恩蔵絢子のレビュー一覧
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「周りの人が認知症でストレスを感じている」という人はぜひ読むべき。知識として「認知症が理解不能の病気ではない」と知っているだけでもストレスが軽減されるのではと思った。
例えば、大事なものが見当たらない時誰かのせいにして怒ってしまう ケースの解説は面白かった。一見異常な行動のように思えるが、物が見つからないときに誰かのせいにしてしまうのは健常者でもあり得ること。そこに記憶の問題が絡むことで、一見理解不能な言動に思えてしまうのだと分かった。
また、身近な人が認知症になったからといって、焦って対処することは逆効果だという解説が印象に残った。
「デイサービスに 行かせないと」「変なものを食べたら -
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脳科学者である著者の母親が認知症になり、色々なことが出来なくなり、忘れていく母を間近に生活し、『その人らしさ』が失われていくのかどうかを考察する。
脳科学のプロでも、やはり一緒に暮らしている身内の大切な人が認知症になったかも知れない、と感じると、不安や現実から目を逸らしたり、といった行動をとってしまうものなのか、と意外に感じました。
でも、認知症と診断されてからは、脳科学者として脳の仕組みと照らし合わせながら、娘として母親の言動を観察し、言動の裏に隠れた母らしさを探しているところに、深い愛情と絆を感じました。
傍から見て、おかしな発言、行動をとっていても、その当人にとっては意味のある事、何か -
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職業としての脳科学者である著者のお母さまも認知症になる。
知識も症例も一般人よりずっとあるのに対処対応はその時によるもの。
認知症についての、学者的なものや医療的なものではなく、その生活者としてのエピソードが綴られほっこりするものもある。
認知症になると幸せじゃなくなるのか
認知症になったら殺してくれと言っていた人が発症しても幸せそうにしている
この辺りがとても良かった。
冷蔵庫を開けてなにを出そうとしたのか
買い物に行くと何を買うつもりできたのか
あぁ私もいつかは何もかもわからなくなる
そう思うと悲観してしまうこともあったけど
認知症でも幸せに生きれそうだそう思えた
大丈夫大丈夫。 -
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恩蔵絢子(1979年~)氏は、上智大学理工学部卒、東工大大学院総合理工学研究科知能システム科学専攻博士課程修了の脳科学者。早大、日本女子大学等の非常勤講師。専門は自意識と感情。
本書は、2018年に出版、2021年に文庫化された。
本書は、脳科学者である著者の母親が65歳でアルツハイマー型認知症を発症し、その後、著者が、娘として、脳科学者として、葛藤する2年半の日々の記録を綴ったものである。
これまでも認知症について書かれた本は多数出ているが、本書の特徴はやはり、認知症の進行する母親の言動について、一緒に暮らし、もともとの母親の性格をよく知っている著者が、脳科学の見地から、何が原因なのか、即ち -
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科学的エビデンスを元にした脳内で起こっていることの解説書ではなく、精神科医である著者が臨床で得た解釈や気づきをメインとした本。アメリカのAAやそこで行われている12ステップについて説明が不足していたり、脳内機序の省略がすごいなとか、少し論理が飛躍してるなというところが気になってしまった。でも、著者がロマンス小説依存になってた話とか、快楽と苦痛のシーソーの話などは面白かった。運動は細胞には直接的な意味では毒となるが、適度な運動はもちろん身体には薬となる。またさらりとしか触れられていなかったが、低容量のナルトレキソン(オピオイド受容体遮断薬)が逆に痛みを緩和する話も興味深かった。しかし苦痛も行きす
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感情労働を、職場だけでなくて日常にも広げて考えていたところが面白かった。
自分の感情に気付く。
他者の感情に気付き共感する。
共感だけではなくて、共感の先に他者と自分を切り離すことが「他者理解」になる。
とはいえ難しい。
「私たちはchatGPTと話す方が他の人間と付き合うよりも、煩わしくないのかもしれない。しかしそれで他の人間と付き合うことをやめるなら、私たちは人間を理解することを諦めたと言えるのかもしれない」
と書かれていたけど、ほんとそうだと思う。chatとも、人間とも、付き合っていかなきゃと思ったり。
以下メモ
・感情の特徴
①初めてのこと、予想外のことが起こったときに最も動