道満晴明のレビュー一覧

  • メランコリア 上

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    短編しぬほど巧い。世界の終わりよりもまず自分の生活圏内のことで一喜一憂する感覚。端正さと大胆さ。何回でも読み返したい。

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    2019年03月13日
  • ニッケルオデオン 緑

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    ネタバレ

    短編漫画集でありながら
    その完成度の高さから
    サブカル好きの間で密かに話題となった(赤)版に続く第2弾。

    いやぁ~、これ大好きなのですよ(笑)

    ニッケルオデオン(昔アメリカで流行った庶民的な小さな映画館)のタイトルどおり、
    SF、ホラー、恋愛、ナンセンス、寓話、ファンタジーものなど、
    キレ味鋭い8P読み切りショートが13編収録されています。


    僕が印象に残ったのは、

    人生をやり直すために何度も飛び降りる少女。
    薄れゆく意識の中、彼女が見つけた真実とは…
    『コロンバインで給食を』

    流れ星に祈った願い事が叶うとき、
    少女たちの世界は淫靡で酒臭い宴会と化す…(笑)
    『飲酒番長』

    愛する男

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    2019年03月04日
  • オッドマン11

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    ネタバレ

    奇妙な人々――被虐、加虐、露出狂といった性癖持ちであったり、クトゥルフ神話と『イカ娘』の漫画を混ぜたようなイカ人間だったり、果ては“地球上の全ての生物から嫌われる”という特性持ちだったり…いわばひとつずつ何かしらの業を背負った11人の少年少女、通称「オッドマン」たちと、彼らの中のひとりへ恋したゆえに、その輪へ入っていこうとするひとりの少女の話。

    露悪的なほど下品で頭の悪いギャグが続くのに、デザインはいつもながらスタイリッシュ(今回は表紙まで格好良い)。また、情報量が凄まじい漫画だけれど、パロディや引用の弾幕の陰で、ふと熱い台詞が出るのは憎い(episode 006のゴディバの啖呵には痺れた。

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    2018年03月31日
  • メランコリア 上

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    ひねくれ者で、ナンセンスで、ロマンチストないつもの道満晴明。ハマる人は本当にハマるタイプ。ハンドスピナーの話は普通じゃ描けないわ

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    2018年03月29日
  • メランコリア 上

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    ネタバレ

    やっぱり道満晴明さんは短編が天才的。

    以下ネタバレ。

    独立した短編と思いきや少しずつ設定がつながっていて、同じ一つの世界の物語だと分かっていくのが楽しい。
    上巻とあるってことは次が下巻で終わる予定なんだろうか?
    最初の一話が最後のオチに使われるところまで予想した。

    ヴォイニッチホテルからの設定(殺し屋にランキングがついている、例のホテルで例のメイドさんが登場する)が使われていて、読んでた人が読むと嬉しい。

    ところで小題がABC...となっているのに後で気づいた.

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    2018年03月26日
  • ぱら★いぞ(1)

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    不条理と言うよりも、登場人物ほぼ全員の頭のねじが吹っ飛んでおり
    ついでに下ネタ回路が熱暴走を起こしているので、描かれているのは
    さながらピンク色のゴッサムシティで繰り広げられる笑いの攻防。

    1巻は割と多様なキャラが出てきて、全話ピンク色ながら多様性があり
    2巻は、1巻のキャラが卒業してほぼ不在。という珍しい事態により
    人間かどうかが怪しい呪田四姉や、スケバンのリーダーそして
    猥談・BL特化のおちけん部員達を中心とした話が多く、各キャラ毎に見ごたえがある。
    1巻と2巻で多少雰囲気が違うんだけど、これがまた味である。

    成年誌のパロディネタもそこそこあり、それにより
    ・・・いや、よらずとも伏字が

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    2017年10月05日
  • ヴォイニッチホテル(3)

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    1,2巻は先に読んでいましたが、3巻もようやく読み終わりました。そのあと再度1巻から読み直し。なんか不思議な作風です。スプラッタなのに淡々としているし、時間が止まっているように感じるけどそれでも少しずつ変化はあるし、ちょっと暗くなりそうなストーリーなのに妙に明るいし。とにかく何が凄いという感じではないが、独特の味が癖になる感じで面白かったです。先に書いたとおりスプラッタですしエッチィシーンもあったりするので人は選ぶかもしれませんが。

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    2017年04月30日
  • ぱら★いぞ(1)

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    「『下ネタ』虎の巻」

    「下ネタ」の応用力の高さに、笑いを通り越して感心してしまう作品。きっと作者の目には、政治も経済も宗教も、世の中のあらゆる事象が「下ネタ」として映っているのでしょう。「女子高生の日常」を世界観に繰り出される4コマギャグ(全て「下ネタ」)は単行本1冊につき、怒涛の約300題。2巻では「あずまんが大王」のキャラクターも参戦。同じ「女子高生の日常」を世界観としながら、対極に位置する作品同士のコラボレーションは必見です。内容に反して絵柄は淡白で、際どい描写もデフォルメされており、時に不謹慎と思えるネタですら、不思議と許せてしまう独特の魅力があります。飲み会の前に読んでいけば、色々

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    2016年02月01日
  • 花とアリス殺人事件

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    叙情をもって力ずくでぶっとばしながら全て収まるところに収める道満マンガ。ラストの爽やかさ、エピローグの疾走感。原作未見で申し訳ないんだけどこのマンガの記憶を残しときたくて観ないで終わってしまいそう。

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    2015年10月31日
  • ヴォイニッチホテル(3)

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    ぐっとくる関係の人たちが何人もいて…ハカセとテネブラルブのふたりとか。スナークさんの話とか。ツボでした。

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    2015年10月15日
  • ニッケルオデオン 青

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    綺麗で汚い、大好きなシリーズ。
    シンプルな画面構成と多くはないセリフから、とんでもない密度の物語を叩き出す手腕は本当に秀逸。

    「食餌の衝動」「魅惑のヴンダーカンマー」「積めない方程式」あたりが特にお気に入り。
    本当に綺麗で汚い、大好きなシリーズ。

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    2015年08月11日
  • ヴォイニッチホテル(3)

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    ゆったりまったり不穏だった物語が、ついに終幕。間をあけての刊行だったからか、何世紀も生きる悪魔や女神が出てくるからか、長い話だった気がするけど、たった3巻だったんですね。

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    2015年08月01日
  • ヴォイニッチホテル(3)

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    これぞ漫画!という漫画だと私は思いました。
    ポップでかわいい絵柄なのに最高に面白くてエグい。
    テンポもよく、伏線もほどよく貼られていて、エンターテイメント性がとても高い。かなり楽しめた。
    とくに最後、の、あのシーン萌え萌え。萌え萌えです。

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    2015年07月05日
  • ヴォイニッチホテル(3)

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    ネタバレ

    淡々と飄々と抉ってくる、超好きなシリーズ最終巻。
    塵は塵に、灰は灰に。
    納まるところに納まった良い最終巻でした。
    全三巻のコンパクトさで、変に引き伸ばさなかったのも良かったと思う。
    最終話のカエルのシーンがとても秀逸で、思い出すとじんわり温かくて泣けます。

    名作です。

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    2015年07月04日
  • ヴォイニッチホテル(3)

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    寂しい。
    ついに終わってしまった。

    ついにタイゾウさんの居場所が見つかってしまったり、スナークの正体がゆっくりとバレ始めて。

    帯にある「白昼夢のような」という表現がぴったりの、居心地の良い夢の様な不思議な世界。
    もう読めないのが寂しくなる最終巻だった。

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    2015年07月14日
  • ヴォイニッチホテル(3)

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    完結。
    ブラックで、エロくて、ピュアで、ハートフル。
    道満晴明さんの楽しみな作品がまた終わりました。

    同じ作品を長く描かない、ショートストーリーの積み重ねは、きっと時間が経ったときにとても懐かしく愛おしいものになっている気がする。

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    2015年05月24日
  • ニッケルオデオン 青

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    九井諒子さんと道満晴明さんのショートショートは本当に心が潤いというか幸せになるというか、たった8pそこらの漫画なのに喜びと発見が詰まっている。厚い本ではないけれど、満足感が高い一冊。

    Scene 1 「Grimm DEAD」 おとぎの国の空腹
    Scene 2 「迷子のチーコ」 すぐに迷子になる彼女
    Scene 3 「リノベート・アトランダム」星の開拓
    Scene 4 「食餌の衝動」
    Scene 5 「魅惑のヴンダーカンマー」森の魔女
    Scene 6 「とある家族の飲尿法」死にそうな爺さん
    Scene 7 「不死体コンストレイント」
    Scene 8 「かいばみ幽霊」腐れた幽霊
    Scene 9 

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    2015年02月17日
  • ニッケルオデオン 青

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    すばらしく変ですばらしく可笑しくすばらしい短編集もこれで完結で、もっと長く読んでいたかった。間に入る1コマがまた愉快でたいてい身も蓋もなくてすばらしい。

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    2015年02月15日
  • ニッケルオデオン 緑

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    ブラックだったり悲しかったり美しかったり、人に薦めるとき困るバラバラさなんだけど、全編ショートショートのツイストの魅力が詰まってる。短編サスペンスでもある「契約」が特に好き。

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    2015年02月15日
  • ニッケルオデオン 青

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    『ニッケルオデオン三部作完結』

    あれ?薄い?ああIKKI休刊だからか。
    と、手に取った時に思ったのですが確認すると前二作(赤・緑)とほぼ同じ頁数。
    むしろ一番ページ数が多かったです。

    内容は赤・緑と同じ空気の短編漫画が13編収められています。
    短編漫画のページ数としては1話あたり約8ページ(8ページ+1ページのおまけ)と少なめで、
    絵も描き込みが多いというわけではないのですが、何故か情報密度が少ないと感じない短編漫画でした。
    あっけなかったり、しみじみしたり、すこし悲しかったり、シュールだったり、ほのぼのしたりと全編楽しませてくれます。

    ニッケルオデオンを初めて読む方は、
    青には赤・緑に

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    2014年12月08日