城山真一のレビュー一覧

  • 看守の流儀

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    刑務官を主人公に据え、塀の中で日々受刑者たちと真摯に向き合う姿を描いた連作短編集。それぞれのショートストーリーが一見すると独立したエピソードでありながら、巧みな構成で全体に伏線として張り巡らされており、最終話に向けてそれらが鮮やかに回収されていく手腕は見事の一言に尽きる。

    決して綺麗事だけでは語れない刑務所の現実や、管理する側とされる側の緊張感がリアルに描かれているからこそ、最後に訪れる「ほっこり」とした温かさがより一層際立つ。重くなりがちなテーマを爽やかな読後感へと着地させる、エンターテインメント性にも優れた心温まる一冊だった。

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    2026年07月26日
  • 看守の流儀

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    よく知らない看守の世界の連作短編小説。
    横山秀夫の第3の時効や陰の季節が好きな人はおすすめ。
    自分は、話の系統は違うけど、青山美智子さんの作品にもあるように、段々と登場人物の人間性や関係性がわかってきて登場人物への理解が深まっていく形式が好きなんだなーと改めて思った。

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    2026年07月24日
  • 看守の流儀

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    海外ドラマや映画の影響で、刑務官のイメージと言えば、理不尽、権力振りかざす、囚人いじめる、などなど私の中では散々なものです。
    刑務所のお話なので、陰鬱〜とした話かなぁと、ちょっとビクビクしてましたが、本書の舞台、加賀刑務所の刑務官たちは、厳しい縦社会の中、真っ当に仕事をする。
    ここにはもう戻ってこない様にと、受刑者に向き合いきちんと更生の手助けをする。
    思ってた以上に、良いお話ばかりでした。

    最後にだだーっと色々判明するところは、驚きと納得で忙しい。
    これが実写化してたとは知らなかったなあ。
    、、、この本の良さが半減するやん。

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    2026年07月13日
  • 仕掛ける

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    天才トレーダー二礼茜が活躍する経済バトル小説
    経済用語の理解が不十分でも、なんとなくの感覚で読み進められる、テンポの良い作品
    映像化するなら実写よりもアニメの方が似合いそうだなぁなんて思いました

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    2026年07月10日
  • 相続レストラン

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    ネタバレ

    タイトルからの期待通りの内容でした。
    全てのきっかけになる冒頭のイノシシ事件がちょっと突飛だけど、だから犯人イノシシなんだなぁ、死因について陰謀的な意図がないんだなぁ、ってあとで納得出来ました。
    面白かった〜!

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    2026年06月13日
  • ダブルバインド

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    今問題になっているトクリュウの話でどこに繋がっていくのかと読んでいたら、予想外に警察組織の隠蔽体質問題へと…予想を上回る展開に面白く読めた。ただ、個人的には主人公の刑事の娘の非配偶者精子提供者が事件に関わる重要人物というのはちょっとやり過ぎかなと思った。

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    2026年06月04日
  • 看守の信念

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    ネタバレ

    相変わらず上手いなあ、でも「赤犬」の話は詰めの持っていき方がしんどいな、なるほど火石の属性に関しては前作未読の人でも楽しめるように敢えて同じようなフォーマットを踏襲しているんだな、だけど前作に比べると完全無欠ぶりが鳴りを潜めてちょっと人間ぽくなってる? などと思いつつ今作も楽しく読み進めていったわけだが、最後で見事に騙された。
    まんまと術中にはまった。
    前作未読の人でも…じゃない、読んでいたからこその衝撃。
    私と同じように順序通り前作を経てからこちらを手に取った人たちの多くは、ふふふ実は火石はね、などと読中ほくそ笑んでいたと想像するが、脳内で再生されていた火石の姿、映像が木っ端微塵に砕け散ったのではないだろうか。
    火石のキャラに微妙なぶれを感じていたのもむべなるかな、と納得する。

    あまりに哀しい顔の傷にまつわる物語が明かされるなど、プロットの中には見るべき点がいくつもあり、依然傑出した連作集であるのだが、なにぶん最後の仕掛けに対する驚きが大き過ぎて、そこに感服する思いで読後感のほとんどが占められてしまった。

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    2026年05月01日
  • 看守の信念

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    前作の「看守の流儀」から間を置かずに読んで良かった! これは、もっとしっかり前編・後編として紹介した方が、うっかり間違う人を作らなくてはよいのでは、と思うレベルに面白かったです。

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    2026年04月22日
  • 相続レストラン

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    レストランが、弁護士雇って、相続のサービスやる意味、斬新さだと思うが、小説なある、相続争いを落ち着かせる為、レストランばしを提供して、食事を案内する事で、冷静を取り戻し、相続争いの目処を付ける事は、出来そう!
    内容が、本題に入ると、中々大物政治家、相続されない土地の地面士による詐欺、複雑な家系、再婚した、隠し子連れ、長男が、政治家の息子だつたと、中々複雑になる話とは思わなかったけど、
    ミステリーに仕立てるのは如何かなと思います。
    未だ、最後の展開まで読んで無いけど‼️
    期待どおりの展開に、冬木の気持ちは浮き立った。近年、デジタル遺品というものが増えている。ネット系の銀行や証券の口座に残された金融資産のことだ。ネット系の金融機関は預金通帳を発行していないだけではなく、残高通知もほとんど送付しないので、遺された家族はその存在に気づきにくい。

    法要は、初七日から始まり、七日ごとに、二七日、三七日、四七日、五七日、六七日、四十九日で終わりを迎える。  しかし、現代では初七日を繰り上げて行い、四十九日のみを行うケースが多い。
    父が亡くなった後、血の繋がった長男が現れて、5千万の借金を相続で相殺するのに、自己破産するなら、その前から出来たはず、いや、相続があるから、自己破産〜相続放棄、兄弟から1/3を見受けするってあるか?
    金沢・ひがし茶屋街のレストラン〈グリル・ド・テリハ〉。料理が評判のこの店には、人気の理由がもうひとつ。「相続トラブル、解決します」元税理士のウェイター冬木のもとへ、相続に悩む客が訪れる。ある女性の相談は、急死した父の遺産について。家族に内緒で連帯保証人になり、6000万円の負債が残されたのだ。さらに隠し子だという男も現れ――波乱の遺産ドタバタ劇、丸く収める冬木の秘策とは? おいしくて役に立つ、相続ミステリー!

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    2026年02月11日
  • 看守の信念

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    ネタバレ

    個性的な刑務官と受刑者たちが織りなす人間ドラマ。謎めいたキャリア刑務官火石が、全編を通しての鍵となる。
    この作品は刑務官にも受刑者にもそれぞれに矜持や意地があり、最後には謎が解かれるとともに様々な思いが結実したりするので読後感がいい。
    前作で明かされていた火石の性別と顔の傷になぜ触れられないのだろうと思っていたら、まさか前日譚だとは。そういったどんでん返し的な要素も含め、前作以上に面白かった。

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    2026年02月08日
  • 看守の信念

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    看守の流儀からなるべく間を開けないで読んでほしい。
    そう!忘れていた伏線がしっかり回収されて眠気も吹き飛ぶ勢いで読み直したい衝動に駆られる

    他の方のレビューのすっかり騙された…にピンとこなかった。
    もう時系列がおかしくなるが火石さんの『流儀』からの『信念』を楽しめる本でした。

    短編もさることながら壮大な仕掛けがとてもよく出来たシリーズ

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    2026年01月17日
  • 看守の信念

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    シリーズ第2弾だと知らずに初読みでしたが、違和感なく楽しめました。
    更生プログラムに参加した模範囚の逃亡、小競り合いのあった運動会の翌日に発生した集団食中毒など、各章の話もさることながら、本筋のある刑務官の物語が衝撃的で目を見張った。前作も必ず読みます。

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    2026年01月12日
  • 看守の信念

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    シリーズ第2段。
    五つの話が各話完結の構成。

    どのお話も前回同様、とても温かく、満足のいく内容でした。そして読んでいるちょっとした違和感。
    これも最後の展開であっという驚きです。

    個人的には第四話の『がて』が最高です。
    臨時教誨師として刑務官、諸田が受刑者、安東と接する事で人間力が成長する姿、そして解っている展開ながら、やっぱり最後はポロリと来てしまいました。教誨面談の宗教の教えも少し、私に突き刺さったのも良かったですね。

    このシリーズ、次が出る事を期待したいですね。

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    2026年01月11日
  • 金沢浅野川雨情

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    星4.5

    「水引」「治部煮」「和菓子」「芸妓」など、金沢の伝統が、詰め込まれており、そういうものが好きな私には楽しい本だった。城山真一さんは、金沢在住で、取材については『web本の雑誌 作家の読書道』で読んだ。作中の創作和菓子の写真も載っている(金沢人なら誰でも知っている「吉はし」の和菓子)。
    それ故、星0.5アップ。

    城山真一さんは初読みなのだが、文章がていねいで読みやすく、私はいつも装飾的というか文学的というか、そういう文章が苦手なので、とても読みやすかった。最初の方は、ちょっと説明過多な気もしたけど。
    私が推理小説を読んでいるときにによくある、説明がよくされておらず、「え、これってどう言う意味?」みたいなのが全然なかった。読解力がないので。

    特に中盤は、次が気になって、ページを捲る手が止まらなかった。

    不思議な力を持つ金沢東部署の女性刑事、小豆沢が出てくる第二弾も考えられているようだ。(ただし、地元の人なら「あずさわ」ではなく、「あずきさわ」と呼んでいる気もするが)。

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    2025年11月22日
  • 狙撃手の祈り

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    狙撃手の祈り、読み終わってタイトルの意味を考えても、祈りではなく恣意的になっているように思えました。 内容は凝っていて、未解決の事件をそれぞれの立場から、行動や見解が綴られていて、分かりやすかったのですが、拝読後なんとも言えない感情になりました。

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    2025年11月14日
  • 金沢浅野川雨情

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    時代劇の推理ものと思って読み始めたが、そうではなく、推理もとても深かった。犯人が分かったあとも物語は続き、最後まで読み終えて、このスタイルにとても納得しました。

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    2025年10月02日
  • 金沢浅野川雨情

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     連作集。変死体で発見された芸妓に直接的・間接的に関わっていた人々がそれぞれの章(本書では第◯景)の主人公。全ての章に登場するのは、事件を捜査中の元新聞記者で現刑事の小豆沢。金沢の街に展開されている産業がうまく取り込まれ、現実世界で実際に起こった有料老人ホームのスキャンダルも改変されて扱われている。物語の中でも、本書でも、第八景で浅野川雨情が舞われ、すべての登場人物が集合し大団円となる。恋心だけではなく、家族を想う心も、時には秘めなければならないこともあるのだ。

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    2026年08月04日
  • 看守の信念

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    うーん、お見事。また、ラストで…! 先入観ってすごいね。
    前作に続き、連作短編。途中から芦立さんもいて、女性目線だと共感できるなーなんて思っていたのに。
    1話づつのお話も前作よりも良かった。やはり前作に続きラストが衝撃的でした。
    これから読む方は絶対に流儀を先に読んでくださいね。

    しゃくぜん 甘シャリ 赤犬 がて チンコロ

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    2025年05月18日
  • 狙撃手の祈り

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    タイトルに『狙撃手』とあったので、てっきりいわゆるスナイパー(軍とか警察とかの)の話かと思っていたのですが、意外とそうではありませんでした。
    話の内容からするとむしろ『狙撃者』としたほうがしっくり来ると思います。
    ストーリー的にはサスペンスというよりもむしろそれぞれの思いが交錯する家族の話、と言った感が強かったですね。

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    2025年05月15日
  • 看守の信念

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    うわっ、またもや騙された!
    ラストに驚きの展開と伏線回収。前作を読んで、その世界観を理解したうえで、、なのに、想像を超えてきた。
    やられた感ハンパない。でもイヤじゃないし、なんなら嬉しいw

    前作同様、刑務所を舞台にした5話の連作短編集。
    各話それぞれの刑務官の奮闘劇は、今回も手に汗握る話があったり、胸が熱くなる話があったりで、いろんな話が楽しめる。

    それにしても、出所者の就職活動はとても大変。受け入れる側も、そりゃ身構えるよな。いくら確かな技術を持った人だとしても、組織の中で綻びができるようであれば二の足を踏んじゃう気持ちは凄く分かる。
    その一方で、きちんと再就職し、仕事に勤しめば再犯のリスクは大きく下がるのに、このジレンマ…

    この作品は、前作読んでからの方が絶対楽しめる。前作すら伏線。
    今回もある意味火石マジックにしてやられた。

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    2025年02月15日