柴山桂太のレビュー一覧

  • TPP 黒い条約

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    安保関連法制よりはよっぽど大事と思われるTPPに関する各識者の反対論

    特に斬新だったのは施 光恒の指摘、以下のものがTPPにより壊されるという
    ①治安の良さ、連帯意識
    ②「ものづくり」を支える文化的基盤
    ③中産階級とその創造性
    ④多様な選択肢

    これだけの識者が反対しながらTPPはとうとう合意されてしまった。どう考えてもPPは日本人にとりデメリットの方が多い気がする。今後、我々はなにをすべきなのか?

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    2015年10月25日
  • グローバリズムが世界を滅ぼす

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    トッドの部分を抜き読みするだけでも、現代国際社会の問題点の一端を知る事ができる。

    『有効な手立てを打ちたいなら、方向転換を成功させるには、まず次の事実を受け入れなければなりません。多くの人は受動的で、現状に対して協力的であり、とりわけ高年齢層はそうだということです』

     日本の現状を言い当てているのか…

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    2015年01月04日
  • グローバル恐慌の真相

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    グローバル化がデフレ、格差の拡大を招いている。そのため、内需に頼る方向展開が必要とのこと。

    内需に頼れば確実に職種が減る。今の仕事が成立するとは考えにくい。具体的なイメージが描けないが・・・。

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    2014年12月29日
  • グローバリズムが世界を滅ぼす

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    グローバル化とよく叫ばれる中でグローバル化を分かりやすく批判的のとらえた一冊。
    読み進める前には国境が取り払われ、規制緩和が進む現代において、保護主義的な政策の重要性を説くのは一見ナンセンスに感じた。でも違った。決して保護主義政策をとって自国を鎖国状態にするということを主張しているのではなく、グローバル化の負の影響にも目を向ける必要性を訴えているように僕は感じた。なぜグローバル化が発生したのか?どうしてこれほど現代はグローバル化を謳うのか?グローバル化の正・負それぞれの影響は何か?こういった点を理解し、グローバル化の本質にせまる理解をしておくことが現代経済を見つめるためには必要だと感じた。

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    2014年11月29日
  • グローバル恐慌の真相

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    経済が分かると政治が分かると言いますが、まさにその紐解きをしてくれる良書。この本で対談されている京大中野先生、滋賀大柴山先生の本は今後読んでいきたいと思います。

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    2014年09月25日
  • グローバリズムが世界を滅ぼす

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    自由貿易で世界経済が復活するということに対して警告を発する。世界の経済成長率が、新自由主義が勃興する前後で約3%から1.5%へと落ちている事実など、必ずしも寄与していないという。日本では、小泉政権、そして安部政権でも、これを称賛する動きがあったのも事実。企業が儲かれば、法人税も沢山入り、国も潤うかもしれない。しかし、利益の代償として働く者の給料が減ってしまっては、企業栄えて、国滅ぶにならないだろうか。一部の富裕層のために、それはあるというのは、アメリカ、西欧を見て納得してしまう。自由主義という言葉から連想するのは、解放、個人かもしれないけど、成熟した個人ばかりの社会とは限らない。むしろ、大多数

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    2014年09月22日
  • グローバリズムが世界を滅ぼす

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    京都大学で行われたシンポジウムの書籍化。
    グローバル化は、不可逆で必然的な流れなどではなく、抑制できる、すべきであること。
    ネオリベは、劣化したエリートが自己利益増大化に利用するために飛びついただけの空疎なイデオロギーであること。
    グローバリズムを抑制するには、保守に立ち返ることが議論されています。

    トッドの話を聞くと、フランスも同じなんだなとワロてしまいます。苦笑です。

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    2014年07月09日
  • 静かなる大恐慌

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    グローバル化が世界をリスクに貶める。
    それは今までの歴史が物語ってきた。

    過去の教訓は生かされなければならない。
    過去起きたものより大きな波がきている。
    それを断ち切らなければ、今まで以上に大きなショックが全世界を覆うことになるだろう。

    政治と経済が密接に関わっているからこそ、グローバル化は国境を越え、国境を塞ぐ大きな壁になる。

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    2013年07月17日
  • TPP 黒い条約

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    それぞれの専門領域の視点からTPPの問題点について触れている。しかしながら,重複部分もあり,いささか読みにくかったのも事実。中野さんの単著のほうが明快でわかりやすい。

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    2013年07月10日
  • TPP 黒い条約

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    1章 中野剛志
    日米同盟と自由貿易について。冷戦終結前後での意味合いの変化。米中関係の変化。

    2章 関岡英之
    日米構造協議、改革要望書に始まるアメリカによる日本の構造改革。

    6章 施光恒
    日本語による近代化の意義、明治日本の近代化における英語による近代化か日本語による近代化かの議論。
    TPPによって壊される日本の良さとは

    7章 柴山桂太
    グローバル化の波。20世紀転換期、第一世界大戦、第二次世界大戦等。
    グローバル化と国家主権の制限

    などが各章のキーワードかな。3、4、5章は知識不足から少し難しかった。他の4人は他の書籍や講演などで背景知識もあり、とても読みやすかった。

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    2013年06月17日
  • 静かなる大恐慌

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    グローバル化は永遠に続かない。100年前の1913年、イギリスを中心に電話が普及し、「全世界の様々な産物を、ロンドン市民はベッドで朝の紅茶をすすりながら電話で好きなだけ注文することができた」とケインズは述べている。英国発のグローバル化がバブルを生み、1930年代の大恐慌、40年代の第二次世界戦争に繋がった。 グローバル化で栄華を誇った英国が「文明国間での戦争は決闘のように時代遅れのもの」と戦争は有り得ないと信じていたのは1913年のこと。その1年後、第一次世界大戦が始まった。ソ連崩壊で始まった第2次グローバル化、インターネットによるバブルが、2008年の米国発の株の暴落、世界的な経済危機に繋が

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    2013年02月16日
  • 静かなる大恐慌

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     安倍政権の「アベノミクス」が声高に叫ばれる日本の現状と、アルジェリアの事件をみて、本書を思い出し、昨年読んだ本書をもう一度読み直してみた。
     本書は昨年9月の発行であるから、夏には脱稿していただろから、今年の激動する世界を的確に予言しているようにも思えた。
     昨年本書を読後の「レビュー」は以下のとおり。
     『本書は、最近読んだ経済書の中で読後に一番印象に残った。
     「グローバル経済」が世界を覆っている現在において、マスコミでは「経済危機」という言葉が乱舞している。その対象はヨーロッパ、アメリカ、日本、中国と世界中が舞台だ。
     それぞれ「原因」と「対策」も語られているが、本書はその全体像を「そ

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    2013年02月03日
  • 静かなる大恐慌

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    グローバル化or脱グローバル化 どっちが良いの?って、話。

    歴史的な観点とか使ってて面白かったです。

    あと、印象深いのは、貨幣以外での価値も考えたらどうだろうってくだり。
    これは、以前読んだ数冊でも言ってた。

    まあ、私は投票するとか、転職するとかくらいしか、行動する選択肢はないかな。

    あと、分かりやすかったです。

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    2013年01月08日
  • グローバル恐慌の真相

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    日本型雇用慣行。終身雇用制と年功序列型賃金制度とOJT、これらが相互補完的に働く。
    不況下でリストラが進められる中で広がったのが「高給取ってろくに仕事もできないおっさん達は許せない、こういう連中こそ首を切るべきだ」という論調。
    そして年功序列型賃金制度から能力主義的賃金制にという流れ。
    これはたぶんに外資の論理だ。
    OJTが基本となる日本型雇用慣行では若年労働者を育てるのに金がかかる。
    これが投資にあたる訳だが外資はこれを許さない。
    そもそも外資はOff-JTを基本としていて、人材への投資という意味でのOJTに理解がないのかもしれない。
    雇用の流動化どころか、そもそも雇用がこんな状況なのに外資

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    2013年01月07日
  • グローバル恐慌の真相

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    ネタバレ

    特に印象に残ったのは、資本主義と市場経済との違いを記載したところ。需要とは消費だけではなく、消費+投資であるとし、現在の支出が現在の利益ではなく将来の利益になるところに資本主義の市場経済との違いがある。
    (シュンペーター曰く”自分が支出したものが将来誰かの利益になるかもしれないというモラルが資本主義を支えている”)

    また、国際金融の歴史をトリレンマ理論(「国際的な資本移動の自由」「為替の安定」「各国の金融政策の自律性」の3つを同時に確保することは難しい)を用いるととてもわかりやすい。

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    2012年12月31日
  • 静かなる大恐慌

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    今のグローバル化の流れはどこまで進むのだろう、と漠然と感じていた疑問に対し、グローバル化はずっと続くのではなく、別のシナリオもあり得るのだ、ということをとても分かりやすく説明されていて、腑に落ちました。

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    2012年12月23日
  • 静かなる大恐慌

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    グローバル化の進展によって効率化圧力が高まり、格差が拡大することによって社会が不安定化することから、これを安定化させるために福祉の充実が求められる。したがって、グローバル化を求めるなら「小さな政府」ではなくむしろ「大きな政府」を指向しなければならないとする作者の立論は、これまでの「常識」からすると非常に意外だったが、かなりの説得力を感じた。
    経済学で主流の計量分析ではなく、歴史パターンの分析による論の展開というのも、新しい視点を与えてくれていい。
    短いながら好著。

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    2012年12月22日
  • 静かなる大恐慌

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    ネタバレ

    国家資本主義と、自由資本主義。
    保護主義と、国家思想の対立。

    国家主権 民主政治 グローバル化 のバランス。

    資本主義の本質は、借金返済。
    投資での発展。

    深化するグローバル化→製造力の流出→国内、地方の疲弊→内需縮小。
    恩恵を受ける者とそうでない者の格差も生み出す。

    海外依存の高さによる、世界的恐慌での日本の反動ダメージの増加。

    グローバル化終焉のサイクルは不可避。 過去二回は世界大戦での終焉。 今回は静かに終焉を迎えられるのか?
    その後にどう対応するか?

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    2013年08月25日
  • 静かなる大恐慌

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    非常にわかり易く丁寧に書かれた本でお勧めなのですが、
    日本の現在の官僚主導の立法&行政システムで公共投資やら
    大きな政府やらに向かうと、危険が更に増幅されます。

    もう、根っこの原因を取り除く時間がなさそうなので、
    絶望の未来になりそうです。

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    2012年11月12日
  • 静かなる大恐慌

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    資本主義経済の不安定性、それを何とか安定させるため政府機能が肥大化せざるを得ないこと、などが前半では大変分かりやすく説明されています。で、そのことをどのように評価するか、また、どのように克服するか、資本主義経済に代替するどの様な社会を構想するか、という後半部分になると、著者の価値観による説明になっていると感じます。その価値観を全面否定する気はないのですが、現代日本の問題は、著者のような価値観を持つ者とそれと正反対の価値観を持つ者とが併存しており、両者が併存して生きていける社会を構築していくのか、一つの価値観による社会を構築していく方法が果たして存在するのか、という点が最大の課題だと思うのですが

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    2012年11月05日