吉川徹のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
著者の最新刊である『日本の分断 切り離される非大卒若者(レッグス)たち 』(光文社新書)を先に読んで、そのひとつ前の研究であり、前提になっているところを確認するために読んだもの。
「学歴」がすべての問題の主成分にして、その出発点であるというのが大きな主題であり、その状況説明が長く書き連ねられている。結論として何が言いたいのかを気にしていると、最後のところで、大卒と非大卒の共生を保つ社会を目指すこと、社会的に弱いグループになってしまう人たちへの配慮、といった点を認識しようというところだろうか。
大卒・高所得世帯がその経済力によって子どもを社会的強者へと導くから問題が大きくなるといった議論と -
Posted by ブクログ
昨今、問題意識が広がっている日本の社会情勢について、ひとつの切り口をまとめたもの。焦点が当てられているのは、30代までの非大卒のグループ。特に、その中の男性について、問題視されていない現状を懸念している。これまで社会の隅々を支えてきたこのグループの弱体化は、相対的な弱体化から絶対的な弱体化へと進み、日本の社会が危機に陥る決定的な要因のひとつだと主張している。この本ではパネルデータの解析によってその背景が示されている。
世の中、大卒を前提とした議論のなんと多いことか。
非大卒の人たちは、外国人労働者や人工知能、ロボットなどに置き換えられていくのだろうか。確かに、競争力が落ちたから苦境に陥り -
Posted by ブクログ
大学進学率が50%程度になり、人口の半分が高等教育を受けた人となる日はそう遠くない。大学を出ているかどうかが、就職先や賃金、果ては友人関係、結婚相手までも拘束しているという。実際に感じながらも学歴で社会的な地位を語ることをタブー視していた今までの考え方に挑む良書。今、自分の付き合いのある人々を見るとどういう人なんだろう?実は自分が好んで付き合っていると思ってみても、みんな同じ学歴なんて事は・・・あるかもしれないねぇ。山田昌弘『希望格差社会』(筑摩書房2004新書じゃありません)は将来への希望にも格差についても格差が生じ、それが日本社会を不安定にしていると言う。また、リスクを避けることができな
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Posted by ブクログ
高卒vs.大卒の構図があるのだということはよく理解できた。
私の感覚としては、大学を卒業するのは当たり前だと思っていたので、高卒の人たちの人生について考えてみることもしなかった。
自分に高卒の同級生がいたら、同窓会で再会したときにどのような生活を送っているのかを聞いてみようと思った。また、その人の子供はどのような教育を受けているのかも気になるので質問してみる。
しかし、高卒の人間は、余程努力しないと大成しないだろう。斎藤一人氏のようにたとえ中卒であろうとも本人の努力で立派な業績を残される方は確かにいる。
だが、歌手、スポーツ選手や将棋・囲碁など特異な技能に秀でている人を除けば、ほとんどの人 -
Posted by ブクログ
[ 内容 ]
日本の大卒層と非大卒層―。
全人口におけるその割合は、ほぼ同数となってきた。
しかもそれは今後も続く。
これが本書の言う、学歴分断社会である。
そして大卒/非大卒という分断線こそが、さまざまな格差を生む。
学歴分断社会は、どのようにして生じたのか。
そこに解決すべき問題はないのか。
最新かつ最大規模の社会調査データを活用し、気鋭の社会学者がこれまでタブー視されてきたこの領域に鋭く切り込む。
[ 目次 ]
第1章 変貌する「学歴社会日本」
第2章 格差社会と階級・階層
第3章 階級・階層の「不都合な真実」
第4章 見過ごされてきた伏流水脈
第5章 学歴分断社会の姿
第6章 格差社