日経クロストレンドのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
会社でAI(Copilot)を使えと言われているが、業務で必要なのはそれじゃないような…と思ってたどりついた本。
これは、人間が画像から読み取って判断する諸々を、たくさんのサンプル画像から勉強させ、同様の働きができるAIを作ろうという実例を挙げている。その35社とはどこか。どの会社でどのように役立てているか、また、そのAIの導入やサービスの提供にかかわっている会社はどの会社なのか。
2018年出版のため、現在はもっと進んでいるとは思うが、AIがどのように導入され使われるかを知らない人にとっては十分すぎる内容だ。残念ながら私が関わっている業務は画像から学習させる領域のものではないが、AIを実際に導入するにあたっての考え方や進め方まで、学べるものはたくさんあった。まだAIがよくわかってない人間のレビューですが、AIをどのように利用するか、まだわからないところがたくさんあるのは私だけではないだろう。AIがどのように使われるのか、実例を知りたいならこの本を読むべき。同時に、画像から学習する以外のAIの使い方については、これ以外の本も読むべきかと思います。
本の内容からズレるが、ここで取り上げられている会社は、AI活用企業またはAI関連企業として、投資の対象として検討するに値する会社なのではないだろうか。わたしはそのようにも考えました。
これの実践編(茶色の本)は実例がもっと詳細に書かれているようだ。そっちも読みたいのだが、おそらく時間をかけてじっくり読むべき本で、そのような時間がとれるかどうか。そんなふうに考えていると、AI最先端はどんどん変化し、本の内容が陳腐化することよりも、自分がついていけなくなるのが心配ですけどね。 -
Posted by ブクログ
201912/
ラクサスは顧客目線を貫く一方で、クレーマーやバッグの使い方が荒い顧客には厳しい措置を取る。例えば、クレームを受けた担当者が、「相手の言葉遣いが汚い」と判断した場合には一発で利用停止処分となる。また、バッグを貸し出す前に写真を撮影しておき、返却時にも撮影する。この写真をAIが分析して傷や汚れなどが多く、使い方が荒いと判断した場合もレッドカードを突きつける。
なぜ、そこまで厳しく対応するのか。それも顧客目線を大切にしているからだ。実は児玉氏はサービスを開始する直前まで、ラクサスの月額料金を2万9800円に設定していた。クレーム対応やバッグの修繕費などを織り込んでいたからだ。だが、過去に展開した事業の経験から、マナーの悪い顧客は全体の1%しかいないことが分かっていた。「その1%のために、他の99%の優良な顧客が割を食うのはおかしい」。児玉氏はそう考えた。
そこで、そうしたマナーの悪い顧客は客ではないと割り切り、サービスを利用させないことを決めた。従業員もクレーマーに延々と対応する必要がなくなり、労働環境も改善する。対応にかけるコストを加味する必要もなくなり、安価にサービスを提供できる。これにより月額6800円という料金が実現可能となった。
ちなみに、サービスの利用停止を言い渡された顧客の9割は謝罪して、サービスの継続利用を申し出るという。一度謝罪した顧客は、一転して優良顧客になる。自信のあるビジネスモデルだからこそ、優良顧客だけが残る仕組みづくりを実現できている。/
サービス開発のヒントとなるのは定量的なデータよりも、定性的な意見がきっかけとなることが多い。
ポイントは「熱狂度」です。10人に1人でも、そのサービスがないと生きていけないというぐらい、熱狂的な顧客が作れるサービスであることがまず重要。そういう顧客がいれば、今度はその顧客と同じ属性の人が市場に何人ぐらいいるかをアンケートなどを実施して推測します。こうして市場規模を算定して、そのサービスの成長性を見極めます。
定性的な意見を重視する理由は、モノのサブスクはマスを狙うのではなく、社会架台の解決につながるサービス作りを心掛けるべきだと考えているからです。それが結果的にマスになることもある。/ -
Posted by ブクログ
ネタバレディープラーニング(DL)のビジネス活用事例や導入時のポイントに触れた本。
・DLは「汎用目的技術」であり、あらゆることに利用可能。
汎用目的技術:原理が単純で汎用的で様々なことに利用可能。
・DLはすでにコモディティ化しているため、ビジネスへの応用力・構想力が問われるフェーズにきている。
・データだけに依存するとグローバル企業に勝てない。データとモノをつなげることやいかにユニークなデータを集めれられるかがカギ。
・今、急速に進化しているのはマルチモーダルな認識。
・DLで100%こなそうとするのではなく、タスクを分割したり、人間がどうやってヘッジするかを考える。
・どの水準になったらビジネス活用が可能か考えておく。
・データが重要になるビジネスにおいては、どうやってデータを獲得するかがビジネス上の肝であり、データが集まるよう「必然性」を工夫できるかも考えるべき
・AI活用で重要なこと:「経営のイマジネーション」「ビジネスインパクトと費用の試算」「多産多死を前提に、チャレンジを続ける」
何度も出てくるのは、「AIは道具であり、どう使うか(どんな課題を解決したいのか)が大切。現場を知っていて課題設定力があり、AIの使い方を知っている人材が重要」というメッセージ。
言うのは簡単だけど、やってみないとわからないこ上申してやるのは、崖から飛び降りるぐらい怖いなー。 -
Posted by ブクログ
松尾豊先生を始めAIについて一家言ある方々のインタビューが収録されている事で2023年時における動向が把握できる。ページ数は厚いが技術的に難しい事よりも実際のビジネスに活かす事例、著作権やAIの持つ問題性にも言及されていて読みやすかった。
回答の正確性云々はあるけどchat GPTは2024年では無料版でも昨年では使用できなかったversionが利用でき僅かな年月でも隔世の感が味わえる。本書にはないが日経新聞によると日本ではAIによる情報収集は合法(2024年現在)という記事があり今後も怠りなく知っておきたい分野であることを本書を読んでいて再確認できた。 -
Posted by ブクログ
評価しづらい貴重な一冊
マーケティングというよりは、コミュニケーション手法に近いフォーカスな感じもする。ただし、昨今の生きすぎたフレームワークやKPI主義に警鐘を鳴らす上では、非常に良い内容。原点回帰で人、お客さんをきちんと見ることの重要性が大事な世の中だと訴えてる。急がば回れ。VCやコンサルや資本主義のニュースに煽られて売り上げを作ることを急ぐよりも、お客さんを見ることの方が結果が出ることへの示唆。バランスの問題だろうけど、お客さんの視点がが抜き落ちてる企業業績評価へ一石を多少弱腰に投じてる(スポンサーから怒られない程度に笑)貴重な一冊。
情報過多な時代において、こういう議論がもっと必要なことは、間違いない。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ定期購入自体は、確かに目新しいサービスではない。
牛乳や雑誌なども謂わばサブスクである。
この本曰く、サブスクリプション2.0の目新しさと可能性は
非常に面白いと思っている。
自分自身がサブスクに注目し始めたのは、この本の中にも書かれている
airClosetの登場がきっかけだった。
定期的に届いてそれを消費する、定額内でデジタルコンテンツが使い放題
というのはよくあったし利用もしていた。
しかし、所有ではなく使用して返却し、また使うという方法が
非常に新しいと感じたのだ。
様々な成功事例だけでなく、撤退した事例なども書かれており
衣食住から始まり項目ごとに種々のサブスクが掲載されている。
サービス開始に至るまで、またはサービス中のエピソードなども
載っていて面白く勉強にもなる。
時代が変わり、あるいは戻ったとも言えると思うが
シェアリングエコノミーという言葉が使われるようになり
人々は忙しく、手間を省いて自動で届けてくれるサービスは
それだけで利便性がある。
かつ、必要なものを必要なときだけ使えるのは
コスト的にもエコロジー的にもメリットがある。
ラクサスのサービスも、使用したことはないが
検討したことがありよく知っている。
マナーの悪い1%のために99%の優良顧客が割を食うのはおかしい
という考えの元に、『顧客』だけを相手にする方針が潔い。
そのお蔭でコストカットもできているそうだし、
クレーマーや扱いが荒い人は利用停止処分にするという
強気に見えるやり方をしても、9割は謝罪して継続利用する
というのが非常に興味深い。
甘やかしても付け上がるだけなのだ。
昨今くだらないクレームにすぐ謝罪してしまう傾向も見られるが
自信を持って良いサービスを提供しているなら
これくらい強気で良いと思う。
レナウンの着ルダケというサービスも面白い。
成程と思ったのが、
男性はズボンなど肌に直接当たる洋服の共有に不快感を示しがち
という点だ。
女性の方がそこは割り切ってその分沢山の種類を試したいのかもしれない。
こういったポイントに気づいてサービスを修正していけるのも
データを集めやすいサブスクならではだ。
そうした顧客の声に対して、ほぼセミオーダーで採寸までして、
スーツは他の人には貸し出さず保管。
翌年の同じシーズンに利用してもらうというのは驚いた。
2年ごとに新品に変えるというし、元が取れるのかと心配になるが、
解約されたら状態の良いものは中古販売に回るルートも
きちんと整えてあるところが素晴らしい。
スーツを購入して手元に置いておきたい、
お洒落で金銭的にも余裕のある人との棲み分けもできていて
既存事業とバッティングしないというのも良い。
交換し放題ではなく半期に一度に決めてあるのも英断だ。
折角セミーオーダー気に入ったら買取可能というのも確かに魅力だ。
KARITOKEのサービスが凄いのは、
借りたいものがないのに月額料金が発生すると満足度が下がるから
借りない月は月額料金がかからないという
サブスクには珍しい設定なところ。
蓋を開けてみたら高いプランが人気だったというのも面白い。
キリンのホームタップが、
きちんと使えと顧客にアナウンスするのではなく
サーバーの再設計に一年かけたという気合の入り様には感心した。
消費が追いつかないと単に高単価なビールが
毎月送られてくるだけのサービスという印象になるというのは
全くそのとおりだ。KARITOKEやラクサスの項にもあったが
欲しい物が見つからない、すぐに探せないなど
満足度が下がっているのにお金がかかるタイミングで
解約しようと思い立つことが多いだろう。
長期休暇に追加注文してサーバーごと実家に持って帰る人もいるという
コミュニケーションの活性化にも役立っているというのも良いし
そうした利用シーンを顧客に提案することで
継続して契約してもらえるようにするというのも納得だった。
パナソニックのThe Roastが、ハードウェアだけでは駄目と考え
焙煎機とコーヒー豆のサブスクを始めたというのも
大企業なのにすごいなとも、だからこそできるのだなとも思った。
生豆と焙煎で珈琲の味は9割決まるから、抽出だけ頑張っても駄目。
本当に美味しい珈琲を飲んでもらうには豆から提供する。
サブスクの継続率は8割と高いが10万円のイニシャルコストが高い
というのも一般家庭からしたら少々悩む価格設定だ。
そこで無理をして価格を下げるというのではなく
25万円のエキスパートサービスを始めたという発想が良い。
アプリで自分好みの焙煎プロファイルを作成できるようにしたら
プロに売れた。何故なら価値が分かるプロには破格の値段だから。
それでなくとも
個人で払う10万円は高く感じても、店舗や企業で払う25万円は
共用範囲内だろう。
OISIXは自分も利用している。
オススメの商品を勝手に届けてくれるシステムだが
自分の場合は常にカスタマイズしている。
そうでなければ自分には不要のものが届いてしまうこともあるからで、
事前にこのカスタマイズをしない利用者は解約しやすい
といのはさもありなんと思う。
ホームタップと同じで、消費が追いつかない高単価な商品が
毎月送られてくるだけの印象になってしまうだろうから
注文の締め切りが近いが大丈夫課というアラートを頻繁に出すことで
カスタマイズ忘れ、ひいては解約を防いでいるのだ。
満足いく商品が届く、安全、美味しい、という熱狂があれば
人はそのサービスを当たり前に継続して使用するだろう。
ADDressが空き家問題にもアプローチできて、
常連の来訪者がいることが地域の活性にも繋がるというのが良い。
パーソナライズドシャンプーが追い込まれたときに
顧客からの再開を待ち望む声が励みになったというのは感動する。
多くのサービスで従来持ちにくかった顧客との接点、
クレーム以外の意見がもらえるというのは
B to C と言えど人と人との関係なのだから
互いのために良いことだろうと思うし
逆に意見を汲み上げられないサービスは低迷していくだろう。
メルスプランの項目では、通常使用だと
コンタクトが勿体ないからもう少し使おうと素人判断で
使用期限をオーバーして健康被害を起こしていたが
三ヶ月後に三ヶ月分のレンズが届くことで使用期間を守るという
モチベ、コンプラが働きやすく、検診の習慣もつきやすいというのが
興味深かった。
コンタクト体験と共に、目の安心と安全を提供できる。
その利点から眼科医も推奨してそれが追い風になる。
全員が得をする構図は続きやすい。
車関連のサービスも、モビリティカンパニーを目指したり
EVを伝える為の費用として割り切るというあり方も
ある意味新しい宣伝・広告費用と考えられる。
ボルボのサービスが、新車納入までに時間がかかり
それが顧客流出の機会になることを防ぐ為にできたというのも
面白い発想だと感じた。
正にチャンスをピンチにした例であり、
顧客が不満を覚えるタイミングに新車を試せるという
顧客満足を与える機会に変えた。
逆に日本酒のサブスクは、自分にあった日本酒を探せない顧客が
非常に満足しており、日本酒の良さを伝えるという目的も達成できていながら
サブスクを利用することで日本酒を知り自分で選べる自信がついて
顧客がサービスから卒業していってしまうというのが
サブスクの難しさを感じる。
ただそうした失敗例だとしても、データを収集できるし
可能であればサービス内容を細かくアップデートしていけるというのは
サブスクの良いところでもあるだろう。