恩蔵絢子のレビュー一覧
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良い意味で期待外れで、最高に面白かった。AIは知性と呼べるのか?みたいなところに興味を持って読み始めたところ、原初の動物の脳の話から始まり怪訝に感じたが、果たしてこの生物の進化の物語がすごく面白く興味深かった。
意識とは何か、感情って何なのか、すごく深遠な問いなのかと思いきや、まさか左右相称動物が自身の体を操縦するためのニューロンの働きが本質だったとは。もちろん一言で言い表せるような単純な話ではないが、ここから脳が始まり、強化学習やシミュレーションなどのブレイクスルーに至るストーリーは強力な納得感があった。
また、本書のいうとおりLLMは他社の感情をシミュレーションする人間の一番の特徴を欠いて -
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この本を読み、「楽しい」と「幸せ」は似ているようでまったく違う感情だと気づかされました。
「楽しい」は刺激が強く、人生に濃い味を与えてくれます。友達と笑い合う、挑戦が成功する、評価をもらう、できなかったことができるようになる。
そうした瞬間には躍動感や達成感、承認欲求の満たされる感覚があり、ドーパミンが大量に分泌されます。
一方で、「幸せ・幸福」はもっと静かで薄味です。のんびり、平和、ほっこりとした穏やかさ。強い刺激はないけれど、じんわり心が休まる感覚です。
本書を通じて自分の人生を振り返ると、私はお恥ずかしながら「楽しい=刺激」を優先するタイプでした。
お金、恋愛、セックス、美味し -
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現代はモノに溢れている。私はこれまで快楽を得るため、買い物、デジタルドラッグ(Twitter、YouTube、電子漫画)、本、FX、お菓子、食べ物、ファッション、メイク、サウナ、スーパー銭湯、ゲーム、音楽、水泳、恋愛、勉強などに頼ってきた。これらは、現実から逃避できる手段であり、自分自身から気を逸らすためにやっていたことに気が付いた。私は、要領が悪く、体力がないため、他の人のように時間を有効に使えないことにコンプレックスをもっている。そのため、常に音楽を聴いたり本を読んだりと何か生産的なことをしていないと落ち着かないことがある。その反面、1人のときは相変わらずスマホをだらだら見て無駄な時間を過
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妻から、ママが最近認知症っぽい感じだと心配そうに言う事が増えた事から、ふとこの本を手に取ってみた。
脳科学者としての客観的な分析と実の母への娘の感情とが鮮やかに書かれててこの人しか書けない本。
アルツハイマーの進行により母が母でなくなる恐怖を感じながら、認知症とは?その人らしさとは?を真剣に考えながら必死で乗り越えていく、まさに血の通った学者の経験談。
愛情だけで越えられない綺麗事で済まない苦労はあるはずだが、この本の内容を知る事で介護する人される人にとって少しでも助けになるのではと感じた。
自分の両親も妻の両親もいい歳だから他人事ではない。少しでも心の準備をする為に良い出会いだった。 -
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実際の患者の事例を交えながらいかに依存症を予防するか、抜け出すかについて書かれている。読んでいると、フォーマットが一定していないというか、なんかバラバラな感じがするが、重要なことは一番最後にまとめられていたのでまあヨシ。
依存症治療法としてセルフバインディングや薬、苦痛側に力をかけるなど、わりとハウツー的なことを挙げながらも最終的に語られたものは徹底的な正直さと恥を受け入れる、また受け入れてもらうと言った精神論であり若干予想外であった。しかし、依存症が脳で起こっている以上、精神論に帰結するのは確かに妥当なのかも。
マシュマロの実験でマシュマロを撫で始める子どもは面白いと思った。マシュ -
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人とはまことに多面的な生き物で、いろんな特性を持っていますが、現代の学校教育では読み書きそろばんと記憶力ばかりが重要視され、それ以外の特性はちっとも評価されない。算数や漢字が苦手だと、勉強ができないヤツだと決めつけられる。このことが、私は以前から不満でした。でも、これからの世の中、AIが発達すれば、読み書きそろばん・記憶力なんかはAIには全く歯が立たなくなるでしょう。その後、人をはかる物差しはどうなるでしょう?
この本を読んで、その物差しは、認知症になった方をはかるのと似ているんじゃないかと思いました。失っていく能力を嘆くのではなく、それでも残る人の心の芯に光をあてて、その人を見る。それができ -
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父方の祖母に最後に会ったのは十歳くらいの頃、病院でのことだった。
遠くに住んでいたから、祖父を急に亡くしたあと、認知症になった祖母に会ったのはその一度だけだった。私のことを、私の妹の名前でしか呼ばず(年子で名前も似ているので混同したのか、妹のほうを気に入っていたのか)、息子である父の顔も忘れてしまった祖母は、それまでの印象とは違う、子供のように純粋な笑顔を私に向けた。自分の名前を呼ばれないことや、息子である私の父を覚えていないことで、おそらく私はショックを受けたのだろう。そのあとも父は何度も会いに行っていたが、私自身は再び会うことなく祖母は亡くなり、お葬式へも行ったはずだが思い出せない。
この -
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前に読んだ本だが文庫化を機に再読。
認知症のメカニズムと関連した脳科学・認知科学の知識が、実例を、しかも実感を持って書かれているだけによくわかる。ただ、結論部の”感情”についての議論の後半部分はちょっとまとまっていないと感じた。著者が母の現状について、それでも意味があることを納得したくて、唯一大きく残っている「感情」に重きを置きたい、とも読める。行動に付随するものとしての感情と、その人らしい反応としての感情は、同じものなのだろうか。その人ならではの反応は、やはり”性格”のようなもので、反射的に表れる”感情”とは重なるところもあるけれど、重ならないところもあるのでは。 -
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ネタバレアメリカ人のフィニアスゲージ氏が左側の前頭葉特に前頭癌科皮質と呼ばれる領域に傷がつき、命は助かったが、事故後とても移り気で忍耐力がなく、簡単にイライラして他人に失礼なものをするようになった。
脳の物理的な変化が感情や人格に影響を与えることは示された最初の例である。
前頭癌科皮質は身体の反応と関係していて、意思決定に重要な役割果たしていることが明らかになった。
一般的な人と損傷のある人との違いは感情的な写真を見せられた時に、瞬時に冷や汗をかくか書かないかであった。
彼が事故で被ったのは知的能力の問題ではなくて、身体の反応であり、感情の問題だった。
ゲージ氏は道徳の源は感情であり、感情が