城山真一のレビュー一覧

  • 看守の信念
    金沢の刑務所を舞台に、様々な人間模様が描かれていくストーリー。刑務官と受刑者とのやり取りや、距離感を保ちつつも温かみある振る舞いにどんな状況においても人間には心が必要なのだと思った。特に第四話の『がて』が心に残った。
  • 看守の流儀
    刑務所を舞台にした連作短編集。刑務所内で起こったトラブルを刑務官が解明していくのだが、どの話もスッキリと纏っており読みやすい。
    最後には、おっ?と思わせるような叙述的な仕掛けも用意されていて楽しめた。
  • 看守の流儀
    活字だからこその最後の種明かしが膝を打つ。
    繋がり合う短編が大きなひとつの物語になってる。
    刑務所という閉ざされた中での登場人物の心の揺らぎが
    とてもリアルに表現されている。
  • 狙撃手の祈り
    謎が謎を呼び、ドンドン引き込まれる。二重、三重のどんでん返しにふー。ごく普通の人が、とんでもない犯罪に手を染めざるを得ないところまで追い込まれる社会の理不尽さにやりきれない思いが残る。
  • 看守の信念
    解説の大矢さんが仰るように、
    看守の流儀から読んで良かった。
    大きなサプライズを、心ゆくまで堪能笑

    個人的には、4話目「がて」5話目「チンコロ」が好きでした。

    看守シリーズが続くなら、ぜひ読みたい。
  • 看守の信念
    『看守の流儀』の続編と評される本書。
    解説で「前作の存在そのものが大きな伏線なのだ」と、記されているので、内容をほぼ忘れていた前作を本書読後1年ぶりに再読し、納得。
    前作と同じく5話からなり、指導官火石の、所内の真相や謎を解明する構成も、前作を踏襲している。
    しかし本書は『・・・流儀』の前日譚で、火...続きを読む
  • 看守の信念
    釈放前の更生プログラムに参加した模範囚が、外出先で姿を消した。
    発見されるまでの「空白の30分」でいったい何が起きたのか(「しゃくぜん」)。
    刑務所内で行なわれた運動会の翌日、集団食中毒が発生。
    これは故意の犯行なのか。炊事係の受刑者が容疑者に浮上するが……(「甘シャリ」)。
    自身の信念を問われるよ...続きを読む
  • 看守の流儀
    解説の池上さんがあまりに持ち上げすぎてたから、ちょっと期待しすぎてしまったけど、刑務所が舞台という設定はとても良かった。
    最後の明らかになる真実も、思わず声が出るほど驚いてしまった。
    それにしてもこれから刑務所では、この問題は大きなテーマになるかもなぁ。
  • 看守の流儀
    刑務所内のことなど全く知らなかったが、刑務官と受刑者の関係がよくわかった。刑務官が受刑者の更生に力を尽くす姿に感銘を受けた。
  • 看守の信念

    刑務官が悩みながら真摯に受刑者とかかわり合う様子が前作同様に感じられて、感慨深く読めた。

    ラストはトラップ!?
    少し驚いた。
    火石さん、そんな壮絶なことが過去にあったのね…。


    刑務官はとても神経を使う大変なお仕事ですね。
    更生に向けて全力を尽くす姿に頭が下がります。

    続々編を強く希望します...続きを読む
  • 狙撃手の祈り
    なんか色々なところにどうしようもない病気が散りばめられていて、動機が悲しい

    でも奥さんのことは逆にそれが救いになった、気がする
  • 狙撃手の祈り
    オウムや国松長官狙撃事件にインスパイアされた小説だが、警察小説として読んだり、プロット重視で読むと後悔すると思うなあ。これは純粋に家族の物語だと思って読むとなかなか面白かった。鍵がオアシスの「Live Forever」なのも良い。ただ主人公(と思われる)青井圭一の魅力のなさが痛い。妻の沙月の方が十分...続きを読む
  • 看守の信念
    びっくりしたー!
    最後の方で一瞬、⁇ってなった時にもう少しじっくり考えてたら、最後あんなにびっくりしなかったかも。

    仕掛けはもちろん凄いんだけど、そこに行き着くまでの話が全部良かった。
  • 看守の信念
    前作の「してやられた」感から、続編はそこまで期待してませんでしたが…
    ラジオの件は泣けたし、予想以上の結末にまた、
    してやられました。
    作者の他作品も読んでみたい。
  • 看守の信念
    短編だし、ひとつの驚きで終わらないところが面白い。簡単に予測もできないからいい。
    前作からの繋がりを知って読んだ方が絶対面白い!
  • 看守の流儀
    城山真一さんの著書、自分にとって初めて読む作家さんの作品。書店で平積みされていたので購読。
    全5話からなる連作短編集という事なのだが、5話を通じて最初から最後までトリックが仕掛けられているため、その部分ではミステリーを感じさせるまとまりのある作品だと感じた。

    一編一編の作品はヒューマンドラマであり...続きを読む
  • 看守の信念
    前作の大どんでん返しが、火石は実は女性だったという飛び道具。本作はどんでん返しは不可能だろうから、単なる看守物語だろうと思っていたが、まさか実は火石の叔父が火石になっている、古い時代の話だったとは…

    一話目のしゃくぜんは、借用前教育で海岸清掃のボランティアに出た受刑者が三十分間行方不明になった話。...続きを読む
  • 相続レストラン
    最近分かった事がある。どうも美味しそうな食べ物が出てくる作品の評価は甘くなるようだ。
    本作は相続という点に絞ったミステリ風の話で、構成も展開も普通に面白い。キャラクターの描き方もメリハリが効いていて映像化もしやすそうだ。
    評価としては3.5くらいなので星をいくつにしようかと迷ったが、美味しそうな料理...続きを読む
  • 天才株トレーダー・二礼茜 ブラック・ヴィーナス
    看守の流儀著者の一作目

    ちょっとそこまでと思わずにはいられないとこもありつつ…でもキャラが立ってて伏線回収もしっかり雨の日に傘を貸せる人間でありたい。
  • 相続レストラン
    相続が他人事ではない年代に差し掛かり、なんとなく手に取った1冊。ミステリー要素もあり、シリーズになりそうな感じ。
    相続の本来の意味は仏教用語だそう。
    存在を受け継ぐ――移り変わる世の中でそれをやり切ることは大変なことだ。知識がなければ相続したい大切なものも守れない。
    こんなレストランあるなら行ってみ...続きを読む