武富健治のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
中学校を舞台とした教師マンガ。
教師が主人公のマンガというと、破天荒な教師が、学校の古臭い風習をばったばったと否定していく痛快なものを連想しやすいですが、これはそうではない。主人公の「鈴木先生」はいたって真面目な、そして真剣な先生。ルールに則った上での指導を実践している。もちろん、フィクションには違いないのだけれど、ともすれば現実にいてもおかしくない先生。
また、読者とともに一から成長をしていく展開でもなく、第1話から既に、教師としての資質を持ち、生徒たちの信頼も得ている。そういう意味では、まるで『北斗の拳』の「ケンシロウ」を想起させるような、そういう文法をもとに「教師マンガ」を作り上げ -
Posted by ブクログ
神の子は本当に神の子だった…!
非常にスリルのあるボリュームに負けない読み応えのある最終巻だった。
しかしそのスリルとは『鈴木先生』独自の討論劇ではなかったことが最大の難点だと思う。
鈴木先生が苦難に満ちて葛藤するのが見所であって、このような展開の是非はさておき、
その後の文化祭開催の是非を問う会議で『奇跡を起こしてみせる』部分が見たかった。特に「来たーー!!」の後。
『議論を進める事の出来る』保護者と先生の議論、そして感情的になっている保護者達が説得される場面を、対中学生の議論とは違う所を見たかった。
『議論を進める事の出来る』保護者が全員賛成派に回るとは限らない。そういった苦悩もあったはず -
Posted by ブクログ
ネタバレ全11巻。
中学校教師鈴木先生とその担任クラス、学校で起こる悩み、人間関係、性や倫理問題などをモチーフにこれでもかと交わされる、対話、対話、対話の学園群像「劇」です。
あとちょっぴり中学生時期の少女性萌え。
子どもが社会に入り込んで行く中学生時期にぼんやりと考えても、言葉にはされないような問題をつつき、こねくり回すがごとく扱っているので、読んでいるうちにへろっへろになるまで頭を回転されるされるところが楽しい、クドい漫画です。知恵熱でます。
「劇」であるため、それぞれの役割を持つ人たちが、或る考え方の象徴としてわざとらしかったりクドいまでに特化され、どんどん会話して話を進めていく漫画です。
ヒ