蝉谷めぐ実のレビュー一覧
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保己一には何かが見えていたのでしょうか?(°▽°)
「目が見えない人にだけ見える何かが見えていた」?(°▽°)
本当にそうでしょうか?(°▽°)
そのように漠然と言ってよいものなのでしょうか?(°▽°)
保己一は「ずっと何も見えていなかった」のではないでしょうか(°▽°)
見えないという大前提の事実があり「目が見える人とは違う人生を送った」(°▽°)
それが全てだと僕は思います(°▽°)
誰しも目には見えないものがあります(°▽°)
心、温もり、優しさ、痛み、希望…(°▽°)
たとえ見えなくても、そこには間違いなく「ある」(°▽°)
それを分かろうとする気持ちだけは持ち続けていたい(°▽° -
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・さまざまなものごとの対比が上手く描写されてて沁みる。
タイトルの意味と最後の一行、見えるものと見えないもの、見えることと見えないこと、等々
個人的には映画「国宝」と同じくらいのインパクトがあった
一人の天才の人生と、その才に翻弄される人々を描いてるという点では似てる構図かも
・盲の世界の捉え方もかなりレトリックがお洒落。
"本屋の主人は、いつだって古書に懐かれているような良い匂いをさせている。"
保己一が人々の声から得た情報を脳内で整理して記憶してる様を「頭の中の抽斗」として描写してるシリーズも好き
"声によって頭の中で拵える箪笥の材と飾りが随分と変わる -
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江戸時代後期の国学者・塙保己一。盲目でありながら学問を究め国家的大事業を成し遂げた、その史実だけでも十分ドラマです。
しかしさらにエンタメ的盛り上がりがマシマシ!
幼少期・寅之助時代のいじらしさ、母親の想い。失明後はもう貪欲に、驚異的記憶力で書物を暗記しまくります。
周りに疑心暗鬼になったり、気遣われてやるせない気持ちになったり。近い人・親しい人とのすれ違い、どこまでわかりあえるのか。なんだかんだあってやっと「あぁよかったな、成し遂げたな」と浮いた気持ちでいたら、そこをバチンと叩き落としてくる展開。「そ、そうだったんかい!」×10!みたいな。
とにかく畳み掛けがすごくて感情が忙しかった。蝉谷 -
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江戸時代、塙保己一という偉大な人物がいたことを今まで知らなかった。5歳で失明した保己一。盲目になった後も学問を続け、周りの人に読んでもらった書物を凄まじい記憶力で記憶し、内容を確認し、頭の中で整理し、貴重な古典・歴史資料を集めて、『群書類従』という膨大な資料集を編纂した人。
日本の文化・歴史資料を後世に残した、とんでもない人。
目で見えているから見えないもの。盲目だから見えるもの。
1章から5章までは同じ言葉から連想する異なる意味での副題が付いている。例えば第一章 むしの子のタイトルには(虫の子・無視の子)と。これがまた素晴らしい。各章読み終えるごとに副題に戻りあ〜なるほど!すごい!ってなっ -
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風変わりな夫婦のラブストーリー。なんだかホッコリした。
歌舞伎の女形喜多村燕也。妻となる志乃。縁談が来て、祝言はあげず顔も見ぬまま木挽町の夫の家に移り住んで2月。夫はいつも女の姿でいる。それはともかく演じる役になりかわって人格が変わる。紅が合わないと言われ買いに走る。
時姫役の舞台の中に、志乃のしぐさや振舞いが書き入れられていて、観察されていたのだと知る。武家の娘だからあの人に買われたのだ。武家の娘でいていいらしい。
女が家にいる。不義密通を疑われて志乃は芝居小屋に連れて行かれる。初野寿太郎と名乗る男の前に連れて行かれたが知らない。悪かったわね、あんたじゃなかったと言われてもね。
松虫 -
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直木賞候補作ということだけであらすじもよく見ないまま手に取りました。
時代小説はほとんど読んだことがないので、読めるか不安でしたが、現代に通ずるものを感じる場面も多く、楽しんで読むことができました。
独特の文体で、前半は先が気になるもののあまり進まずやきもきしましたが、後半は慣れて来たのもあり一気読みでした。
本書を読みながら、視点が変わると真実は全く違うものになるという体験ができました。
メッセージ性が込められた作品だと感じます。掴みきれていないメッセージもあると思いますが、考えさせられる作品でした。
目が見える見えないに関わらず、人は見たいものを見たいようにしか見ていないものなのだ -
購入済み
保己一の盲人としての苦しみや学者としての矜持、保己一の家族や門弟らの崇拝や劣等感等、複雑な感情が描かれます。他人を信じられなくなり血の繋がった家族だけを信じる保己一の姿が痛々しく感じられました。目が見えていても見えていなくても他者を理解するのは難しく、結局見たいものを見たいようにしか見ないのかなと思いました。
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幕末の江戸、歌舞伎役者の中に鬼が紛れ込んだ。鬼探しを依頼されたのは、元女形の魚之助と鳥屋の藤九郎。魚之助は壊疽が原因で舞台を務められない。こういう話を読んだと思って調べたら実在の人物がモデル。(後書きにも書かれている。私が前に読んだのは「狂乱廿四孝」。他にも彼を描いた本はたくさんあるらしい。)
役者の妬み嫉み、良い役が欲しい。全ては芸のため。一方で家柄だけと言われたくない。華やかな舞台の裏の嫌な部分が描かれる。演目が「曽根崎心中」で、少し前に見た「国宝」の映画にも出てきたので、場面が目に浮かぶ。
探偵役が、仕方なく舞台から距離を置いている魚之助と、ほとんど歌舞伎のことを知らない藤九郎という組み -
Posted by ブクログ
1年半ほど前に著者のデビュー作『化け者心中』を読んだ時は、新人とは思えない密度の文章に率直に凄いと感じたものの、盛りだくさんのテーマと練られすぎた構成がちょっと物語を窮屈にした印象があったのと、自分自身の好みの問題もあって、個人的にはそこまで高い評価にはしていなかった。
本作は前作に引き続き歌舞伎を扱っているが、主人公が歌舞伎役者だった前作とは異なって、歌舞伎のことを何も知らない女形役者の妻を主人公に据えており、歌舞伎に関しては客観的な視点で語られている。その世界に疎い自分のような読者にとってはニュートラルな書きっぷりがありがたかった。
本作は役作りのために日常から女として過ごす夫と、その