あらすじ
金沢・ひがし茶屋街のレストラン〈グリル・ド・テリハ〉。料理が評判のこの店には、人気の理由がもうひとつ。「相続トラブル、解決します」元税理士のウェイター冬木のもとへ、相続に悩む客が訪れる。ある女性の相談は、急死した父の遺産について。家族に内緒で連帯保証人になり、6000万円の負債が残されたのだ。さらに隠し子だという男も現れ――波乱の遺産ドタバタ劇、丸く収める冬木の秘策とは? おいしくて役に立つ、相続ミステリー!
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Posted by ブクログ
元税理士のウェイターが相続の問題を解決する。最後の展開には驚いた。
それぞれに事情があって、でも生活しているという感じ。人物の描写が良いし、ストーリーも面白い。あっという間に読んでしまった。
Posted by ブクログ
最近分かった事がある。どうも美味しそうな食べ物が出てくる作品の評価は甘くなるようだ。
本作は相続という点に絞ったミステリ風の話で、構成も展開も普通に面白い。キャラクターの描き方もメリハリが効いていて映像化もしやすそうだ。
評価としては3.5くらいなので星をいくつにしようかと迷ったが、美味しそうな料理の分で星4つの甘い評価になった。続編がないのが残念な一作。
Posted by ブクログ
相続が他人事ではない年代に差し掛かり、なんとなく手に取った1冊。ミステリー要素もあり、シリーズになりそうな感じ。
相続の本来の意味は仏教用語だそう。
存在を受け継ぐ――移り変わる世の中でそれをやり切ることは大変なことだ。知識がなければ相続したい大切なものも守れない。
こんなレストランあるなら行ってみたい。
Posted by ブクログ
弟が亡くなるまで相続のことなんてまるで知りませんでした。両親健在だから私は法定相続人ではないけれど、それでもこの2カ月でどれだけ詳しくなったことか。
お料理絶品のうえに相続に関する相談までできるレストランが本当にあれば、流行るかもしれません。ひとつずつ相談事を片付ける短編集かと思いきや長編でした。
不動産があって隠し子もいたら、そりゃ大変。装丁からイメージするほど軽い話ではなく、かといって妬み嫉みが渦巻くドロドロ話でもないから気は滅入らず。
『看守の流儀』で知った作家ですが、こっちも面白い。シリーズ化できそう。
Posted by ブクログ
こんな設定ってあるの?と思うところ多々あり。資格もないただの人(元税理士)、しかも前科者がここまで人のコンサルに立ち入っていいのだろうか?とか、何で主人公のみが実刑なの?とか、リアルじゃないとか思うけど…。
話自体は、どう話が転ぶんだろう?と楽しませていただきました。
Posted by ブクログ
元税理士の冬木は金沢のレストランで客が抱え込む相続問題の助言を行っている。相続問題は非常に複雑で、、、勉強になると同時に物語としても読みやすかった。
Posted by ブクログ
相続をめぐる地味めな小説 - 城山真一「相続レストラン」 ★★★☆☆
「このミス」大賞の経済ミステリー「二礼茜」シリーズに見切りをつけたのか完全新作です。
ものすごく秘密を抱えているような書かれ方を主人公がされるので、続編かと思っちゃいそうですが、1作目です。でその秘密はあまり本編には効いていない用に感じてしまう。
もう少し、小さい相談が何件かあって、本編がドカンとあればいいのですが、基本的に本編の相談しかないので、ほんとに相続レストランなのか疑ってしまう。キャラクター設定としてはよくできているので連作形式にすればドラマ化も行けると思う。
金沢の空気感がよく出ており、結末も予想外だった。