久住昌之のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ほっこりさせてくれるぅ
家風呂でもなく、温泉でもなく、周りの人にさりげなく気を遣いつつ、足を悠々と伸ばせる銭湯ってとこがいいんでしょうねぇ
ホント、この『のの湯』で、銭湯女子の人口が増えそうな気がする
少し古い感じのする絵柄が、友情がメインのストーリーに彩りと同時に、安定感を生んでいるのを感じているのは私だけじゃないでしょう
裸の付き合いで友情が深まるのは、男の特権じゃないか
銭湯がテーマで、なおかつ、登場人物が女性ばかりなので、当然、そういうシーンは多い訳だが、案外、男は変な目で見る気にならない。まぁ、私が単に枯れているだけって可能性もあるが、そんな感情を湧かせない落ち着きを、作品に釣巻先生が帯びさせているのは確か
けど、まぁ、表紙がセクシーっちゃセクシーなんで、周りの目を気にしちゃう人は外で読まない方がいい。可能なら、半身浴中のお供にすると良いだろう
話の舞台が浅草であるので、その気になって時間を作れば、作中で紹介されている銭湯を訪れる事が可能なのも、この『のの湯』の外せない魅力だろう
やっぱ、人間、自分と違うタイプの人と付き合った方が、人間的な成長としてはプラスなんだろうな、と思える、のの等の友情は、男の目から見ると眩しい
また、お風呂だけでなく、現地の美味しい物も紹介してくれるトコも、食いしん坊な私としては嬉しかったり
どの話もお勧めだが、ちょっとしたことで落ち込んだ時は小旅行するのが一番だよな、と思った、その十「遠くて近い!」は、結構、響いた
この台詞を引用に選んだのは、不覚にも、と言ったら失礼だが、キュンと来たので。男らしさってのは、こんな事を言ってくれる女の人を幸せに出来る奴に宿るんだろうな -
Posted by ブクログ
体が芯から温まる描写で、心が温められる作品だ、この『のの湯』は
銭湯が話の主軸、これは新しイイと言って差し支えないだろう
もちろん、ヤマザキマリ先生の『テルマエロマエ』の二番煎じじゃないの、と思った未読の方もいるだろう
ハッキリ言うが、私もぶっちゃけ、読んでみるまで、そんなイメージがあった
けど、すぐさま違うな、と確信できるだけの質の高さがある。さすが、久住昌之先生が力を貸してるだけはあるw
『テルマエロマエ』は、確かに現代日本の風呂事情を扱っている作品だが、あくまで、その面白さは、古代ローマ人が直面するジェネレーションギャップとリアクションにより引き出されている。そこは皆さんも納得してくれるだろう
この『のの湯』の魅力は、銭湯の力を誇張せず、リアルに描いている点だ
足を伸ばせるほどに大きな浴槽、裸になる事で見知らぬ人とも気負わずに会話が出来る雰囲気、しっかり温まった状態で飲むコーヒー牛乳の美味しさ、そんな銭湯にしかない素晴らしい多くの要素が、これでもか、ってくらい描かれている
主役の鮫島野乃が、どこか、『ギャルボーイ』(中村真理子)のヒロイン・軍司晃を彷彿させるくらいのボーイッシュな女子ってトコが、魅力の一つでもある
もしも、彼女がサブで、ツンケンしつつも何だかんだで友達には甘くしちゃう岫子か、健康的で明るい性格だけど人前で裸になるのが苦手なアリッサがヒロインを担っていたら、ここまで私も惹かれなかっただろう。良くも悪くも、自分にも相手にも素直な態度で向き合える野乃が主役で、岫子とアリッサが友人として仲良くなっていくからこそ面白いストーリーになっているのだ
女子キャラばかりが登場するけど、百合要素は微塵もない。あくまで、同性の気兼ねしない友情コメディが、ベースとなっている銭湯の上に成り立っている
銭湯が話の舞台なので、当然、裸が多い。しかし、色気はあるが、エロさはない。なので、堂々と外でも読める(あくまで私は、って話なので、外で読んで赤面して変な顔を周りの人間にされても、責任は取れない)のも実にイイ
月並みな感想で申し訳ないが、読んだ後、銭湯に行きたくなる。読み手へ与える影響力、その点は、『たべるダケ』(高田サンコ)や『ワカコ酒』(新久千映)に劣っていない
しかし、最近、銭湯が街中から減っているのも確か。そんな物悲しさも、ほんのり描かれているトコも高評価だ。まぁ、私の場合は、身体的な事情で、銭湯に行き辛いんだけども
このトリオで、こんな感じの話を展開していってほしい一方、男性キャラにも出てきてほしいな、と思う。別に、細マッチョの入浴シーンにニマニマした訳じゃない。男の風呂の入り方にも、当然、女性のそれにはない魅力がある、それを言いたい
どの話もほっこりするが、個人的に推しなのは、やっぱ、野乃、岫子、アリッサが合コンに参戦すべく、気合を入れて汗を流し、内から綺麗になり、外側もしっかり着飾った事で、友情が深まった、その伍「きれーになる!」である。言い方は失礼かも知らんが、普段、女っぽくない、むしろ、男にしか見えない服装しかしない女性が、ものの見事に化けると、その美しさは、男にとっちゃ倍増しに感じるもんだ
この台詞を引用に選んだのは、どストレートに、『のの湯』の魅力を表現しているからだ。この手のマニアックなテーマの作品には、こういう、読み手へ直接、シンプルに訴えかける台詞、リアクションが必須だ。それを分かってるってだけで、私の中で釣巻先生への評価が高くなる。極楽だ、と言いつつも、生き返るような気持ちよさがある、その矛盾があってこそ、銭湯だ -
Posted by ブクログ
オトナ版『孤独のグルメ』の第2巻。定年を迎えた主人公が自らを野武士に例え、オトナのグルメを楽しむ。9編を収録。いずれも、面白かったが、『寝覚めの家飲み』が一番面白かった。
『ココロのコロッケ』。肉屋のコロッケを缶ビールで味わう…オトナの楽しみ。
『野武士のライスカレー』。独り留守番をする主人公が昼飯に思い付いたのは…はちゃめちゃな野武士のカレーにニヤリ。
『さすらいのイタリアンランチ』。散歩の途中にイタリアンレストランに入った主人公は…
『秋の新サンマ塩焼き』。神保町で古書店を巡り、近所の馴染みの居酒屋へ…純米大吟醸で味わう新サンマの塩焼きは格別。
『銀座の蕎麦屋で昼酒』。いきなりの熱燗で、にしんの棒煮とはしらわさびを味わう主人公…シメには…昼酒はオトナの贅沢だ。
『寝覚めの家飲み』。深夜に目覚めた主人公が、家飲みを始め、次第にエスカレートしていく。一番面白かった。
他に『ベンチの握り飯』、『映画の後のホットケーキ』、『午後の牛丼屋でちょい飲み』を収録。