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Posted by ブクログ
【2024年114冊目】
念願のマイホームを手に入れた拓真は、愛する妻と娘に幼い息子との四人新生活をスタートさせた――のだが、拓真の周りで不可解なことが起こり始める。鼻につく抹香の香り、家族ではない女の笑い声、ふとした瞬間に目に入る艶やかな着物を着た女の姿。バーで偶然出会った霊能者に家に来てもらったものの、拓真は呪われていないのだという。だがそう言い放った霊能者の後ろにはやはり着物姿の女が拓真を見ていて――。
家族の話というと、結構な確率で家絡みだったりするのですが、家が絡むと大体呪われる側としては理不尽だなと思うことが多く、今回もそのパターンでした。新築で買った家で怪異が起こるの気の毒すぎる…。
今作は霊能者が2人出て来ますが、途中の意外な展開に「おっ」と思うなどしながら読み進めました。人間の怖さよりも幽霊や怪異の怖さなので、いつも通りに想像力を働かせなければそんなに怖くはないです。映像化は絶対しないで欲しいですけど。
表紙の絵もおどろおどろしさより儚さが目立つなと思いました。読むと理由がちょっとわかる気もします。
因果応報なところがあって、少しだけ救われましたが、ラストにもうちょい怖さの余韻を残して欲しい感じの話だったな〜。
Posted by ブクログ
ジワジワ迫る恐怖と、霊との壮絶なバトルがいい塩梅だ。主人公は、新築の家を買ったばかりの尼子拓真。入居してしばらく経つと、甘い匂いや女の笑い声、派手な着物姿などの霊現象に悩まされようになる。しかし見たり聞いたりするのは拓真と4歳の息子だけ。妻と高校生の娘には不審がられてしまう。接待で訪れたガールズバーの店員のミヤ(実は男)、ミヤの恋人で霊能者の波瀬アキラに助けられ、拓真は「おどろし」と呼ばれる霊に立ち向かう。
まず、冒頭で大ピンチに陥っているクズ男が、まさか主人公なのか?というミスリードもあって、もしやバッドエンドなのでは??と警戒しながら読み進んだ。普通に善良な人だよな〜と思いつつ、冒頭の男は、拓真の上司であり、パパ活を始めた娘の祐希を騙して襲おうとした変態だとわかり、一安心。でも、その祐希も呪われるはめになり、妻の茉佑も巻き込まれて大怪我を負ってしまう。この辺は、家の中で逃げ場を塞がれて追い詰められていく様子が怖かった。2人は死んでしまうのではと思ったぐらいで、間一髪、拓真とミヤとアキラに助けられるが、結果的に茉佑以外全員、ミヤの故郷にあるおどろしの棲む森に連れ込まれ、最後のバトルになだれ込んでいく。
ジャンルはまごう事なきホラーだけど。おどろしを生み出した、江戸時代の遊郭での悲劇、父と娘のすれ違い、高校生のスクールカースト、パパ活、児童虐待、と、いろいろとてんこ盛り。それでも、それぞれの話がストーリーに密接に関わって来るので、読みづらくはない。
ラスト、アキラが呼んだ山の神に斃されたおどろしに、ほんの少しの救いがあったのは良かった。
幼少時に、姉たちに無理やり禁足地の森に連れて行かれ、おどろしの呪いを広める役割を負ってしまったミヤは、悪夢を乗り越えて、アキラと歩もうと前を向く。パパ活相手に襲われて傷ついた祐希も、徐々に回復して彼氏ができる。
主人公の拓真はごく普通の、年頃の娘に嫌われて悩む善良なお父さんだったのに、すっごい頑張ったな〜と思う。
メインの登場人物が、誰も不幸にならない、むしろ良い方向に変化している。ホラーとしては甘いのかもしれないけど、散々怖がらせておいて爽やかに終わる、私はこういうの好き。
Posted by ブクログ
ホラーだけど怖くない。面白いには面白い。
禁足地の森がある。村が廃村となり、そこの樹木が建築材として使用されてしまう。
森は江戸時代の岡場所の娼婦が捨てられた場所で、そこで怨霊(呪い)と化した娼婦が森から出るために呪いを拡散していく。
幼少期にその森の入っていった美女の外見を持つミヤという青年が呪われている。キスをすると呪いが感染する。
恋人のアキラも霊能力者。この二人の関係が普通の男女と思ったら、BL的なものだった。アキラが女だという仕掛けがあるのかな?と思ったらそうではなかった。
そうすればいいのに。
ただ、このキャラがよく立っていたと思う。
物語は、禁足地の森から伐採した木材で作った家を買ったサラリーマン一家が呪いに襲われ、ミヤ、アキラが助けるというもの。
サブストーリーとして、父、娘の関係。娘の葛藤、パパ活など、複層的な展開になっている。
このあたりが巧み。
文章がすっと頭に入ってくる読みやすさがある。ただ、この読みやすさが、恐怖を軽くしているような気もするのでなんともいえない。
ホラーと言うより、キャラ小説として面白かった。続編、シリーズ化されるのではなかろうか?
うーん
すらすらと読めてしまう読みやすさ、吸引力はあると思います。でもこの作者さんの前の作品のほうが怖かったかなぁと思います。こちらはそこまで怖くないです。最初こそ、遊女の霊となると怖いのか?と思いましたが、後半は霊との剣を持ってのバトルですね。なのでしっとりじめっとした怖さではないです。
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