城山真一のレビュー一覧
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刑務所のお話。
様々な受刑者がいて、それに対応しなければならない刑務官とは、大変だな、と思った。
更生させることを目的としている刑務所だが、その目的を果たすことはなかなか難しく、それでも真摯に受刑者と向き合う刑務官の姿には敬服する。
今まで刑務所とは、悪者を閉じこめておくまさに牢屋、というものをイメージしていたが、多分、もっと普通に生活だし、ささやかな楽しみがあったり、前向きに生きようとしている。
再犯率が高いというのは良くないことだが、出所しても社会に受け入れられないのだから仕方ない、という側面もあるように感じた。
お話の最後にどんでん返しがあるが、それが最高!という人もいるのだろうが、私は、それは最初から知っておきたかったー、という思い。騙された感、半端ない。 -
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ネタバレ【収録作品】
第一景 うさぎの水引細工
第二景 治部煮のあんばい
第三景 梅雨の上生菓子
第四景 後家の算段
第五景 ばちと扇子
第六景 親子万流
第七景 ブンヤの業
第八景 浅野川雨情
芸妓・なつ江が殺され、刑事の小豆沢玲子らが捜査に当たる。
小豆沢は、関係者と話をしながら、それぞれの抱える問題に寄り添い、新たな視点を示していく。
被害者と犯人の間にも彼女のような第三者に入ってもらえたら、こんな悲劇は起きなかったかもしれない。
初めは演歌のようなタイトルに若干引いてしまったが、心配いらなかった。
さまざまな家族の形が示される。互いを思いながら、相手の気持ちを疑い、勝手に失望する。察する文化は、間違ったときの修正が難しい。そこを橋渡しする小豆沢の落ち着きがよい。それでも自分の問題は解決できないのだから岡目八目ということか。
シリーズ化ありそう。 -
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一見ミステリには見えないが、年末の年間ベスト関係でも評判が良かったので。
読み始めてすぐに面白くなってきたので、著者の経歴を見たら「看守の流儀」の方じゃないか。あれも面白かったもんなぁと納得。
少し長めなのが難点だが、連作短編のような形式で登場人物がガラッと変わるため、飽きることはない。
各章ごとの物事の反転のさせ方は、まさに看守〜を思い出させる。
ラストに大きくものの見え方の角度を変えてくれる。事件だけが解決しても、本当の終わりではない。後半に新聞記者の加瀬を主要人物として加えることで、メインの小豆沢の刑事としての仕事が終わっても、最後まで知ろうとすることの意味が出てきて、うまいなぁと。 -
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金沢を舞台としたミステリーと知って、県民なら読まなきゃ!と。
読み始めて最初の方は、これ、ミステリーじゃなかったの?!ってぐらいにミステリーぽくなくて、外れたかも。と思っていた。
金沢の伝統を今に引き継いでいるお店の後継者の問題やそれを取り巻く親子のすれ違いとかが続いて、肝心の殺された芸妓、なつ江のエピソードがおまけ程度にしか出てこなかったから。
それでも読み進めていくと途中から、あれ、これ前の章で出てきたエピソード、ここと繋がってた!これはその前の。。。と物語の全貌が見え始め、それと同時進行でなつ江の事件も絡んできた辺りからは一気にその世界にのめり込んだ。
ラストにもう一やま盛り込んだり浅野川雨情に隠された秘密など、最後の最後まで色々と出てくるのも読み手を楽しませてくれるし、小豆沢刑事がそっと人々に寄り添っていく姿は人情そのもの。
余談で。
金沢はさほど遠くない距離だから小説で出てきた場所に今度、行ってみようかと思っている。