城山真一のレビュー一覧

  • ダブルバインド

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    城山真一『ダブルバインド』双葉文庫。

    城山真一の作品を読むのは『看守の流儀』『看守の信念』に継ぎ3作目。前の2作が非常に面白いミステリーだっただけに、この3作目も大いに期待出来そうだ。

    家族と組織、出世とどれを選ぶのかという難題をテーマに二転三転の手に汗握るストーリーが展開する警官ミステリー。

    面白い長編映画を観たような満足感。『看守の流儀』と『看守の信念』には驚かされたが、それ以上と言っても過言ではない素晴らしい作品だった。


    石川県警金沢東部警察署の刑事課長・比留公介はアポ電強盗の主犯である進藤達也を取り逃がし、懲罰人事の瀬戸際にあった。

    比留が進藤逮捕に失敗したことで、金沢東部

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    2024年03月29日
  • 看守の信念

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    シリーズ2作目。エピローグを読み、火石刑務官の顔の傷について今作で明かされるのだろうと本編を読み始めました。中でも第四話の「がて」は良かった〜。がてとは手紙の事です。ボランティアで教誨師と月に一度の刑務所ラジオのDJをしている住職がぎっくり腰になり、代わりを務める事になった諸田刑務官。最後の日に読んだ手紙と選曲ムーン・リバーには泣かされました。

    そして前作に引き続き火石マジック炸裂で火石さん相変わらず大活躍なんだけど、第五話の最後であれ?ん?ある一文を2度読み直しました。やられた〜。騙されたのに気持ち良く感じるのは何故なんだろう?癖になりそうで他の小説にも興味津々。楽しみな作家さんが増えまし

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    2024年03月29日
  • 看守の信念

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    シリーズ第二弾。
    形としては、前作の『看守の流儀』の続編ですが、これ単独で読んでも面白いです。
    石川県の加賀刑務所の刑務官たちの、様々な事件に奔走する姿を描いた良書。

    ・しゃくぜん
    ・甘シャリ
    ・赤犬
    ・がて
    ・チンコロ
    の五篇。

    どれも心に残る味わい深い作品ですが、特に最後の『チンコロ』は読む手が止まりません。
    あの火石指導官の行末や、姪のその後など。
    各位の今後に、幸あれと祈ります。

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    2024年03月24日
  • 看守の信念

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    ひえー!そう来ますか...

    ※これ単体でも面白いですし、物語としても完結できますが今作を200%楽しむには前作「看守の流儀」を読むべき!絶対に!

    各話良い話なんですわ
    どの話もモヤモヤとしたものが残る感じがしなくて、あー読んで良かった思える作品

    前作は自分にどストライクな作品だったが今作も同じどストライク

    そしてラストのどんでん返し
    あれはやはり前作を読んでいたからこその驚き
    言葉も出ないほどの良作品出会えた

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    2024年03月19日
  • 看守の信念

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    やられた。解説にもあったが、前作を軽々と超える作品だと思う。この作者の他の作品ももっと読んでみたい。

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    2024年01月21日
  • 相続レストラン

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    元税理士のウェイターが相続の問題を解決する。最後の展開には驚いた。
    それぞれに事情があって、でも生活しているという感じ。人物の描写が良いし、ストーリーも面白い。あっという間に読んでしまった。

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    2023年08月20日
  • 看守の流儀

    購入済み

    おもしろい!

    思っていた以上におもしろい❗人間の深さ、強さ・弱さがにじみ出て。また、ストーリー展開も興味深くて、一気に読んでしまった。オススメです。

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    2022年11月14日
  • 看守の流儀

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    刑務所という閉鎖空間で起こる事件を主題に起きつつ、受刑者と刑務官のドラマを重厚に描いたミステリー短編集。各話ともドラマチックで、特に【ガラ受け】は、真相が明かされた後の展開に心を打たれましたし、全体を通じて張り巡らされた伏線が最終話の【お礼参り】で回収される仕掛けも巧妙で、ミステリーとしても高水準でした。
    ただ、刑務所内での携帯電話の使用や、職員が自宅から通勤しているなど、実際とは異なると思われる部分が散見され、やや興ざめでした。

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    2025年12月20日
  • 看守の流儀

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    ネタバレ

    火石が女とは!
    深読みしすぎててっきり火石が復讐する話なんやとおもた。女刑務官かっこいい
    結局顔の傷の理由や手の先を拭く癖?はよくわからんかった。。読み逃した?

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    2025年11月28日
  • 看守の流儀

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    こちらは今回初めて読む作家さんです。刑務所が舞台とあったので、脱獄するようなミステリー小説だと思っていましたが全然違いました…Σ(・∀・;)
    5つの事件にそれぞれ関わる刑務官と囚人たちの内面の葛藤があり、人間味を感じさせる物語。特に末期がんが発覚した受刑者が、頑なに家族との面会・ガラ受けを拒否する第4話はヒューマンミステリーが満載で良かったです。途中に挟まっているプリズンダイヤリーの真相も、絶対に訳ありなのに深掘りされない火石の素性も最終話で回収していきますが、こちら本当に予想してなかった!

    『「…願います」と控えめに声を発している。なんのことかと思ったが、すぐに気がついた。刑務の作業の途中

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    2025年11月26日
  • 金沢浅野川雨情

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    星4.5

    「水引」「治部煮」「和菓子」「芸妓」など、金沢の伝統が、詰め込まれており、そういうものが好きな私には楽しい本だった。城山真一さんは、金沢在住で、取材については『web本の雑誌 作家の読書道』で読んだ。作中の創作和菓子の写真も載っている(金沢人なら誰でも知っている「吉はし」の和菓子)。
    それ故、星0.5アップ。

    城山真一さんは初読みなのだが、文章がていねいで読みやすく、私はいつも装飾的というか文学的というか、そういう文章が苦手なので、とても読みやすかった。最初の方は、ちょっと説明過多な気もしたけど。
    私が推理小説を読んでいるときにによくある、説明がよくされておらず、「え、これってど

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    2025年11月22日
  • 狙撃手の祈り

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    狙撃手の祈り、読み終わってタイトルの意味を考えても、祈りではなく恣意的になっているように思えました。 内容は凝っていて、未解決の事件をそれぞれの立場から、行動や見解が綴られていて、分かりやすかったのですが、拝読後なんとも言えない感情になりました。

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    2025年11月14日
  • 看守の流儀

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    題名からしてなんだな固そうな話だなあと勝手に想像していたら、すごく読みやすかった。
    刑務所の中での生活、刑務官の仕事内容などあまり知らない内容が多かったので興味深かったかな。
    終盤には、え!と声に出るほどの驚きもあり、満足。
    続編もあるみたいなので読んでみようっと。

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    2025年10月15日
  • 金沢浅野川雨情

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    時代劇の推理ものと思って読み始めたが、そうではなく、推理もとても深かった。犯人が分かったあとも物語は続き、最後まで読み終えて、このスタイルにとても納得しました。

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    2025年10月02日
  • 金沢浅野川雨情

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     連作集。変死体で発見された芸妓に直接的・間接的に関わっていた人々がそれぞれの章(本書では第◯景)の主人公。全ての章に登場するのは、事件を捜査中の元新聞記者で現刑事の小豆沢。金沢の街に展開されている産業がうまく取り込まれ、現実世界で実際に起こった有料老人ホームのスキャンダルも改変されて扱われている。物語の中でも、本書でも、第八景で『浅野川雨情』が舞われ、すべての登場人物が集合し大団円となる。恋心だけではなく、家族を想う心も、時には秘めなければならないこともあるのだ。

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    2025年09月14日
  • 看守の流儀

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    帯にある通り、最後に驚かされた。
    初めて読む作家さんだと思うが、スタイルが城山三郎さんっぽい感じ。

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    2025年08月19日
  • 看守の流儀

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    観ていなかったが、ドラマ化されていたらしい。本ならではの結末だったが、ドラマではどうしていたのだろう。
    話は読みやすく面白かった。

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    2025年08月17日
  • 看守の流儀

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    ネタバレ

    ドラマのCMをたまたま見かけて、なんだか自分好みの気がして、これは原作があるなら原作で読みたいと思ってたら、ちょうど行った本屋さんででかでかと宣伝されてた。ちょっと前だけど。

    帯から何から随分ハードル上げられちゃったので、これは前情報入りすぎて勝手に期待しちゃったから、ちょっとどうだろうな…って思っちゃってたけど、読み終わってから人におすすめするなら直近はまずこれだわって思った。
    めちゃくちゃよかった。
    思ってたミステリーとは違ってたけど、読んでよかったと思う。
    お前が言ってるのってゲームでもアニメでもそうなんだが人が〇にすぎなんだよって意見が実はないこともない私ですが、これは違うと断言でき

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    2025年08月10日
  • 看守の流儀

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    めっちゃおもしろかった。

    刑務所の中が想像できて良い読書体験になった。
    火石が何者かわかった時はやられたなあとなりました。

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    2025年07月31日
  • 看守の流儀

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     刑務所を舞台にした5話からなる連作ミステリー。どの話から読んでも面白いが、やはり時間の流れを重視するなら1話からがよい。
     テレビドラマ化もされたが、ドラマの前に本書を読むべき。本(文字)でしか伝わらない巧妙なトリックが隠されている。そういうのが味わえるのが、本の醍醐味。それを痛感させられる作品。

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    2025年07月30日