藤井保文のレビュー一覧
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顧客の行動を計測して、即時にビジネスモデルから逆算する(売上に直接的に関連する行動データにつなげるようUX/UIを設計する。購入ボタンを押してもらうには?を考える)のではなく、まずはより詳細な個別ユーザーの状況把握(細かな行動やインサイト、何に困っているのか?など)に努めること。
それが把握できて初めてUXの企画に入る。あの顧客層が抱える課題のカイゼンにどんなUXを提供できるか?に答え(仮説)を出す。この流れについて解説されている。四半期などの期間で収益を見るだけでなく、LTVでユニット(顧客)エコノミクスで売上を管理することの重要性を説く。
中国だけでなく、日本での成功事例も豊富。 -
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前作の「アフターデジタル」もだけど、DXを推進する経営者目線の話で興味深いとは思っていたけれど、実際自分に直接役に立つ話ではないなと思っていた。
でも読み進めていくにつれて、これからAIやテクノロジーが発展して人間以外のものに代替されるものが増えていく時代に、自分の価値をどう高めるかという話にも読める。
また、自分はデータ分析基盤にかかわる職務に着いているが、自分たちエンジニアはデータ分析基盤を提供するメーカーであるととらえることもできて、いろいろと視点が変わった。
仕事においてただ労働力やスキルを提供するのではなく、自分と関わった人達に良い変化をうめるような存在になりたいと思う。同じことを -
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ネタバレアフターデジタルの時代にビジネスで生き残るには①行動データ②状況ターゲティング③バリュージャーニー(体験)が必要である。
特に個人的には状況ターゲティングを意識することが必要であると思う。今までの行動データだけでなく、なぜ顧客がその行動を取るのかを深堀し(状況の理解)、顧客の感動する体験(UX)を提供しなければならない。
これまでのメーカー市場主義のようにモノを売って終わりでなく、そこからのサービスをどう考え、接点を持ち、感動を与えるかを考えていかなければならない。
またDXとは新しいUXを提供することであり、組織全体がUX意識を根付かせることが必要であると理解した。 -
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コロナ前に出版された本である。
2024年に読み終わったが、5年前と比較し世の中はどうなったか。オフラインからオンラインの時代へと短期間に進んでいるのではないだろうか。そしてビジネスの方法は大きく変わったのではないだろうか。
本の中では中国を中心に記載されているが、現在の日本は5年前の中国に近づいているのだと思う。何故このように大きな差があるのか。個人的には固定概念と現状に満足をしているからである。また根本的に日本はホワイトリスト思考型、中国はブラックリスト思考型というものであることも大きい。
オンライン時代となったことで多くの情報は入手でき、交流も増やすことができる。
オンラインとオフライン -
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まず何より重要なのは、インドネシアで見たのは「社会ペインへの注力とその解き方」であって、日本では全く異なる社会ペインを抱えているため、それを明らかにしてアプローチしなければならないということです。
▪️利便性は共有され、意味性は所有される
UXづくりやサービス設計、価値創造においては、「利便性」と「意味性」の特性の違いを捉えることが重要です。端的に言うと、「利便性は共有され、意味性は所有される」ということになります。詳しく説明していきましょう。
利便性は、「合理的な指標」で評価されます。例えば、いつでも、どこでも、誰でも、または、安い、速いといったマスでも分かりやすいものです。例えば -
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【アフターデジタルver.2】
p.109 顧客接点3分類
・ハイタッチ
1対1の接点で、訪問、相談などの個別対応
・ロータッチ
1対多の接点で、リアルで複数人に対応するワークショップやイベントなど
・テックタッチ
1対無限の接点で、オンラインコンテンツやメールなど、量産可能でいつでもどこでも触れられるもの
<注意点>
「デジタルをやる」ことが先行してしまった結果、デジタルに閉じてしまい、ハイタッチ・ロータッチで自分たちが持っている
強みをデジタルで生かすことができず、ユーザーから見て大して価値のないものになってしまう。
<重要点>
ハイタッチ、ロータッチで得られた信頼や関係性を、テックタッ -
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アフターデジタル
p.146
アフターデジタルの到来
・デジタルが至るところに浸透し、常時接続があたりまえになると、これまでオフラインだった行動も含めて、すべての行動データがオンラインデータになり、IDに紐づけられるようになります。
・人々の感覚としても、デジタル世界に住んでいるような状態になり、オンラインとオフラインを区別しないようになります。
ビジネス形態の変化
・大量にデータが出るようになり、OMOで思考できるようになると、企業体のできることが変わってきます。
・小売りの場合、
・医療の場合、
・移動の場合、
まとめて以下の2点、
1.高頻度接点による行動データとエクスペリエンス品 -
Posted by ブクログ
アフターデジタルとは、完全オフラインの世界はほぼ存在せず、社会全体がデジタル世界に内包されるような状況のことを指している。
第1章で紹介されているとおり、中国やエストニアはかなり進んでいるのだよね。
第2章で今後の競争原理が2つ提示されている。
1: 高頻度の接点で行動データとユーザー経験品質のループをまわすこと
2: 最適なタイミングで最適なコンテンツを最適なコミュニケーション形態で提供すること
文字だけ読むと当たり前のようだがフムフムと感じる。
行動をすべてデジタル把握された信用スコア社会というのはちょっと気持ち悪く思うけれど、もう避けられない方向性なのかなと思った。 -
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データ×エクスペリエンス
データを顧客へのサービス改善として使う、顧客視点へと変えることをがメインメッセージ
なるほどと思ったのは、
新しいブランディングについて P143
・いままでは情報の付加価値、背景のストーリーや共感を生むように印象付けること
・くまもんを地元ブランディングに自由に使っていい例、コミュニケーションをつくる仕組みで、参加者が自発的に広めていく環境を作った
◉思い浮かべるストーリーではなく、ユーザーに世界観にのってもらい、そこで自発的にコミュニケーションや体験を創り出してもらうこと
環境を創り出すことで生み出される体験価値を作り出すことが大事