吉川徹のレビュー一覧

  • ひのえうま~江戸から令和の迷信と日本社会~

    Posted by ブクログ

    今から40年ほど前、丙午の人たちが成人式を迎える頃にメディアで取り上げられ、話題となっていたのを覚えている。
    母に「丙午って何?」と聞いたら、迷信としか思えない謂れについて教えてくれた。

    今ならネットなどで根拠のないこととすぐに調べられるだろうが、そこまで昔のことではないはずなのに伝聞がまことしやかに信じられていたというのが信じがたい。
    いや今この時代であっても、陰謀論が拡散しているのだからSNSでこの迷信が流布される可能性だってある。
    無意味なデマを流すことがないように、メディアにはしっかりと対応してもらいたい。

    しかし著者は幅広く細部にわたって調査されている、感服した。

    0
    2025年08月11日
  • ひのえうま~江戸から令和の迷信と日本社会~

    Posted by ブクログ

    年末から妊活を始める予定なので、丙午に女子を出産する可能性があり、学ぶために手に取った。

    結論、おもしろかった〜!
    メディアが「迷信ではあるけれど〜」と注意喚起をする様はさながら先日の参院選を思い起こさせる。
    結局何も変わっていない。
    けれど、子どもを検討する世代は60年ごとに鮮やかなくらい変化を見せている。


    昭和のひのえうま時代、新婚で避妊しない人は13%!?
    今じゃ考えられない!!
    わたしたちもキャリアと人生の狭間で緻密なバースプランを練っているので、ひのえうまくらいで産み控えはしないなあ。

    0
    2025年08月04日
  • ひのえうま~江戸から令和の迷信と日本社会~

    Posted by ブクログ

    いよいよ来年暦が還る。わたしたちの暦に還ってくる。おかえり、ひのえうま。もうあの年のような事態にはならないと著者も言っている。そりゃそうだよ。だってわたしたちが証明したもの。ちょっとお得でなんだか妙に団結してたくましくてまあまあHAPPYな人生送れたよ。むしろひのえうま印はちょっと得意げにわたしたちの胸元でずっと光っているよ。迷信はもう消滅。わたしたちは最後のひのえうま女子だ。

    0
    2025年04月26日
  • ゲーム・ネットの世界から離れられない子どもたち 子どもが社会から孤立しないために

    Posted by ブクログ

    ゆるーい気持ちで読みやすかったです。そのなかでも「約束を守ってもらうコツ」や問診の内容などは普段の診察でも使えそうです。

    0
    2024年10月22日
  • 日常診療における成人発達障害の支援:10分間で何ができるか

    Posted by ブクログ

    一般人です。

    発達障害者の定義と、医療による改善は難しいのだなというのとを、理解できたように思う。
    医師によって発達障害について、「障害」と考える医師も、「個性」と考える医師もおり、当然対応もことなることもわかった。
    ASDについても多くの情報があったのも参考になった。

    具体的な手法としては、なかやまメンタルクリニックの粳間医師のLooping技法が参考になった。

    0
    2024年05月23日
  • 日常診療における成人発達障害の支援:10分間で何ができるか

    Posted by ブクログ

    近年、臨床現場で増加している発達障害、主にASDの方への日常的な外来診療について、現場で第一人者として活躍されている著者が書かれた著書。ASDと一言言っても、それぞれのバリエーションがあり、個別性が必要な部分があり、診断の意味も考えながら進めていく必要性を感じた。個別性もあるので、難しいかもしれないが、このような工夫をしているといった事例(架空でも)を提示しながら説明していただけるとより日常臨床にすぐに活かせるかと思った。

    0
    2024年01月31日
  • ゲーム・ネットの世界から離れられない子どもたち 子どもが社会から孤立しないために

    Posted by ブクログ

    なんとなく、ネット・ゲームのやりすぎはよくないと思っていたけれど、メリットもデメリットもあること、一人ひとりに合わせて付き合い方を考えていかなければならないこと、あまり深刻な問題でない場合も多いこと。つい、ひとまとめに否定しがちだったことを反省。自分だってネットを楽しんで、家庭内でのルールを無視してきた一人なのに。
    まだはっきりとした根拠のある研究結果も支援方法もないような分野で、手探りな部分もあるけれど、手詰まりな感じは解消された。

    0
    2023年11月06日
  • 日本の分断~切り離される非大卒若者(レッグス)たち~

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    前半、時代ごとに、その時代を構成していた若者層、壮年層がどのような時代を生きてきた人たちだったのかを並べたチャートがあったが、その切り口はあまり見たことがなく面白かった。
    ジェンダーの観点も、男女かおたがい既得権益を守りながら相手の領域とされてきたところに入ろうとしている、という分析も面白かった。
    その後は、学歴✖️年代✖️男女の8つの区分で比較されていくが、確かに日本社会の半分を占める非大卒人口に対して、さまざまな社会的支援は届いていないように思う。施策を考える方も大卒メンバーが多いからか?

    0
    2023年03月04日
  • ゲーム・ネットの世界から離れられない子どもたち 子どもが社会から孤立しないために

    Posted by ブクログ

    結局、子どもとの信頼関係を普段から築いておく。そのために時間も気力も要るけれど、そこは省かない努力が必要。ということなんだろうなと理解した。

    「ICTリテラシー教育と性教育は似ている」
    …確かに!親がただダメと拒絶したり取り上げたりするのではなく、気軽に相談してもらえる信頼関係を作るのが目標。そのためには子供の好きなゲームを話題に出したり、時には一緒に遊ぶくらい大人から歩み寄る努力が要る。

    アディクションの反対はコネクション。
    ゲーム・ネットへの依存はそれ自体が問題の根本ではない場合が多く、取り上げても無意味どころか信頼関係を傷つけ、暴力・家出など更なる問題に発展しかねない。
    他に楽しめる

    0
    2023年01月05日
  • 日本の分断~切り離される非大卒若者(レッグス)たち~

    Posted by ブクログ

    日本の労働人口を性別、年齢、大卒・非大卒で8つに分けると、人口規模がだいたい等しい8つのグループができる。これを、幸福感、将来への展望などのアンケート結果に基づいて分析すると、若年非大卒のグループ、それも若年非大卒男性のグループが特異に将来性の乏しい状況に押し込められているという現状認識。しかも、大卒・非大卒は世代間で継承されるという傾向があるし、大卒より被大卒の方が子供が多い傾向がある。すなわち、このグループは、これからも、日本の人口の大きな部分を占めることになる。なので、このグループを切り捨てることはできず、このグループの幸福感を高め、非大卒男女が経済活動に積極的に参加してくれるような政策

    0
    2022年10月23日
  • ゲーム・ネットの世界から離れられない子どもたち 子どもが社会から孤立しないために

    Posted by ブクログ

    子どもに努力を求めてばかりではなく、親も今の子どもたちの置かれている状況を理解して、努力をしないといけないのだと。一緒にICTとどのように付き合って行くのか考えることが大事。

    0
    2022年09月23日
  • ゲーム・ネットの世界から離れられない子どもたち 子どもが社会から孤立しないために

    Posted by ブクログ

    子供のゲーム・ネット問題については学校側と医療側のどちらからの見方もあって、当然のことながら書籍や論考は筆者の立場を良くも悪くも反映しているものだが、この本はかなり中立的な印象を受けた。もちろん医療寄りではあるのだけれど、著者の謙虚さ、いやみのない禁欲的な姿勢がそれを真ん中の方へと近づけているように思う。ルール設定の章での「わが家の例」の示し方にも、あとがきの「それでもなお、子どもの好みに介入する、嗜好を変えるために働きかけるということについては、いつもかすかに倫理的なためらいを感じます」という言葉にも、それが表れている。どこかの市の企画の竹内和雄氏との対談を見たが、そこから感じられた著者の人

    0
    2022年08月28日
  • ゲーム・ネットの世界から離れられない子どもたち 子どもが社会から孤立しないために

    Posted by ブクログ

    ゲームの種類の細かな特徴やゲームを通して子どもが求めている事は何か?などから始まり考えさせられる内容が多かった。データや理論的な話が多かった中にご自身の実例を取り上げられているところがリアリティがあって共感した。子どもにスマホを持たせる前の参考に読んだが大変参考になった。

    0
    2021年10月21日
  • 日本の分断~切り離される非大卒若者(レッグス)たち~

    Posted by ブクログ

    日本社会の分断について、学歴、性別、年齢を軸にあぶりだす。接しないカテゴリーの人の存在に気づかされる。
    同時に、子供を育てやすくという政策に、例えば大卒若年カップルの一人目と非大卒カップルの3人目、どちらを優先すべきか、はっきり別の狙いとして分けるべきとの指摘、もっとも頷く。
    政治参画、文化参画しない、若年非大卒男子の利益を抑圧する仕組みになっていなるとの指摘も思い当たる。
    社会の中で果たす役割に合った利益を得られていないカテゴリーのグループを考えると、それが分断なのだと理解できる。
    考えるきっかけに。

    0
    2021年08月13日
  • 学歴分断社会

    Posted by ブクログ

    大卒と高卒の分断を語る本
    大卒と高卒は半分半分くらいの比で存在するが、偏って存在して互いの交流は少ない。そして固定化している。

    学歴は正規の格差生成装置
    自分の成功は努力、自分の失敗は社会問題、他人の成功は社会的な追い風、他人の失敗は自己責任と捉えやすい
    高度経済成長時代は、父親よりも学歴が高く生涯賃金も多い場合が多かった。
    子供が親を超えられない時代への転換
    目に見える世代間関係=豊かさの時代変化+不平等な継承関係
    親の学歴、職業、エスニシティ、文化資本

    0
    2021年08月01日
  • ゲーム・ネットの世界から離れられない子どもたち 子どもが社会から孤立しないために

    Posted by ブクログ

    ゲームの種類や特徴が細かく書かれている。どんなタイプの人がはまりやすいかとか。ただゲームはだめだと反対するのが目的ではなく、もっとよく知ってみましょうと言っている気がする。返却期限が来てしまいすべて読めなかったが興味深い一冊だった。

    0
    2021年07月17日
  • ゲーム・ネットの世界から離れられない子どもたち 子どもが社会から孤立しないために

    Posted by ブクログ

    著者自身がゲームやネットを楽しんでいることから、大人にも子供にも読みやすい内容になっていると思います。ネットよりもゲーム依存よりな内容ですね。
    ゲームジャンルの説明など、ゲームをしない人にはわかりにくい内容もありますが、ゲームとの付き合い方は大人でも納得感があり、不安を煽ったり楽観的な主張をしたりということがない王道な教科書だと感じました。
    子供のやりたいようにさせるものの、ルールを作って守らせる、ということが大事。

    0
    2021年06月06日
  • 分断社会と若者の今

    Posted by ブクログ

    マスメディアで印象論によって語られる現代若者像の切り取られ方に辟易していたのでデータに基づいた検証を行っている本書を手に取った。

    若者を男/女、大卒/非大卒で分けて様々な検証がなされており様々興味深い結果・考察が導き出されている。
    LEGsという定義は本書で初めて知ったため非常に興味深かった。

    一方、採取されたデータについての考察内容が著者の印象と無関係ではないと感じる部分もあり、この分野(人間科学、社会学)のデータ分析の難しさも感じられた。
    自分たちが所属する階層も対象に含めて論じる必要がある以上は主観を完全に取り除くことは不可能と思うが、統計データを用いることで限りなく客観的であろうと

    0
    2021年04月08日
  • ゲーム・ネットの世界から離れられない子どもたち 子どもが社会から孤立しないために

    Posted by ブクログ

    子供とゲーム・ネットの付き合い方について話す本
    理解ありつつもある程度ルールはつけたほうがいいよという姿勢でまっとう感がある
    実際高学歴の人も殆どゲーム好きなので、ゲームしつつも大事なときに勉強できるかが大事なんだろう。ネットは言わずもがな

    キラー、アチーバ、エクスプローラー、ソーシャラタイプ
    リアルの知人、ネットの知人、不特定多数の人
    ソロ、即席チーム、恒常チーム、大規模チーム

    プリペイド、クレカ、電子マネー
    ハマることが問題ではなく、他に原因が合ってそれがハマるという結果を起こしている

    一緒に約束を決める、厳しい制限からゆるい制限に
    ①始める前に作る②所有権は大人③おしまいを身につけ

    0
    2021年03月07日
  • 日本の分断~切り離される非大卒若者(レッグス)たち~

    Posted by ブクログ

    2015年の大規模学術社会調査結果分析に基づく。団塊世代退出後に現役となる20-60歳は、40歳以下・以上、男女、大卒・非大卒の8分で、異なるプロフィールを持つ。特に若年非大卒男性は、どの指標からも勝ち星がない。地方や社会のボトムの支え手となる彼らを政策でも支えるべき。

    是非政策に活かしてほしい。そのための調査や分析なのだから。

    0
    2019年04月14日