蝉谷めぐ実のレビュー一覧

  • 化け者心中

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    心とは、唯一、人が持ちうるものなのかもしれない。

    最初は読みにくいと感じるかもしれないが、次第に慣れる。作者の知識が豊富なのを感じる。

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    2023年10月01日
  • 化け者手本

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    前作『化け者心中』から3年ぶりの続編。
    紗久楽さわの装画も艶やかに、魚之助と藤九郎のコンビにまた会えて嬉しい。
    と、この二人、それぞれの胸中に微妙な変化が。

    魚之助にもっと近づこうと、己の頭の中に芝居の箪笥を拵え、自らも芝居者になろうとする藤九郎。
    年を取ること女形でなくなっていくこと、藤九郎の優しさが自分を変えてしまうことに怯える魚之助。

    二人がお互いをかけがえのない存在と思っているのは明らかなのに、そのために反って二人が傷ついていく姿が切ない。
    「わかり合えねぇのは良いことなんですか。俺はあなたとわかり合いたい」p219
    他者とわかり合えることの喜び、
    わかり合えてしまうことの悲しみ。

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    2023年09月08日
  • 化け者手本

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    「化け者」としたところに作者の想いが込められてるいるのだろう

    「死ぬほど好き」よく使われる表現だが、いったいどれだけの量を大きさをあるいは覚悟を指すのだろう
    そしてその大きさを示すために他人の命を秤に乗せてしまった時に化け者は化け物になってしまうのかもしれない

    それにしても魚之助と藤九郎のコンビは非常にバランスが悪い気がする
    もちろんあえてそうしているのだと思う
    とくに藤九郎は読者をも上回る勘の悪さを度々披露してるにも関わらず、さも当然、真っ当な行動だと思っていてもどかしい
    つまりは目が離せない
    うまいなぁと思う

    作中「化け者」は己全てを芸に捧げる役者のことを指しているが、なんだか小説家

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    2023年08月20日
  • 妖異幻怪 陰陽師・安倍晴明トリビュート

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    本家シリーズ読んだことないのだけど、本家もトリビュート作品も面白かった。一押しはキャラも歌という小道具も効いてた「遠輪廻」。

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    2023年06月04日
  • 妖異幻怪 陰陽師・安倍晴明トリビュート

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    ネタバレ

    晴明様特集をしていた『オール讀物』2022年8月号を既読だったので、純粋に初読だった作品は『哪吒太子』くらいだったかもしれない。
    他も上記のものを読んでいると既視感のある作品だったし。
    それでも、一冊で様々な方の晴明様、もしくは陰陽師話が読めるのはお得である。
    そして、改めて夢枕獏先生の晴明様と博雅様の抜群の安心感と安定感が身に染みるという。

    個人的にはやはりこの二人を見たいと思ってしまうので、他の作家さんが書かれた話でも二人が出てくるとつい思い入れが。
    ゆえに『耳虫の穴』と『博雅、鳥辺野で葉二を奏でること』は特にお気に入りである。
    第三者視点から見るとあの二人はああ見えるのかと思えたのもよ

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    2023年03月18日
  • 見えるか保己一

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    史実を時系列でなぞる事よりも、普遍的な人間の在りように主眼が置かれているので、佇まいは歴史小説というよりも時代小説の方が近く、塙保己一でなくとも物語が成立し得るのではないかという部分は多少気になりましたが、見えるもの見えないもの、視たいもの視たくないもの、人が目や意識を通して他者との間に作り上げるそれら歪な像の存在を全盲者と晴眼者の隔てなく描いているという点に於いて、本当に誠実な小説だと思いました。

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    2026年04月17日
  • 見えるか保己一

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    穏やかな話なので綺麗に終わるかと思いきや!最後の最後でそんな伏線の回収ありっ?!ととても驚かされた
    やっぱり目の見えない人には共感しづらく、途中で閉じようかとも思ったけど、結果的に我慢して最後まで読んだ甲斐があった
    江戸時代の社会福祉に対する理解の深さにも驚いた!日本人って本当に素晴らしいし、今の私達も身につまされる
    あのヘレン・ケラーが保己一を尊敬していたらしいけどどこでどうやってその偉業が耳に届いたのか気になる
    実在の人物のはずなのに、ちょっと調べたらすごい人だってわかるのに、今まで知らなかったのがちょっとショックです
    この本をきっかけにもっと注目されてほしい

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    2026年03月26日
  • 万両役者の扇

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    江戸歌舞伎の世界がお得意の作家さんの作品、たぶん読むのは三作目。

    森田座・名題役者の今村扇五郎を巡っての不穏な事件の数々。
    第一話は扇五郎の大ファンを通り越して扇五郎の妻になるという野望を持つ大店のお嬢様、お春。
    扇五郎の妻と芝居の客席で知り合い、見窄らしい妻お栄から扇五郎を奪うつもりで近付くが…。
    芝居のためなら何でもやる夫婦の姿はホラー。お春にも危険が及ぶのかとハラハラした。

    第二話は芝居客に饅頭を売っている茂吉。
    細々した商売だったのが、あるきっかけで饅頭が爆発的ヒットに。だが一方で茂吉の心に異変が…。

    第三話は衣装の仕立て職人の女弟子お辰。
    彼女のアイデアは誰かの真似でしかないた

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    2026年01月10日
  • 化け者手本

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    イマイチ、よく分からなかった
    多分読む人が読んだら面白いんだろうけど、言葉自体や言い回しが独特で、少し理解し難い

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    2025年11月24日
  • 万両役者の扇

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    江戸の歌舞伎創成期。人気歌舞伎者の舞台裏から始まる物語は、人に潜む妬みや恨みによって殺害事件へと発展し、下手人を暴いていく筋へと展開する。だが最後には、人気役者が名を残す芝居をもって物語は締めくくられる。
    人気の陰に潜む人間関係を巧みに描きながら、歌舞伎役者は最後まで「歌舞伎魂」を守り抜こうと舞台に立つ。己の過ちによって死に至ってもなお、芝居を貫くその生き様は圧巻である。
    上方言葉や江戸訛りを交え、当時の華やかな雰囲気を余すところなく描いた作品であるが、やや読みづらさを覚える部分もある。しかし、職人気質を貫き、誇りを持って日々精進する江戸の職人の姿勢には強く心を打たれる。現代の転職時代とは、ま

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    2025年09月16日
  • おんなの女房

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    タイトルと設定に興味を引かれ購入。
    思った以上に骨のある本。
    個人的には読み始めが辛かった。

    この作家さん、他の作品も読んでみたい。

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    2025年08月22日
  • おんなの女房

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    ネタバレ

    歪な愛。苦しい時間が長すぎてせめて結幕はと思わずにいられなかったが、坂道を転がり落ちる様に終幕。
    清姫、時姫などの演目を知っていたため、芝居の口上はより楽しく読む事ができたが、どうしても主人公の志乃の心に寄り添う事ができなかった。 
    決して嫌いな人柄ではないのだが、こうあって欲しいと思ってしまうのは読み手側のエゴなんだろうと思い知らされた感もある。
    文政の時の命のあっけなさもしれっと書かれていて、良かったとは言わないまでも納得はできた。

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    2025年08月13日
  • 化け者手本

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    1作目がとても良かったので文庫が待てずに単行本購入。今回も良かったけど、事件の成り行きがすこし雑に感じられた。藤九郎と魚之助の関係の変化の方に重きを置いてた感じだけど、それぞれの心情がわかるだけに切なかった。
    3作目もあるかな?この2人の行く末を見届けたい。

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    2025年08月02日
  • おんなの女房

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    202501/文章と自分の相性があわず、読みにくいというか時間かかったけど、面白かった。けど切ないというかつらい…。文庫表紙絵もいい。コミカライズするならおかざき真理先生がいいな。

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    2025年05月15日
  • 万両役者の扇

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    ネタバレ

    【収録作品】
    一春 役者女房の紅
    一茂 犬饅頭
    一辰 凡凡衣裳
    一狛 狛犬芸者
    一柳 鬘比べ
    一栄 女房役者の板

    演じることに取り憑かれた役者の狂気が周囲の人々の視点で描かれる。彼の妻の執着、彼の贔屓たちの狂気と移り気も気持ちが悪い。
    我に返って距離を取った人たちの真っ当さにほっとする。ただ、扇五郎にそこまでの魅力を感じなかったので、周囲の熱狂ぶりに今ひとつついていけなかった。

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    2024年12月18日
  • 万両役者の扇

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    現代の推し概念に通じるような、人を狂わす芝居に行きた人の話。短編のようでいて、繋がっていて、いろんな側面があって面白かった。知らない歌舞伎の世界を垣間見れた気分になる

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    2024年11月30日
  • 万両役者の扇

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    山風賞受賞作ってことで。前に読んだ”化け物~”がそれほど好きでもなかった記憶があり、本作もどうしようかと思ったんだけど、同受賞作はやっぱり読んでおこう、と。結果、やっぱりそこまで好きじゃないんだよな~。つまらなくはないんだけど、時代背景とか舞台とか、その辺の趣味の問題ですわな。

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    2024年11月22日
  • 化け者手本

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    小気味良いテンポにつられて一気読み。舞台は江戸。歌舞伎演目中に死者が出る。それも耳穴から棒を突っ込まれた変死体が2体と続く怪事件。その謎を解くは鳥屋と元女形の凸凹コンビ。歌舞伎の知識が零でも支障なしのエンタメ時代小説。とにかく読みやすいのが特徴。「化け者心中」の続編。

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    2024年11月04日
  • 万両役者の扇

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    芝居に魅入られ、身も心も芸に打ち込む狂気を描く連作短編集

    文章の隅々まで、芝居が息づいている

    連作として通読すると、時代小説ザ•ベスト他で短編として拝読していた時とはまた違う迫力ある

    (残酷描写あり 苦手、弱い方は気を付けてください)

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    2024年09月06日
  • 歴屍物語集成 畏怖

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    ネタバレ

    【収録作品】
    序章 天野純希
    「有我」矢野 隆
    「死霊の山」天野純希
    「土筆の指」西條奈加
    「肉当て京伝」蝉谷めぐ実
    「ねむり猫」澤田瞳子
    終章 天野純希

    ゾンビテーマの時代小説アンソロジー

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    2024年08月23日