滝川さりのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ友人から呪われたかもしれない、と考える大学生の男性。本屋で、情報を得られそうな本を見つける。
タイトルは、「あかづめ」。
ー閉じ込めて窒息させて殺すー
その本は4章立てで、3章まではあかづめの呪いと関わった人達の話。
第1章は、離婚した後、母親の介護のために娘を連れて田舎に帰った女性の話。そこには、「窒息の家」と呼ばれ恐れられている廃墟があった。
第2章の主人公は、後輩たちと廃墟に肝試しに行った大学院生、友貴。一緒に行った後輩たちが次々に不審な"窒息死"を遂げてしまい‥。
第3章では、父親に死んで欲しい女子中学生が、教師から「ある呪い」を教えられる。それは、条件を満たすと対象者が窒息死するというもの。しかしその為には、自身が一度呪われた後生還する必要があった。
そして最後の章は、呪いを産み出してしまった家のなんとも陰惨な話。
冒頭の男性、なぜ友人から呪われるかというと、ちょっと一筋縄ではいかない、同情できなくもない経緯がある。本を読み終わり、呪いが発動する条件を必死に考察し、なんとか助かろうと足掻くのだけど‥でも‥ダメだった!
条件は間違っていなかったけど、解釈の範囲が大き過ぎて、こんなのから逃げるの無理なんだけど‥。
最後のページをめくったら、たった1行‥ヒェッ。
いやいや‥怖かった〜。 -
Posted by ブクログ
めちゃくちゃ面白かった。
青井克生の章分かりづらかったから勝手に整理する。
克生の祖父が30年前に知人から呪いの本を貰って土蔵に封印、
18年前、青井克生が6歳頃に青井父が土蔵内で地震に見舞われて偶然本を読んでしまい呪われて、そこから籠城戦(呪いの成立条件は妻と克生の死)
そして青井克生本人も同じく18年前に土蔵で偶然ゆうずどを読んで呪いを発動(呪いの成立条件は青井克生の妻と子供の死)
6歳だから妻と子供はまだ居ないし、だからめちゃくちゃ人生を賭けた長い呪いが発動したのか。
そんな牛歩で進行していく呪いのバリエーションは手前までの章では一切なかったから、読んだら割と短期間に決着がつくのかと思ってた。
妻と子供がいてもおかしくない年齢まで生かして、妻と子供を架空に作って、それらが紛い物だとネタバレをしたところで殺す…なるほど、壮大だ。
でも青井母が、夫がかかった呪いを息子からそらす為に自ら安全圏から出て死ぬ展開はわからんかった。
2人とも生きてた方が呪い発動条件的には著しく適合してないからより安全に思えるのに、なんで自分が狙われて死んだら息子は助かるって思い込んだんだろう。
一晩だけの決戦とも限らないし、自分が死んだら意気揚々と次は息子を殺しに来るかもしれない。呪いの持続力なんかもあの時点ではまだ見えてなかっただろうに。
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Posted by ブクログ
滝川さりさんの本は、ゆうずどの結末に続いて2冊目。ホラーはあまり期待しないで読むようにしているのですが、滝川さんの本は前作がとても良かったので期待して読み始めました。
最初から引き込まれて一気読み。流石の牽引力。やっぱり書き方が上手い!物語の構成や演出、登場人物の心理描写や風景の描写とか全て。そしてしっかり怖い。どの章も怖かった…。
エピローグでしっかり解説してくれるのでその点も親切。分かった上でもう一回読み返したくなるなあ。オチもいい。読後感は最悪だけど、ホラーはこうでなくてはと思ってしまう。他の作品も読んでみたくなりました。おすすめです。
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Posted by ブクログ
ネタバレ序章からゾクゾクっとなって怖かったです。第三章の話が特に印象に残りました。同時に考えさせられたこともありました。
復讐のために「ゆうすど」の本を使って呪いで人を殺すっていうことを小学生の青年が考えてしまうことには衝撃を受けました。「人を呪わば穴二つ」と言う諺も改めて学びました。
全体を読んで怖かったけど読んで良かったと思う作品でしたし、面白かったです。
ホラー小説に対する考え方が少し変わったかもしれません。作者は「確かにホラー小説は怖い。しかしこういったホラー小説を読んで読者はもっと強く生きろ」というメッセージを伝えたかったかもしれないですね。 -
Posted by ブクログ
本を媒介にした呪い、マジで本読みとして嫌すぎる設定
勝手に読みすすめられて呪いが進行するの怖い。本を読むことになれているとだいたいあと何ページって言われると全体のどのあたりかというのは想像できると思うのだが、それが想像できてしまうがゆえに、もうすぐそこじゃん!となってしまう
連作式で話が進んでいくけど、ちょくちょく黒い栞のイラストがあってビクついてしまう。ひぃ!ってなった
最後まで結局この呪いの本がどこからきて、どこへゆくのかはわからないのだけど、本であることで自分のもとにもきてしまうのでは…という余地が残されているのがアイテムとしての使い方がうまいなあと思ったんであった
滝川さん、デビュー作まだ読めていないんだよな。読みたいな -
Posted by ブクログ
ネタバレ読むと呪われてしまう角川ホラー文庫から刊行されているという『ゆうずど』。本を読んだ者にだけ黒い栞が見えて、勝手に栞が結末へと移動していく。と同時に不気味な女の霊が現れ、その者の結末(死因)を告げる……様々な年代の読者が呪いに恐れ慄き、結末に抗おうとする連作短編。
非常に恐ろしかったです。ある場面であまりにゾッとして読むのを中断してしまった位。久々でしたね、こんな読書。各章が人名になっていて、その主人公が『ゆうずど』に呪われ、なんとか逃れられないかと足掻く中で、『ゆうずど』のことが少しずつ明かされていく構成。とはいえ全部で四章で、プラス最終章として作者の滝川さりさんが『ゆうずど』を書いた経緯と遭遇した怪異が描かれる。実際に各章の間に黒い栞の挿絵が入っていたり結末の編集部註釈も含め、かなり技巧を凝らしたメタホラーだと思います。
ただ、一方で呪われる条件や回避方法がわかったうえでも絶望感は変わらないという逃れられなさ、それもホラーとしてとても上質だと思いますが、本(呪い)は依然存在し続けるためモヤモヤする人もいるかと。