無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで201万冊以上配信中!
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
Posted by ブクログ
本書の評価は最終章である第6章を読むまで☆3にしようと思っていました。
というのも、第4章で
「この章で示してきたことの多くは、それぞれの領域の先行研究によって、すでに明らかにされていた現代日本社会の格差の実像です。その意味では、驚くべき新発見があったというわけではありません。読者にも実感があるものごとが多かったかもしれません。」
とあるとおり、例えば壮年大卒男性が若年非大卒男性よりも収入が高いことなどは、具体的な差を知ることの意義を否定するものではないですが、分かりきっていることであり、喫煙率が非大卒者のほうが高いことなどを取り上げられても同様の感想でした。
しかし、レッグス(著者の造語でLightly Educated Guysの略、すなわち非大卒若者)が社会を支えてくれていることを第6章では雄弁に語っています。著者が例に挙げているのは、地方のコミュニティを支えているのは非大卒層であったり、ブルーカラーやサービス業も非大卒層が重要な役割を果たしていることをデータとともに示しています。そのためレッグスを「日本の宝」と称賛し、大卒層だけを見がちな日本社会を批判しています。
国民民主党の玉木代表が2024年10月5日のXでの
「国民民主党は、必ずしも全ての人が4年生大学に行く必要がないと考えているからであり、例えば、高校や中学を出て働く人にも十分な生涯収入が得られるように、「若者減税」などの政策を組み合わせて提案しています。」
というポストに対し、「高等教育の軽視」だと非難する意見が見受けられましたが、まさに玉木代表の意見を擁護するかのような記述が本書にはあります。詳細な調査データを提示した後、著者はこう述べています。
「すべての日本人が大学進学を望んでいるわけではありませんし、社会経済的地位の低い人のほうが大学教育を強く求めているということもありません。それゆえに、大学の学費軽減でだれもがみな大学に行くようになるということはありえないのです。」
本書の提示するデータは一見当たり前で「だから何なんだ」と最初は思っていましたが、最終的には著者の説くレッグスの重要性を理解することができました。
Posted by ブクログ
日本の労働人口を性別、年齢、大卒・非大卒で8つに分けると、人口規模がだいたい等しい8つのグループができる。これを、幸福感、将来への展望などのアンケート結果に基づいて分析すると、若年非大卒のグループ、それも若年非大卒男性のグループが特異に将来性の乏しい状況に押し込められているという現状認識。しかも、大卒・非大卒は世代間で継承されるという傾向があるし、大卒より被大卒の方が子供が多い傾向がある。すなわち、このグループは、これからも、日本の人口の大きな部分を占めることになる。なので、このグループを切り捨てることはできず、このグループの幸福感を高め、非大卒男女が経済活動に積極的に参加してくれるような政策を取っていく必要がある、という内容。
現状認識は正しいが、そんな政策は、難しいよね。国際競争を考えると、高度知的労働人口に富が集中するのは、不可避だと思う。
Posted by ブクログ
日本で現在働いている、現役世代について、
2015年の調査を元に学歴・世代・性別で8つに分けて考察したもの。
若年の非大卒男性をLightly Educated Guysレッグスと呼んで、
今後の世代の主要な担い手として支援・協力していくことを重要視する視点は、とても新鮮だった。
学歴社会はもう終わったとか、ほとんどが大卒だというような話をよく聞くが、実際は(意外と)そうでもなかった。そのくせ、じぶんの周りには同程度の学歴の人しかいない、ということを意識している人は少ないと思う。
私自身、その通りで、特に働き出すとその傾向は強いような気がする。
だから?収入面でも世代・性別・学歴でかなり明確な差があるし、夫婦構成も同世代・同学歴でくっつきがちだから世帯毎にみても若年非大卒が低くなる。
その若年非大卒女性が子どもをもち、それを支える若年非大卒男性が
社会からの保護も手薄で取り残されているような現状は、
ここまでかみ砕かないと見えてこなかった。
各世代で協力しあって、次の社会をつくっていくことが大事というが、
そういう世代間や階層のような分断を超えた交流が自然に出来る社会は楽しそうだと思う。
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
ビジネス・実用
ビジネス・実用
ビジネス・実用
ビジネス・実用
小説・文芸