ロバート・ベイリーのレビュー一覧
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アメリカ南部の幹線道路沿いに自分の写真を配したビルボード弁護士、ジェイソン・リッチシリーズの2作目。まだ依存症の後遺症に苦しむジェイソンの元に因縁のギャングから殺人事件弁護の依頼が来る。容疑者はどこを切り取っても勝ち目のない元フットボール選手。負けが濃厚な事件をどの様に解決するのかと言うリーガルミステリーと共に、依存症者が立ち直る苦しさ、家族との関係など、人間ドラマとしても面白い。作者の作品は全て読んでいるが、どれも一貫して、あり得ない状況をひっくり返す、まるで黒が優勢のオセロ版を最後の一手でほぼ白に塗り替えるような鮮やかさがたまらない。次作が待ち遠しい。
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Posted by ブクログ
ネタバレエンタメ直球ド真ん中。ミステリ(少々)アクションも少々。リーガルハイで盛り上がり、安心して楽しめる、面白すぎる元弁護士のデビュー作。
※ネタバレ注意! 以下の文には結末や犯人など重要な内容が含まれている場合があります。
アラバマ大の教授トム(トーマス・マクマートリー68歳)は証拠論についての著書が版を重ね今ではロースクールの学生たちが参考書にするほどの名著になっていた。
また学生時代は、フットボールチームで、伝説の名コーチブライアントの指揮の下で選手として優勝に導くほど活躍もした。
トムは現在模擬裁判チームのコーチで、チームを全国優勝させた偉大な実績があった。
だが、模擬裁判中に意見の相違でチームの短気な学生が暴力を振るいトムも手を上げて優勝を逃し、それがyoutubeで拡散したことや、他に些細な出来事もあり理事会から辞任を勧告される。学部長で教え子のタイラーが後ろで糸を引いていたのがわかっていたが。
朝、血尿を見て検査を受けるとステージ2の膀胱癌が見つかる。幸い手術は成功したが苦しい治療の痛みはまだまだ続いていた。
トムは荷物を纏めて小さな町の農場に帰り、父が建てた古いレンガの家に落ち着いた。妻のジェリーは三年前に亡くなり老犬のムッソが唯一の話し相手だった。
とそこに巨漢で黒人の教え子、ボーセフィスが訪ねて来た。体調の悪いトムに代わって家や農場を整理して帰郷を心から喜んでくれた。お互いに早くに父を亡くして農場で働いて育った生涯の友だった。貧しいボーは奨学金を受けてアラバマ大に入りフットボールチームで活躍していたが怪我をした。トムは彼を励ましボーもそれに応えてロースクールに入りトップ10の成績で卒業、模擬裁判チームのリーダー時代にチームチャンピオンになったこともあり法律事務所からは引く手あまただった。採用された事務所でインターンとして働いた後なぜか故郷に戻っていた。
密かにやり残したことがあるといったが、それが何かトムにも話さなかった。孤独に陥りそうになるトムの支えであり力強い味方だった。
魅力的な登場人物の中でもひときわ作者のお気に入りだったのか、次作ではボーを主人公にした「白と黒のはざま」という作品がある。故郷はKKK発祥の地というのだからどんなストーリーが展開するのかな。
トムに初恋の女性から会いたいと電話があった。話を聞くと娘夫婦と孫の乗った車が18輪の燃料輸送の大型トレーラーと衝突して亡くなった。横のガソリンスタンドに入ろうとして信号を左折した時に前から不意に車が現れたのだという。トレーラーは手前のくぼみに降りて坂を上ってきた。一時視界から消えたのだが、目撃したガソリンスタンドの従業員は、トレーラーは時速80マイル(約130キロほど)の猛スピードで走ってきたという。引退したトムはあの学生リックの事務所を紹介する。
運送会社の経営者ジャックは巧妙に、証拠書類を保管している工場ごと焼き払い、ドライバーに、過激な時間短縮運転を課すようなやり方が記された跡を、隠蔽した。
法廷での悪役は知恵を絞って対抗する。
トムは模擬裁判で殴り掛かった学生リックのみすぼらしい事務所を訪ね、自ら弁護を依頼した。誤解を恐れず付き合ううちにいつしかリックに信頼されるようになる。リックは短気ではあるが正義を忘れないいい奴だった。消された証拠の代わりになる新しい証拠を探して彼も死力を尽くす。
ここから作者のフィールド、法廷の戦いになる。リックが冷血経営者とそれに着いた弁護人、トムを追い落とした学部長のタイラーにおいつめられたじたじとなった時
「裁判長、原告ルース・アン・ウイルコックスの追加弁護人として参りました」
トム登場!!
若いリックが巧妙で汚い悪と戦うのも面白い、ここからトムが再び新しい人生に向かって立ち上がる姿に、単純に熱い拍手を送りたくなる。トムのいわれない醜聞の元になった女子学生もリックの事務所でいい働きをする
この後トムとリックは同じ事務所で働き始める後続の物語、シリーズの残り三冊を積んでおく。
ミステリは薄味で後半は法廷部分とややソフトなハードボイルドもあり面白過ぎた。
映画で言うなら「評決のとき」
リックは「ザ・ファーム」テイストも持つ なんてw。 -
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交通事故訴訟専門、刑事裁判経験はたった1件、アルコール依存症克服中の「ビルボード弁護士」ことジェイソン・リッチ。実姉が被告となった夫殺害事件を担当してから半年、ふたたび殺人事件容疑者の弁護に挑む――。
アラバマ州マーシャル郡で、若く優秀な保安官補が銃殺された。容疑者は元高校フットボールのスーパースターにして、リッチの姉の裁判で証言台に立った因縁の人物。彼が犯人であることを示す証拠は充分すぎるほど揃っていた。米国でももっとも保守的と言われるこの地で起きた保安官殺し。リッチは、街中を敵に回すこの裁判の弁護を引き受けざるを得なくなる。
法廷闘争、覚醒剤王の魔の手、依存症との闘い…アメリカ南部発、驚異的ページターナーの傑作リーガル・スリラーシリーズ、待望の第2弾。
ジェイソン・リッチの七転八倒ぶりが読ませます。 -
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「ザ・プロフェッサー」に始まる、老弁護士トム・マクマートリー4部作の最後の作品。
ぐいぐい読めます。
殺人犯ジムボーン・ウィーラーが脱獄した。
自分を牢に送り込んだトムに復讐を誓って。
トムだけでなく、なんとトムの仲間や家族まで、次々に殺すと宣言したのだ。
外出を出来るだけ控え、パトカーも常駐を頼んで警戒態勢をとったが‥
情け容赦なく、家族や警官にまで向けられた銃撃。
それは、女殺し屋のマニーによるものだった。
その恐怖もさることながら、トムは2度目の癌でさらに体力も落ちている‥
撃たれて入院した仲間の、生き延びる闘いも続く。
スリルは十分、ありますが。
これまで普通に生きてきた登場人物が撃たれて死んでしまうって。
現実味の少ないドンパチか、アクションものとして工夫されているなら、割り切れるけど。
これは?
癌で死に向かう様子がリアルで重いため、並行して描かれると、かなり謎を感じながら読まざるを得ませんでした。
私自身、身近な人を見送った経験ありますから。
それだけ、最後の勝利を強烈に感じさせたい?
死んでしまう人、生き残る人、最後に勝つ人。これは読者の深層心理に訴えてるんだろうか。
わかるのは‥ 作者は、ボーがめっちゃ好きなのね!
追い詰めまくり。やたら苦労させとるわ~(笑)
作者にとっても「魂の息子」なのかも。
4部作は終わったけど、ボーの出る作品は続くそうです。
ほらね(笑) -
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老弁護士トム・マクマートリーのシリーズ。
「ザ・プロフェッサー」「黒と白のはざま」に続く3作目。
トムの事務所のパートナー、リックが一時的に仕事を離れることになった。リックの父親が大怪我をしたため。
ある少女が弁護の依頼に訪れる。
1作目の事件で服役していた男ジャック・ウィリストーンが仮釈放後に殺され、少女の母親が逮捕された。
事件の証人となるはずだったウィルマという女性で、ある意味因縁のある相手だったが‥
トムは、ひっくり返す見込みの少ない事件の弁護に立ち上がった。
ジャックには莫大な保険金が掛けられていたことがわかり、調べるほどに疑わしい人物は増えていく。
そして、フィリピン女性らしい殺し屋の影が、トムの身近にまで及んでくる‥?
1作目すでに68歳で病身だったトム。
その逆転劇はカッコいいのですが~ダイジョブか?とはらはら。
読んだのはだいぶ前でしたが、このタイトルと似ているため、4作目「最後の審判」を読んだと勘違いしていて、最近になって読んだのです。
こちらも紹介していなかったと気づいたので、書いておきます。
トムは、学生時代はアラバマ大学の有名なスポーツチームの選手で、その後40年教鞭をとった名物教授。
仲間も教え子も多く、その絆が熱い。
「胸アツ」という言葉はぴったり☆ -
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クソ安心して下さい
ロバート・ベイリーの新シリーズもクソ面白いです
と、我が師匠のひまわりめろんさんがおっしゃてましたので、クソ安心して読みました
クソ安心したとおり面白いです
なので、これから読む方もクソ安心して読んでください
さ、新シリーズの主人公はジェイソン・リッチ
主要幹線道路に自らの顔写真を載せた看板を展開する民事専門の弁護士
看板は1枚だけでなくまあまあの枚数があります
(なんかやだーw)
知名度、実績は充分のすご腕弁護士だが、アル中から始まりプライベートはいろいろと問題ありです
そんな彼のもとに"毒姉"のジャナから「助けて!」の連絡が入ります
ジャナは夫の殺害を教唆した容疑をかけられ弟のジェイソンに弁護を依頼するのです
だが、ジェイソンは弁護を引き受けるかどうかを悩みます
なぜなら、アル中の上に刑事裁判の経験がまったくないからです
けど、もちろん引き受けますよ
さ、そこからロバート・ベイリーが描くジェイソン・リッチはカッコよくなっていきます!
主要幹線道路の看板の数をもっと増やしてもいいんじゃないってぐらいカッコよくなっていきます!
もし困ったことがあれば、
CALL 1―800 GET RICH
(リッチに電話を)
彼は頼りになるよ!
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アラバマからフロリダまでのハイウェイに看板を掲げ、交通事故案件を専門とし、いわば他人の不幸で財を成してきた通称「ビルボード弁護士」ジェイソン・リッチ。しかし彼は離婚と父親の死、さらに独善的な姉との関係に悩み、アルコール依存症に陥っていた。3か月間のリハビリを終えて退院した直後、突然疎遠だった姉からの電話が鳴る。姉は夫殺害の容疑で逮捕されており、ジェイソンに弁護を依頼したいという。ジェイソンは刑事事件の経験が無く、地域で疎まれていた姉にとっては不利な裁判となることは確定的で、ジェイソンは葛藤しつつも、父母を失った姪たちのために弁護を引き受ける。アルコールの誘惑と闘いながら姉の無罪を裏付ける証拠を探し続けるが、事件は想像以上に複雑で闇が深くーー。
新シリーズ開幕。こういうリーガル・ミステリをもっと読みたいと強く思う。 -
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シリーズ3作目。3ヶ月ちょっと前に「ザ・プロフェッサー」「黒と白のはざま」のシリーズ第1・2作を続けて読み、書評でこの2作を続けて読む方がいいと書いたが、前言撤回。全4部作を続けて読む方が良さそうだ。
この第3作でもドキドキする怖さ、緊張感溢れる法廷シーンなど面白さは引き継がれている。その上、第1作の伏線も回収しており、更に最後の4作目の予告も描かれている。
勝てそうもない(最後の)裁判に挑む主人公。それを助ける旧友。やむなく愛弟子や旧友と敵対することになってしまう葛藤。迫り来る殺し屋との息詰まる対決。読み出したら止まらない面白さ満載です。
さて、続けて最後の4作目を読むとするか…。 -
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68才の主人公トムは妻と死別し、癌を患い、アラバマ大学の証拠学教授の地位から不当に追い出される。
学生時代の恋人ルース・アンに夫の交通事故に関する相談を受け、教え子で弁護士のリックに弁護を依頼する。
若く感情的なリックと法務の権威で冷静なトムとの対照的な性格の二人が、被告側による証人抹消や脅迫などの暴力的な証拠隠滅という不利な状況下で裁判に挑む。
裁判でのトムの尋問は蓄積された法知識を縦横無尽に操り巧みに被告の弱みを抉り、卑劣な被告弁護士への鬱憤を晴らす姿に快哉を覚える。教え子のボーの恩師を支える姿も頼もしい。78才の老判事が68才のトムを励ます時に言った言葉、"What does Augustus keep saying in Lonesome Dove? ‘The older the violin, the sweeter the music.’ ” 〈ロンサム・ダブ〉でガスがずっと言ってただろ。『古いバイオリンほど、 甘い音楽を奏でる”ってな」
そして勝訴後のトム、“The old bull still has a little gas in the tank.” 老いぼれにもまだ少しはガソリンが残っているのさ。 -
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プラスキで唯一の黒人弁護士、偉大なボーセフィス(ボー)・ヘインズ
別名、ケツの穴全開弁護士
(と言いたくなるはず)
本作でボーは人生において2つの教訓を教えてくれる
ひとーつ!
人生において困難な局面に陥ったとき、重要なのは冷静さを保つことだ
感情を爆発させることは、自滅以外の何ものでもない
冷静さを保ち逆境にどう対処し、立ち向かうかが大切だ
ふたーつ!
「ケツの穴全開でいくぞ」
カッコよく言えば、「ワイド・アス・オープン」
ケツの穴全開でいくというのは、自分のエンジンをフルスロットで回転させること
100%の努力、自分の持てるすべてを発揮し、そこからもう少しだけスロットをまわすんだ
できるかぎり激しく!すばやく!ケツの穴全開で挑めば人生において最高のチャンスが生まれる
この2つの教訓を武器にボーは難しい闘いへと挑むのだ
もしかするとその闘いは、弁護士として間違った側(ザ・ロング・サイド)に立つことになるのかもしれない、、、
だが、正しい側とはなんなのだろう、、、??
それは自分の信念に基づいて進むことではないだろうか
ちなみに、、、
感情を爆発させずに冷静さを保ちつつ、ケツの穴全開でエンジンをフルスロットルにまわすことができれば最強じゃない!?
だけど、そもそもケツの穴全開にすること自体が高難度だなw -
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本作はトーマス(トム)・マクマートリー亡きあと、黒人弁護士ボーセフィス(ボー)・ヘインズを主人公にした新シリーズ
本作の注目ポイントは「ケツの穴」の開き具合だろう
ボーは師であるトムと最愛の妻ジャズを失い、さらには子供たちの親権を失って人生のどん底にいた
この状況下ではボーのケツの穴は完全に閉まっている…
『ザ・プロフェッサー』シリーズを読んできた読者ならこんなボーは見たくないはずだ…
そのような状況下である人物からボーの元へ弁護の依頼がやってくる
ボーは自分自身の人生と子供たちを取り返すため依頼を受けることに
ここに来てボーのケツの穴が開き始める
これは良い兆候だ
全開までもうひと開きである
つまり半開き状態だ
しかし、裁判は簡単ではない
圧倒的に不利な戦いに身を投じるボー
だが、「オレの人生に簡単なことなど何もなかった」と決して諦めなボー
そして、遂にそのときがやって来た
最終形態のケツの穴
「ケツの穴全開でいくぜ!」
やっぱり「ケツの穴全開」のボーは頼りになるぜ! -
Posted by ブクログ
アメリカンフットボールにスター選手とオデルと将来を約束されてる歌姫のブリタニーのカップル。
どちらも高校生でアフリカ系アメリカ人。
で、深夜にバス置き場でブリタニーが頭をビール瓶で殴られ死亡、そこに居合わせていたオデル、指紋からその前の喧嘩から圧倒的に有罪と思われ、そこでボーの登場。
この流れで絶対、犯人は違うとわかって読み進む。
検事長のヘレンが若い頃レイプされてできた息子ザニックが
いかにも怪しい。
でもそんなすぐわかるような仕掛けにはなってないはず…
と思ってよみ進めると、やはり最後の最後で真犯人が。
まさかのバンド仲間のイアンだったとは。
でもボーが写真でイアンに姉のキャシーの首にブリタニーにつけてもらっていた祖母からのネックレスの有無に(死ぬ直前までつけていたのに死後はどこにもなくキャシーのもとに戻っていたこと)気が付かなければ危うくオデルが犯人にさせられるとこだった。
絶体絶命の危機でいつも逆転裁判になるから安心して読めるけど。どういう結末かが知りたくて。
トム・マクマートリーが亡くなり、ボーセフィス・ヘインズ彼に遺志を継いで主人公の弁護士になってからこのシリーズはまだまだ続くと思っていたけど今回がどうやら最後みたい。
でも、ビルボード弁護士(ジェイソン・リッチ)というシリーズが始まるみたいなのでそちらも楽しみ。