デジタル担当とか関係なく日本の全会社員に読んでもらいたい本です。
難しそうなタイトルだけども、とても読みやすく、わかりやすいです。
まず章末に必ずまとめが書いてあって、それがひたすらわかりやすい。
そしてところどころ挿入してある図もわかりやすい。
方法論だけでなく、具体例もいちいち書かれていて、自
...続きを読む分の仕事だったら?と考えながら読み進められます。
忙しい人はまとめと図だけでもいいから目を通せばいいのではないでしょうか。私はじっくり読みました。
そもそもの話ですが、日本でDXというと、いわゆる【企業】の業務改善などでデジタル磁術を導入してDX化したという認識なのですが、本来は【ユーザー】の生活そのものデジタルを使ってトランスフォーム、豊かなものにしていこうぜ、という【起点】が違うのをまず認識すべきなのです。
そして、ユーザー体験の品質でデジタル大国に遅れをとってしまっているというのは、中国と日本を比較すれば一目瞭然だし、中国の例は「アフターデジタル」にも書いてあったと思います。
じゃあ、顧客体験(UX)を起点としたDXを推進するために、企業はどうすればいいか、というのが本書に書かれています。
その核となるのが、「バリュージャーニー型」と言われるユーザーの本質的な価値を提供するビジネスモデルです。
ナイキの例でいうと、「走りやすいシューズ」を提供するのではなく「コンディションの維持」をするために必要な体験(シューズ、アプリ、イベントなど)を一連で提供する、というものがこれに当たります。
バリュージャーニー提供型に転換できなかった企業は、(シューズ、アプリ、イベントなど)個々の機能提供側になることになります。これは悪いことではないけど、企業の意思決定者は自社がどちらの立ち位置にいるべきなのか、方向性を考え、共通認識として持っておいた方がいいと思いました。