恩蔵絢子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ競輪記者でドーパミン中毒者を多数生み出してきたことを反省?してた友人から勧められて読んだ本。
まず感じたのは、依存しがちな行動の大半が自分の意思ではなく、脳の報酬系に大きく左右されてるなぁということだった。現実世界ではマズローの欲求階層が複雑に絡み合ってるため、単純に欲求を手放すのは難しい。ただ、比較的低次の欲求は認識できれば切り捨てられるなと思ったので、そのぶん不必要な遠回りをしなくて済むんじゃないかと気づきがあった。
けど自己実現欲求に振り切るのはやりすぎな気がしてて、やっぱり人とのつながりや共感をある程度必要としているのが人間だと思う。自己実現だけを追求しようとすると、周りからの刺激 -
Posted by ブクログ
アンナ・レンブケという精神科医の方が書かれた、依存症の新書です
彼女が診察した患者のエピソードを交えて、依存症について解説していきます
本書では、著者自身が三流ポルノノベル中毒を抱えていたため、患者と近い高さにある目線で語られているのが特徴です
男性のマスターベーション中毒に失笑してしまう不謹慎な態度も見受けられますが、その著者も人を笑えないだろうとツッコミを入れれる構図となっています
診察されている患者を見下せるような立ち場ではないため、鼻につくところなく読み進められます
SSの性差ですが、体育的な性依存にハマる男性に対して、女性はポルノノベルや掲示板などの体験談といったテキストに耽る傾 -
Posted by ブクログ
「周りの人が認知症でストレスを感じている」という人はぜひ読むべき。知識として「認知症が理解不能の病気ではない」と知っているだけでもストレスが軽減されるのではと思った。
例えば、大事なものが見当たらない時誰かのせいにして怒ってしまう ケースの解説は面白かった。一見異常な行動のように思えるが、物が見つからないときに誰かのせいにしてしまうのは健常者でもあり得ること。そこに記憶の問題が絡むことで、一見理解不能な言動に思えてしまうのだと分かった。
また、身近な人が認知症になったからといって、焦って対処することは逆効果だという解説が印象に残った。
「デイサービスに 行かせないと」「変なものを食べたら -
Posted by ブクログ
脳科学者である著者の母親が認知症になり、色々なことが出来なくなり、忘れていく母を間近に生活し、『その人らしさ』が失われていくのかどうかを考察する。
脳科学のプロでも、やはり一緒に暮らしている身内の大切な人が認知症になったかも知れない、と感じると、不安や現実から目を逸らしたり、といった行動をとってしまうものなのか、と意外に感じました。
でも、認知症と診断されてからは、脳科学者として脳の仕組みと照らし合わせながら、娘として母親の言動を観察し、言動の裏に隠れた母らしさを探しているところに、深い愛情と絆を感じました。
傍から見て、おかしな発言、行動をとっていても、その当人にとっては意味のある事、何か