恩蔵絢子のレビュー一覧
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妻から、ママが最近認知症っぽい感じだと心配そうに言う事が増えた事から、ふとこの本を手に取ってみた。
脳科学者としての客観的な分析と実の母への娘の感情とが鮮やかに書かれててこの人しか書けない本。
アルツハイマーの進行により母が母でなくなる恐怖を感じながら、認知症とは?その人らしさとは?を真剣に考えながら必死で乗り越えていく、まさに血の通った学者の経験談。
愛情だけで越えられない綺麗事で済まない苦労はあるはずだが、この本の内容を知る事で介護する人される人にとって少しでも助けになるのではと感じた。
自分の両親も妻の両親もいい歳だから他人事ではない。少しでも心の準備をする為に良い出会いだった。 -
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実際の患者の事例を交えながらいかに依存症を予防するか、抜け出すかについて書かれている。読んでいると、フォーマットが一定していないというか、なんかバラバラな感じがするが、重要なことは一番最後にまとめられていたのでまあヨシ。
依存症治療法としてセルフバインディングや薬、苦痛側に力をかけるなど、わりとハウツー的なことを挙げながらも最終的に語られたものは徹底的な正直さと恥を受け入れる、また受け入れてもらうと言った精神論であり若干予想外であった。しかし、依存症が脳で起こっている以上、精神論に帰結するのは確かに妥当なのかも。
マシュマロの実験でマシュマロを撫で始める子どもは面白いと思った。マシュ -
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ネタバレ面白かった。色々なケースのストーリーが各章に分断されて記載されているので最初は戸惑ったが慣れると理解がしやすい構成になっている。
症例があまり私の身近にあるような依存症ではなかったものの、依存するモノが異なるだけで、スマホやネット中毒などとも共通したところが大いにあると思う。
おそらく違いは、他者、日常生活、健康への悪影響の大きさが、本書で紹介されているようなケースだと段違いに大きいという点だろう。
スマホやネット中毒だなと思う瞬間もあれど、まぁ大半の人は仕事や家庭に、あまりにも大きな障害が起こらないのではないかな。と、いうか、問題だと自己認識したり、周囲から「おかしい」と言われないため、自覚 -
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人とはまことに多面的な生き物で、いろんな特性を持っていますが、現代の学校教育では読み書きそろばんと記憶力ばかりが重要視され、それ以外の特性はちっとも評価されない。算数や漢字が苦手だと、勉強ができないヤツだと決めつけられる。このことが、私は以前から不満でした。でも、これからの世の中、AIが発達すれば、読み書きそろばん・記憶力なんかはAIには全く歯が立たなくなるでしょう。その後、人をはかる物差しはどうなるでしょう?
この本を読んで、その物差しは、認知症になった方をはかるのと似ているんじゃないかと思いました。失っていく能力を嘆くのではなく、それでも残る人の心の芯に光をあてて、その人を見る。それができ -
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父方の祖母に最後に会ったのは十歳くらいの頃、病院でのことだった。
遠くに住んでいたから、祖父を急に亡くしたあと、認知症になった祖母に会ったのはその一度だけだった。私のことを、私の妹の名前でしか呼ばず(年子で名前も似ているので混同したのか、妹のほうを気に入っていたのか)、息子である父の顔も忘れてしまった祖母は、それまでの印象とは違う、子供のように純粋な笑顔を私に向けた。自分の名前を呼ばれないことや、息子である私の父を覚えていないことで、おそらく私はショックを受けたのだろう。そのあとも父は何度も会いに行っていたが、私自身は再び会うことなく祖母は亡くなり、お葬式へも行ったはずだが思い出せない。
この -
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前に読んだ本だが文庫化を機に再読。
認知症のメカニズムと関連した脳科学・認知科学の知識が、実例を、しかも実感を持って書かれているだけによくわかる。ただ、結論部の”感情”についての議論の後半部分はちょっとまとまっていないと感じた。著者が母の現状について、それでも意味があることを納得したくて、唯一大きく残っている「感情」に重きを置きたい、とも読める。行動に付随するものとしての感情と、その人らしい反応としての感情は、同じものなのだろうか。その人ならではの反応は、やはり”性格”のようなもので、反射的に表れる”感情”とは重なるところもあるけれど、重ならないところもあるのでは。 -
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SNS依存になりかけ、これはやばいと焦って手に取った本。彼女自身も中毒に陥った経験があるからこそのリアルな中毒症状とそして世の中にはありとあらゆる中毒があるんだと思わされる。そしてそれらには糸も簡単に私たちは落ち着いてしまうと言うこと。そしてそれらに対してセルフバインド力、自分をはなし、どのように距離を取るかについて具体的な対策が書かれている点がかなりありがたい。そしてドパミンと言うのは、不快の感情も多く、天秤のようにドーパミンが消えると深い感情の方が強くなり、快楽を感じる体制がついてしまい、量がどんどん多くなると言うのも納得。本当に困った仕組みだ。、、、
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Posted by ブクログ
【1:新皮質の基本構造と共通アルゴリズム】
・新皮質はどこを切り取っても「同じ6層構造のカラム」で構成されている。
・場所によって「入力(感覚)」か「出力(行動)」かの比重が異なるため、層の厚みに違いが出る。
・感覚野:入力層である第4層が発達。
・前頭葉:出力がメインのため第4層が縮小しているが、情報の処理回路自体は共通。
【2:生物の進化と時間差分(TD)予測】
・生物は脳内に「行為者(アクター)」と「批評者(クリティック)」を持つことで進化した。
・批評者が「将来の報酬(ドーパミン)」を時間差で予測し、行動を修正するモデル。
・この仕組みを応用したのが「TDバックギャモン」であり、自己対 -
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息子へ
PIVOT(YouTube)に著者のインタビュー動画が出ていたので読んでみた。
ドーパミンが出て、いろんなことにこだわってしまう人間の習性について学べた。
一番のTake Awayは、快楽と苦痛は、シーソーの関係にある。つまり強い快楽にハマったあとには、強い苦痛がくる。つまりはメンタルが安定しない。
そこで、著者が勧めるのは、定期的に小さい苦痛を生活に取り込むこと。それにより、程よい幸福感を継続して感じることができる。
ランニング、筋トレ、冷水シャワーを、その意味で、自分の生活に取り込んでいきたい。
君もなんだか気持ちが不安定なときは小さい苦痛の習慣を日常に取り込んで欲しい -
Posted by ブクログ
ネタバレ意外とみんな同じようなことで悩んでいるように見えて、やっぱり個性的で、でもやっぱり似ている。
人に寄り添い、自分の感情も人の感情も大切にして、よくなる未来を信じて生きていきたい。
感情は、基本的には、今自分の知らないことが起こっているのを私たちに告げ知らせるものだ。それが今までにないことが起こった「喜び」になっても、起こってほしくないことが起こった「悲しみ」になっても、想定外の物事に対する私たちの反応であることにはかわりなく、それが感情と呼ばれるのである。
ある状況に対してみんなが同じ反応を示したら、その反応が結局良くないものであった場合、人類自体が滅びてしまうかもしれず、それぞれが別 -
Posted by ブクログ
脳科学の観点から見た感情労働とは何か、AIやSNSが人々にどういう影響をもたらすのか等が書かれている。
五感や体験を通して感情は動き、記憶される
感情労働とはそんな記憶、感情体験を通して他者との関わりを円滑に進めるための社会的な脳の働きの一種
この分野は唯一AIにはできない分野であり未来的に人であることの強みになるかもしれない
だが、その一方で感情労働は表面上だけの表層演技がいつしか自身の本当の感情と違うものに書き換え、納得させ深層演技になってしまい…
気づいた時には燃え尽き症候群や鬱になっている人、非常に多いんじゃないだろうか。
強みでもあり、弱みでもある。
それをAIがまた補助するなんてこ