藤井保文のレビュー一覧
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AIを始めとするデジタル技術が急速に発達する時代で「デジタル活用」と「デジタルトランスフォーメーション(DX)」の違いを理解するうえで良い書籍だった。
「デジタル活用と比べると、DXはビジネス変革に重きがある」と言うのは簡単。
しかし、「それは具体的に何か?」という問いに対する答えとして「データ×エクスペリエンス」があると理解した。この枠組みは今後デジタル技術が発達していく中で普遍的なものになると考える。
「データ×エクスペリエンス」とはつまり、顧客の置かれている「状況」に注目して、それをより幸せなものとしながら、その顧客の行動データを顧客ID情報と紐付けて、次の価値提供につなげられる「全 -
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2020/12/6読
凄い、すごい本だ。
前著で中国のIT、DXの進化に衝撃を受け、2冊目が出たというので手に取った。
二匹目のどじょうとやらかと思ったが、そうではない。
コロナ禍を挟んで、DX、UXがさらに進み、中国でもどんどん進化し、
衝撃的な内容はさらにパワーアップしていた。
後半の分析、日本成長のカギというのも魅力的だったが、
何しろ中国だ。
あの、中国で、顧客視点のサービスはかなり進んでいる。
なんで共産党が支配するあの中国で、と思うが、
縛るところと任せるところの加減がいいのだろう。
まず、アフターデジタルの定義。
真に顧客提供価値で勝負すること
とある。
それが中国で実 -
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現在、多くの日本企業は「デジタルテクノロジー」に取り組んでいますが、そのアプローチは「オフラインを軸にしてオンラインを活用する」ではないでしょうか。 世界的なトップランナーは、そのようなアプローチを採っていません。 まず、来るべき未来を考えたとき、「すべてがオンラインになる」と捉えています。考えて見れば、モバイル決済などが主流となれば、すべての購買行動はオンライン化され、個人を特定するIDにひも付きます。IoTやカメラをはじめとする様々なセンサーが実世界に置かれると、人のあらゆる行動がオンラインデータ化します。つまり、オフラインはもう存在しなくなるとさえ言えるのです。 そう考えると、「オフライ
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ネタバレ
第一章
売り手よし、買い手よし、世間良しの三方良しで考えると
〜買い手よし〜
バリューチェーン型よりバリュージャーニー型の方がユーザーに価値を提供できる。だからデジタル社会ではバリュージャーニー型のビジネスにすることで顧客満足度を高めて勝てる。
〜売り手よし〜
それコストかかるよね
→それはファネル型の構造で収益性をみてるから。そうではなくてジャーニーによってオンボーディング後の金落としとか、高価版ジャーニーに参加してもらうことで新しく収益がとれる。そしてジャーニー参加企業からも使用料をとれる。
(世間良し、はアフデジ2の内容かな)
アフターデジタル時代では企業間の競争はいか -
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特に価値の話に関しては、利便的価値と意味的価値で分けられてて、ふとベルガンディさんが述べていた意味のイノベーションを思い出しました。でもベルガンディさんは企業利益にまだ重きを置いてた感じがあったけど、ジャーニーシフトは顧客体験の先の行動変容まで繋がらないといけないから、考える範囲が変わる。
あと、属性によって分けるのではなくて状況によって分けてターゲティングするっていうのは目から鱗だった。確かに属性は細分化しすぎてて限界だよね。状況で分けたターゲティングを考えるときに、どんな感情が湧き上がるか、本当に正しいか、もっと深いところに理由があるのでは等を考え抜く必要がある。それは分かるけど、果たして -
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・ライダーに「頑張れば稼げる仕組み」で競わせる(仕組みを用意する)
・「ストリートスマート」なアプローチ:システムが完璧にできていなくても、「人出で何とかすればOK」とおおらかに割り切って実装を進める
・日本でよくみられるのは縦割りに仕組みを構築する仕組みだが、東南アジアでは「パパママストアという既存の業態」の姿を変えず、パパママストアが抱える社会課題を横串で解決する方向に進んでいったこと。
・事業や業界、製品を前提にしてしまうと、視点が狭くなり、世の中の景色を変える発想は生まれず、自社の部分最適にしかならない。中心に置くべきは「ユースケース」、つまり利用シーンや生活シーンであるといっており、 -
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2冊同時投稿「DXの思考法」「アフターデジタル」
必ずしもテーマが綺麗に重なっているわけではないが、私の中で一つのトピックなのでお許し頂きたい。
で、まあデジタルトランスフォーメーションであるが、平たく言うとなんなのか。
前者「DX」はその構造的理解を、後者「アフター」はその先端的実装事例を解説してくれる。
「DX」の肝は、データは階層構造で把握すべき、というもの(本書の例えでいうなら、ミルフィーユ)。「アフター」の肝は、もうリアルの世界でデジタルをどう使うかの時代ではない、両者に境はなくユーザーはそれを意識していない、企業に求められるのは最適なジャーニーの提供だというもの。
前者は概念 -
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IT業界に転職したということで、手に取った本。
中国の状況を例にとり、これからのデジタルに対する考え方を教えてくれている。中国は独裁国家なので、日本に全て当てはまる訳では無いが、自分ごととして考える必要があると感じた。オンライン/オフラインを別々に考えるのはもう古いのだと、考えさせられた。
恐らく一度では中々理解しきれない。
必要に応じて読み返す必要があると感じた。
【ビフォデジタル】
リアル(店や人)でいつも会えるお客様が、たまにデジタルにも来てくれる。
【アフターデジタル】
デジタルで絶えず接点があり、たまにデジタルを活用したリアル(店や人)にも来てくれる。
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デジタルトランスフ -
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デジタル担当とか関係なく日本の全会社員に読んでもらいたい本です。
難しそうなタイトルだけども、とても読みやすく、わかりやすいです。
まず章末に必ずまとめが書いてあって、それがひたすらわかりやすい。
そしてところどころ挿入してある図もわかりやすい。
方法論だけでなく、具体例もいちいち書かれていて、自分の仕事だったら?と考えながら読み進められます。
忙しい人はまとめと図だけでもいいから目を通せばいいのではないでしょうか。私はじっくり読みました。
そもそもの話ですが、日本でDXというと、いわゆる【企業】の業務改善などでデジタル磁術を導入してDX化したという認識なのですが、本来は【ユーザー】の生活 -
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ネタバレアフターデジタル2 UXと自由
■新たなUX(顧客体験)を議論しないDX=顧客視点で提供価値をとらえ直さないのと同じで本末転倒
・多くのユーザーがデータを預けてくれることには社会的責任が伴う。
・社会に還元して初めて、ユーザーが信じてデータを預けてくれる。
■行動データ
・顧客の解像度が上がり、付加価値を高める事が出来るようになる。
・行動データを利活用出来ないプレイヤーは負けていく時代。
■リアルな接点
・今までよりも重要な役割を持つ
・今までよりも頻度はレアになる。
■UX品質
・便利か、楽か、使いやすいか、楽しいか
■価値観の再定義
・成功体験のある企業・歴史のある企業が考える -
Posted by ブクログ
ネタバレ「アフターデジタル」オフラインのない時代に生き残る
■世界の状況
〇エストニア:世界で最も政府の電子化
・所有する不動産などの資産全てがオープン、誰が見たかもオープン
・強盗して所持金が増えたらすぐに分かる。
〇スウェーデン
・体内にマイクロチップ。手をかざすだけで会計
〇中国
・8億人の人口の97%がスマホ所有・モバイル決済
■オフラインがなくなる世界
・あらゆる行動が個人のIDと結びついて可視化
・単体事例の先進性ではなく、全体システムのアップデート
■メリット
・社会的評価仕組みが未成熟だった国では、社会的信用が保証され、努力すればいい待遇が受けられる仕組みになった。
・満