蝉谷めぐ実のレビュー一覧

  • 歴屍物語集成 畏怖

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    面白かった!
    怒涛の一気読みでした。

    天野先生の『死霊の山』がお気に入りです。信長が仏閣を焼け打ち、撫で斬りにしているのは有名ですが、この物語のラストシーンが胸に染み入ります。

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    2024年04月25日
  • 化け者手本

    購入済み

    藤九郎と魚之助のコンビが帰ってきました。
    今回の事件は何かの見立てと思しき変死体が舞台に現れるというもので、化け物心中のときよりも親しくなった二人が事件を解決します。
    親しくなるにつれて心情の変化に戸惑う二人の姿と、好きなもののために命をぞんざいに扱う人々が印象的でした。
    魚之助が舞台に戻り藤九郎と離れる未来を想像すると嬉しさ半分、少し寂しくなります。

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    2023年10月22日
  • 化け者手本

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    ネタバレ

    『化け者心中』の続編。
    江戸時代。鳥屋の藤九郎と、元女形花形役者の魚之助が、演目「仮名手本忠臣蔵」を上演中の中村屋で起きた鬼が下手人の殺人を解決するお話。

    好きだわ、この世界観が。
    藤九郎と魚之助の距離が縮まった。
    で、その距離感と関係性に二人が悩むという、素晴らしい展開。
    寝言が男か女か、という件は 非常によかったです。
    元遊女の人虎、という正体はなんとなくわかった。
    殺されちゃった新吾くんとか、男の姿の魚之助の救出劇とか、随所に見所があり、話もテンポよく進んで面白かったー。
    好きなシリーズだ。
    前回の『化け物心中』を読み直したくなった。

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    2023年10月12日
  • 化け者心中

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    よかった...!また好きな作家さんが増えた(^^)キャラ作りがとても上手で魚之助と藤九郎の関係性が好きです。今後2人はどうなっていくのやら...
    犯人はこの人?いやこっち?と変わっていくのが分かりやすくてよかった。有名な曽根崎心中のお話も物語にかなり関わってきて読んでいて楽しかったです。

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    2023年09月09日
  • 化け者手本

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    江戸中期〜後期に素敵という言葉は使われていたのか?
    まあそんなことより面白いし、白魚の意匠が大流行していたことを「群れを成して泳いでいた」と表現するのが上手いと思う。
    表紙イラストもよく見たら不気味。赤い房の付いた簪みたいなのはどこに刺さっているのか?
    魚之助の左手から垂れ下がる髪の毛は背景の枝から繋がっているし、いすかはやたらリアル。

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    2023年09月06日
  • 化け者心中

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    タイトルを目にした時、「”化け物”ではなく”化け者”なんだ」とふと思った。だけど、作中で芸を追求する役者たちの姿や、剥き出しになる人間の業を見ているうちに、「なるほど、この字でないといけないのか」と納得した。 「両足を切断した元歌舞伎役者」という強烈な設定の主人公・魚之介に、実在のモデルがいたことには驚いた…壮絶な人生だ。人間ドラマだけでなく、「鬼は誰か?」を解き明かすミステリー部分も読み応えがあった。

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    2026年06月26日
  • 化け者心中

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    ネタバレ

    魚之助が、最初っから信天に助けられてたっていう描写が最後の方に来るのがアツかった。

    汚い人が鬼なんじゃなくて、綺麗な人が鬼。

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    2026年06月25日
  • 見えるか保己一

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    ネタバレ

    塙保己一とは珍しい名前なので、その昔、歴史の教科書で耳に入ったまま放置してたけど、群書類従とはどういうものか、検校とは何か(べらぼうで知ったけど)気になってた。本作は、盲人となった保己一の半生を小説として描いたものだけど、見える世界と見えない世界とのギャップを対比させるなど、読み応えのある内容になっている。20字×20字原稿の元祖であることにも驚いたが、特に前半のエピソードに感動した。小説の力を強く感じさせる力量は凄く、今後書かれる作品を楽しみにしたい。

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    2026年06月22日
  • 見えるか保己一

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     江戸時代の全盲の天才国学者・塙保己一の生き様を中心に描く秀作でした。単なる偉人の生涯を記録した伝記ではなく、保己一の人間くさい人物像を深く掘り下げた評伝、いやそれをさらに超越した優れた歴史小説であり人間ドラマと感じました。

     物語の核心は、見える者と見えない者は互いに分かり合えるか、でしょう。著者は、保己一を偉人としてのみ際立たせるのではなく、主人公以外に周囲の晴眼者の視点を時に替えながら、「人を理解すること」の本質・難しさを描き、読み手に問いかけているようです。

     読み進めるほどに、人間の業とも言うべき欲望や葛藤の描写が繰り返されます。保己一の孤独や絶望と疑心暗鬼、晴眼者の無理解や誤解

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    2026年06月21日
  • 見えるか保己一

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    ネタバレ

    江戸時代中期、家重・家治・家斉の時代。
    当時、物語は紙で出来ており燃えたり古くなって消失していた。勿体無いと考えて日本全国から集めて再編した、「群書類従」という666巻の全集を作った盲目の塙保己一の話。

    最初の妻は弟子と不倫して離れて行ったり、娘の婿も嘘をついて信じられなくなって離縁させたり。(嘘は不倫の話が太平記にいたずら書きされていたのを秘匿した)

    どんどん群書類従を版にしていくが、途中火事で全部焼けたり。見えないモノも見る必要があったり。みんなは大丈夫と泣きながら言っていても、泣いてることを見えなければならなかったり。

    最後、将軍に学者として謁見して終わり。
    最終章は、子供の頃から

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    2026年06月14日
  • 見えるか保己一

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    江戸時代に活躍した盲目の国学者・塙保己一の生涯を描いた小説。
    超人的な記憶力を武器に学問の道を突き進んでいく保己一だが、盲と目明きの間には、単に見える・見えない以上の隔たりがあった。同じものを見ようとしても、保己一が見ている世界と周囲の人々が見ている世界は違う。二重の意味を持たせた各章のタイトルがそのテーマを象徴的に表していて秀逸。
    互いに理解したいと願いながらも、解り合えない人間同士のすれ違いが切ない。特に保己一の才能に心酔しながらも、同じ世界を見ることができないことに絶望した最初の妻・お丁と、学問至上主義の目線からでしか周りの人間を見ることができない保己一の姿は読んでいてやるせない気持ちに

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    2026年06月12日
  • 見えるか保己一

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    幼少期に全盲となったが、その知識欲、記憶力で学問を究めた国学者の塙保己一を主人公に綴られた物語。学問に対する情熱は強く周囲の方の協力も得ながら、自身の道を突き進む様はすごいなと思った。最後に『見えぬわっ!』と本人が叫ぶのも面白かった。

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    2026年06月11日
  • 見えるか保己一

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    力作。
    山本周五郎賞、受賞すると思う。
    最近感じてることとゴールが一致してた。30歳も違うのに、著者はすごい。
    最初の20頁で惹き込まれてしまい、延滞してちゃいけないから、買おうと思ったのに、買いに行く時間も惜しくて読み切った。

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    2026年04月27日
  • 作家と編集者

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    『作家と編集者』というタイトルから、早見和真さんの『小説王』のような熱いお仕事小説を想像していた。ところが、一話目の錦見映理子さん「邪悪な香り」でいきなり背筋がゾクゾク……。なんだか寒くなってきた。風邪か? いま季節は春なんだけどなと思いつつ。

    新人作家・鷹柳をデビューさせようと奔走する熱血編集者の話かと思いきや、漂ってくるのは不穏な空気と怪しいオピウムの香り。次第に狂気の世界へ足を踏み入れていく編集者・安曇、そして作家・鷹柳の正体とは? 夢か現実か、境界線が溶けていく物語にぐいぐい引き込まれる。
    作中作のタイトルに、「もしかして、そういうこと!?」と鳥肌が止まらない。こんな作家と編集者の関

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    2026年04月04日
  • 見えるか保己一

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    ネタバレ

    塙保己一という偉人を寡聞にして知らなかったので江戸時代にこんな人が居たんだなぁ、ヘレン・ケラーも尊敬する人?この人が居なければいまの昔話はなかったかもしれない……なんて見たら読むしかない。
    しかも発売日にオーディブルでも配信されていた。著者の蝉谷さんの希望らしい。保己一同様話を聞いていくことを体験することになるんだからとオーディブルで聞いた。

    物語は等身大というか、保己一の一生に関わった人達からの視点も描いていて、仕事に人間関係に四苦八苦している様子が可笑しい悲しい。
    最後の保己一とてるあきのやり取りに感動した。保己一はずっと自分であん摩は下手くそだと言っていたのに、それは学問をしたくてわざ

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    2026年03月19日
  • 化け者手本

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    タイトルの手本は、仮名手本忠臣蔵から来ているらしい。なるほど前作は「化け者心中」で曽根崎心中が演じられていた。今回は忠臣蔵に加えてライバルの芝居小屋で演じられている助六廓櫻賑(くるわのはなみどき)も題材になっている。知らなくても、芝居噺に疎い藤九郎に誰かが教えてくれる場面が用意されているから大丈夫。タイトルと言えば化け物ではなく化け者になっているのは、舞台の上で化ける役者の意味もあったのだと、今更ながら気づいた次第。
    前作からの興味で言えば、魚之助がどうなっているかと楽しみだったけど、立場としては元女形から変わらず。どちらかと言えば藤九郎の方が、芝居の世界を知ろうとして変わった様子。二人の気持

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    2025年11月09日
  • おんなの女房

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    志乃視点で女形の苦悩や女形の女房の苦悩を見る物語と思ったら、女形の女房を取り巻くあれやこれやをまるで舞台で繰り広げられているかのように観ていた。
    登場人物が各章のテーマとなる演目を語る時、グッと引き込まれていく。面白い。江戸も面白い。
    ラストにビックリしつつ、序盤でフラグたってたなぁと納得。

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    2025年09月11日
  • おんなの女房

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    ネタバレ

    幸せな結末を望んだけどそんなわけもなく…
    しかし女達の強かさ。誰だって、相手の唯一になりたいよなあと思った

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    2025年07月25日
  • 化け者心中

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    めっちゃ良かった!!!
    魚之助の滴るような艶美さと藤九郎の一本芯の通った心根と純朴さ。
    鬼探しという謎解き要素を中心にはしてるけど、再生の物語だった。
    続編もあるみたいなので絶対読む!

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    2025年07月09日
  • おんなの女房

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     本作は、野村胡堂文学賞、吉川英治文学新人賞を受賞している。受賞からわかるとおり、時代小説となっている。

     時代は江戸で、町人文化が栄えている頃だ。主人公の志乃は下級武士の娘で、売り出し中の歌舞伎役者の喜多村燕弥の妻となる。この燕弥は女形で、平素から女装して「おんな」になりきっている。だから「おんなの女房」である。

     しかも、お金をはたいてまで武家の娘を妻にしたのには訳があった。この燕弥は役者バカである。その容姿も踊りも芝居のうまさも、中の上くらいであろうか。そして、芝居の役にのめり込むというか憑依する役者である。セリフのないただ尻もちをつく役のため、通りに糸を張って通行人が転ぶのを観察す

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    2025年05月11日