滝川さりのレビュー一覧

  • お孵り

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    ネタバレ

    あの津山事件とよく似た冒頭の事件記事の因縁に生まれ変わりの村という閉鎖された舞台、タイサイサマを信じる村人の狂信性、村が抱える後暗い秘密が上手く組み込まれ、気づけばこの作品の世界にすっかり没頭していた。
    村の臨月の妊婦が臨む儀式も嫌悪感大だけど、何より自分の産んだ子が村の死んだ誰かの生まれ変わりとかホントにショックが大きいなぁ。母親の立場だとゾッとする。
    次はどんな恐怖がくるのか楽しみな作家さん。
    山羊原麻織という淡々とオカルトに対峙していく強く凛々しい謎めいた女性も気になるところ。
    おもしろかった!

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    2022年08月18日
  • お孵り

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    因習村ミステリー。山奥にある村の昔から異様な宗教『タイサイ様』が信仰されており、村では産まれる子供は亡くなった人の生まれ変わりと信じられている。
    主人公の妻も里帰り出産するが、旦那さんは妻と子を村から連れ出そうとする。探していた我が子を見つけたが、妻は憑依され村人達を次々と殺し自分も死んでしまう。我が子だけを連れて村を出て自宅に帰り赤ん坊をあやしていると「ただいま」と妻の声が聞こえる。主人公は思わず「おかえり」と返答する。

    実際にあった村での殺人事件を元に、信仰、生き返りを組み合わせて構成されていて、そこに因習も加えられたホラー小説である。

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    2025年12月19日
  • くたばるの小人

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    ネタバレ

    冒頭から最後まで色んな意味で気持ち悪い
    イジメの悪質さ
    親のモンペ具合
    ホラー要素の気味悪さ
    最後ははっきりしない気持ち悪さ

    人の存在的に持っている恐怖心を題材にして
    恐怖心を煽っているのがいい。

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    2025年11月25日
  • ゆうずどの結末

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    ネタバレ

    一晩で一気読みしました。

    「すみせごの贄」(このシリーズ好き)を読み終えて、次は何を読もうかなーと本屋をぶらぶらしていたら、都市伝説がテーマのゲームキャラクターが表紙になってる本を見つけました。
    ゲームの方はだいぶ前にクリアして、今でも好きな作品です。
    こうやって拡がっていっているのは嬉しいなぁなんて思いながら手に取りました。

    私はとにかく文体が合わないと読めないので、通常盤の封をされていない方をパラパラとめくって確認。
    体験型ホラーというのが決め手で購入しました。

    それが夕方で、ついさっき読み終えました。
    ちょうど良い長さでした。

    短篇形式なんだから日を分けても良さそうなものですが、

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    2025年11月17日
  • ゆうずどの結末

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    ネタバレ

    謎は謎のままだったので最後はスッキリしなかった。
    いじめの話と夫婦の話は面白かった。
    一番の謎は、ネット友達の話しの殺害の犯人は
    人?ゆうずど?あれだけ人間味溢れた話だった様に思える。
    その後獄中で彼は死ぬのだろうか?

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    2025年11月14日
  • あかずめの匣

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    ネタバレ

    最後のエピローグで丁寧に全章の解説されているのが設定をちゃんと折り畳みたいという意思を感じてちょっと拍子抜けした。
    随所随所に感じた濁した時事ネタ出す割に関係ないなあ、とか決定的なこと書いてないなあってところがトリックだったんだなあ…とは思うけどあかずめの呪い自体にあんまり関係ない気もしたな…

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    2025年10月30日
  • くたばるの小人

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    この物語の基幹となるいじめ問題は、心が痛くなる。教師としてそれに悩まされ、加害者の親はモンペと来た。そんな閉塞感と、小人の幻想的かつグロい存在感は良かった。

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    2025年10月27日
  • お孵り

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    よくある因習村系で、作中でそこそこ時間の経過があるので1イベントあたりの描写がいまいち淡々としてしまっている感じ。
    タイトルの通り孵化するシーンがあるんだけど、卵から出てくるのが可愛い小鳥でも美男美女でもなく爺さんだったのにはがっかりした

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    2025年10月10日
  • あかずめの匣

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    この本を読んでいる途中で、鼻が詰まって息ができず、夜2〜3時間おきに起きるという不調が出ました
    何かのアレルギーが酷くなったそうですが、何のアレルギーが要因になっているかは不明
    結局12月に手術が決まったのですが
    この本の呪いの死因は全て窒息です

    本気で呪われたのかと震えました

    ミステリー要素のあるホラーとの前情報で読み始めました
    逆のホラー要素のあるミステリーはとても面白い作品が多く、好んで読んでいますが
    ミステリー要素のあるホラーは、今まで中途半端で残念だった作品が多く
    今回もあまり期待しないで読んだのですが
    ちゃんとミステリーだったしホラーでした

    犯人を探すミステリーではなく
    どん

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    2025年10月03日
  • くたばるの小人

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    ネタバレ

    群集恐怖症の小学校教師が、無数の目を持つ小人の恐怖に晒されるパニックホラー。
    小人の末路やその後はホラーの王道のお約束だが、そこに至るまでの肉付けが上手いなぁ。
    モンスターペアレントの恐怖、いじめの恐怖、無害だった者が豹変する恐怖、集団の恐怖…側面から複数の恐怖が張り巡らされ、ラストの絶望感の徹底ぶりでとどめを刺された感じ。
    途中までそんなに小人に抵抗なく読んでいたら、めぐみが口の中を美咲に見せる場面で小人への嫌悪感が一気に爆上がり。読み終えてふと表紙をよくよく見返したら、、、もうゾワゾワが止まらない。

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    2025年09月15日
  • おどろしの森

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    ネタバレ

    新築物件で起きる怪奇。家でしか起きないかと思いきや、徐々に出先でも起きるように。夫はこの怪奇を解決しようと霊能力者を頼るが、どうやら妻には見えないようで妻は夫の精神的不調を疑う。夫は無事に呪いを解き家族仲を元に戻すことができるのか……!?

    正統派和ホラーなのでホラーとしては怖くはない。けどお互いを想う心とかそういうのが話のキーになっていくので、親愛の物語としてはわりと好み。かっこいいパパが見たい時にオススメの本。

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    2025年08月30日
  • くたばるの小人

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    面白かった!でも怖くはない。
    小人に馴染みがないせいかファンタジー色強めな感じがした。
    グロさはあるけどホラー度は弱めかも。

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    2025年08月17日
  • ゆうずどの結末

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    初読み作家さんです。「読むと呪われる本」ゆうすどにまつわる4話のオムニバスホラー。映像を見ると呪われる「リング」みたいな感じかと思いきや、呪いは他の人に転嫁できない。1文字でも読んでしまうと、本を捨ててもいつの間が戻ってくる。ありきたりな設定だけど、なんだかゾワゾワして最後まで一気読みでした。

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    2025年08月02日
  • くたばるの小人

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    表紙のイラストが好みでジャケ買い
    しかし、登場する小人がまったく可愛くない!
    むしろ気持ち悪い
    そして主人公
    ホラーものにありがちな、イライラ展開もありつつ(だからこそハラハラさせられる)
    ラストまで怒涛の展開で楽しめました

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    2025年07月17日
  • あかずめの匣

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    ネタバレ

    「人を閉じ込めて」窒息死させる“あかずめ”なる女怪とその呪いに纏わる連作ホラー。ある人物が「あかずめ」というホラー小説を書店でふと手に取るという枠(匣?)物語の構成を取っている。

     作中作「あかずめ」はある地方の小さな村、冠村にある“窒息の家”と呼ばれる廃墟と“あかずめ”という怪異の言い伝えを巡る4編が載る。それぞれ、認知症の母の介護のため地元の冠村に戻ったシングルマザー(第一章)、“窒息の家”に肝試しで入った大学院生とその仲間(第二章)、異常な行動を繰り返す引きこもりの父親を呪い殺そうとする女子高生(第三章)、“あかずめ”の呪いを代々受け継いできた赤頭家の女(第四章)という内容で、“あかず

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    2025年07月16日
  • あかずめの匣

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    『怪異』という不条理この上ないものに、理屈やルールを求めるのはナンセンスだとは知りつつも、それでも救済を望まざる得ない絶望的状況…
    怖かった。

    ただ、
    作者さんは前作に続き、読む事で障りに触れてしまう物語を綴られている。
    予定調和にならないことに加えて、ご自身がナニかに祟られないよう充分お気をつけ下さい。

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    2025年06月26日
  • あかずめの匣

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    サラッと読めそうなホラー小説を求めて手に取った1冊。
    「体験型ホラー」との謳い文句を見て
    中身を見なくてもなんとなく予想がついてしまったので
    読む前からネタバレくらった気分で少しションボリ。

    しかけ部分を読んでも、やっぱそうきたかーといった感じ。

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    2025年06月24日
  • あかずめの匣

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    あかずめの呪いに翻弄され死にゆく人達。けっして興味本位で訪れてはならない廃墟。呪いは瞬く間に伝播し人を飲み込んでいく。ホラーとしてのじっとりと纏わりつく恐怖もありながら切なさや悲しみも感じられた作品になっていました。呪いの条件や呪いから解放される方法を推理していく過程も面白かったです。

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    2025年06月23日
  • ゆうずどの結末

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    読みやすくてサクサク読めてしまった。捨てても捨てても手元に戻ってくる辺り、理不尽さが意味不明でホラーみを強く感じる。呪いの正体ははっきりとわからない、◯◯の怨念とか古びた本とか曰く付きとかそういうんじゃなくて、身近な角川ホラー文庫…ライトな都市伝説レベルに見えるのが今っぽい。

    呪いの本、動画とか音とかじゃない、意志がないと読めなくない…?トリガーは地味めか、そこまで怖くはないかな?て思っていたのだけど、第3章で突然本文を読まされるハメになったり、黒い栞が挟まっていたり、ブツっと切れたりするのじわじわとくる。
    呪われた者にしかみえない「結末」とか白いアイツとか、他の人には見えてないのか!ってわ

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    2025年06月20日
  • お孵り

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    生まれ変わりを信仰する田舎の因習に抗おうとする夫婦とその末路。
    なかなか面白かったが、展開はこの手のホラーの定番ではある。

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    2025年05月28日