滝川さりのレビュー一覧

  • あかずめの匣

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    この物語は、友人に「あかずめ」という言葉で呪われたと気づいた主人公が、偶然見つけた同名の小説を通して呪いの謎を解き明かしていくホラー小説です。

    小説は、「あかずめ」というタイトルの4つの短編で構成されており、主人公は物語を読み進めながら、呪いのロジックを解き明かしていきます。

    正直なところ、最後のオチは少し期待外れでした。しかし、全体的な構成はとても面白く、一気に読み終えてしまうほど引き込まれました。

    ホラー小説としてだけではない魅力がある作品です。

    0
    2025年08月26日
  • ゆうずどの結末

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

     序章からゾクゾクっとなって怖かったです。第三章の話が特に印象に残りました。同時に考えさせられたこともありました。
     復讐のために「ゆうすど」の本を使って呪いで人を殺すっていうことを小学生の青年が考えてしまうことには衝撃を受けました。「人を呪わば穴二つ」と言う諺も改めて学びました。
     全体を読んで怖かったけど読んで良かったと思う作品でしたし、面白かったです。
     ホラー小説に対する考え方が少し変わったかもしれません。作者は「確かにホラー小説は怖い。しかしこういったホラー小説を読んで読者はもっと強く生きろ」というメッセージを伝えたかったかもしれないですね。

    0
    2025年08月20日
  • ゆうずどの結末

    Posted by ブクログ

    本を媒介にした呪い、マジで本読みとして嫌すぎる設定
    勝手に読みすすめられて呪いが進行するの怖い。本を読むことになれているとだいたいあと何ページって言われると全体のどのあたりかというのは想像できると思うのだが、それが想像できてしまうがゆえに、もうすぐそこじゃん!となってしまう
    連作式で話が進んでいくけど、ちょくちょく黒い栞のイラストがあってビクついてしまう。ひぃ!ってなった
    最後まで結局この呪いの本がどこからきて、どこへゆくのかはわからないのだけど、本であることで自分のもとにもきてしまうのでは…という余地が残されているのがアイテムとしての使い方がうまいなあと思ったんであった
    滝川さん、デビュー作

    0
    2025年08月16日
  • あかずめの匣

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    期せずして第1章が直前に読んだ『赤い指』と被るけれど、こっちは救いがなくてつらい。最後まで読むと、第1章前の「あかずめ」のタイトルページから凝っていたことが分かる。またエピローグで解説されている、各章の仕掛けもなるほどという感じだけれど、背筋『近畿地方のある場所について』みたいに、自分ごととして「怖っ」と感じるほどではなかったかな。

    0
    2025年08月11日
  • ゆうずどの結末

    購入済み

    ホラーだけじゃない!

    私自身の中で、最近になく面白い作品を読んだなぁ。
    ホラー要素だけの作品はあまり好きではないので、
    「ゆうずど」という本を読むと呪われて死んでしまうというただ単にいわゆる短編ホラー作品かと思い、あまり期待していなかった。
    だけど各章の話にまた別の要素のちょっとした怖いオチがあり、私にはその部分がハマってしまって一気読みでした!
    またこの作者の別の作品もぜひ読んでみようと思う!

    #ダーク #ドキドキハラハラ

    0
    2025年08月08日
  • あかずめの匣

    Posted by ブクログ

    「ゆうずどの結末」が面白かったので購入。
    期待通りの面白さでしたが ゆうずどと似ていると言えば似ているので比べてしまう人はいるかも。

    真ん中の各エピソードに集中しすぎて時間軸が元に戻った時に人物と流れを完全に忘れていて、一旦最初に戻ってしまいました。そのくらい集中して一気に読めてしまう作品を書かれるお力は相変わらず見事。

    0
    2025年08月07日
  • あかずめの匣

    Posted by ブクログ

    あかずめは人を閉じ込めて殺す

    あかずめの話を聞いた人が次々に窒息死する、という怪異。前に読んだ「ゆうずど」もそうだけど、日常侵食系ホラー、ゾワっとして面白い。
    各章もちょっとした叙述トリック的な要素もあって好き。

    0
    2025年08月07日
  • ゆうずどの結末

    Posted by ブクログ

    私自身の中で、最近になく面白い作品を読んだなぁと思う!
    ホラー要素だけの作品はあまり好きではないので、
    「ゆうずど」という本を読むと呪われて死んでしまうというただ単にいわゆる短編ホラー作品かと思い、あまり期待していなかった。
    だけど各章の話にまた別の要素のちょっとした怖いオチがあり、私にはその部分がハマってしまって一気読みでした!
    またこの作者の別の作品もぜひ読んでみようと思う!

    0
    2025年08月08日
  • ゆうずどの結末

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    読むと呪われてしまう角川ホラー文庫から刊行されているという『ゆうずど』。本を読んだ者にだけ黒い栞が見えて、勝手に栞が結末へと移動していく。と同時に不気味な女の霊が現れ、その者の結末(死因)を告げる……様々な年代の読者が呪いに恐れ慄き、結末に抗おうとする連作短編。

    非常に恐ろしかったです。ある場面であまりにゾッとして読むのを中断してしまった位。久々でしたね、こんな読書。各章が人名になっていて、その主人公が『ゆうずど』に呪われ、なんとか逃れられないかと足掻く中で、『ゆうずど』のことが少しずつ明かされていく構成。とはいえ全部で四章で、プラス最終章として作者の滝川さりさんが『ゆうずど』を書いた経緯と

    0
    2025年07月24日
  • ゆうずどの結末

    Posted by ブクログ

    読むと呪われてしまう本「ゆうずど」。
    一度呪われると本を捨てても戻ってくる上、
    紙だらけの怪異が見え始める。

    「ゆうずど」を読んでしまった人たちの
    短編集のような構成となっている。

    解呪の方法はあるのか?
    新体験型ホラー。

    0
    2025年07月20日
  • ゆうずどの結末

    Posted by ブクログ

    良質なホラーミステリー。久しぶりにホラー小説でアタリの作品に出会えたぞ。
    滝川さんの作品は初。前情報なし。最近B級系ばかり続いていたから今回もそのつもりで読んでたら、第二章からしっかりとしたミステリー要素が入っていてびっくりw ホラー小説に対してハードルが下がりまくっていたので、いい意味で裏切られました。
    第三章の本を読まされる所の演出も良かった。ゾワッってなりました。当事者になったかのような新感覚を味わえました。オチもいい。
    第四章のオチも残酷。これは嫌な死に方。
    最終章の終わり方もいい。所々黒い栞が挟まっている演出も良かったです。
    滝川さりさん初読みでしたが面白かった!他の作品も読んでみた

    0
    2025年06月15日
  • あかずめの匣

    Posted by ブクログ

    とある村の“窒息の家”と呼ばれる廃墟。そこにいる“あかずめ”という怪異は人を閉じ込めて殺す…

    読んでいると確実に読者も呪いの条件を満たしてしまうので、呪いの発動条件、解除方法を考えながら読み進めるまさに体験型ホラー。
    ミステリー要素もアリで面白かった!
    そして怖かった…!

    0
    2025年06月14日
  • あかずめの匣

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

     作中作品は緩めな不穏がずっと続いていて、あんまり進展してないな…という感じが凄くした。
     ここで伏線が張られているかもしれないぞという感覚はあるので、「あかずめ」に対してある程度見通しはできるかもしれない。

     でも、この本の最大の価値は、やっぱり最後の最後に訪れる仕掛けだと思う。映画や音楽と違って、読み進める、読み終えるという自分の能動的意思が強いほどゾッとする。いい仕掛けだった。

     この感想を洗面所で、歯磨きをしながら書いている。風邪をひいていて鼻が効かないはずだったのに、いつの間にか酷く嫌な臭いに包まれている。

    0
    2025年06月08日
  • あかずめの匣

    Posted by ブクログ

    過疎村にある廃墟「窒息の家」と人を閉じ込めて殺すとされる怪異「あかずめ」の言い伝え。

    「窒息の家」に入ったら呪われるのか、敷地に入ったら呪われるのか、村に入ったら呪われるのか、「あかずめ」の言い伝えを聞いてしまったらなのか…
    呪いの成立条件を推理していくと、遠いところにあったはずの呪いがヒタヒタと読み手側に近付いてくる怖さ。

    ホラーにミステリー要素も含まれており、確かに帯に書かれている通り「新感覚・体験型ホラー」だった。

    0
    2025年06月02日
  • あかずめの匣

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    高完成度ホラーの『ゆうずどの結末』を越えるのは難しいんじゃないかと案じて読み始めたが…余計な杞憂に終わる怖おもしろさ!
    時代がバラバラの四つの章に共通する怪異「あかずめ」の呪いが様々な登場人物たちに襲いかかる。人を閉じ込めて殺すという呪いの中身はシンプルで恐怖は薄かったけれど、誰が「あかずめ」の呪いの条件に気づいて生き延びるのかハラハラさせられる展開は非常にスリリング。
    エピローグの『扉』と「もう出られません」にはやられた~!感が半端なかった。喜んでいる場合じゃないのに、喜んでしまうのはホラー好きのサガかw

    0
    2025年05月11日
  • あかずめの匣

    Posted by ブクログ

    ゆうずどでも際立ってた「ミスリードへの誘導上手」が、ばれないぎりぎりまで攻めてきててどきどきしたあ
    読み返すときちんと気づくけど、初見では「ん?」と思ってもなんとなく流せてしまう、言葉の省きかたが本当にお上手。
    最後は「こわい!」よりも「うまい!」が先に来てにんまりしてしまったよ。次回作も楽しみ!

    0
    2025年05月02日
  • あかずめの匣

    Posted by ブクログ

    ゆうずとに続き、こちらも面白かった。
    因習、人身御供、呪い、村の廃墟、、好きな人は前情報なしで読みましょう。
    徐々に紐解かれていく呪いの謎。
    知ってしまったら回避不可能。

    0
    2025年04月30日
  • あかずめの匣

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    怖い呪いの背景には悲惨で哀しい出来事があったために最強の呪いが出来上がってしまった。色々な事情を抱える人たちの救いになっていたり、呪いを解くためにミステリー要素も入っていたりで面白かった。最後の最後で本が閉じられなくなった。

    0
    2025年04月15日
  • あかずめの匣

    Posted by ブクログ

    怖かった。そして面白かった。
    本自体に仕掛けのある作品で、没入して読めて良い読書体験だった。
    この作家さんの別の作品も読んでみたい。

    0
    2025年04月03日
  • ゆうずどの結末

    Posted by ブクログ

    半日程度で読める本格ホラー。
    2章では巧みな罠にひっかかり、3章では考えさせられ、最終章で自分が安全圏から突き落とされる。なんとも恐ろしい作家だと思った。
    演出もとても良く、体験型のホラー経験として唯一の作品。

    0
    2025年03月30日