜後期に素敵という言葉は使われていたのか?
    まあそんなことより面白いし、白魚の意匠が大流行していたことを「群れを成して泳いでいた」と表現するのが上手いと思う。
    表紙イラストもよく見たら不気味。赤い房の付いた簪みたいなのはどこに刺さっているのか?
    魚之助の左手から垂れ下がる髪の毛は背景の枝から繋がっているし、いすかはやたらリアル。

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    2023年09月06日
  • おんなの女房

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    ネタバレ

    ドラマにできそう。
    志乃さんは、大河ドラマで篤姫やってた時の北川景子、燕弥は志尊淳さんのイメージ。

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    2023年01月09日
  • おんなの女房

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    とてもよくできた小説。
    人物がとてもくっきりしているし、
    役者の女房3人のキャラも
    それぞれ共感できる。

    次回作にも期待。

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    2022年07月16日
  • おんなの女房

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    武家の女である志乃の、女形である燕弥に正面から向き合っているのに引きこまれた。それぞれの章で演目が違いそれに合わせて性格まで変わってしまう女以上の女の燕弥さんに振り回されつつも、燕弥の女房としてどのように生きるべきかを悩み通して、ある結論に至っていく過程が強く凛々しく面白かった

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    2022年03月25日
  • おんなの女房

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    呼込、時姫、清姫、雪姫、八重垣姫、幕引 
    化け物連作より、こちらのほうが好きかな。
    化け物二作で食傷気味で、少し敬遠していたけれど、
    すとんと落ちたかな。

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    2024年06月17日
  • 万両役者の扇

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    江戸森田座で売り出し中の役者、今村扇五郎を中心に据えた連作長篇。
    役者とは、その芸のためならなにをしても許されるのか──。饅頭屋が、衣装屋が、鬘屋が、彼に関わったことで変わっていく。
    最初はぎょっとして、なにか仕掛けがあるのではと疑ったが、そんなものはなかった。まさに狂気と紙一重の所業が積み重ねられていく。無責任に煽り立てる観客がうざい。その行き着く果てには、自らを主役にした究極の大芝居が控えていた。
    一話完結である短篇の面白さに加え、長篇としての整合性も併せ持った見事な作品だった。

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    2024年06月01日
  • 妖異幻怪 陰陽師・安倍晴明トリビュート

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     晴明と博雅は出てきませんw いや、最初と最後には出てくるか。
     『陰陽師』の世界をベースにさまざまな時代を舞台にした作品集です。
     何より、新たな作家さんとの出会いがありました。
     上田早夕里さんのは、続きを読むために本屋へ走りました。
     蝉谷めぐ実さん、圧巻です。

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    2024年04月03日
  • 化け者心中

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    テーマよし、筆致よし、タイトルも装丁も文句なし、ストーリーには意外性もあって、現代のジェンダー問題にも通じるところがあるし、ミステリだけでなく怪奇小説・ファンタジー小説としても読める。これがデビュー作というのは確かに凄く、著者の力量の高さがうかがえる。
    それなのに私ときたら、この練りに練られた文章に乗り切れず、会話文や地の文で主語が何なのかが時々分からなくなる有様で、話の流れについていけなくなることが多々あった。
    自身の読解力の無さを棚に上げて書くのは気が引けるが、時間をかけた読書が要請される作品であることは重々承知しつつも、読みごたえが十二分にありすぎて、時代小説や芝居といった分野にさほど詳

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    2024年02月17日
  • 化け者手本

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    今回もどっぷり歌舞伎の世界へ。忠臣蔵をこの前見たので、解説してもらってるようでよかった。
    文脈が流れるように詩吟のようで、ちょっと戸惑うというか、鼻につくというか…。
    まだまだこれからも続くだろうから、どうなるか楽しみ。
    藤九郎の魚之助への想いが、男女だったらすごくドキドキして実を結んでほしい!って感じだけど、いかんせん同性同士。昨今だとそんなのは問題視しちゃいけないんだろうけど、どうなるのかなぁ。

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    2024年01月25日
  • 化け者手本

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    ネタバレ

    2023.7.28初版 ハード本 デビュー作「化け物心中」の続編。中村座の[仮名手本忠臣蔵]の芝居中に、首を折られた変死体が出た事件の謎を解く鳥屋の藤九郎と元役者の魚之助。個性ある役者や恋する娘達が絡むが、女人虎の仕業。魚之助と藤九郎の関係性にも進展?しつつもおさまるところにおさまった感。更なる続編が出て、シリーズものになるのか?時代や芝居言葉の言い回しが少しわかりにくく、読みすすめるのに時間がかかった。

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    2023年12月02日
  • 化け者手本

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    誰も彼も、芝居に恋愛に執念が凄まじい。文体は正直言って読みづらく感じるのだが、読み進めるうちに段々と引き込まれる。

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    2023年11月25日
  • 化け者心中

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    ネタバレ

    歌舞伎が好きなのでどっぷりハマった。
    読んだら最中、どろ〜んとしたイメージに包まれてた。
    今の歌舞伎とは違うだろうけど、名前なんかがちょこちょこ今の役者さんと被ってる。中村勘三郎はそのまま出すんだーと思った。
    江戸時代の歌舞伎、ドラマや漫画でちょこちょこ見るけど、芸のためにいろんなしがらみがあって、女形なんか体売るなんてあたりまえなんだろうなぁ。魚之助がとっても魅力がある反面、藤九郎がイマイチハマれなかった。
    鬼探しだったけど、まぁ本当の鬼はいなくて人間が犯人なんだろうなぁと思ってたら、最後に本当の鬼が出てきて逆にびっくりした。

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    2023年11月15日
  • 化け者手本

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    ネタバレ

    好きも過ぎると恐ろしい。芝居熱とともに魚之助と藤九郎の気持ちの揺れや距離の縮まる様が描かれ、この世界観にハマる。とと様の人間っぽいところが垣間見れ、もっと知りたいと思う藤九郎の気分。

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    2023年10月21日