フレドリック・ブラウンのレビュー一覧
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ネタバレ目次
・存在の檻
・命令遵守
・フラウンズリー・フロルゲルズ
・最後の火星人
・地獄のハネムーン
・星ねずみ再び
・六本脚の催眠術師
・未来世界から来た男
・選ばれた男
・入れ替わり
・武器
・漫画家
・ドーム
・スポンサーからひとこと
・賭事師(かけごとし)
・処刑人
初期の頃の切れ味鋭いショートショートが少なくなって、淋しい。
その中では『六本脚の催眠術師』が、にやりと笑える面白さ。
ここにきて本邦初訳の作品が結構あるのは、日本での人気に陰りが出てきたってことなのでしょうか。
『未来世界から来た男』は、創元SF文庫の表題作にもなったけれど、今はもう受け入れられないかもしれないなあ。
1950年代に書かれた作品は、第二次世界大戦後の世界観で、公民権運動の前の世界観。
作者が偏見を持っているというのではないけれど、人種差別が当たり前だったころの作品は、いくらひねりの聞いたプロットとはいえ、今はもう無理だろう。
そして、冷戦真っ只中の時代に書かれたこれらの作品を立て続けに読むと、いかに当時の人たちが、冷戦さえなくなれば世界は平和になると思っていたかがわかる。
宇宙人や未来人が来ては、地球をひとつにまとめようとする話が多い。
だけど結局、冷戦は一触即発の事態だったとはいえ、結局世界中を巻き込む前に踏みとどまることができていたけれど、今はそれこそ、世界中を巻き込みかけている状態だからなあ。
冷戦こそが一線を踏み越えないためのブレーキだったようにも思えてくる。
いま、「スポンサーからひとこと」あったら、どうだろう?
私はそこまで楽観的になれないなあ。 -
Posted by ブクログ
収録されている短編がどれも結構な読み応えで、読み終えるのにかなり時間がかかってしまった(さぞやジャスティンは待ちくたびれただろう)。そういうとき大抵は最初の方に読んだものは忘れていったりするのだけれど、すべてのタイトルで内容を思い出せるというのはすごいかもしれない。
どの話もミステリ要素はあるものの、表題作のようにハラハラするサスペンスもあれば、なんだかほっこりさせてくれるものだったり、かと思えばグロテスクな描写が続いたりと、振り幅が大きいため最後まで飽きずに楽しめた。
直接的表現をせず、それとなく真相を匂わせるのがお好きなよう。そして最後にゾクッとさせられるものが多い印象。
どれも良かったが、『叫べ、沈黙よ』はタイトルも含め気に入った。
『メリーゴーラウンド』も好き。犯人がアリバイ工作をする話は数々読んできたけれど、こんな展開は初めて。メリーゴーラウンドの中(?)で寝てるおじさんを想像したらなんだか笑えるし。
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日々の仕事帰りに、頭をリセットするにちょうどいい長さと面白さ。
“古典”の域に入っているのか、様々な出版社が編成した「短編集」が多く出ている。しかも時代により新訳されることで、再び編成しなおされ世に出る。
「叫べ、沈黙よ(沈黙の叫び)」「町を求む」「危ないやつら(ぶっそうなやつら)」は、少し前に読んだ星新一訳の『さあきちがいになりなさい』と話がかぶっているが、だからと言ってとばす気には全くならなかった。
フレドリック・ブラウンは20世紀中盤に活躍した作家だけど、こうやって新訳になるたびに、これからもその時代に違和感なく読まれ続けるのでしょう。
明治の文豪が西欧の小説を日本で定着させようとしたとき、最終的に何から学んだかというと“落語の小噺”だった。
ブラウンの超短編は、それに似ている。 -
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フレドリック・ブラウンの短編を読むのは、学生時代に『未来世界から来た男』を読んで以来、実に四半世紀ぶり。ブラックな笑いあり、言葉遊びあり、艶話あり。ショートショートの名手として知られるブラウン。星新一や筒井康隆、漫画でいえば藤子・F・不二雄のSF短編が好きな方なら、絶対にはずせない名作揃いである。
全集の4巻を手にしたのは、名作中の名作でここから様々な作家による派生作品も生まれている「回答」を読み直したかったから。「緑あふれる」や「唯我論者」「鏡の間」等、読後に余韻の残る作品が多々。他の作品も軽妙洒脱で、ニヤリとさせられるものばかり。読んでいるうちに昔を思い出したりと、なかなか楽しい読書の時間だった。
ここにきてフレドリック・ブラウンのSF短編全集とは、さすが東京創元社さんはいい仕事をされる。昨年、『シカゴ・ブルース』の新訳も出てたことを思い出し、ちょっと気になり始めている。
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巨匠フレドリック・ブラウンの短編全集、第2巻(全4巻刊行予定)。
第1巻に引き続き、珠玉の短編SF小説が堪能できる。そして本巻には、私の最も好きなブラウン作品『さあ、きちがいになりなさい』が収録されている。作品を覆うサスペンスと、背筋をゾッとさせられつつも、思わず「なるほど」と唸ってしまう結末。そして何よりも、タイトルとなっている台詞が出てくる瞬間が最高に刺激的!(掲載誌が『ウィアード・テールズ』というのも納得。)
その他の収録作品も秀逸なものばかりで、まさに「アイデアの宝石箱」。読み易い文体の短編ばかりなので、ちょっとした時間に気軽にSFを堪能できる一冊。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ――
星の数だけひとが居て、
星の数だけ物語がある。
1頁開いて、これから待ち受けているであろうとんでもないボリュームに胸が踊った。文庫ってやっぱ8.5ポイントくらいがいちばん読みやすいよねーと思っているんだけれど、そのうち読み難くなるのかな…やだな…
にしても18編も詰め込まれているとは。
美味しいものばかり並んでall you can eat. 但しデザートに、これだけは必ず最後に食べていってね、という絶品スイーツが待ち構えていて。お腹空いてるのか?
しかし美味しいなぁ、とぱくぱく食べていると、一貫して含まれている鋭い毒がいつの間にか身体中に回っていて、知らず識らず世の中を斜めに見てしまうようになっている、みたい。
ひどいレストランである。
勘違いコント大好きなわたしとしては、表題の「真っ白な嘘」、「危ないやつら」がお気に入り。「危ないやつら」の最後の一節なんて会心である。「闇の女」のMiss Darknessって響きは痺れる。
「笑う肉屋」は何かのミステリで言及されてたような気がする…十角館かなぁ? 覚え違い? 要素をぎゅっと絞ったミステリとしてよくできていて、こういうの集めて5分間ミステリみたいにしても面白そう。
そしてもう何より、締めを飾る――否、本当は違うのか?(笑 ――「後ろを見るな」の作品力と云ったらもう。
本当に、読み終わって暫く身動きが取れなくなるくらいの求心力で。
見事な一冊。☆4です。 -
Posted by ブクログ
フレドリック・ブラウンSF短編全集の第1巻
「最後の決戦(ハルマゲドン)」Armageddon
「いまだ終末(おわり)にあらず」Not Yet the End
「エタオイン・シュルドゥル」Etaoin Shrdlu
「星ねずみ」Star Mouse
「最後の恐竜」Runaround
「新入り」The New One
「天使ミミズ」The Angelic Angleworm
「帽子の手品」The Hat Trick
「ギーゼンスタック一家」The Geezenstacks
「白昼の悪夢」Daymare
「パラドックスと恐竜」Paradox Lost
「イヤリングの神」And the Gods Laughed
フレドリック・ブラウンは生涯ベストに入る『発狂した宇宙』の著者でSF短編の名手
既読のものが多いが懐かしく読んだ
いかにも50年代風のテイスティングがグッとくる
残りの巻も楽しみ