滝川さりのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ短編集のように物語が進んでいく構成が印象的だった。叙述トリックも盛り込まれており、読み進めるうちに「なるほど、そういうことだったのか」と納得させられる場面もあった。仕掛けを理解したうえでもう一度読み返せば、また違った面白さを味わえそうだと感じた。
一方で、最後まで呪いにかかる条件がはっきりとわからなかった。自分が読み取れていないだけかもしれないが、呪いから抜け出せた人物がいた理由についても、明確な説明を見つけられなかった。また、呪いが進行するスピードも人物によって異なるように読めたが、その違いが生じる理由もわからなかった。
こうした点には腑に落ちない部分が残ったものの、それ以外は個人的に求めていたタイプのホラー小説だった。疑問は残りつつも、読んでみる価値のある一冊だったと感じる。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ現実と虚構の境界がぐるぐると曖昧になっていく感覚がたまらなかった。
最近流行りのモキュメンタリーホラーとは意味合いが違うけれど、読んでいて感じる“どこまでが作り物なのかわからない不安”は、あれに近い。
ひょっとして、これを読んでいる自分もすでに怪異に巻き込まれているんじゃないか?そんな考えがふっと頭をよぎって、背筋がゾクッとした。
最終章の主人公は、作者自身。
「ゆうずど」の意味や、呪われる条件など、これまでの謎が明かされていくことで一度はスッキリする。
でもその直後、作者自身が呪われ、書きかけの文章のまま物語が途切れる。そして最後に添えられる編集部からの注釈。
あれは本当にタチが悪い。作者を作品の中に登場させ、呪いの対象にしてしまう構想はお見事だった。
面白いと思ったのは、心霊とヒトコワが絶妙に混ざり合っているところ。
心霊は「ゆうずど」という呪いの本そのもの。
ヒトコワは、その本を使って他人を呪い殺そうとする“人間の悪意”。
結局いちばん怖いのは人間だよな、と改めて思った。身近に感じる分、ヒトコワ要素のほうが刺さる。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ「ゆうずどの結末」がめっちゃ怖くて印象に残っていたんで、この作者の別の作品も読んでみようと思いました。
「プロローグ、第1章〜第4章、エピローグ」から構成される「あかずめ」についての呪いの話でしたが、この小説も怖かったです。
あかずめの条件①:あかずめの話を知ること、条件②扉を開けて閉じた空間に入り、扉を閉めること」本作では何回も出てきましたが、これをもとに、第1章と第2章が印象に残っています。第1章では窒息の家というタイトルだけで印象に残り、第2章ではあかずめを追究する学生たちが、次々と亡くなってしまうところが印象に残りました。